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ダウンサイジングターボとは?デメリット/欠点2つとメリット3つ!搭載車種も紹介

自動車のエンジンにはこれまでさまざまなトレンドがありましたが、現在世界的なトレンドとなっているものに「ダウンサイジングターボ」があります。

今回はダウンサイジングターボについてご説明します。

ダウンサイジングターボとは

ダウンサイジングターボエンジン

ダウンサイジングターボはドイツのメーカー フォルクスワーゲンが発祥となっており、「ダウンサイジングエンジン」と「ターボチャージャー」を組み合わせたガソリンエンジンのことを指します。

ダウンサイジングとはエンジンの大きさ、とくに排気量を下げることを指します。

自動車用のエンジンはいくつか代表的な排気量がありますが、それをワンランクさげるのが一般的です。

例えば2.5Lエンジンを2.0Lエンジンに、2.0Lエンジンを1.5Lエンジンに、といった形です。

その小排気量エンジンに、エンジンのパワーアップ装置である「ターボチャージャー」を組み合わせたのがダウンサイジングターボエンジンで、環境性能と走行性能を両立するためのエンジンとして開発されています。

ではまずダウンサイジングターボエンジンの構造と目的をご説明していきます。

ダウンサイジングターボの構造

ダウンサイジングターボは基本的には小排気量のターボエンジンを指しますが、ダウンサイジング化とターボ化にはそれぞれ目的があり、両者を合体させることで高い性能を出せるようになっています。

ダウンサイジング化による効果

エンジンの排気量を少なくするダウンサイジング化には、主に燃費の改善効果とエンジン自体の重量削減効果があります。

エンジンは排気量が多いほど出力やトルクが高いのですが、それは燃料消費量が多いことも指しており、一般的に燃費は悪くなります。

そのためエンジンの排気量を下げることは燃費向上に大きな効果があります。また排気量を小さくするとエンジンの本体構造も小さくすることが出来、エンジン重量の削減にも大きな効果が期待できます。

サイズだけではなく、排気量が小さくなればピストンやコンロッドにかかる負荷も少なくなるので、部品自体の軽量化も可能です。

またダウンサイジング化は気筒数の削減も可能であり、V6エンジンを直4エンジンに、直4エンジンを直3エンジンにダウンサイジングできれば、大幅な重量削減となります。

これらの効果がダウンサイジング化で得られるものですが、当然ながら排気量が下がればエンジンパワーやトルクが減って走行性能が下がるので、ここでターボチャージャーが必要となります。

ターボチャージャーによる効果

小排気量エンジンのパワーとトルクを高めるのはターボチャージャーなど過給器の本来の役割で、昔からエンジンのパワーアップの方法としては一般的でした。

ですがダウンサイジングターボエンジンでは従来のターボの使い方とは少し考え方が変わっています。

ターボチャージャーは排気ガスの余剰エネルギーを活用して吸気を圧縮する部品で、吸気の空気密度を高くすることでエンジンの燃焼エネルギーを高めることができます。

空気量が多ければそれだけ多くの燃料を燃焼させられるので、エンジンの排気量以上のパワーとトルクを発揮することが可能となります。

一般的にターボエンジンは排気量が1.5倍上の自然吸気エンジンと同程度の性能を発揮できる見込みがあり、ダウンサイジング化によるエンジン性能の低下を補うために使われています。

従来はターボエンジンはエンジンの最高出力を重視して設計されており、燃費に関してはイマイチで、ターボエンジン=燃費が悪いというイメージがあったぐらいです。

ですがダウンサイジングターボでは、最高出力重視の大型ターボではなく、レスポンスと低速トルク重視の小型ターボを採用するのが基本で、ターボ化による燃料消費量の増加は昔のターボエンジンほど大きくありません。

もう一つの特徴:エンジンの直噴化

ダウンサイジングターボにはもう一つ大きな特徴があり、エンジンの燃料系を直噴化しているという点です。

直噴エンジンの技術自体は結構前からあり、ガソリンの噴射を吸気管にする「ポート噴射」ではなく、シリンダー内に直接噴射する方式のことを指します。

直噴化によりエンジンは圧縮比を高めて高効率化することが出来、出力やトルクを高める効果を持ちます。

ダウンサイジングターボは小排気量でも高い出力やトルクを得るために直噴化も組み合わせていることが多く、発祥であるフォルクスワーゲンから始まったトレンドの一つとなっています。

直噴化しなくてもダウンサイジングターボの効果は得られますが、直噴化によりさらなる性能面のメリットがあるのです。

ダウンサイジングターボエンジンの目的

エコカー

以上のような特徴を持つダウンサイジングターボエンジンですが、その目的はなにより省燃費化にあります。

日本では省燃費化にはハイブリッド技術が主流となっていますが、欧州ではエンジン主体のダウンサイジングターボが主流となっています。

このエンジンではダウンサイジング化によって燃費向上と重量削減を行い、不足する出力やトルクをターボチャージャーと直噴化によって補うコンセプトです。

ターボチャージャーの搭載で燃費に悪影響はあるものの、ダウンサイジング化による燃費向上効果のほうが高く、トータルで見るとワンランク上のエンジンと同程度のスペックを持ちながら燃費を改善できるようになっています。

フォルクスワーゲンは2001年ごろからダウンサイジングターボエンジンをメインのエンジンに据えており、ゴルフを始めとする主要車種はほとんどがダウンサイジングターボとなりました。

またそれまでV6自然吸気エンジンを採用していたモデルは直4ダウンサイジングターボエンジンに、直4自然吸気エンジンは直3ダウンサイジングターボエンジンへと変更されています。

MEMO

またその高い燃費効果は他のメーカーにも波及しており、メルセデス・ベンツやBMWを始めとする欧州メーカーや、GM、フォード、クライスラーなどの米国メーカーがそれに続いています。

日本メーカーはこれまでハイブリッド化に力を入れていたためこの流れには乗っていませんでしたが、ここ5年~10年ぐらいで一気にダウンサイジングターボが相次いで登場しています。

現時点での燃費改善効果はハイブリッドカーのほうが高いものの、ハイブリッドカーが苦手としている高速域での燃費についてはダウンサイジングターボも負けていません。

ダウンサイジングターボと他のエンジンとの違い

ではもう少しダウンサイジングターボエンジンと他のエンジンの違いを見ていきましょう。

ダウンサイジングターボとターボの違い

前述でも少し触れましたが、ダウンサイジングターボはこれまでのターボエンジンとはターボチャージャーの使い方が違います。

これまでのターボエンジンは既存のエンジンのパワーをより高めるために使われることが多く、エンジンの排気量はそのままにワンクラス上の出力とトルクを求めていました。

その多くはスポーツカーや大型セダンなどに採用されることが多く、最高出力の高さを競うパワー競争が度々起こってきました。

ですが最高出力と最高速度を求めた結果、日常使いでの燃費は悪くなっており、ターボエンジンは燃費が悪いと言われる原因となりました。

以前のターボエンジンは大型で出力重視のターボチャージャーを使ってパワーはあったのですが、その反面低速域でのターボラグが大きな問題でした。

ですがダウンサイジングターボではその低速域を重視した小型ターボを採用しており、日常使いでとても扱いやすい車になっています。

以前はターボエンジンは燃費も悪く扱いにくいというイメージが強かったですが、現在ではダウンサイジングターボのおかげで扱いやすく燃費も良いエンジンというイメージになりつつあります。

ダウンサイジングターボとハイブリッドの違い

ダウンサイジングターボとハイブリッドはほぼ同時期に登場した低燃費技術ですが、その違いは燃費改善効果と導入コストにあります。

ハイブリッド、とくにトヨタを始めとした国内メーカーの得意なストロングハイブリッドは、乗用車の燃費を一気に引き上げる効果を持ちます。

その反面、電気モーターや大型のバッテリー、電装品などが必要なので導入コストが高く、ハイブリッドカーは普通のエンジン車より数十万円値段が高くなってしまいます。

その点ダウンサイジングターボは燃費改善効果こそハイブリッドには及びませんが、コスト面と前述した高速域での燃費に優れます。

ダウンサイジング化によってエンジン自体のコストは大きく下がっており、ターボ導入によるコスト増加があってもトータルではコスト削減が出来ます。

また目的はワンランク上のエンジンを置き換えることなので、車の値段にあまり影響を与えずに低燃費化が可能となります。

ダウンサイジングターボとハイブリッドはコンセプトが違うのでどちらが優秀というわけではありませんが、低燃費技術の2本野柱としてどちらも重要です。

ダウンサイジングターボのメリット・デメリット

メリット、デメリット

ダウンサイジングターボのメリットは低燃費化が最も顕著なものですが、その他にもメリットはあります。

ですが一方でデメリットもいくつか見られます。

ダウンサイジングターボのメリット

ダウンサイジングターボのメリットについてはエンジンの小型化によるものがほとんどです。

車のエンジンルームのコンパクト化

エンジンのダウンサイジング化は重量も削減出来ますが、エンジン自体の大きさをひと回り小さくする効果もあります。

この効果によりエンジンルームの中で最もスペースを占める部品のスペースが節約できるようになります。

エンジンルームにはエンジンの他にもさまざまな部品が搭載されており、電子制御デバイスの増加によって年々その密度は増しています。

一方で車のサイズはある程度決まっていますし、車室を広くするためにはエンジンルームはできるだけ小さいほうが良いのです。

そのため車の設計に置いてエンジンルームの狭さは極まってきており、部品の小型化は急務だったのです。

以前はエンジン以外の部品の小型化やレイアウトの工夫によって解決していたこの問題ですが、ダウンサイジング化によるエンジンの小型化はこの問題を大きく解決する方法となります。

実際にはエンジンラインナップの関係からうまく行かない場合もありますが、ダウンサイジングターボが普及するに従って効果は高まります。

衝突要件に有利

エンジンの小型化はもう一つメリットがあり、車の設計上で重要な衝突要件に有利となります。

衝突要件は車が歩行者や車などにに衝突する時の衝撃を緩和するための要件です。この要件の最も大きな障害となるのは、エンジンルーム内でもっとも大きく、また硬いエンジンです。

そのため衝突要件を確保するにはエンジンはできるだけ小型のほうが有利であり、搭載位置もできるだけ車の後側のほうがよいわけです。

その点においてダウンサイジングターボエンジンは小型化を行うことによってこの要件に対し大きく有利となります。

日本の税制上有利

ダウンサイジングターボはエンジンの排気量を小さくしますので、日本のようなエンジン排気量で税金が変わる国においては税制上有利となります。

ダウンサイジングターボはだいたいワンランク排気量を下げるので、税率もワンランク下げられることが多く、値段にして数万円ぐらいの差になります。

また税額の差は車の購入時の決めてとなる点であり、ディーラーなどにとっても有利な点です。

ダウンサイジングターボは必ずしも税額減額を狙って設計されるわけではありませんが、全体的に低コスト化ができるでしょう。

ダウンサイジングターボのデメリット

ダウンサイジングターボには多くのメリットがありますが、一方でいくつかのデメリットも持っています。

加減速の多い地域では不利

ダウンサイジングターボは欧州のような高速道路の多い状況では高い低燃費性能を発揮するのですが、日本や中国のような加減速の多い道路状況では必ずしも燃費が良くならない場合があります。

ダウンサイジングターボは低速域の発進で主にターボを活用し、高速域ではダウンサイジング化と直噴エンジンで効率的な走行を行うエンジンです。

加速時にあまり回転数を上げなくて済むのが低燃費化の一因なのですが、加減速が多い状況ではエンジンの回転数を上げたり下げたりする回数が多くなり、燃費は思ったほどよくなりません。

欧州はアウトバーンに代表される高速区間を走行することが多く、車の性能には高速域での安定性や効率を求められますが、日本や中国の状況とは大きく違います。

比較的速度が遅く、また街中でストップアンドゴーの多い状況では、ハイブリッドカーのほうが燃費に対して有利です。

そんな状況があるので、日本ではダウンサイジングターボの普及が遅くなった原因でもあります。

エンジン音、振動の増加

エンジンのダウンサイジング化は燃費に対しては有利なのですが、エンジンの音や振動に関しては悪化傾向にあります。

というのもエンジンの多気筒化はエンジン音や振動を低減させるために採用されているものであり、直3より直4、直4よりV6エンジンのほうが静かです。

それぞれのエンジンには独特な音があって好き嫌いは分かれるのですが、一般的には気筒数が少ないほうがエンジン音がうるさく、また振動も大きくなります。

コンパクトカーや小型セダンなどではその影響はある程度許容され、燃費のほうが重要視されますが、高級セダンなどに対しては悪影響は大きいと言えます。

一応エンジン振動を抑えるバランサーシャフトなどの効果によって昔より大幅にエンジンサウンドは静かになっていますが、それでも比較すると気になる音は残ります。

ダウンサイジングターボの評価・口コミ

ダウンサイジングターボに対する評価などはTwitter上にたくさん投稿されており、賛否両論相混じっています。

今回はそんな中からいくつかご紹介します。

ダウンサイジングターボは悪くない

ダウンサイジングターボは扱いやすさから言うとなかなか便利なエンジンであり、実際に乗っている人の評価も悪くないようです。

パワー重視ではないため圧倒的な速さなどは望めませんが、車として重要な普段遣いを重視している点が評価されています。

燃費はバラつく

ダウンサイジングターボは日本においては結構燃費がバラつくようで、街乗りが多い状況だとガクッと燃費が悪くなるようです。

ダウンサイジングターボが日本ではイマイチ盛り上がらないのはこの点にあり、日本の道路状況ではハイブリッドカーが以前有利と言えます。

高級車はサウンド命

最近世界の最高級車も相次いでダウンサイジングターボを取り入れていますが、スペックはともかくサウンドの面では不満も多いようです。

高級車はそのエンジンサウンドの気持ちよさも魅力の一つなので、ダウンサイジング化によるデメリットは割と気になるものです。

ですがベースグレードなどでは燃費も重要であり、魅力のあるサウンドは上級モデルだけに限定されつつあるようです。

ダウンサイジングターボの搭載車

ダウンサイジングターボはフォルクスワーゲン ゴルフが最初の搭載車とされていますが、その後さまざまなメーカーから登場しています。

そんなダウンサイジングターボの車を何車種かご紹介します。

フォルクスワーゲン ゴルフ

 

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まずはダウンサイジングターボの代表車である 、フォルクスワーゲン ゴルフをご紹介します。

2003年に登場した5代目のゴルフVは、2006年のマイナーチェンジでダウンサイジングターボエンジンが追加されました。

それまで搭載されていた1.6L 自然吸気エンジンに変わる次世代エンジンとして登場し、ゴルフVでは上級車種用エンジンとなっていました。

スペックゴルフⅤ 1.4L TSIコンフォートラインゴルフⅤ 1.6L E
エンジン形式BMYBLF
エンジンスペック1,389cc 直列4気筒DOHC16バルブICターボ+スーパーチャージャー1,597cc 直列4気筒DOHC16バルブ
最高出力140ps(103kW)/5,600rpm116ps(85kW)/6,000rpm
最大トルク22.4kgf・m(220N・m)/1,500rpm~4,000rpm15.8kgf・m(155N・m)/4,000rpm
カタログ燃費14.2km/L12.8km/L
実燃費10.88 km/L8.66 km/L

フォルクスワーゲンは最初のダウンサイジングターボエンジンには、ターボチャージャーに加えてスーパーチャージャーを組み合わせたツインチャージャーとしており、さらに高い出力を持っています。

1.6L自然吸気エンジンより排気量が200cc減っているものの、出力、トルクともに向上しており、これが過給機による効果です。それでありながら燃費はダウンサイジング化によって2割近く向上しており、実燃費でも良好です。

このゴルフVにより、ダウンサイジングターボという新たなエンジンの高い性能が理解され、世界的なトレンドになるきっかけとなりました。

スズキ スイフト

スズキ スイフト

日本メーカーはダウンサイジングターボに少し出遅れた感がありますが、いち早く取り入れてきたのがスズキです。

スズキは様々な車種にダウンサイジングターボエンジンの搭載を進めているメーカーですが、その中でも同社の主要コンパクトカーであるスイフトにはダウンサイジングターボエンジンを始めとしていくつもの仕様があります。

スイフトと派生車種のスイフトスポーツまで見れば、ダウンサイジングターボが2種類、ストロングハイブリッドとマイルドハイブリッドが1種類ずつ、自然吸気エンジン一種類、というフルラインナップとなっています。

今回はそれらを比較して、スペックとカタログ燃費がどのぐらい違うか見てみましょう。

スペックスイフト RStスイフト スポーツスイフト ハイブリッドスイフト マイルドハイブリッドスイフト 1.2L車
エンジンK10C型:
996cc 直列3気筒
直噴DOHCターボ
K14C型:
1,371cc 直列4気筒
直噴ターボDOHC
K12C型:
1,242cc 直列4気筒DOHC
K12C型:
1,242cc 直列4気筒DOHC
K12C型:
1,242cc 直列4気筒DOHC
モーターなしなしPB05A型:交流同期電動機WA05A型:直流同期電動機なし
最高出力75kW (102PS)/
5,500rpm
103kW(140PS)/
5,500rpm
エンジン:
67kW (91PS)/6,000rpm
モーター:
10kW (13.6PS)/
3,185rpm-8,000rpm
エンジン:
67kW (91PS)/6,000rpm
モーター:
2.3kW (3.1PS)/1,000rpm
67kW (91PS)/
6,000rpm
最大トルク150N・m (15.3kgf・m)/
1,700rpm~4,500rpm
230N・m(23.4kgf・m)/
2,500rpm~3,500rpm
エンジン:
118N・m (12.0kg・m)/
4,400rpm
モーター:
30N・m (3.1kg・m)/
1,000rpm-3,185rpm
エンジン:
118N・m (12.0kg・m)/
4,400rpm
モーター:
50N・m (5.1kg・m)/100rpm
118N・m (12.0kg・m)/
4,400rpm
モード燃費 20.0 km/L16.2km/L~16.4km/L32.0 km/L25.4 km/L~27.4 km/L24.0 km/L

最新型のスイフトから、ベースグレードであるRstに直3ダウンサイジングターボエンジンであるK10Cエンジンが初搭載され、国産車のダウンサイジングターボエンジンの主要機種となりました。

排気量の多い1.2L 自然吸気エンジンやハイブリッドと比較してみてわかりますが、出力やトルクは排気量の小さなエンジンにもかかわらず一回り上の性能を持ちます。

ポイント

またスポーツモデルであるスイフトスポーツには更に排気量の大きな1.4L ダウンサイジングターボエンジンが搭載され、圧倒的なスペックがスイフトをホットな車に仕上げています。

中でも23kgfというトルクの太さは2.0L級の自然吸気エンジンのレベルであり、スイフトのようなコンパクトカーにはこれまで搭載されてこなかった大型エンジン並のスペックを持ちます。

一方で燃費に関してはハイブリッドモデルには及ばず、ストロングハイブリッドとは大きな差があります。

その分車両価格はダウンサイジングターボのほうが少し低いので、そこで差別化ができています。

トヨタ クラウン

トヨタ クラウン

もう一つ国産車を代表するダウンサイジングターボ車種をご紹介しますが、トヨタの看板車種でもあるクラウンに搭載されています。

クラウンは長らくV6自然吸気エンジンのみを採用してきた車種ですが、2012年登場の14代目クラウンからダウンサイジングターボエンジンが取り入れられました。

その流れは最新型の15代目クラウンにも引き継がれ、ハイブリッド以外の車種はこの2.0L直4ターボエンジンに一本化されました。

スペック2.0Lターボ2.5Lハイブリッド
エンジン形式8AR-FTSA25A-FXS
エンジンスペック1,998cc 直列4気筒DOHC16バルブ 直噴ターボ+インタークーラー2,487cc 直列4気筒DOHC16バルブ 直噴 ハイブリッド
最高出力180kW (245PS)/5,200rpm-5,800rpmエンジン:
135kW (184PS)/6,000rpm
モーター:
105kW (143PS)
システム最高出力:
166kW (226PS)
最大トルク350N・m (35.7kgf・m)/
1,650rpm-4,400rpm
エンジン:
221N・m (22.5kgf・m)/
3,800rpm-5,400rpm
モーター:
300N・m(30.6kgf・m)
燃費(JC08モード)12.8km/L23.4km/L

現行クラウンはハイブリッドを選ばないならV6エンジンはありませんが、2.0L 直4エンジンでもスペック上では2.5L V6自然吸気エンジンを上回る出力とトルクを持っています。

表にあるハイブリッドのV6エンジンと比較してみても、出力の上では上回り、トルクでもかなり良い勝負をしているのが分かるでしょう。

一方で燃費に関してはさすがにハイブリッドのほうがよく、ダウンサイジングターボはスペック面と価格面で優れているのがわかります。

トヨタは長らく自然吸気エンジンを重要視してきたメーカーですが、クラウンという代表車種にダウンサイジングターボエンジンを取り入れてきたことは今後の戦略が変わったことがわかります。

ダウンサイジングターボの今後

ダウンサイジングターボは2006年から現在まで続く環境対応エンジンのトレンドであり、まだまだ性能向上をしているので今後もこのトレンドが続いていくことは間違いありません。

ハイブリッドに燃費の面では及ばないものの、コストの低さや軽量という面は相変わらず大きなメリットです。

ですがここ数年また新たな流れが出てきているのも確かで、今度は排気量を大きくする「アップサイジング」というものになりそうです。

ダウンサイジングターボはどんどん進化しているものの、その排気量削減が行き過ぎているという考え方もあり、排気量をもっと適正な大きさに見直すというのがアップサイジングです。

日本のマツダがこの流れを積極的に推進しており、マツダが持つ高効率エンジンの技術を使ってアップサイジングを進めていくようです。

ダウンサイジングターボは今後も主流の一つであることは確かですが、次のトレンドになりそうな流れも確実に来ています。