ポルシェといえば、男なら誰もがうらやむスポーツカーですよね。
おしゃれなルックスに抜群の動力性能…そしてスペシャルな価格は、まさに「稼ぐ男の証」ともいえるでしょう。
一体どれくらい稼げばポルシェに乗れのるか気になりませんか?
そこで今回は、ポルシェオーナーになるためには年収がどれだけ必要か計算してみました。
モデルごとに「購入費用」「維持費」を算出してみたので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
※そもそもポルシェとはどんな車かということから知りたい方は、まずは以下の記事からご参照ください。
ポルシェはどこの国の車?国産車との違いはこの4つだ!ポルシェのオーナーの年収
まずはポルシェというブランドが「世間ではどう思われているのが?」、Twitterの投稿内容から観察してみたいと思います。
年収1,000万円あったらポルシェ
年収1000万円あったらポルシェ買おう。そうしよう。
— ふみ@正統派異端系 (@fumiy17) 2014年3月17日
世間一般的に、年収1,000万円といえば「大台」というイメージがありますよね?文句なしに、稼いでる部類です。
「1,000万円稼げたら、ポルシェに乗る!」という意見は、若い男性を中心に多く見られました。
しかし現実には…?
おとといの家内との会話。
私「若い頃、年収1,000万あればポルシェに乗れると思ってたよなー」
家内「ねー、でも実際はマークXだったねー」
年収1,000万ってインパクトあるけど実際はこんな感じだと思います…— カメさん日記 (@ATA0IM2nMnDflI8) 2018年10月23日
いっぽうで、「実際には厳しい」という意見も多く見受けられます。こちらの投稿者さんいわく、「言葉のインパクトのわりには、年収1,000万円ではポルシェに届かない」とのこと。
たしかに、このくらいの収入になると引かれるものも増えますからね…。言葉のインパクトほど収入を得ている感覚はないかもしれません。
結婚して一軒家を持てば、あながちマークXを維持するので精一杯なんてこともあり得るのかも?
世帯年収1500万って少ないとは言えないけど、とりたてて多いわけでもないからなあ ^^; 港区に新たに土地を買って一軒家たてて屋根付きのガレージにポルシェとシトロエン、とかは無理そう ^^;
— iwata kenichi (@kenic) 2016年1月23日
さきほどのツイートを補足するような投稿内容ですね。
東京都港区といえば、リッチな人が多く住む場所として有名。もちろん地価も高く、ここに一軒家を建てた場合、ランニングコストは郊外とは比べ物になりません。
最高峰のスポーツカーは、年収1,500万円でも手が届かないのでしょうか?
これから車の購入を考えているなら、値引き交渉の正しいやり方を覚えておくといいですよ。このやり方を知らないと最大60万円以上も損します。
詳しく知りたい方は、下記の『たった1分で車を60万円値引きできる裏技』のページをご覧ください。
ポルシェのオーナーになるには年収はいくら必要か
それでは、実際にはどれくらいの年収があれば、ポルシェのオーナーになれるのでしょうか?
まずは車にかかる費用として、以下の5項目について簡単に算出してみたいと思います。
- 車体の支払い総額
- 車検費用
- 税金
- 保険費用
- ガソリン費用
車体の支払い総額
まずはじめに見るポイントは車体価格ですよね。公式ページを参照して、現在販売されている価格をモデルごとにまとめてみました。
モデル | 車体価格 | エンジンラインナップ |
718ケイマン | 673万~999万円 | 2.0Lターボ、2.5Lターボ |
718ボクスター | 712万~1,032万円 | 2.0Lターボ、2.5Lターボ |
マカン | 699万~1,194万円 | 2.0Lターボ、3.0Lターボ、3.6Lターボ |
カイエン | 976万~1,855万円 | 3.6Lターボ、4.8Lターボ、3.0Lハイブリッド |
パナメーラ | 1,162万~2,907万円 | 3.0Lターボ、4.0Lターボ、3.0Lハイブリッド |
911 | 1,244万~2,267万円 | 3.0Lターボ、3.8Lターボ |
911 GT2 RS | 3,656万円~ | 4.0Lターボ |
※ポルシェの中古の価格の詳細は以下の記事をご参照ください。
ポルシェの中古車はなぜ安い?安価な理由はこの3つだ!一口にポルシェといっても、モデルによって価格差に開きがありますね。また、モデルそのものは少ないですが、ラインナップが非常に豊富です。同様のモデルでも、グレードによって価格が2倍近く変わることもあります。
よって、今回は「748ケイマン」「カイエン」「911 カレラ」のベースモデルを例にとり、コストについて考えていきたいと思います。
それではまず、この3モデルの購入諸経費から見ていきましょう。
項目 | 718ケイマン | カイエン | 911 カレラ |
自動車取得税 | 18万円 | 26万円 | 34万円 |
自動車重量税(3年分) | 36,900円 | 49,200円 | 49,200円 |
自動車税(最大) | 39,500円 | 51,000円 | 51,000円 |
自賠責保険(37か月分) | 36,780円 | ||
リサイクル費用 | 15,000~20,000円 | ||
登録諸費用 | 10万円 | ||
諸費用の合計額 | 29万円 | 40万円 | 48万円 |
諸費用の内容はだいたいこんな感じです。それぞれの費用について、少しだけ補足説明をはさみましょう。
まず、「自動車取得税」ですが、これは文字通り自動車を購入したときに発生する税のこと。新車購入の場合、課税標準額(車体価格の約90%)の3%が自動車取得税となります。オプションを付けた場合は、その金額(付加物の価額)も課税対象です。
次に、「自動車重量税」と「自動車税」ですが、これは重量・排気量によって定められている税金ですね。自動車税は、翌年4月1日までの税を月割りで前払いするため、購入月によって金額が変動します。
続いて「自賠責保険」ですが、これは購入時と車検時に支払うものです。新車購入すると、次回車検までの3年分(37か月分)の保険料を支払うことになっており、自家用車の料金は一律36,780円と定められています。
「リサイクル費用」は、特殊な方法で処分するエアコン(フロンガス)やエアバッグ(火薬)などのために支払います。「登録諸費用」は営業マンの手間賃とお考え下さい。明確には定められていませんが、おおむね10万円程度でしょう。
項目がたくさんありますが、718ケイマンなら29万円~、カイエンなら40万円~、911カレラなら48万円~という諸費用がかかってくる計算になります。
車検にかかる費用
保安基準に満たしているかチェックするため、乗用車は2年ごとに車検を受ける必要があります。維持費を考えるうえで、この費用を知っておくことも大切ですね。
車検は「自賠責」「重量税」「印紙代」といった法定費用がある程度決まっており、ここに基本料金とパーツ交換代が加算されます。ポルシェの場合、基本的な法定費用と基本料金で10~15万円程度のようです。
この料金に加えて、消耗品の交換代金が加算されていきます。サーキットで走らせる人はパーツ交換の頻度も増えるため、多いときには30万円ほどかかるかも?
車検費用を平均的に考えると、だいたい1年あたり6~8万円といったところでしょうか。
なおポルシェのメンテナンスについては、以下の記事でも詳しく解説しています。詳細まで知りたい方はこちらもご参照ください。
ポルシェにはどんなメンテナンスが必要?費用はこんなにかかります!税金にかかる費用
車は財産ですから、たとえ乗っていなくても定期的に税金がかかります。維持費のウェイトとしては軽いほうですが、念のため計算しておきます。
まず「自動車重量税」ですが、これは自動車の重量に関連する税金ですね。重量税は500kgごとに4,100円課せられるので、718ケイマン(1,360kg)なら12,300円、カイエン(1,985kg)と911カレラ(1,570kg)なら16,400円となります。
購入時は3年分(37か月)、車検時には2年分(24か月)を納めます。法定整備のたびに自動的に支払われるので、感覚としては車検代の一部のようなものです。そのため維持費としては「自動車税」のほうがイメージしやすいでしょう。
自動車税は「支払い総額」の項で解説したとおり、翌年4月1日までの1年分の税を納めます。金額は排気量によって定められており、2.0~4.0Lの料金は以下のようになっています。
排気量 | 自動車税 |
1.5L~2.0L | 39,500円 |
2.0L~2.5L | 45,000円 |
2.5L~3.0L | 51,000円 |
3.0L~3.5L | 58,000円 |
3.5L~4.0L | 66,500円 |
718ケイマン(1,988cc)は39,500円、カイエン(2,955cc)と911カレラ(2,981cc)は51,000円となります。
ポルシェは国産車に比べて排気量が大きめなので、その分車税も高くなりますね。
任意保険にかかる費用
もしものときに備えて、任意保険に加入するこも忘れてはいけません。自賠責保険とは違って義務はありませんが、万一の事故に備える必要があります。
ご存知のとおり、任意保険は車種によって金額が異なりますよね。これは「型式別料率クラス制度」と呼ばれ、
- 対人
- 対物
- 傷害
- 車両
の4項目について、それぞれ9つの料率クラスに分類することで定められています。
ポルシェはスポーツ色の強い高級車ですから、当然これらの料率クラスが高くなる傾向にあります。もちろん保険料も、国産車に比べて割高です。
プランいよっても変わってきますが、オーナーさんの口コミによると年間20~25万円という意見が多いですね。このあたりが相場とみて間違いないでしょう。
ガソリンにかかる費用
車を維持するためには、ガソリン代も想定する必要がありますね。気にしないでガンガン乗っていると、知らぬ間に家計を圧迫してしまうことも珍しくありません。
というわけで年間の走行距離を1万km、ハイオクを160円と仮定して、1年あたりにかかる費用を計算してみました。「カタログ燃費 – 3km/L=実燃費」とすると、年間の給油量とガソリン代は以下のようになります。
モデル | カタログ燃費 | 給油量 | ガソリン代 |
718ケイマン | 9.9km/L | 1,449L | 231,840円 |
カイエン | 11.3km/L | 1,204L | 192,640円 |
911 カレラ | 11.7km/L | 1,149L | 183,840円 |
というわけで、年間のガソリン代はそれぞれ23万円、19万円、10万円となりました。ざっくりとした計算ですが、大きく外れることはないかと。
費用から見えてくる年収ライン
さて、数字がたくさん出てきましたが、一度金額を整理しておきましょう。車体の購入価格(諸費用込み)と1年あたりの維持費(車検、自動車税、任意保険、ガソリン)は以下のようになります。
モデル | 購入費 | 維持費 |
718ケイマン | 702万円~ | 54万円~ |
カイエン | 1,016万円~ | 56万円~ |
911 カレラ | 1,292万円~ | 56万円~ |
それでは年収ラインについて考えてみましょう。統計によると、独身男性が1か月に使う金額は、およそ18万円といわれています。つまり、1年で216万円の支出があるということですね。
車体価格の20~30%を頭金にして、5年(60回)ローンでの支払いを想定すると、3種類のモデルはこれくらいの年収ラインが想定されるでしょう。
モデル | 年収ライン |
718ケイマン | 600万円 |
カイエン | 800万円 |
911 カレラ | 1,000万円 |
ここで想定した年収ラインは、独身男性がなんとか維持できるラインを想定しています。
物価の高い地域に住んでいる人や、お子さんがいる既婚男性の場合、さらに多くの年収を求められるでしょう。
また、ここで算出したのはベースグレードばかりなので、上級グレードを購入する場合も同様です。
なおポルシェは必要な年収こそ高いですが、それ相応の素晴らしい車です。魅力については以下の記事で解説しているので、興味のある方はこちらもあわせてご参照ください。
ポルシェの魅力とは?5つの良さをわかりやすく解説!もし〇〇の年収でポルシェを購入したら
ということで、ポルシェに乗るには、低く見積もって年間600~1,000万円の収入が必要ということがわかりました。他の支出も考えると、もう少し収入が多いほうが安心できそうですね。
ということで、オーナーに求められる年収について、解説は以上になります。最後におまけとして、見方を変えて「年収○○万円で購入した場合どうなるか?」をサラッと紹介しましょう。
年収500万円なら?
一般的な金額ですが、この収入ではポルシェの維持には骨が折れそうです。独身男性なら生活を切り詰めれば、なんとか現行モデルを所持できるかもしれませんが…。
どうしてもポルシェに乗りたい場合は、中古で購入するのがベストな選択といえるでしょう。過去のモデルなら比較的安価で手に入るので、この水準の収入でもそれなりに維持できるかと。
ただし、型落ちポルシェを良く思わない人も一定数いるので、大人しく乗ることをおすすめします。ヘタに自慢すると「型落ちのくせにいきがってる」なんて思われかねません…。
ちなみにポルシェは輸入車にもかかわらず故障率はかなり低く、修理費用という意味での維持費はそこまで大きな負担とはなりません。(詳細は以下の記事をご参照ください。)
ポルシェは故障が多い?壊れやすいのか故障率をもとに解説!年収800万円なら?
もろもろを考えると、現行モデルを乗るにはこのくらいの収入が必要になってくるでしょう。
「ケイマン」「ボクスター」「マカン」あたりのベースグレードを選べば、それほど無理なく維持することが可能です。
上位グレードの場合は、この収入で乗るには少し厳しいかもしれません。どうしても上位グレードに乗りたいなら、最低500万円は貯金を作っておきたいところ。
年収1,000万円なら?
1,000万円まで収入が増えると、選べるモデルもかなり広がりますね。
貯金額によっては、カイエンやパナメーラといった上級モデルも、ベースグレードであれば視野に入ってくるでしょう。上位グレードはまだ少し厳しいですね。
ポルシェオーナーの収入ランクとしては、比較的低めな年収です。ローンをあてにしすぎると、金利で家計が圧迫される可能性がありますよ。世間的には十分高収入の部類ですが、くれぐれも地に足のついた選択が必要ですね。
年収5,000万円なら?
このくらいの収入があると、どのモデルでも新型を購入することが可能です。余裕をもって維持することができ、かつ他にも高級車を所有できるでしょう。
いっぽうで、このレベルの収入を手にする人は、支出額もかなり多いはず。
住宅費や交際費など、生活水準もハイクラスなので、考えなしにポルシェを買うと後に響くかもしれません。車にかかる金額をしっかり把握しておくことが大切です。
なおポルシェについては以下の記事でも取り上げているので、興味のある方はこちらもあわせてご参照ください。
カイエンは故障が多い?壊れやすいのか故障率をもとに解説!ポルシェの中古車はなぜ安い?安価な理由はこの3つだ!