VTECはホンダを代表するエンジン技術の一つですが、近年「VTECターボエンジン」を搭載した車が多数登場しており、ホンダの次世代エンジンの一つです。
今回はそんなVTECターボエンジンについてご説明します。
VTECターボエンジンとは
VTECターボエンジンはホンダ独自の可変バルブ技術である「VTEC(Variable valve Timing and lift Electronic Control system)」と、エンジンのパワーアップ技術である過給機の「ターボチャージャー」を組み合わせたエンジンです。
ターボチャージャーはこれまでも様々なメーカーがエンジンのパワーアップ手段として活用しており、エンジン技術としては一般的なものです。
ですがVTECはホンダ独自の技術なので、VTECターボエンジンはホンダにしか作れないエンジンとなります。
まずはVTECエンジンとターボチャージャーのそれぞれの概要からご説明しましょう。
VTECとターボの効果
VTECもターボチャージャーも目的はエンジンの高出力化にあり、エンジンパワーやトルクを増大させることができるものですが、仕組みは全く違います。
ですが両者の共通点としては、「エンジンにより多く空気を取り入れる」ことを目的としている点です。
VTECの効果
VTECはエンジンのシリンダー上部にあるバルブをコントロールするシステムで、バルブのリフト量とバルブタイミングを走行条件にあわせて切り替えることができます。
VTECには主に2つのセッティングがあり、低中回転域でトルクを重視するセッティングと、高回転域で最高速度、最高出力を重視するセッティングです。
可変バルブ機構のないエンジンはこのどちらかを選択しなければならず、トルクと出力の両立は難しいのですが、VTECはバルブを可変させることで両立を可能としています。
バルブは空気や排気ガスの通り道なので、バルブが開く量(リフト量)が大きいほどエンジンに空気がたくさん導入でき、その分高出力化が可能です。
ですがその場合は低速トルクがスカスカになってしまうため、VTECの切り替えで低回転時にはバルブリフト量を少なくしてトルク重視とします。
これによりVTECを装着したエンジンは、普段遣いのトルクや燃費をあまり犠牲にすることなく、最高出力ものばすことができるのです。
なおVTECエンジンの詳細は以下の記事で解説しています。詳しいところまで知りたい方はこちらもご参照ください。
VTECエンジンとは?仕組み/構造は?搭載車はバイクにもあり?!ターボチャージャーの効果
ターボチャージャーは過給機と呼ばれる部品の一種類で、その役割は吸気に圧力をかけて空気の密度を高めることです。
そうすることで単位時間あたりで見ると多くの空気をエンジンに送り込めるので、その分だけエンジン出力を高められます。
ターボチャージャーは排気ガスに残っているエネルギーを使ってタービンを回し、その回転によってコンプレッサーを駆動、エンジンの吸気を圧縮しています。
排気ガスはエンジンで燃焼の終わったガスですが、非常に高温でまだたくさんのエネルギーを持っていますので、エネルギーの無駄を無くす効果も持ちます。
車の外部からエンジンに吸い込まれた空気はターボチャージャーで圧縮され、それがスロットルバルブを通ってエンジンに流れ込みます。
さらに出力を高めたい場合はその間にインタークーラーを挟み、ターボチャージャーで圧縮され熱くなった空気を冷やすことで、さらに空気の密度を高めています。(詳細は以下の記事をご参照ください。)
インタークーラーターボとは?仕組み/構造は?ターボチャージャーとの違いまで解説!密度が高く酸素が多く含まれた吸気では燃料をより多く燃焼できるので、その分出力が高くなるのです。
この効果により、ターボチャージャーの装着エンジンは1.5倍の排気量の無過給エンジンと同程度の出力を発揮することが出来、小排気量のエンジンでも高い性能を発揮するために使われます。
なおターボチャージャーの詳細は以下の記事で解説しています。詳しいところまで知りたい方はこちらもご参照ください。
ターボエンジンとは?仕組み/構造は?メリット2つとデメリット4つ!VTECターボエンジンの構造
VTECターボエンジンは前述の2つのシステムを組み合わせたエンジンで、両者の特徴をあわせ持つことでより高い出力を発揮するエンジンです。
ホンダではVTECターボエンジンと呼ばれるエンジンが排気量違いで3種類あり、
- 1.0L
- 1.5L
- 2.0L
に別れます。
エンジンの名称はどれもVTECターボなのですが構造が少し違い、2種類に分かれています。
1.0L、1.5L VTECターボ
1.0Lと1.5Lエンジンはホンダのコンパクトカーや中型車用エンジンで、コストが重要視されるエンジンでもあります。
そのためVTEC機構が前述した構造のものではなく、VTCと呼ばれるバルブタイミングのみ変更する仕様となります。
VTECの名称は以前はバルブリフトとタイミング両方をコントロールする構造に使われていたのですが、2000年ごろからホンダの可変バルブシステム全般に使われる名称となりました。
正式なVTECはエンジン性能改善の効果は高いのですが、構造が複雑な分コストがかかり、小型車用には採用しにくい構造です。
そのため小型エンジンには比較的コストのかからないVTCのみが使われています。
VTCだけでもバルブの開閉タイミングをコントロールすることによって、低中速トルクと高速回転寄りに調整が可能で、また燃費の改善にも効果があります。
最高出力はそこまで伸びませんので、このVTECターボエンジンではターボチャージャーによって主に出力を稼いでいます。
このVTECターボエンジンはいわゆる「ダウンサイジングターボ」というコンセプトによるもので、それまでよりエンジンの排気量をワンランク小さくして軽量化し、不足するパワーをターボチャージャーで補おうというものです。
※ダウンサイジングターボの詳細は以下の記事で解説しています。
ダウンサイジングターボとは?デメリット/欠点2つとメリット3つ!搭載車種も紹介排気量が小さいことで燃費が良好で、VTCのセッティングも燃費重視のものとなっています。
このVTECターボエンジンは経済性重視のエンジンとなっており、VTECが持つイメージとは少し違います。
1.5LエンジンにはフルスペックのVTECを搭載した仕様もありますが、非常に少数です。
2.0L VTECターボエンジン
それより上級機種として2.0LのVTECターボエンジンがありますが、こちらは燃費よりスペック重視の高性能エンジンとなっており、主にTYPE-Rなどの高スペック車に採用されます。
ホンダにはTYPE-Rというスポーツバージョンの車種が昔から展開されており、インテグラやシビックなどの比較的小型な車がVTECの効果によってワンランク上の車と勝負できる、というのが大きな魅力でした。
とくにVTECによって1.0Lあたり100馬力もの高出力が出せるようになり、これは世界初です。
年々世界の車がパワーアップを続けているのに合わせてホンダのVTECエンジンもパワーアップの必要があり、そのためにターボチャージャーを組み合わせました。
ホンダのエンジンはVTECで十分高回転、高出力化が出来ていたので、それ以上のスペック上昇には排気量拡大か過給機の採用しかなく、2.0Lクラスのエンジンとしては過給機の採用をとったわけです。
VTECとターボチャージャーの組み合わせは凄まじく、それまで2.0L VTEC自然吸気エンジンで225馬力程度だったエンジン出力は、ターボチャージャーの組み合わせで一気に310馬力まで向上しています。
※自然吸気エンジンの詳細は以下の記事をご参照ください。
NAエンジン(自然吸気エンジン)とは?メリット5つ!音が最強の魅力?!現在ホンダ以外の他社も2.0Lクラスでターボチャージャーを組み合わせたハイスペックモデルを相次いで登場させていますが、1.0Lあたり150馬力という高出力は頭一つ抜け出しています。
2.0L VTECターボエンジンで本来のVTECの効果が発揮できるエンジンになっており、現在のホンダの技術の粋を集めたエンジンとなっています。
これから車の購入を考えているなら、値引き交渉の正しいやり方を覚えておくといいですよ。このやり方を知らないと最大60万円以上も損します。
詳しく知りたい方は、下記の『たった1分で車を60万円値引きできる裏技』のページをご覧ください。
VTECターボエンジンの共通技術
排気量の違いでVTECシステムの違いはありますが、これらのエンジンには共通の特徴もあります。
直噴エンジン&強タンブルポート
VTECターボエンジンの高性能を発揮しているのはVTECやターボチャージャーだけではなく、直噴化技術とポート形状による吸気のタンブル流を強くする構造も持っています。
直噴エンジンはエンジンのシリンダー内に直接燃料を噴射するシステムで、ノッキングを抑えてエンジンの圧縮比を高め、出力や燃費などのエンジンスペックを底上げすることが可能です。
ですが直噴エンジンには燃料と空気が混ざりにくく排気ガスに有害物質が増えるというデメリットがあり、それをクリアするために「強タンブルポート」という吸気ポートを採用しています。
タンブル流とはシリンダーの中で吸気が渦のようになる流れのことで、この渦により燃料と空気の混合を促進し、直噴エンジンのデメリットを減らしています。
強タンブルポートはポート形状や角度など非常に細かい技術により成り立っています。
なお直噴エンジンについては以下の記事でさらに詳しく解説しています。詳細まで知りたい方はこちらもあわせて参考にしてみてください。
直噴エンジンとは?メリット3つとデメリット4つ!不具合と耐久性が欠点?!吸排気デュアルVTC
前述したVTCはバルブタイミングを変化させることができ、吸気と排気のバルブが開くタイミングを変えることが出来ます。
これによりターボチャージャーへ流れる排気ガスの流れをコントロールし、効率の良いターボの使い方ができるようになっています。
普通のエンジンでは排気バルブが完全に閉じた状態で吸気バルブを開きますが、そのタイミングがコントロールできるのであれば同時に開いている状態を作り出すこともできます。
エンジンが低回転時には排気ガス自体のエネルギーが少ないのでターボの効率は悪いのですが、吸排気がどちらも開く時間を作ることで排気ガスの流れがなめらかになり、ターボをより活用できるようになります。
このことにより主に低回転時のトルク増大が可能となり、使いやすいエンジンになるのです。
VTECターボエンジンのメリット・デメリット
VTECターボエンジンのメリットは確実なものがありますが、デメリットもいくつかあります。
VTECターボエンジンのメリット
VTECターボエンジンのメリットはここまでご説明してきたとおり、次の点にあります。
- エンジンの最高出力、最高トルクの上昇
- ダウンサイジング化による燃費の改善
基本的には上記のメリットを目的としていますが、VTECターボエンジンは他にもエンジン機種の削減も目指しています。
小型のエンジンで高い性能を発揮するのであれば、それまで車の大きさごとに排気量の違いで分けていたエンジンを統合することが可能になります。
実はこの流れは世界的にトレンドとなっているものでしたが、ホンダは長らく自然吸気エンジンにこだわっていたこともあり、ターボエンジンはほとんどなかったのです。
ですがホンダも2013年頃からターボエンジンを登場させ始め、いまではホンダ車のほとんどに採用されるほど採用が増えています。
これにより機種の統合およびコストダウンに効果があり、効率的なエンジン開発ができるようになったと言えるでしょう。
VTECターボエンジンのデメリット
VTECターボエンジンにはメリットがかなり多いのですが、一方でホンダならではのデメリットも生まれてきてしまっています。
それはこれまでのVTECエンジンとの差が大きいことで、自然吸気のVTECエンジンが持つ吹け上がりの良さ、高回転域まで加速できる伸びなどがターボ化によって減少していることです。
とくにエンジンの最高回転数は自然吸気エンジンでは8,000rpm~9,000rpmに達するレーシングエンジンのような点が魅力だったのですが、ターボ化によって最高回転数は6,000rpm~7,000rpmという領域に下がっており、他社のエンジンと同じぐらいになりました。
最高出力やトルクに関してはVTECとターボの組み合わせでそれまでのエンジンより格段に向上しているのですが、ホンダ特有の乗り味やフィーリングが減ってしまったのも事実です。
これらは「VTECターボエンジンは邪道」などと言われる原因になっているものであり、賛否両論意見が多い点です。
VTECターボエンジンは邪道という声が多い
VTECターボエンジンが邪道だという意見はTwitterにも多数投稿されており、非常にさまざまな意見が見られます。今回はその中からいくつかご紹介します。
NA VTECと比べると…
リッターカーでターボかぁ。カッコいいし、セカンドとして考えるなら非常に魅力的なんだけど、NA VTECを乗ってきた身としてはVTECターボは邪道なんだよな・・・ https://t.co/eBPL9y8ORx
— Masashi_Redpiper (@electropiper) September 30, 2016
この方は長らく自然吸気のVTECエンジン車に乗られており、その乗り味や高回転まで気持ちよく回るフィーリングがVTECターボで減ってしまっていることから邪道とおっしゃってるのだと思います。
自然吸気のVTECエンジンは運転していて本当に気持ち良いエンジンで、特に高回転域でのエンジンサウンドはホンダ独特なものでした。
それがターボ化によって無くなってしまうのは、寂しさも相まって邪道と言われていたのでしょう。
なおエンジンサウンドについては以下の記事で詳しく解説しています。興味のある方はこちらもあわせて参考にしてみてください。
VTECエンジン音サウンドの特徴!切り替わり音が最高すぎる?!昔からあったこの評価
時代の流れでしょうね>VTEC+ターボ
「VTECにターボは邪道」と言われていた時代が既に過去のものになりつつあるな— K.O@今年で三十路 (@k_o_initial_d) August 15, 2017
VTECターボが邪道と言われているのは何も最近のことではなく、昔から主にチューニングカーの世界で言われていたことです。
昔からチューニングでのパワーアップにはターボチャージャーが使われており、ホンダ純正の自然吸気エンジンをカスタマイズしてターボ化した車も多数あります。
しかしパワーは出るもののやはりフィーリングの点では大きな差があるので、昔から邪道と呼ばれていたのです。
邪道でも魅力的
VTECターボは邪道と言われた時代もあったけど、今回のタイプRははっきり言って期待できる。
— Brazo de M’age (@magetar) March 7, 2017
ホンダが長らくターボ化しなかったのには同じような理由があったのですが、いざホンダが本気でVTECターボを手がけると非常に素晴らしいスペックの車に仕上がり、とても魅力的な車となりました。
最新のシビック TYPE-Rなどは昔のシビックからは考えられないほどの高性能さであり、邪道であろうが何だろうが素晴らしい車なのは間違いありません。
これから車の購入を考えているなら、値引き交渉の正しいやり方を覚えておくといいですよ。このやり方を知らないと最大60万円以上も損します。
詳しく知りたい方は、下記の『たった1分で車を60万円値引きできる裏技』のページをご覧ください。
VTECターボエンジン搭載車
VTECターボエンジンの搭載車は年々台数が増えており、ホンダを代表するエンジンとなりつつあります。今回はその中から代表的な車種をご紹介しましょう。
ホンダ ステップワゴン
ホンダの売れ筋ミニバンであるステップワゴンですが、現行型からVTECターボエンジン搭載車となりました。
排気量は1.5LでVTC仕様のVTECエンジンですが、これまでのステップワゴンに搭載されていた2.0L VTECエンジンを置き換える形で搭載されています。
スペック | ステップワゴン 5代目 | ステップワゴン 4代目 |
エンジン | L15B型 1.5L 直4 DOHC 直噴VTECターボ | R20A 2.0L 直4 SOHC VTEC |
最高出力 | 150ps(110kW)/5,500rpm | 150ps(110kW)/6,200rpm |
最大トルク | 20.7kgf・m(203N・m)/1,600rpm-5,000rpm | 19.7kg・m(193N・m)/4,200rpm |
4代目のステップワゴンと現行型ではエンジンの出力は数字の上では同じですが、排気量は500cc減少しておりターボの効果が表れています。
現行型では最高出力を発揮する回転数が5,500rpmと低くなっており、先代よりも同じ出力を出すのに低燃費化がなされています。
また最大トルクは低速域で向上しており、加速などが非常に運転しやすい車になりました。
ステップワゴンは先代からVTC式のVTECでしたので、ダウンサイジングターボ化によって燃費などの環境性能を向上させたことになります。(燃費の詳細は以下の記事をご参照ください。)
ステップワゴンの燃費は悪い?街乗りや高速の実燃費は?改善し向上させる方法まで解説!また合わせて加速も良くなり、ミニバンのような車種では非常に魅力的な車となっています。
なおステップワゴンについては以下の記事でも取り上げています。興味のある方はこちらもあわせて参考にしてみてください。
ステップワゴンの口コミ/評判!価格から外装や走行性能まで全てチェック!ステップワゴンの加速性能を解説!0-100km/h加速タイムはどのくらい?ホンダ シビック/シビック TYPE-R
シビックはホンダを代表するハッチバックおよびセダン系の車種で、2015年に最新型が登場しました。
また高性能モデルのTYPE-Rが2017年に登場しており、通常仕様もTYPE-RもVTECターボエンジンを搭載する車種となりました。
日本仕様のシビックには1.5L VTECターボエンジンが搭載されていますが、欧州仕様には最近1.0L VTECターボエンジンが追加されました。
またTYPE-Rは2.0L VTECターボエンジンで、シビック一車種で3種類のVTECターボエンジンがそろったことになります。
スペック | シビックセダン/ ハッチバック 国内仕様 | シビックセダン/ ハッチバック 欧州仕様 | シビック TYPE-R FK8型 |
エンジン型式 | シビックセダン: L15B型 1,496cc 直列4気筒 直噴DOHC VTECターボ シビックハッチバック: L15C型 1,496cc 直列4気筒 直噴DOHC VTECターボ | 988cc 直列3気筒 直噴DOHC VTECターボ | K20C型 1,995cc 直列4気筒 直噴DOHC VTECターボ |
最高出力 | シビックセダン: 127kW (173PS)/5,500rpm シビックハッチバック: 134kW (182PS)/5,500rpm | 95kW(129ps)/5,500rpm | 235kW (320PS)/6,500rpm |
最大トルク | シビックセダン: 220N・m (22.4kgf・m)/ 1,700rpm~5,500rpm シビックハッチバック: 240N・m (24.5kgf・m)/ 1,900rpm~5,000rpm(6速MT) 220N・m (22.4kgf・m)/ 1,700rpm~5,500rpm(CVT) | 6MT:201N・m(20.5kgf・m)/ 2,250rpm CVT:180N・m(18.4kgf・m)/ 1,700rpm-4,500rpm | 400N・m (40.8kgf・m)/ 2,500~4,500rpm |
※直列3・4気筒、DOHC、エンジンの詳細は以下の記事をご参照ください。
直列3気筒エンジンの特徴!どんな音?搭載車を日本車/外車の車種からそれぞれ紹介!直列4気筒エンジンの特徴!どんな音?搭載車を日本車/外車の車種からそれぞれ紹介!DOHCエンジンとは?仕組み/構造は?ツインカムとの違いとは?!1.0Lは3気筒の燃費重視のエンジンですが、出力やトルクがそこまで弱いわけではなく、これまでの1.3Lエンジン程度の性能は発揮されています。
トルクは1.5L自然吸気エンジン並の高さとなっており、1.5L VTECターボエンジンはそれを多少上回ります。
同じ1.5L VTECターボエンジンでもステップワゴンのエンジンよりスペックアップしており、よりスポーティな乗り味が売りです。
1.0Lも1.5LもVTC式のVTECですので最高回転数は抑え気味ですが、ハイスペック版でフルスペックのVTECを搭載するTYPE-Rは1,000rpmも上の6,500回転まで回ります。
その効果は最高出力に如実に現れており、前型のシビックTYPE-Rをしのぐ320馬力に達しています。
またトルクも40kgf台と非常に太く、2.0Lエンジンのスペックとは思えないほどのエンジンに仕上がっています。
シビックの売れ筋はセダンやハッチバックなどの車種であり、そちらには比較的性格がおとなしく燃費もよいVTC式のターボエンジンがマッチしています。
それに対してTYPE-Rは高性能を追求したエンジンとなっており、そのスペックは圧倒的と言っても良いでしょう。
最高回転数は自然吸気のシビックTYPE-Rの時で9,000rpm付近まで吹け上がりましたので、ターボ化によりその特徴はなくなりましたが、スペックの高さでより魅力的な車に仕上がっていると言えるでしょう。
VTECターボエンジンの今後
VTECターボエンジンはホンダの最新型エンジンであり、今後ホンダのエンジンは1.0L 3気筒VTECターボと1.5L 4気筒 VTECターボが担っていくことでしょう。
来年にはホンダの主力車種であるフィットに1.0L 3気筒VTECターボが搭載されると言われており、非常に期待のできる車種です。
またTYPE−Rなどのハイパワー車種にはフルスペックのVTECターボエンジンが主要エンジンとなり、これまでのTYPE-Rとは性格の違うシリーズとなるでしょう。
賛否両論はありますが、世界と戦うためにはスペックは重要であり、ターボ化は正しい進化です。
なおVTECエンジンについては以下の記事でも取り上げているので、興味のある方はこちらもあわせて参考にしてみてください。
VTECエンジンとは?仕組み/構造は?搭載車はバイクにもあり?!VTECコントローラーとは?効果/メリットとデメリットを解説!