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空冷エンジンの魅力4つ!水冷エンジンとは違いが大きい?!

内燃機関のエンジンには冷却が必要不可欠ですが、その方式には空冷と水冷があります。

空冷式はバイクに採用されていることの多い形式ですが、水冷式とは違ったどんなメリットがあるのでしょうか。

今回は空冷式エンジンについてご説明していきましょう。

空冷エンジンとは

CB1100 空冷エンジン

空冷式のエンジンはエンジンで発生した熱を空気によって冷却するタイプのエンジンで、エンジンのシリンダー回りにたくさんの空冷フィンがあるのが特徴です。

見た目からも空冷式はすぐ見分けることができ、フィンの大きさや形状、搭載位置などで性能が決まります。

空冷フィンの役割はできる限りエンジンの表面積を大きくすることにあり、エンジン表面からの熱の自然放熱を助けています。

空冷エンジンの冷却システムは基本的にはこのフィンだけであり、シリンダーブロックやシリンダーヘッドの鋳造時に一緒に形作られるものです。

水冷式より冷却効率では劣りますが、なによりシンプルかつエンジン本体だけで冷却システムが完結するというコンパクトさが売りです。

現在自動車用としては空冷エンジンはなくなってしまいましたが、バイクをはじめとした小排気量のエンジンではいまだかなりの需要があり、手持ちの草刈り機やチェーンソーなどの小型機械でもよく使われます。

今回はおもにバイク用の空冷エンジンに注目して説明をしていきます。

空冷エンジンの要は”風”

空冷エンジンは単体で放熱が可能なように設計されており、そのままでもエンジンの発生する発熱量と空気への放熱量を計算してフィンなどが決められています。

しかしエンジンの負荷が大きくなれば発生する熱量も増えるのですが、バイクなどの乗り物関係では走行中の走行風がなにより冷却には重要となっています。

バイクの場合にはアイドリング時には比較的低回転で熱量も少ないものの、走行時にはエンジン回転数が高く発生する熱量はかなり増加します。

もし走行中でも普通の放熱だけしかなかったとしたらとてもエンジン冷却が間に合わず、エンジンの焼き付きやオーバーヒートを引き起こすことでしょう。

そこで走行風をうまくエンジンに当てて積極的に冷却していくことが必要であり、空冷エンジンの搭載位置や風の当たり方は重要な設計条件となるのです。

またエンジンの形式によっても風が当たりやすい、当たりにくいという違いがあり、水冷エンジン以上にエンジン形式の選択が重要でもあります。

空冷エンジンに適したエンジン形式

エンジンの基本型はシリンダーが一個だけの単気筒と、それをまっすぐ並べた直列エンジンです。

もっともシンプルなシリンダー配置でコンパクトなエンジンに仕上がる反面、空冷では直列の多気筒エンジンはベストではありません。

空冷式ではできるだけすべてのシリンダーに均等に風を当てたいところなのですが、直列3気筒や4気筒では前後のシリンダーに挟まれた真ん中のシリンダーは冷却性能が低下してしまいます。

空冷フィンの大きさや数も真ん中はあまり増やすことができません。

またエンジンの置き方も問題で、走る向きと同じ向きでは前側のシリンダーにしか風があたらなくなり、横置きでようやくすべてのシリンダーに風が当たるようになります。

ただバイクの場合はエンジンの排気量がそこまで大きくないこともあり、直列エンジンでもそれなりの性能は発揮できますが、3気筒以上ではバイクでも水冷式が増えてきます。

それでも1,100cc空冷直列4気筒というバイクもあり、空冷でも無理なわけではありません。

直列式以外にエンジン形式はさまざまありますが、空冷となるとシリンダーが分散配置できるV型エンジンや水平対向エンジンがより向いていると言えるでしょう。

多少エンジンが大型化して搭載に問題は出ますが、エンジンへの風の当たり方は直列式よりよいので、排気量や出力を高くすることができます。

イタリアのスポーツバイクメーカーであるドゥカティなどは長年空冷にこだわっていますが、V型エンジンのシリンダー配置を空冷に特化させたL型エンジンを採用しており、2気筒ながら100馬力を越える高出力を発揮できます。

自動車用の水冷エンジンではおもに振動や搭載性などでエンジン形式を決めますが、空冷式の場合にはなによりまずしっかり走行風をエンジンに当てられる形状や搭載位置が重要なのです。

空冷エンジンの種類

空冷エンジンには空冷システムの違いで大きく2種類が存在し、自然空冷式と強制空冷式に別れます。

自然空冷式はバイクで一般的な形式であり、自然風や走行風でエンジンから放熱を行う形式です。

片や強制空冷式ではファン(扇風機)によって強制的に風を起こしてエンジンに当てる形式で、走行風の期待できない発電機や農業機械、車体で覆われて走行風の当たりがよくない自動車で使われます。

強制空冷式ではエンジン直結のファンが一般的で、エンジンの前において空気をエンジンに送り込む送風ファンか、エンジンの後ろにおいて熱い空気を追い出す排気ファンの2種類があります。

構造は自然空冷式より複雑となりますが、その分冷却効率は高まりますし、なにより廻りがおおわれた環境でも使えるのがメリットです。

送風ファンか排気ファンかの違いはとくに車のエンジン搭載位置で変わってくるもので、フロントエンジンなら送風ファン、リアエンジンなら排気ファンが一般的です。

空冷エンジンの車がなくなった現在ではあまり大型のものを見ることはありませんが、小型発電機などではまだ見ることができます。

またエンジン動力のファン以外にも電動ファン存在し、エンジンの向きや搭載位置に関わらず安定した空冷性能を発揮できます。

空冷エンジンの独特な音

エンジンの冷却システムの違いはエンジン音にも違いを与えており、空冷エンジンは独特の音をもつエンジンとしてファンに愛されています。

水冷エンジンはシリンダー回りに水が流れているので、シリンダーで発生した振動や音の一部が水に吸収されています。

しかし空冷エンジンではシリンダーの振動と音はそのまま外に出てきますので、ちがうエンジンサウンドとなるのです。

まずはホンダの400cc水冷4気筒エンジンを積むCB400の音を聴いていただきましょう。

アイドリング時から結構静かな音で、走行音もそれなりに澄んだ音ですよね。

では次に空冷エンジンで同じく400ccのカワサキ GPz400Fの音を聞いてみてください。

排気量は同じでもエンジンの作りや出力差がありますが、空冷エンジンは一般的に雑音がエンジン音に混じっており、これが水冷エンジンでは水に吸収されている部分といえます。

けして静かとはいえない音ではありますが、特徴的でバイクの魅力のひとつではあります。

水冷エンジンとの違い

さてそれでは空冷エンジンと水冷エンジンの違いをもう少し詳しく見ていきましょう。

水冷エンジンは冷却システムを構成する部品が非常に多く、エンジン単体でシステムが完結しません。

まずエンジン本体にはシリンダー回りにウォータージャケットという水の通路を持つ複雑なシリンダーブロックが必要であり、ウォータージャケットの分大型化してしまいます。

またその水が漏れないようにガスケット類も複雑で信頼性が必要で、技術的難易度が高めです。

さらにエンジンに冷却水を供給するウォーターポンプ、冷却水の熱を空気へ逃がすラジエーター、それらを繋ぐ配管やホースなど、さまざまな部品が必要となります。

さらにこれらは重量も嵩みますし、なにより冷却水自体が結構な重さを持つのです。

水冷エンジンはエンジン本体だけでは完結せず、必ず外部にラジエーターが必要です。

それに対して空冷エンジンではこういった構造が一切不要で、エンジン本体だけですべてが完結します。

十分な放熱フィンの構造や走行風さえ当たっていれば冷却できますので、非常にシンプルで軽量なエンジンに仕上がります。

バイクに限らず工作機械や発電機など持ち運びが多い機械にも使えるエンジンです。

のちほどデメリットの項でもあげますが、冷却性能としてはどうしても水冷式には劣りますが、軽量コンパクトにまとまるメリットは水冷式では実現できないものです。

空冷エンジンの魅力(メリット)

空冷エンジンの最大のメリットは先程ご説明した通り、軽量、コンパクトにエンジンがまとまることであり、水冷エンジンには実現できない点です。

また部品点数が少なくコスト的にも低く抑えることができるので、安価なバイクなどにはもってこいなのです。

それ以外にも空冷エンジンのメリットはいくつかありますのでご紹介しましょう。

メンテナンスフリー

水冷エンジンの場合、冷却水が劣化してきたら交換しなければならなかったり、水漏れが起こったときには修理をするなど、維持するのにはメンテナンスが必須です。

しかし空冷エンジンの場合は冷却系まわりのメンテナンスは一切不要であり、維持がしやすいエンジンといえるでしょう。

冷却水は現在ではかなりの長期間使用できるように成分調整がされているのですが、それでも常に熱を受けているので劣化は進んでいきます。

数万キロ走行ごとに交換が必要といわれており、自動車では一般的になった整備項目のひとつです。

また冷却水が通るゴムホースや、水密を保つシール材などのゴムは経年劣化で性能が落ちるので、古い車ではどうしても冷却水漏れがどこからか起こることになります。

ひどいときはラジエーターからダバダバと大量に漏れることもあり、水冷式のエンジンは定期点検と故障の修理がどうしても必要です。

その点空冷式エンジンはエンジン本体だけで冷却システムが完結しますし、漏れたり劣化したりするものもないわけです。

もちろんシリンダーブロックの空冷フィンが割れたりすれば致命的ではありますが、鋳造技術の発達した現代のエンジンではあまり考えなくてもよい点です。

メンテナンスフリーという性能はエンジンを長く使う上では大切な性能であり、また維持費のコストが低く押さえられるメリットもあるのです。

空冷フィンが独特

これはおもにバイクでですが、水冷エンジンがどちらかというとのっぺりした形状であるのに対し、空冷エンジンはたくさんのフィンが特徴的な形をしています。

エンジンがむき出しのバイクならではの点ですが、「空冷エンジンのほうが水冷より美しい!」という人も結構多いのです。(もちろんその逆もありますが)

自動車の水冷エンジンではエンジン本体がかっこいいだの美しいだのといった話はあまり聞こえず、エンジン全体がコンパクトであるとか振動が少ないといった点に焦点が当たります。

しかし空冷エンジンはなによりフィンという特徴的な形状がありますし、風にあてなければならない関係上フィンは一番目立つところに出てきます。

フィンの形状や数もメーカーによってさまざまで、エンジン本体の見た目がずいぶん違って見える箇所なのです。

バイクは長年空冷エンジンを採用してきただけあって、その形状が魅力のひとつにもなっています。

番外編:飛行機にもメリットの多い空冷エンジン

ゼロ戦

空冷エンジンといえば車やバイクが一般的ではありますが、実は飛行機の世界でも空冷エンジンはまだまだ現役であり、とくに軽飛行機に採用されることが多いです。

飛行機用エンジンは車やバイクなどより排気量がかなり大きく熱量も大きいのですが、数百キロという高速で飛ぶ飛行機ならば空冷するための風は十分なほど流れてきます。

そして軽飛行機ではエンジン重量を削減することは大きなメリットですので、空冷エンジンは結構よいのです。

事実昔から飛行機用のエンジンは空冷も水冷も使われており、現在でも水平対向の空冷エンジンがよく採用されています。

また第二次世界大戦のころの戦闘機にも空冷エンジンというのは使われており、空気の薄くなる高高度では水冷に性能で劣るものの、耐弾性という戦闘機ならではのメリットもありました。

戦闘中に機関砲の砲弾が飛行機のエンジンに命中した場合、水冷エンジンではまっさきにラジエーターなどに被弾して冷却性能が急激に下がるのですが、空冷エンジンの場合はそういった危険性がなく被弾に強いという特徴がありました。

さらにエンジンの後ろにはだいたいパイロットが乗っているので、空冷フィンなどで金属の体積の大きい空冷エンジンが前にあると防弾の役割も高かったようです。

日本で有名なゼロ戦をはじめとする日本機はほとんど空冷ですし、アメリカの海軍機も空冷でした。

水冷より構造が単純で作りやすく、信頼性も高かったのが海の上で飛ぶ飛行機にはなにより重要だったからでしょう。このように空冷エンジンは飛行機とは非常に相性のよいエンジンなのです。

空冷エンジンのデメリット

空冷エンジンはメリットがある一方で性能面では水冷エンジンに及ばない点があり、デメリットもいくつか抱えています。

そのせいで自動車はすべて水冷化されたのです。

冷却性能が低い

空冷エンジンは冷却に熱容量の小さい空気を使うと言う点で冷却性能が水より劣り、また安定さという点でも難があります。

水冷のメリットは熱の吸収量の多い水を循環させることでエンジンの熱を効率的に除外できる点で、空気では奪える熱の量が少ないのです。

またシリンダーブロック内部に水が流れていることでシリンダー回りをちゃんと冷却できるのに対し、空冷エンジンではシリンダーブロックで熱を運ばなければ空気に熱を捨てられない点も不利となります。

そのせいで空冷エンジンで車に使うような大排気量エンジンを作ろうとすると、空冷フィンは大型化、強制空冷ファンも大型化することとなり、せっかくコンパクトさが売りの空冷エンジンの良さがなくなります。

また水冷エンジンでは運転中に水温が一定に保たれているほど安定感のある冷却性能なのですが、空冷エンジンの場合はアイドリング時と走行時では大きく冷却性能に開きがあります。

走行風があるとないとで大きくちがうわけですが、アイドリングが長く続いたり低速走行ばかりだとエンジンの熱は高いままなかなか冷却できない状況となります。

さらには気温によっても性能が変わってしまい、エンジン温度と空気温度の差が少ないほど冷却性能は下がります。

夏の熱い気温の中では空冷エンジンの冷却性能は極端に低下し、真夏の渋滞などに捕まると結構オーバーヒートの問題が出てきてしまいます。

冬は逆に冷却性能が上がるのですが、それはそれで後述するオーバークールの問題があってやはり不安定なのです。

効率のよい冷却性能と季節にあまり左右されない安定性という点では空冷エンジンはデメリットが多く、排気量が多いほどトラブルのもとにもなります。

騒音が多い

前述したように空冷エンジンと水冷エンジンではエンジン音が違い、水で雑音を吸収できない空冷エンジンは比較的エンジン音が大きくなります。

バイクではひとつの魅力になっている面もあるのですが、自動車の場合には騒音規制にひっかかるほど騒音が多いエンジンなのです。

空冷エンジンを搭載した最後の車のひとつにポルシェ 911がありますが、長年空冷エンジンにこだわっていたこの車が水冷エンジンにしなければならなかった原因のひとつが欧州の騒音規制対応のためでした。

ポルシェ911が水冷化されたのは1997年のフルモデルチェンジ時ですが、その頃には他のメーカーは水冷エンジンに完全にシフトしており、ポルシェが伝統を守って空冷エンジンを採用しているような時代でした。

しかし車の環境に対する規制は年々厳しくなる中で空冷エンジンでは規制をクリアすることが厳しくなり、水冷化が必須となったのです。

バイクではその当たりの規制がまだ緩く、また排気量も小さいので空冷でも大丈夫なのですが、今は自動車用としては採用できないエンジンになってしまっています。

オーバークールによる排気ガス浄化の妨げ

空冷エンジンは冬の気温が低い時期などには冷却性能が最大限高まるエンジンなのですが、エンジンを冷やしすぎるというのも排気ガス浄化の観点からは決してメリットとはなりません。

エンジンの排気ガスに含まれるさまざまな有害物質は触媒という部品で化学反応して無害化するのですが、その条件は排気ガスが高温のまま触媒に流れ込むことです。

低温の排気ガスでは触媒の働きが悪く有害物質がそのまま大気中に排出されますので、排気ガス規制で厳しく制限されています。

エンジンが完全に停止して冷たい状態でスタートするのをコールドスタートというのですが、コールドスタートでいかに早く排気ガス温度を素早く上げるか、ということが排気ガス規制をクリアする上で重要なのです。

空冷エンジンの場合コールドスタートでも運転状態でも冷却性能が変わりませんので、コールドスタート時というのはエンジンを余計に冷やしている状態といえます。

そうすると排気ガスの熱エネルギーは空冷で奪われるわけで、排気ガス温度が下がって排気ガス規制のクリアが難しくなります。

かたや水冷エンジンの場合はコールドスタート時には冷却水をラジエーターに流さずエンジン内で循環させることができ、エンジンを冷やしたくないときにはコントロールすることが可能となります。

排気ガス規制への対応性としては圧倒的に水冷エンジンのほうが高性能であり、空冷エンジンでは高温時の冷却性能とコールドスタートのそれを両立するのが難しいので、時代と共にどうしても規制に引っ掛かるのです。

空冷エンジンの車が早くから姿を消し始めたのはまさにこれが原因で、世界で最後の空冷エンジン車となったフォルクスワーゲン ビートルが生産終了となったのも排気ガス規制をクリアできなくなったからです。

夏と冬の気温差の激しい日本ではこの弱点が顕著に現れるため、国産車では1980年より前には空冷エンジン車は絶滅しています。

空冷エンジンの評価

空冷エンジンはバイクの世界ではまだまだ人気のあるエンジンで、空冷エンジンならではの面が楽しいという人も多くいらっしゃいます。

今回はそういったご意見をTwitterからいくつかご紹介しましょう。

空冷バイクは熱を感じられる

この方は空冷エンジンのバイクにのっていらっしゃるようですが、エンジンは足の間にあるのでそのエンジン熱は結構ライダーに伝わってきます。

わたしも空冷エンジンのバイクにのっていたからわかりますが、ジーパンを履いていても結構熱が伝わってきますし、夏はそれはそれは暑かったのを覚えています。

しかしあまりに熱いと感じたらオーバーヒート寸前である可能性がありますので、この方のように感覚でそれがわかると安心なのですが。

空冷ポルシェは最高の音

ポルシェは騒音規制に対応できなくなったことで水冷化されましたが、それ以前の空冷エンジンの音というのはかなり独特なパワフルなもので、音が好きという人はかなり多いのです。

日本でも空冷ポルシェだけのサークルやショップもあるようにその魅力は決して色褪せておらず、高止まりする中古車価格もそれを表しています。

空冷エンジン搭載の車・バイク

さて空冷ポルシェはフォルクスワーゲンビートルについては水冷エンジンの記事でご紹介しましたので、今回は現行の空冷エンジンバイクと、かつて大人気だった国産空冷エンジン車をご紹介しましょう。

ホンダ CB1100

ホンダ CB1100

CB1100はホンダの空冷バイクの中ではかなりの大排気量バイクであり、CB750 FOURから続くホンダの伝統を受け継ぐ1台です。

現在でもホンダのラインナップに残っているほど排気ガス規制や騒音規制をクリアしてきたエンジンとなっています。

CB1100には1100ccの空冷直列4気筒エンジンが横置きされており、エンジンがバイクの前からの風を真っ先に受けられるレイアウトとなっています。

2017年に国内の排気ガス規制が厳しくなって多くの空冷エンジンバイクが姿を消す中、CB1100の空冷エンジンは技術的に解決して排気ガス規制をクリアしています。

この空冷エンジンは実は完全な空冷ではなく、エンジンオイルも冷却に活用する構造を取り入れています。

水冷ではなく油冷ともいえるシステムで、シリンダーのまわりにエンジンオイルを循環させ、それを専用のオイルクーラーで空冷することでエンジン熱をオイル経由で逃がすようになっています。

空冷と油冷を併用して冷却性能をあげる他、コールドスタート性能も向上するので排気ガス規制への対応ができたわけです。

大排気量エンジンでは完全な空冷エンジンはもう厳しくなってきているのですが、ホンダが維持でも水冷化しないのにはひとえに伝統を守るという点があるのでしょう。

トヨタ S800

かつて日本でも空冷エンジン車は多数走っており、いまでもクラシックカーとして愛好家もたくさんおられる分野でもあります。

そんな中の1台がトヨタ S(スポーツ)800という2シーター2ドアクーペで、丸みを帯びたかわいらしいデザインが特徴のスポーツカーです。

非常にコンパクトなスポーツカーで運転するのが楽しくなるような車なのですが、搭載されるエンジンは790cc 水平対向2気筒の空冷エンジンがフロント搭載されており、なかなか軽快な走行性能を発揮しました。

ボディが空力に優れ、さらに車重が580kgという驚異の軽さもあって、45馬力という少ない出力でも十分な走りが楽しめました。

水平対向エンジンは空冷にも向いているエンジンで、2気筒であれば左右にシリンダーが一つづつ飛び出すような形状ですので、シリンダー一つ一つがしっかりと空冷できる理想的なレイアウトですね。

販売台数が少なかったこともありてに入れることは結構難しい車ですが、その人気はいまだ根強いです。

空冷エンジンのオーバーヒート

さて最後に空冷エンジンのオーバーヒートについてご説明しますが、基本的に空冷として設計されたエンジンは普通に運転する分にはそこまでオーバーヒートは起こりません。

しかし運転条件や気温、空ぶかしを連続で行うなど、エンジン冷却が厳しくなる状況ではオーバーヒートの危険も出てきます。

自然空冷の空冷エンジンではとにかく走行風が必要であり、真夏で渋滞路にはまって走行風がない、アイドリングでエンジン熱が上がるだけの状況などは非常にエンジンにたいして厳しい状況といえます。

水冷エンジンのように水温でオーバーヒートを察知することができませんので、そういった状況になった時点でオーバーヒートの危険性を考えておかなければなりません。

もしオーバーヒートが起こってくるとエンジン内部からガリガリというような異音が聞こえてきますので、普段とちがう音がエンジンからしたら要注意です。

そうなったらとにかくエンジンを止めてバイクを路肩で休ませてやる必要があります。

あまりオーバーヒートを放置しているとそのうちエンジンが完全に焼き付いてしまい完全に壊れてしまうので、早めの対処がなにより大事です。

なお早く冷やそうと思ってエンジンに水をかけたりするのは厳禁です。高温になっている鋳鉄製の部品を急速に冷却すると、急激な収縮が起こってエンジン本体にヒビが入ったり、強度を低下させる原因となるからです。

とにかく静かにエンジンを休ませてあげてくださいね。