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水平対向6気筒エンジンの特徴!どんな音?搭載車を日本車/外車の車種からそれぞれ紹介!

水平対向エンジンは横向きに向かい合ったシリンダー配置を持つちょっと変わった形式のエンジンで、世界のメーカーでも採用しているメーカーが少ないエンジンです。

そんな水平対向エンジンには主に4気筒と6気筒があるのですが、今回はとくに6気筒エンジンに焦点を絞ってご説明しましょう。

水平対向6気筒エンジンとは

ホンダ ゴールドウイング 水平対向6気筒エンジン

水平対向6気筒エンジンはシリンダーを水平に6個配置したエンジンで、量産車に多く使われる水平対向4気筒エンジンより大型の車に採用されます。

現在自動車用としてこのエンジンを生産しているのは日本のスバルとドイツのポルシェ、またバイク用ですがホンダも生産をしています。

基本的には水平対向4気筒の拡大版と考えればよいのですが、6気筒ならではの特徴もあり高級車向けのエンジンといえます。

水平対向エンジン自体の特徴は、水平対向4気筒エンジンの解説であげていますので今回は6気筒独特の特徴ごご説明しましょう。

水平対向6気筒エンジンの特徴

水平対向エンジンはシリンダーが向かい合っておりピストンが左右のみに動くので、爆発や摺動の振動や力を左右のシリンダーで打ち消しあうことができます。

この特徴によって水平対向エンジンすべてが振動が少なく静かなエンジンになるのですが、6気筒の場合は加えて完全バランスという特徴を備えることができます。

完全バランスエンジンと呼ばれるエンジンは、エンジン内部に発生した爆発や回転等による力を、対になるピストン同士で打ち消しあって理論的に振動が最小となる構造のことです。

その代名詞が直列6気筒エンジンであり、その特性から高級車やスポーツカーに多く採用されてきました。

また直列6気筒を2基合体させたV12エンジンも同様の特徴を持っており、こちらは世界の際高級車にこぞって採用されています。

さて水平対向6気筒エンジンも直6と同じ6気筒で、その爆発間隔や回転は直列6気筒エンジンと同様に設計できます。

エンジン内で発生する1次振動、2次振動も同様にバランスさせることができ、また水平対向4気筒にはわずかながら存在した偶力もキャンセルできる完全バランスエンジンとなります。

さらに直列エンジンではいくら完全バランスといってもシリンダーの動く方向が一定で回転数をあげていけば振動は増えるのに対し、水平対向の左右のシリンダーであれば直列エンジンよりその振動を打ち消しあうことも可能なのです。

エンジンの振動について言えば水平対向6気筒は直6エンジン以上のポテンシャルはあるといえます。

しかし後述するような搭載性や排気管レイアウトなどの面でデメリットを抱えることともなりますので、世界のメーカーが水平対向6気筒をなかなか採用できない理由でもあるのです。

軽飛行機にも採用しやすい空冷水平対向

さてもうひとつ水平対向6気筒エンジンの特徴に空冷化しやすいという点があり、この利点は空冷エンジンを使う車やバイクに有用なため昔はよく使われていました。

しかし現在は自動車用もバイクも水冷化されたのですが、そんななかでもセスナなどの軽飛行機には搭載されています。

飛行機に求められるエンジンに必要なものは大きく分けて3つあり、振動の少なさ、軽さ、前影投影面積の少なさです。

このうち振動の少なさは水平対向6気筒なら完璧ですが、その他の2つも実は満たすことができます。

まず軽さについては空冷化しやすいという点が影響しており、冷却水やラジエーターなどで重量のかさむ水冷式よりエンジンが軽量化できます。

水平対向エンジンはエンジンの横に大きくシリンダーがはみ出していますので、そこに空冷用フィンを配置すれば非常に冷却効率の高いエンジンとなります。

また片側に3気筒ずつしかないので、エンジン全体の熱量を左右に分割できるのもよい点です。

さらに前影投影面積ですが、これは物を前方から見たときの面積のことを指し、飛行機の前に付いているエンジンでこれが大きいと空気抵抗が増えて性能に影響が出てくるのです。

水平対向エンジンならば、V型エンジンや飛行機専門の星形エンジンよりも前影投影面積を減らすことが可能で、一定の利点があります。

ただ直列エンジンに対しては劣ってしまうのですが、エンジン全長と振動などと天秤にかけると水平対向エンジンのほうがよいようです。

空冷の水平対向6気筒エンジンはいまでも軽飛行機用としてはメジャーなエンジンで、近年日本でも開催されているエアレース用の飛行機にも採用されています。

水平対向6気筒エンジンの音

水平対向6気筒エンジンの音は国内であまりきくことはありませんが、水平対向4気筒ともまた違った魅力のあるユニットです。

現行車だとスバル レガシィやポルシェなどがあるのですが、今回はちょっと昔のアルシオーネという車をご紹介しましょう。

アルシオーネについてはのちほどご説明しますが、水平対向6気筒エンジンの音はなかなか興味深く、アイドリング状態だと非常に静かなエンジンです。

しかし踏み込んでいくと途端にレーシーな音が鳴り響き始め、自然吸気エンジンの気持ちよい吹け上がりが音ともに立ち上がります。

直6エンジンも同じような感じはあるのですが、アイドリングの静かさは水平対向6気筒のほうがよいみたいですね。

水平対向6気筒エンジンのメリット・デメリット

では次は水平対向エンジンのメリットやデメリットをご説明しましょう。

水平対向6気筒エンジンのメリット

水平対向6気筒のメリットに関しては特徴の項であげたようなものがありますが、何より排気量の大きい中、大型車用のエンジンが水平対向で実現できるというのが大きいでしょう。

水平対向4気筒では2.5Lぐらいが限界でせいぜい中型車までがいいところですが、6気筒となれば3L後半までカバーでき、中、大型車エンジンとしては十分なスペックが実現できます。

現在このエンジンを搭載している車種はスバルの上級車種やポルシェのトップクラスのスポーツカーですが、これら各社のフラッグシップモデルにふさわしいエンジンを水平対向4気筒を拡大する形で設計開発できるのは強みです。

最近は各自動車メーカーはさまざまな形式のエンジンが必要で、直4、V6、V8など形状も設計も異なるエンジンを何機種も開発しなければなりません。

その点でスバルはすべてのエンジンを水平対向にしているので、開発と生産でのメリットは非常に大きいのです。

なおポルシェは直列エンジンもラインナップしていますが、ポルシェはフォルクスワーゲングループに入っていてエンジンを供給してもらっている形なので、スバルとはまた違った形になっています。

水平対向6気筒エンジンのデメリット

水平対向6気筒エンジンのデメリットは基本的に水平対向4気筒エンジンと同様なのですが、大型になった分より車の搭載スペースに大きく影響します。

搭載スペースの特殊化

水平対向4気筒でも水平対向エンジンの横幅の広さは車のレイアウトに大きなデメリットとなるのですが、水平対向6気筒では気筒数が増えた分余計に厳しい箇所も出てきます。

とくにスバルのようなフロントエンジンの車に影響が大きく、タイヤの収まっているタイヤハウスとの関係が厳しくなり、タイヤの舵角の範囲をエンジンが邪魔してしまいます。

4気筒より長い6気筒ではエンジンが長い分で影響が増えており、そこをクリアするために車の幅自体を大きくしなければならないなどの問題も出てきます。

前述したアルシオーネも少々幅の大きな車でしたが、そういった面もあったのではないかと思います。

とはいえ基本的に水平対向エンジンをのせるように設計してある車体であれば4気筒と6気筒でおなじ車体が使えますし、現行のレガシィなどでもそういう使い方がされています。

ただこれまで水平対向エンジンを搭載してこなかった車に載せようとするとちょっと無理がありますね。

なおおなじ水平対向6気筒を搭載するポルシェはエンジンが後方にあるので、比較的制約が少ないのも水平対向エンジンを採用している理由になります。

911は伝統的にRRですし、ボクスターなどもMRとエンジンの横方向にそれほど邪魔になるようなものはありません。

RRで後輪タイヤは近くにありますが、前輪と違って舵角が付かないのでずいぶん楽です。

排気管レイアウトの難しさ

もうひとつ水平対向エンジンのデメリットは排気管の取りだしに制約が多いことで、エンジンを低く搭載するエンジンの下から出てくる排気管はどうしても自由度が少なくなります。

エンジンが前方搭載の場合、水平対向エンジンはその形状から吸気を上から、排気を下から出すしかありません。

しかしエンジンは低い位置にあるので下方向には車体部品が結構迫っており、排気管がエンジンの外周から思いっきり飛び出るようなレイアウトは現実的ではありません。

そうなるとどうしても排気管の長さが各気筒で一定にすることが難しく、複雑な形状でやろうとするとコストに影響するのでこれまであまり重視されてきませんでした。

よくボクサーサウンドと呼ばれるアイドリング時に聞こえるドコドコという音があるのですが、これは排気管の長さが一定でない場合に起こる排気干渉という現象で、排気管レイアウトの厳しい水平対向エンジンでは起こりがちなものでした。(この音については別記事で解説しています)

しかし前述のアルシオーネの水平対向6気筒エンジンは滑らかなアイドリング音だったと思いますが、これは排気管等長化をはじめから設計に取り入れているためであり、中型高級車でコストのかけれるアルシオーネだからといえます。

6気筒の車種で音がうるさいというのは結構なデメリットなのです。

現在は技術の進歩でコストも大分下がってきており、スバルのほとんどの車種でボクサーサウンドは消えつつあります。

なおポルシェはここでも比較的レイアウトの自由度を発揮できるので、ポルシェはいわゆるところのボクサーサウンドは聞かれませんね。

水平対向6気筒エンジンの評価・乗り心地

水平対向6気筒エンジンを搭載した車はかなりめずらしいのですが、その魅力は本物でありTwitterでの評価も高いものがあります。そんな中から2件ほどご紹介しましょう。

水平対向6気筒に魅せられて

この方はお知り合いの水平対向6気筒搭載のスバル レガシィでこのエンジンに魅せられてしまったそうで、3年もいろいろ探しておられたようです。

それがこの度納車されたということで、最高のカーライフを手に入れられたみたいですね。

エンジンひとつで車に魅せられるということは結構あり、私も水平対向ではありませんが直6エンジンでおなじ体験をしているので、心情はよくわかります。手に入ったときの嬉しさといったらないですよね。

ポルシェのフラット6サウンドは最高

ポルシェのフラット6はスバルと違って排気管レイアウトに自由度があるので、そのサウンドは非常に澄んだ気持ちのよいものとなります。

スバルはフロントエンジンで車も比較的小型なので、ドコドコ鳴るボクサーサウンドが付き物でしたが、ポルシェ好きからすればポルシェのフラット6こそが本当のサウンドだと思うでしょうね。

どちらも結構魅力的なサウンドなので、どちらもファンがいるのがよくわかります。

水平対向6気筒エンジン搭載車

日本では結構珍しいエンジンとなった水平対向6気筒ですが、代表的な搭載車種をご紹介しましょう。

スバル レガシィ

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まずはスバルの代表車種にしてフラッグシップカーでもあるレガシィです。

レガシィツーリングワゴンという名前が有名ですが、ワゴン以外にセダンもあり、日本以外でも北米で絶大な人気があります。

現行レガシィは6代目となりますが、国内向けはすべて水平対向4気筒となり、6気筒は北米専用車となっています。

国内向けのレガシィで6気筒が載っていたのは4代目までで、現在手に入れられるのは中古車だけです。

4代目レガシィ 3.0R
エンジンEZ30型 水平対向6気筒 3.0L DOHC
24バルブ AVCS + ダイレクト可変バルブリフト
最高出力250ps/6,600rpm
最大トルク31.0kgm/4,200rpm

レガシィの水平対向6気筒は当時としてもかなりハイパワーなユニットで、自然吸気ながら250馬力を発生させます。

トルクもかなり太くしっかりした加速の味わえるこの車は、スバルの最上位車種としての性能をしっかり備えた車だったわけです。

これ以降国内のスバルの6気筒車はSUVのアウトバックが登場したのみで、そのアウトバックも現在では4気筒になっています。

スバルで水平対向6気筒搭載車というのは国内でも貴重になっており、状態のよい中古車はまだ1,000,000円を越える値段で取引されています。

スバル アルシオーネSVX

レガシィ以前のスバルのフラッグシップモデルで水平対向6気筒エンジン搭載車が、サウンドの項でも登場したスバル アルシオーネ SVXです。

アルシオーネという車種が登場したのは1985年ですが、1991年に登場した2代目アルシオーネ SVXは日本車のデザインの面で大きな進化を遂げた車でした。

2ドアハッチバッククーペであるアルシオーネには、イタリアのカーデザインで有名なジョルジェット・ジウジアーロの手によるボディデザインが与えられ、非常に流麗でスマートな美人に仕上がりました。

ジウジアーロはフェラーリやマセラティなどのスーパーカーデザインも手掛けており、その魂がアルシオーネ SVXにも与えられたのです。

アルシオーネSVX
エンジンEG33型 水平対向6気筒 3.3L DOHC
最高出力240PS/6,000rpm
最大トルク31.5kgf·m/4,800rpm

EG33型はレガシィ搭載のEZ30型の前世代にあたるエンジンですが、当時の排気ガス規制などが緩かったこともありスペックはレガシィとほぼ同等です。

ただ古い車なので燃費についてはいまの水平対向6気筒よりかなり低かったようですが。

しかし本車の魅力はなんといっても素晴らしい美しさを持つデザインで、レガシィのようなセダンではなくクーペスタイルというのがスバルのスポーティさを表していました。

生産が終了したのは1996年と20年以上前なのですが、いまだにそのデザインは色褪せておらず車の人気は相変わらずです。

中古車市場でも値段が上がり続けている車で、なんと1,500,000円〜2,000,000円ぐらいが相場なのです。

もちろん古い車で維持費もかかりますし、ボロボロの車はもっと安い値段で取引されますが、状態のよいアルシオーネSVXといったらまだまだ値上がりしそうです。

ポルシェ 911

ポルシェ 911 カレラ

水平対向6気筒の話題で忘れてはいけないのが、ポルシェ往年の名車でいまでもフラッグシップモデルたる911です。

911と水平対向6気筒エンジンの繋がりは非常に古く、1964年登場の初代911には空冷式の2.0L 水平対向6気筒エンジンが搭載されていました。

そして現行車となる7代目911までずっと水平対向6気筒が搭載されており、途中で水冷式にはなりましたが変わらずポルシェの代名詞のひとつとなっています。

現行911である991型には2種類の水平対向6気筒エンジンが搭載されています。

911 カレラ911 ターボ
エンジン2,981cc 水平対向6気筒
24バルブ ツインターボ
3,799cc 水平対向6気筒
24バルブ ツインターボ
最高出力420ps(309kW)/6,500rpm540ps(397kW)/6,400rpm
最大トルク51kgf・m(500N・m)/
1,700rpm~5,000rpm
67.3kgf・m(660N・m)/
1,950rpm~5,000rpm

さすがドイツの誇るスーパーカーだけあって、おなじ3.0Lの水平対向6気筒でもレガシィよりかなりのハイスペックとなっています。

これはやはりツインターボの過給による恩恵が大きく、とくにトルクはわずか1,700回転から効き始めるという、加速の素晴らしい車にもなっています。

そしてもうひとつの911ターボでは排気量が3.8Lにまで拡大されたのみならずツインターボも搭載されているので、500馬力を越すパワーと67kgfもの大トルクを有する車になっています。

ここまで来るともはやスバルのユニットとは別物となり、911がいまでも世界のスーパーカー相手に勝負を挑める原動力でもあるのです。

水平対向6気筒エンジンとこれほど長く付き合ってきたメーカーはポルシェをおいて他になく、現在日本国内で唯一新車で購入できる水平対向6気筒搭載車でもあります。

ホンダ ゴールドウイング

ホンダ ゴールドウイング

さて最後に番外編として、ホンダの誇る大型クルーザーバイクのゴールドウイングをご紹介しましょう。

バイクなのに水平対向6気筒?と思われるかもしれませんが、バイクと水平対向エンジンの繋がりも結構古く、ホンダだけでなくBMWなどが伝統的に使い続けています。

背の低いエンジンはバイクでも使い勝手がよく、重心が下がるだけではなくエンジン上部に置く燃料タンクなどのレイアウトにもよい影響を与えています。

ゴールドウイングは長年バイクの世界では伝説的な1台となっており、おもにアメリカ市場を見込んだ大型の車体にバイクとは思えない快適装備が満載され、バイクのなかでは最高級の1台と言えます。

2018年1月に17年ぶりのフルモデルチェンジも行い、まだまだ現役のバイクです。

ゴールドウイング
エンジンSC79E型 1,833cc 水冷 4ストローク
OHC(ユニカム)水平対向6気筒
最高出力93kW[126PS]/5,500rpm
最大トルク170N・m[17.3kgf・m]/4,500rpm

バイクには大きすぎると思われる1.8Lエンジンも、大型ツアラーであるゴールドウイングにぴったりです。

スペックは車ほどではありませんが、だいたい軽量なバイクですしこれでも十分すぎるほどです。

ゴールドウイングはとにかく快適に長距離を運転することを目的としているので、水平対向6気筒の振動の少なさはまさにもってこいです。

なお新車価格も自動車並みで、3,000,000円前後がこのバイクの値段です。これでもフルモデルチェンジ前よりは結構安くなっているのですが、いちどゴールドウイングを見て乗って見たら、価格などきにせずほしくなってしまうと思いますよ。