長きに及ぶミニバンブームをけん引してきたヴォクシーは若い世代のファミリー層を中心に、幅広いユーザーに長年親しまれているクルマです。
クルマ以外の生活費も多くかかる時期なだけに、ヴォクシーを維持をするためにどれくらいのお金が必要なのか気になるところです。
ここではヴォクシーの維持費について、とことん解説していきます。
ヴォクシーの月、年間の維持費
ひと月ごと、1年ごとにヴォクシーにかかる維持費を詳しくみていきましょう。
ヴォクシーのグレード間の維持費
ヴォクシーのラインナップには、2種類のパワートレインがあります。1.8Lのハイブリッドモデルと2.0Lのガソリンモデルです。
ハイブリッドモデルはエコカー減税対象車となるので、同じ重量区分でも重量税額がガソリンモデルと異なります。
またエコカー減税対象車は自動車税・重量税の新車登録から13年経過後の重課が適用されないメリットもあります。
もちろんハイブリッドモデルとガソリンモデルでは燃費も違うので燃料代も大きくかわってきます。
ヴォクシーの月ごとにかかる費用
ヴォクシーを維持するうえで、月ごとにかかる費用をまとめたものが以下の表です。
種類 | 費用 (ハイブリッド) | 費用 (3.5Lガソリン) |
駐車場代 | 8,000円 | 8,000円 |
燃料代 | 4,188円 | 6,173円 |
合計 | 12,188円 | 14,173円 |
駐車場代
駐車場代は全国平均の8,000円を設定しています。都市部では数万円するような場所もありますし、郊外ではもっと安い場合もあります。
月々の維持費のなかでも大きなウェイトを占めることもあるので、事前にヴォクシーのサイズがおさまる駐車場なのか、金額はいくらなのか確認しておくことをおすすめします。
燃料代
燃料代は、月間走行距離500km(年間走行距離6,000km)で130円/Lのレギュラーを給油していると仮定した場合での燃料代です。
また以下の平均燃費をもとに計算しています。
モデル | 実燃費 |
ハイブリッド | 15.59km/L |
ガソリン | 10.53km/L |
平均燃費は使用状況や運転の仕方によって大きく異なりますし、燃料代も常に変動しているのであくまで参考程度にしてください。
ちなみにこの平均燃費・燃料代の条件だと、100km走行距離が増えるごとにハイブリッドモデルで834円、ガソリンモデルで1,235円ずつ燃料代が増えていきます。
ヴォクシーの燃費走行
少しでも燃料代を節約したいという方のために、燃費走行のコツをいくつか紹介しましょう。
ハイブリッドモデルのEVモード
ハイブリッドモデルに備わる走行モードの1つにEVモードがあります。これはモーターの充電が十分にある場合に、モーターの出力のみでの走行が可能となるモードです。
基本的には深夜・早朝の住宅街などのエンジン音が気になる場合や、屋内ガレージに駐車するのに排ガスが気になる場合に使用しますが、使いかた次第では燃費の向上に貢献します。例えば、上り坂などで交通の流れを妨げないような場合にこのEVモードを使用します。
もちろん電力を使うので、その後ハイブリッドバッテリー内は充電される制御になっていますが、このときに下り坂を走行するようなシーンであればエンジンを駆動することなく、回生ブレーキで効率的に充電することが可能です。
そうすればさらにガソリンを無駄に消費することがありません。道路状況がよくわかる走り慣れた道で、ぜひ実践してみてください。
ECOモードでの燃費走行
ハイブリッド・ガソリン両モデルについている「エコドライブモードスイッチ」は、通常時とくらべてアクセル操作に対するクルマの動きをゆるやかにし、冷暖房の効きも抑えることでエンジンの負担を軽くし、燃費の向上にひと役かっています。
ガソリンモデルのアイドルストップ装置
最近のクルマには当たり前につくようになった「アイドルストップ装置」は、停車時にエンジンが止まることで静粛性が向上し、無駄なガソリンを消費しません。
「エンジンは始動するときにガソリンをもっとも消費するから、こんな機能は無駄だ」…という声を聞いたことがあるかもしれませんが、それはもう昔のことなので技術が格段に進歩した今、気にする必要はありません。
ストップ&ゴーの多い街中を走行するときは、特に燃費の向上に貢献します。
なおヴォクシーの燃費については以下の記事でさらに詳しく解説しているので、詳細まで知りたい方はこちらもあわせて参考にしてみてください。
ヴォクシーの燃費は悪い?街乗りや高速の実燃費は?改善し向上させる方法まで解説!ヴォクシーの1年ごとにかかる費用
次に1年間にかかる費用は以下のとおりです。
種類 | 費用(ハイブリッド) | 費用(ガソリン) |
自動車税 | 39,500円 | 39,500円 |
任意保険料 | 84,000円 | 84,000円 |
消耗品代 | 6,000円 | 6,000円 |
合計 | 129,500円 | 129,500円 |
自動車税
自動車税はエンジンの排気量で税額が区分されます。ハイブリッド・ガソリン共にエンジンの排気量区分は1.5〜2.0Lで、このときの税額は39,500円です。
ハイブリッドモデルのみ、グリーン化特例により新車購入の翌年度にかぎり自動車税が29,500円減税されるので、実際に支払う金額は10,000円となります。
一方でこのグリーン化特例によりガソリンモデルは、新車登録から13年を超えると15%重課されて、45,400円となるので注意しましょう。
任意保険料
任意保険料は保険会社だけでなく、等級や保険の内容、年齢など様々な要因から保険料が算出されるので、金額は人によって大きくかわります。特に車両保険付帯の有無で保険金額は大きくかわります。
ここでは平均的な額として1ヶ月で7,000円、年間84,000円としていますがこれより安くなる場合もあれば、数万円単位で高くなることもあるのでご理解ください。
消耗品代
年間の消耗品代として、エンジンオイルとオイルフィルターの交換代1回分をくわえています。
多くの自動車ディーラーでは、エンジンオイルは一般的に5,000kmごと、もしくは半年ごとのいずれか早いほうでの交換を推奨しています。
エンジンオイルの交換は、最低限知っておくべき定期メンテナンスと心得て、忘れずにやるようにしましよう。
数年ごとにかかる費用
新車購入の場合は3年、それ以降は2年毎に実施される車検の費用を以下の表にまとめました。
種類 | 費用(ハイブリッド) | 費用(ガソリン) |
自動車重量税 | 20,000円 | 20,000円 |
自賠責保険料 | 25,830円 | 25,830円 |
車検基本料金 | 50,000円 | 50,000円 |
12ヶ月点検費用 | 13,000円 | 13,000円 |
合計 | 108,830円 | 108,830円 |
※自動車重量税…ハイブリッドモデルはエコカー減税により新車購入時30,000円→0円(100%減税)/ガソリンモデルは新車購入時49,200円
※自賠責保険料…新車購入時は3年分35,950円
自動車重量税
自動車重量税は新車購入時および車検ごとに支払う税金です。車両重量が0.5t増えるごとに均等に税額が増えていきますが、エコカー減税対象車のハイブリッドモデルと、そうでないガソリンモデルとで税額が異なります。
2年ごとの車検時に支払う税額は20,000円と32,800円で、ハイブリッドモデルのほうが安いです。新車購入時、ハイブリッドモデルは100%免税なので、49,200円支払うガソリンモデルとでは大きな差があります。
またエコカー減税対象外のガソリンモデルのみ、自動車重量税が新車登録から13年経過で45,600円、18年経過で50,400円に重課されます。
長期的にクルマを買い換える予定のない方は、新車から数えて6回目の車検以降は自動車税に加えて、自動車重量税も高くなるので注意しましょう。
自賠責保険料
交通事故時に被害者を補償する目的で徴収されるのが自賠責保険料です。自動車重量税とともに車検時に支払うことが必須で、自賠責保険に加入していないと車検を受けることができません。
毎年1月に保険料の見直しがおこなわれ、年度がかわる4月より適用されます。現在の保険料は2017年度から据え置かれていますが、今後かわる可能性もあります。
自賠責保険料は、普通乗用車(3・5ナンバー)はすべて同額です。
車検基本料
車検基本料は、車検ごとの24ヶ月法定点検費用と印紙代と車検代行料を足したものとし、ヴォクシーの場合は50,000円ほどかかります。
12ヶ月点検費用
12ヶ月点検は車検からちょうど1年経過した時期に対象となる法定点検です。法定点検ですが、車検と違って点検しなければ罰せられるようなことはありません。
しかし、点検を受けているか受けていないかはクルマを売却するときの査定額に影響しますし、何より安心・安全なカーライフのためにも余裕があれば受けることをおすすめします。
おおむね、クルマのサイズが大きくなると点検費用は高くなり、ヴォクシーの場合は13,000円ほどかかります。
もしヴォクシーを買おうと考えているなら、あわせて正しい値引き交渉のやり方も覚えておくといいですよ。
このやり方を知らないと最大60万円以上も損しますよ。詳しく知りたい方は、下記の『たった1分で車を60万円値引きできる裏技』のページをご覧ください。 たった1分で車を60万円値引きできる裏技!安く購入する秘密のテクニックとは?!ヴォクシーの月ごと、年ごとの維持費平均
ヴォクシーの維持費を月ごと、年ごとの表にまとめました。これにより一定期間内における平均的な維持費がわかります。
月ごとの維持費
ヴォクシーを維持するために数年サイクルでかかる費用を、ひと月あたりに換算した表です。
種類 | 費用(ハイブリッド) | 費用(ガソリン) |
駐車場代 | 8,000円 | 8,000円 |
燃料代 | 4,188円 | 6,173円 |
自動車税 | 3,292円 | 3,292円 |
任意保険料 | 7,000円 | 7,000円 |
消耗品代 | 500円 | 500円 |
自動車重量税 | 833円 | 1,367円 |
自賠責保険料 | 1,076円 | 1,076円 |
車検基本料 | 2,083円 | 2,083円 |
12ヶ月点検費用 | 542円 | 542円 |
合計 | 27,514円 | 30,033円 |
年ごとの維持費
ヴォクシーを維持するために数年サイクルでかかる費用を、1年あたりに換算した表です。
種類 | 費用(ハイブリッド) | 費用(ガソリン) |
駐車場代 | 96,000円 | 96,000円 |
燃料代 | 50,256円 | 74,076円 |
自動車税 | 45,000円 | 45,000円 |
任意保険料 | 84,000円 | 84,000円 |
消耗品代 | 6,000円 | 6,000円 |
自動車重量税 | 10,000円 | 16,400円 |
自賠責保険料 | 12,915円 | 12,915円 |
車検基本料 | 25,000円 | 25,000円 |
12ヶ月点検費用 | 6,500円 | 6,500円 |
合計 | 335,671円 | 365,891円 |
その他の費用
基本的な維持費に加え、ほかにも車に乗るうえでかかる費用を以下にまとめました。
タイヤ代
ヴォクシーのタイヤサイズはグレードによって、以下の表にあるように3つのサイズに分かれています。
グレード名 | 195/65R15 | 205/60R16 | 205/55R16 |
HYBRID X | ◯ | ||
HYBRID V | ◯ | ||
HYBRID ZS | ◯ | ||
X | ◯ | ||
V | ◯ | ||
ZS | ◯ |
ミニバンとしては、ごく一般的なサイズです。また、ZSはハイブリッドとガソリンで扁平率が違うので注意が必要です。
195/65R15のタイヤ代
ヴォクシーの15インチタイヤの値段は1本あたりおよそ6,000円〜14,000円くらいです。これは、売れ筋のタイヤをいくつかピックアップしたものの価格帯です。
タイヤ単品の価格で見ると、ネットは店頭価格よりかなり安い傾向にあります。しかし、タイヤの交換のために店舗で作業をお願いすると、タイヤを持ち込んだ場合は工賃が上乗せされてしまうことが多いので注意しましょう。
1本あたり10,000円のタイヤを4本まとめて交換するときの費用は、タイヤ代+工賃で45,000円〜50,000円くらいになります。
205/60R16、205/55R16のタイヤ代
ヴォクシーのZSグレードに装着される16インチタイヤは、基本的に15インチよりも値段が高くなります。
1本あたりのタイヤの値段は、ガソリンモデル装着の205/60R16の場合は8,000円〜17,000円、ハイブリッドモデル装着の205/55R16の場合は10,000円〜19,000円くらいです。
工賃も含めて1本あたり14,000円のタイヤを4本交換したときの費用は、61,000円〜65,000円くらいになります。16インチタイヤの場合はおおよそで、15インチタイヤより1万円以上〜数万円高くなってきます。
ローン金利
ローンを組んでクルマを購入する場合は、金利も支払わなければいけません。この金利の総額もバカになりません。どこで借りるかでも金利は大きくかわるので、慎重に選びたいところです。
ここでは参考までに、ヴォクシーでもっとも売れ筋グレードの特別仕様車「ZS “煌”」を5年フルローンで購入した場合に支払うローン金利の総額を計算してみましょう。
借りる額は、車両価格284万円に諸費用50万円をプラスした334万円とします。
借入先 | 金利 | 費用 |
ディーラーローン | 年 5%〜7% | 441,800円〜628,160円 |
銀行ローン | 年 2%〜4% | 172,580円〜350,660円 |
信販会社 | 年 1.9%〜8.4% | 163,820円〜761,840円 |
金利が1%上がるだけで、支払う金利の総額はおよそ10万円高くなります。無駄な出費を抑えるために、やはり少しでも金利が低いところでローンを組むべきでしょう。
高速料金
高速道路を頻繁に利用する人あれば、高速代も維持費のなかで大きな割合を占める出費となるでしょう。高速料金は、以下の計算式で大体の値段を把握することは可能です。
「150円(基本料金)+24.6円〜39.36円×距離(距離料金)×1.08(消費税)」
一般的に、トンネルや橋などの工事に手間のかかる区間ほど高い距離料金が設定されます。具体例を挙げると、静岡県・御殿場ICから愛知県・豊田東ICまでの208kmの交通料金は、新東名高速道路経由で4,950円です。
100kmあたり2,500円前後と覚えておけば、おおよその目安になります。
修理代・部品交換代
消耗品にかかる費用の一例を以下の表にまとめました。ディーラーで整備する場合の、おおよその値段です。
費用項目 | 費用(部品代+工賃) | 交換推奨目安距離 |
エアエレメント | 3,000円〜 | 40,000km〜 |
ブレーキパッド | 20,000円〜 | 60,000km〜 |
バッテリー(ガソリン/ハイブリッド) | 25,000円〜/20,000円〜 | 3年〜 |
ドライブベルト | 10,000円〜 | 60,000km〜 |
スパークプラグ | 10,000円〜 | 100,000km |
ブレーキフルード | 5,000円〜 | 2年ごと |
ワイパーゴム | 3,000円〜 | 1年ごと |
エアコンフィルター | 2,500円〜 | 1年または15,000kmごと |
※それぞれ使用環境により交換時期は前後しますが、おおむね書いてある距離・年数を目安にしていただければと思います。
ハイブリッド、ガソリン共にバッテリーは専用品となっていて、ハイブリッドは「LN2」、ガソリンはアイドリングストップ用バッテリーの「S85」と呼ばれるサイズのもので交換するようにしましょう。
また、部品代はトヨタ純正部品か社外部品かで、大きく値段がかわってきます。安いものであれば、純正部品の半分以下の値段でもふつうに販売されています。
しかし、これは私が実際にお客様のクルマを整備していて体験したことですが、町の整備工場で値段の安い社外品のブレーキパッドに交換後、ブレーキ鳴きがとても酷く、どのように対処してもパッドそのものがダメなのでブレーキ鳴きが直らない…ということがありました。
安いものには、やはり何らかの理由があります。安心・安全のためにもメーカーの保証がついた純正部品で、消耗部品の交換・修理をすることをおすすめします。
ヴォクシーの維持費に関する注意点
3ナンバーのほうが維持費が高く、5ナンバーのほうが維持費が安く済む…という話を聞いたことはないでしょうか。
ボディサイズで3ナンバーのものと5ナンバーのものが混在するヴォクシーですが、維持費に違いはありません。
自動車税は排気量によって決まりますし、自動車重量税は車両重量で決まります。その他の費用も、ボディサイズの違いによってかわるものは何もありません。
よって、維持費を考えるうえで3ナンバーと5ナンバーの違いについて神経質に悩む必要はありません。
なおナンバーについては以下の記事で詳しく解説しているので、詳細まで知りたい方はこちらもあわせて参考にしてみてください。
ヴォクシーの5ナンバーと3ナンバーの違い!税金の事情まで詳しく解説!ヴォクシーの旧型(中古)の維持費
ファミリー層に人気のヴォクシーは、中古車も人気があります。現在のヴォクシーは3代目になりますが、昔のヴォクシーを買う場合は維持費に違いはあるのでしょうか。
初代ヴォクシーの維持費
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初代ヴォクシーは2001年〜2007年に販売されていました。エンジンは2Lのガソリンモデルのみです。
車両重量はグレードによって1.5t未満のものと1.5t以上のものがあるので、車検時に支払う自動車重量税が、24,600円のものと現行ヴォクシーのガソリンモデルと同じ32,800円のものの2つのパターンがあります。
また、新車登録から13年以上経過してる中古車もあるので、その場合は毎年支払う自動車税と、車検時に支払う自動車重量税がそれぞれ重課されます。
その場合、自動車税は39,500円→45,500円になります。自動車重量税は24,600円→34,200円、32,800→45,600円になります。
実燃費はおよそ9.30km/Lで、現行ヴォクシーより1km/L以上燃費が悪いです。燃料代は同じ条件で計算したところ、月々6,989円/年間83,868円になります。1.2km/Lの燃費の違いで、6,000km走行するとおよそ1万円の燃料代の差となります。
月々で見るとわずかな差でも、長い目で見ると大きな差になることがわかります。
2代目ヴォクシーの維持費
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2代目は2007年〜2014年にかけて販売されました。エンジンの排気量はかわらず2Lで、ガソリンモデルのみの展開です。税金等の維持費は現行型のガソリンモデルと同じです。
平均実燃費はおよそ10.49km/Lで、10.53km/Lの現行ヴォクシーとほとんど同じなので、燃料代も大きくかわらないでしょう。
中古のヴォクシーを買う際の注意点
中古のヴォクシーを買う際のポイントをいくつかまとめました。
初代の中古車は控えるべき
初代から現行型まで維持費に関係する部分であまり大きな変化のないヴォクシーの中古を購入する場合に唯一注意してほしい点は、自分が所有している間に新車登録から13年を経過しないかどうかです。
13年を超えて、自動車税と自動車重量税が重課されて維持費の負担が大きくなるのは、なるべく避けたいところです。
加えて燃費が劣ることを考慮すると、年式的にすでに13年超えしてるものもある初代の購入は控えたほうがよいでしょう。
もし中古でヴォクシーを買うなら
維持費が大きくかわらないことから、車両価格の安くなってきている1モデル前の2代目を中古車で購入するのが、全体を通した出費を抑えることができるかしこい買い方と言えるでしょう。
ただ、いま流行りの先進安全装備等に関しては性能が劣るので、そうしたところを理解して、現行型との装備を比較して納得したうえで購入するのがよいでしょう。
あとは中古車の選び方の一般的なポイントを抑えて買うようにしましょう。中古車の一般的な選び方が分からない方は、こちらの記事もご覧ください。
初心者が絶対意識すべき中古車の選び方の5つのポイント・コツ!もしヴォクシーを買おうと考えているなら、あわせて正しい値引き交渉のやり方も覚えておくといいですよ。
このやり方を知らないと最大60万円以上も損しますよ。詳しく知りたい方は、下記の『たった1分で車を60万円値引きできる裏技』のページをご覧ください。 たった1分で車を60万円値引きできる裏技!安く購入する秘密のテクニックとは?!ヴォクシーの維持費を他の車と比較
ヴォクシーの属する5ナンバーサイズのミニバン枠は、各自動車メーカーそれぞれ人気の高い車種がラインナップされています。
ここでは、ヴォクシーの兄弟車にあたるエスクァイアとノアを除いた、ヴォクシーのライバル車をいくつか例に挙げて維持費を比較します。
ホンダ ステップワゴン
ステップワゴンの1年間の維持費は以下のとおりです。
維持費一覧 | 費用(ハイブリッド) | 維持費(ガソリン) |
駐車場代 | 96,000円 | 96,000円 |
燃料代 | 47,912円 | 68,541円 |
自動車税 | 39,500円 | 34,500円 |
任意保険料 | 84,000円 | 84,000円 |
消耗品代 | 6,000円 | 6,000円 |
自動車重量税 | 10,000円 | 10,000円 |
自賠責保険料 | 12,915円 | 12,915円 |
車検基本料 | 25,000円 | 25,000円 |
12ヶ月点検費用 | 6,500円 | 6,500円 |
合計 | 327,827円 | 343,456円 |
ステップワゴンは、2.0Lのハイブリッドモデルと、1.5Lガソリンターボモデルの2種類のラインナップがあります。ガソリンモデルもエコカー減税対象となるのは大きなメリットです。
ターボエンジンとは?仕組み/構造は?メリット2つとデメリット4つ!同じガソリンモデルで比較すると、車検時に支払う自動車重量税がエコカー区分となるステップワゴンが20,000円なのに対して、ヴォクシーは32,800円です。
また、排気量の区分も〜1.5Lのステップワゴンの年間で支払う自動車税が34,500円なのに対して、ヴォクシーは39,500円です。燃費もハイブリッドモデル、ガソリンモデル共にわずかにステップワゴンのほうが優れているので、燃料代も安くなります。
このように特にガソリンモデルは、全体を通してステップワゴンのほうが維持費が安く済むことは間違いありません。
ミニバンで1.5Lはパワー不足では?と感じるかもしれませんが、ターボエンジンなのでその不安は無用です。ステップワゴンはヴォクシーにとって強力なライバルですね。
なおステップワゴンについては以下の記事でも取り上げているので、興味のある方はこちらもあわせて参考にしてみてください。
ステップワゴンの燃費は悪い?街乗りや高速の実燃費は?改善し向上させる方法まで解説!ステップワゴンの口コミ/評判!価格から外装や走行性能まで全てチェック!日産 セレナ
セレナの1年間の維持費は以下のとおりです。
維持費一覧 | 費用(e-power) | 費用(S-ハイブリッド) | 維持費(ガソリン) |
駐車場代 | 96,000円 | 96,000円 | 96,000円 |
燃料代 | 49,398円 | 73,794円 | 73,794円 |
自動車税 | 34,500円 | 39,500円 | 39,500円 |
任意保険料 | 84,000円 | 84,000円 | 84,000円 |
消耗品代 | 6,000円 | 6,000円 | 6,000円 |
自動車重量税 | 10,000円 | 10,000円 | 16,400円 |
自賠責保険料 | 12,915円 | 12,915円 | 12,915円 |
車検基本料 | 25,000円 | 25,000円 | 25,000円 |
12ヶ月点検費用 | 6,500円 | 6,500円 | 6,500円 |
合計 | 324,313円 | 353,709円 | 360,109円 |
※ガソリンモデルは少数のため、実燃費情報が十分に得られません。しかし、ガソリンモデルとS-ハイブリッモデルでは燃費がほとんどかわらないという情報があります。よって、実燃費は仮にS-ハイブリッドモデルと同じとして計算しています。
e-powerが話題のセレナですが、実燃費はヴォクシーと同じくらいです。しかし、エンジンが1.2Lと小さいので自動車税は年間で34,500円で、セレナ e-powerのほうが安いです。
セレナ(e-power)の燃費は悪い?街乗りや高速の実燃費は?改善し向上させる方法まで解説!e-powerモデルがラインナップに追加されるまで主力だったS-ハイブリッドモデルは、ほかのライバル車のハイブリッドとは違い、シンプルかつコンパクトなハイブリッドシステムでで走りをアシストする程度の実力です。
よって、燃費もガソリンモデルとあまりかわりませんが、エコカーに区分されるのでヴォクシーのガソリンモデルより自動車重量税は安いです。
ハイブリッドという名前がつきますが、少しお得なガソリン車という認識のほうが適切かもしれませんね。
一方で、ガソリンモデルを搭載するグレードはエントリーグレード1種類のみです。エコカーではありませんし、S-ハイブリッドのエントリーグレードと車両価格が6万円ほどしかかわりません。
S-ハイブリッドは車両購入時に自動車取得税が20%、自動車重量税が25%減税され、その後の自動車重量税の支払いは車検のたびに、12,800円もS-ハイブリッドのほうが安いので車両価格の差はあっという間に埋まってしまいます。
よって、維持費を考慮した場合にあえてガソリンモデルを選択するメリットはないでしょう。
なおセレナについては以下の記事でも取り上げているので、興味のある方はこちらもあわせて参考にしてみてください。
セレナの月、年間の維持費を計算!高いのか安いのか比較して解説!セレナ(e-power)の口コミ/評判!価格から外装や走行性能まで全てチェック!トヨタ シエンタ
シエンタの1年間の維持費は以下のとおりです。
維持費一覧 | 費用(ハイブリッド) | 維持費(ガソリン) |
駐車場代 | 96,000円 | 96,000円 |
燃料代 | 42,952円 | 58,824円 |
自動車税 | 34,500円 | 34,500円 |
任意保険料 | 84,000円 | 84,000円 |
消耗品代 | 6,000円 | 6,000円 |
自動車重量税 | 7,500円 | 7,500円(2WD)/12,300円(4WD) |
自賠責保険料 | 12,915円 | 12,915円 |
車検基本料 | 25,000円 | 25,000円 |
12ヶ月点検費用 | 6,500円 | 6,500円 |
合計 | 315,367円 | 331,239円(2WD)/336,039円(4WD) |
ここで、同じトヨタでひと回り小さいサイズのミニバンであるシエンタも比較として取り上げてみましょう。
取り回しのよいコンパクトなサイズなので、ミニバンの購入を考えるユーザーにとって、十分に検討範囲のクルマです。
ヴォクシー、ステップワゴン、セレナの中でもっとも車両重量が軽い1.5t未満で、燃費もよいのでトータルの維持費はもっとも安いです。また、ガソリンモデルのエコカー減税対象車は2WDのみで4WDは対象外となります。
ボディサイズの小ささがそこまでネックにならないのであれば、狭い道でも運転しやすく、車両価格も安くて維持費も安いシエンタは狙い目と言えるでしょう。
なおシエンタについては以下の記事でも取り上げているので、興味のある方はこちらもあわせて参考にしてみてください。
シエンタの月、年間の維持費を計算!高いのか安いのか比較して解説!シエンタの口コミ/評判!価格から外装や走行性能まで全てチェック!ヴォクシーはライバルと比べると維持費は高め
ライバルと比較してわかったのが、ヴォクシーは維持費が高めであるということ。なぜなのか最後にまとめました。
ガソリンモデルがエコカー減税対象車でない
ステップワゴンの1.5Lガソリンターボエンジンモデル、セレナのS-ハイブリッドモデル、シエンタのガソリンモデル(2WD)は共にエコカー減税対象です。
セレナはe-powerとS-ハイブリッドの実質2本立てで、ほかの車種で言うところのe-powerはハイブリッドモデル、簡易的なモーターを装備したS-ハイブリッドはガソリンモデルという位置付けです。
一方で、ヴォクシーのガソリンモデルはエコカー減税対象外であることから、車両購入時の減税による恩恵もないばかりか、同じ重量区分であっても車両重量税はエコカーより高い金額です。
燃料代も1番高いのがヴォクシーなので、トータルでの維持費もヴォクシーがもっとも高いです。
エンジンのダウンサイジングに乗り遅れている
ここ数年、欧州車を中心にエンジンのダウンサイジングが流行りです。排気量を小さくして、その分不足するパワーをターボやスーパーチャージャー、ハイブリッドなどで補い、環境に配慮しつつ走りの良さも両立するというものです。
ダウンサイジングターボとは?デメリット/欠点2つとメリット3つ!搭載車種も紹介スーパーチャージャーとは?仕組み/構造は?音が最高のメリット?!ステップワゴンの1.5Lガソリンターボ、セレナのe-power(発電専用のエンジンは1.2L)もこのダウンサイジングに含まれます。
一方でヴォクシーは、ハイブリッドが1.8L・ガソリンは2Lエンジンで、これは従来からのトヨタのパワートレインをそのまま踏襲しているかたちになります。
排気量の大きさは自動車税に影響するだけでなく、燃費にも関係してきます。こうした点も、ヴォクシーの維持費が高くなる要因のひとつです。
維持費が高くてもいいところ
ネガティヴな意見ばかりになってしまいましたが、ライバルと比べて余裕のある排気量は走りそのものにゆとりが生まれるので、悪いことばかりではありません。
長年、ミニバンブームの中心にいるヴォクシーには数字では語りきれない魅力がたくさんあります。ぜひご自分の納得のいくクルマ選びをしてくださいね。
なおヴォクシーについては以下の記事でも取り上げているので、興味のある方はこちらもあわせて参考にしてみてください。
ヴォクシーの試乗レビュー!乗り心地の感想・インプレッション!ヴォクシーの口コミ/評判!価格から外装や走行性能まで全てチェック!