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ハイブリッドカーとは?メリット6つとデメリット/問題点11つ特徴をわかりやすく解説!

ハイブリッドカーは日本で発展した環境対応車で、それまでのエンジン車よりも圧倒的に高い低燃費性能を持っています。

今回はそんなハイブリッドカーのメリットとデメリットに焦点を当ててご説明します。

ハイブリッドカーとは

ハイブリッドエンジン

まず簡単にハイブリッドカーについてご説明しますが、語源となった「HYBRID(ハイブリッド)」という言葉はそもそも2つの異なるものを組み合わせる、という意味を持っています。

自動車の場合はハイブリッドというとエンジンと電動モーターという2種類の動力源を持つタイプの車のことを指し、一般的にはガソリンエンジンとモーターが組み合わされます。

ガソリンエンジンなどの内燃機関は自動車用の動力源として長い間使われてきた実績がありますが、実は効率の面では決して良いわけではなく、自動車のような低速から高速まで走行条件が変わるような状況では燃費があまり良くなりません。

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そこでハイブリッドカーではエンジンが苦手とする低速、低回転領域をモーターでカバーすることを目的として開発され、その歴史は以外にも100年以上前から続いています。

ですが近年発達しているハイブリッドカーはもっと積極的な使い方をしており、エンジンの生み出す走行エネルギーのうちで無駄になっている部分を電気として回収して、エネルギーロスを減らすためのシステムになっています。

このシステムを「回生ブレーキ」とよんでおり、これまで捨てていたエネルギーをモーターの走行用電力として使うことで、車全体での効率を上げて燃費を改善することがハイブリッドカー最大の特徴です。

なおハイブリッドカーの詳しい構造や特徴については以下の記事でご説明していますので、そちらもぜひご覧ください。

プリウス フロントハイブリッド車の仕組み/構造を簡単にわかりやすく解説!言葉の意味が重要?!

ハイブリッドカーのメリット

ではここからはハイブリッドカーのメリットをご説明していきます。

低燃費性能の高さ

プリウス フロント

まずなんといってもハイブリッドカーのメリットは低燃費性能にあり、技術の進化もあってガソリン車とは大きくかけ離れた性能となっています。

日本ではガソリンエンジン車が最も普及していますが、一例として1.5Lクラスのガソリン車のカタログ燃費はおおよそ15km/L〜25km/Lの間が一般的で20km/Lを超えるとかなりの低燃費車となります。

MEMO

ですがハイブリッドカーはそれよりかなり燃費が良くなっており、現在最高クラスなのはトヨタ アクアやトヨタ プリウスが記録する40.8km/L〜37.2km/Lという圧倒的数字です。

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これほどまでハイブリッドカーの燃費が良くなっているのは、前述した通りガソリンエンジンの捨てていたエネルギーを回収して有効に活用した結果であり、いかにガソリンエンジンの効率が低いかということがわかります。

なおこういった燃費の良さはとくに低回転域で走行する際に発揮されるもので、日本のようなストップアンドゴーの多い道路状況によくマッチしています。

発進加速の良さ

ハイブリッドカーでモーターを積極的に使う領域は低回転域、とくに車の発進時であり、この領域ならモーターが得意とする加速の良さが発揮されます。

電動モーターはエンジンと全く違った特性を持っており、モーターの回転数が0付近で最も高いトルクを発生させます。

一方ガソリンエンジンは全く逆の特性で、回転数の低い領域ではトルクが細くて加速はあまりよくありません。

ハイブリッドカーはモーターの発進時の高トルクを加速に利用できるので発進加速がキビキビとしており、これまでの車と違う走行感覚が得られます。

ただ急加速は燃費を悪化させる要因にもなりますので、低燃費性能を重視したハイブリッドカーはシステム上で加速を一定に抑えている場合もあります。

その場合は穏やかな走行感覚となりますが、エンジンのように少しずつ加速するような感じではなく連続的に加速していく感じが得られるでしょう。

走行音の静かさ

ハイブリッドカーのモーター走行時は非常に走行音が静かなのもメリットの一つで、エンジン音の全くしない走行感覚はハイブリッドカーならではのものです。

ポイント

ハイブリッドカーにはいくつかの走行モードがありますが、発進時や低速域ではモーターのみで走行できるEV走行モードが設定されていることが多く、この走行モードだとエンジンが完全に停止した状態となります。

モーターも作動時には独特な音を発生させますが、エンジンのような低い音ではなく、非常に高い高周波音です。

人間の耳にもモーターの走行音は聞こえてくるのですが、エンジン音に比べると耳障りなものではなく、車の音としては非常に静かに聞こえるでしょう。

住宅街などではハイブリッドカーはモーター走行になる場合が多いのですが、後ろから走ってきたハイブリッドカーの走行音は静かで気づかないことがあるぐらいです。

静かなのはドライバーにとっても周辺環境にとってもよいのですが、一方でデメリットにつながる場合もあり、これは後ほどご説明します。

なお走行音についてはハイブリッド車の試乗記事でさらに詳しく解説しているので、興味のある方はこちらもあわせて参考にしてみてください。

プリウス フロントから新型プリウス(50系後期)の試乗レビュー!乗り心地の感想・インプレッション!

夜間の住宅地走行に向いている

ハイブリッドカーの静かな走行音は、周囲の環境に及ぼす影響が少ないという特徴があり、特に夜間の住宅地などには向いているといえます。

これは住宅密集地の多い日本には向いているメリットと言えますが、夜間にはガソリン車といえど結構騒音がうるさい場合があり、夜間の走行を控える人も少なくありません。

エンジン車である以上ある程度の騒音はしかたないのですが、一方でハイブリッドカーではモーター走行に切り替えればほとんど気になるような騒音がないため、夜間の住宅街でもうるさくないのがメリットとなります。

ハイブリッドカーを通勤などに使っていて深夜に帰宅する際などには、非常にありがたい特徴といえるでしょう。

走行中のCO2排出量が少ない

マフラー

ハイブリッドカーは普通のエンジン車よりも燃費が良いのですが、それは燃料消費量が少ないということでもあり、走行中にはCO2排出量が少なくできるというメリットを持ちます。

車の走行中には化石燃料を燃焼させたことによるCO2の発生がどうしても起こり、このCO2は地球温暖化の原因ともなるので、少ないCO2排出量はエコカーの重要なスペックとなります。

ハイブリッドカーは普通のガソリン車よりも燃料を節約できるため、走行中のCO2排出量は劇的に少なくなり、低燃費による経済性とともに環境にも優しい車となっています。

ですがCO2排出量というのは燃料消費だけが問題ではなく、後述するデメリットも生まれています。

税制上の優遇措置

環境に優しい車にはさまざまな優遇措置もあるのですが、日本国内でいうと自動車にかかる各種税金の優遇措置があります。

日本の自動車関連の税金には自動車税、自動車取得税、自動車重量税などがありますが、ハイブリッドカーは最上級の環境対応車の1つとして、これらの優遇措置の上限が得られる車種です。

一例としてトヨタ プリウスの税金関係の優遇措置をまとめましたが、金額的には結構なものになります。

トヨタ プリウス優遇措置減免割合減免額期間
自動車税75%減税29,500円購入翌年度のみ適用
自動車取得税免税67,300円新車購入時
自動車重量税免税22,500円×2新車購入時および3年後の車検時
その後は50%減税
合計141,800円

なおこれらの優遇措置は新車購入から一定期間まで適用されるもので、年式の古くなったハイブリッドカーや中古車などでは適用されない場合もあります。

※プリウスの税金については以下の記事でさらに詳しく解説しているので、詳細まで知りたい方はこちらもあわせて参考にしてみてください。

プリウス ロゴプリウスの税金はいくら?中古の場合の金額まで解説!

リセールバリューが高い

リセールバリューとは、新車購入3年後に車を手放すときの中古車買取価格のことで、車の人気を表す指標のひとつでもあります。

リセールバリューが高いほどその車の価値が高く残っているという意味となり、その車種がどのぐらい中古車としても人気があるのか、ということもわかります。

一般的な国産車の自動車ではおおよそ50%〜60%ぐらいが標準的ですが、ハイブリッドカーはその燃費性能などが高いためにリセールバリューが比較的高く、人気の高いトヨタ プリウスなどでは70%程度が普通です。

プリウス フロントプリウスの口コミ/評判!価格から外装や走行性能まで全てチェック!

リセールバリューが高いと、新車で購入してから乗り換える際に下取り価格が高くなるという意味でもあり、乗り換え時に用意する資金も少なくて済みます。

ハイブリッドカーは購入時のコストが高めなのがデメリットのひとつなのですが、リセールバリューも考えるとその割高感は多少少なくなります。

ただリセールバリューはあくまで3年目までの中古車価格なので、それ以降はもっと価格が下がっていくと考えると良いでしょう。

MEMO

ちなみにリセールバリューを気にするよりも、購入時の値引き交渉を気にした方が経済的ですよ。

このやり方を知らないと最大60万円以上も損しますよ。詳しく知りたい方は、下記の『たった1分で車を60万円値引きできる裏技』のページをご覧ください。 裏技を知って後悔する人たった1分で車を60万円値引きできる裏技!安く購入する秘密のテクニックとは?!

ハイブリッドカーのデメリット・問題点

デメリット

ハイブリッドカーにはエコカーとしてのさまざまなメリットがある一方、デメリットも少なくありません。

ハイブリッドカーはどうしても低燃費性能に目が行きがちですが、購入時にはデメリットもしっかり把握して置かなければなりません。

高速走行では燃費が悪化する

ハイブリッドカーは一般道路での比較的負荷の少ない領域では燃費は良いのですが、高速道路を始めとする高速走行領域では燃費は一気に悪化する特性があります。

ハイブリッドカーの低燃費性能はモーターによる走行をいかに多く行えるかにかかっていますが、そのために必要な電力は車が減速する際などに生まれています。

ですが高速道路で高速走行を続けているような状態では、バッテリーの電力を充電できるようなシーンが少なくなってしまい、結果的にモーターでの走行領域は少なくなります。

その結果ハイブリッドカーの燃費は悪化することとなり、そういった走行条件が多いドライバーにはあまり向かないというデメリットを持ちます。

ガソリンエンジン車は高速走行のほうが効率が良く、低速域より高速域での定常走行のほうが燃費が良くなる特徴があります。

ですがハイブリッドカーでも同じような考え方をしていてはあまり効率的な走行はできませんので、自分がどういった走行条件が多いのかを考えてハイブリッドカーにするかどうかを決めましょう。

コストの高さ

ハイブリッドカーは低燃費性能を確保するためにモーターを始めとしたハイブリッドシステムを持っていますが、これらの電動システムは非常に複雑、かつ高コストのものです。

普通のエンジン車に対してはハイブリッドシステムはほぼ完全に追加されるような形で搭載されるので、どうしてもハイブリッドカーは車両価格が高くならざるをえません。

MEMO

ハイブリッドカーと、同クラスのエンジンを持つ同じカテゴリーの車種を比べた場合、その燃費は前述でもいったように倍近い開きがあります。

ですが価格を比較してみるとハイブリッドカーはおおよそ500,000円〜1,000,000円ぐらいは価格が高いのが普通で、ハイブリッドカーを購入する値段でガソリン車であればワンランク上の車種が購入できる場合も珍しくありません。

ハイブリッドカーが低燃費性能による燃料代の節約ができる一方で、価格差分の元が取れるのは結構な距離を走行したあとになってしまうのです。

燃料代で元をとれない

カローラアクシオ フロントから

ではどのぐらい走行距離を稼げば燃料代の差で元が取れるのかといえば、車種にもよりますがおおよそ100,000km走行ぐらいは走らないと無理です。

一例としてトヨタを代表するハイブリッドカーであるプリウスと、その同クラスの車種でガソリンエンジン車であるトヨタ カローラアクシオを例に取って比較してみます。

以下に両者のカタログ燃費と、車両価格の差をまとめてみました。

燃費と価格差燃費車体価格
プリウス E40.8km/L2,429,091円
カローラアクシオ 1.5G23.4km/L1,813,418円
差分17.4km/L615,673円

ガソリンは両者ともレギュラーガソリンを使用しますのでガソリン代は120円/Lとして計算しますが、この価格で車両価格差の615,000円を埋めるためには5,130Lのガソリンを節約しなければなりません。

これだけの燃料をプリウスとカローラアクシオの燃費差で節約するためには、おおよそ89,000km程度の走行距離が必要であり、年間10,000km走行すると考えても9年近く乗り続けなければ元は取れない計算になります。

上記の計算はあくまでカタログ燃費ですので、実燃費がこれより悪化することを考えると走行距離100,000kmぐらいはどうしても必要になります。

つまりハイブリッドカーは燃費は良いのは確かですが、コストメリットという考え方からは多少外れていることがわかります。

なおカローラアクシオについては以下の記事でも取り上げているので、興味のある方はこちらもあわせて参考にしてみてください。

カローラアクシオ フロントからカローラアクシオの試乗レビュー!乗り心地の感想・インプレッション!

静かすぎることによる歩行者への危険

ハイブリッド車の走行音が非常に静かだということはご説明しましたが、これは騒音が少ないというメリットがあるとともに、歩行者が車が接近しているのを気づかないというデメリットにもつながります。

車のエンジン音はたしかに騒音のもとではあるのですが、歩行者にとっては後ろから車が接近しているのに気づくきっかけにもなっています。

特に住宅地などで車が低速で接近してくるときなどにも、車の音が聞こえたら横に避けるなどの行動を取るのが普通です。

注意

しかしハイブリッドカーがモーターだけで走行している状況だと車のエンジン音は聞こえず、非常に静かです。

一応モーターの音はするのですが、多くの人はモーターの音を車の音とは認識しづらいので、モーター音が接近してきても車だと気づかない人が多いのです。

そのため車を運転していても歩行者がこちらに気づいてくれないので、ふいに飛び出しがあったり、急に気づいてびっくりさせることがあったりします。

ハイブリッド車のドライバーはこの状況をしっかり把握しておかないと、さまざまな事故に発展する可能性もあり、ハイブリッドカーで歩行者の横を通り抜ける際には最新の注意が必要となります。

駆動用バッテリーの劣化

ハイブリッドカーは最新のシステムを持つ車ではありますが、その搭載部品は普通の車と同じく劣化していきます。

その中でも劣化が問題となるのがハイブリッドシステムの駆動用バッテリーで、年々劣化するとともにモーターでの走行距離が短くなります。

ハイブリッドカーに使われる駆動ようのバッテリーはスマホなどにも使われるリチウムイオン電池のような充電池が使われています。

スマホを長年使っていると少しずつ容量が減って作動時間が短くなってしまうのですが、ハイブリッドカーの駆動バッテリーでも同じ現象が起きるのです。

ハイブリッドカーの場合、駆動用バッテリーが劣化すると充電できる容量が減ってしまうため、その分モーターで走行できる距離が短くなります。

そうなるとエンジンで走行しなければならない領域が多くなるので、結果的に車の燃費は少しずつ悪化してしまいます。

またバッテリーの劣化が進行していくと、最終的にはハイブリッドシステムを駆動させるための電圧が確保できなくなり、最終的にはバッテリーの故障としてシステムが停止してしまいます。

こうなると車は走行できない状態になってしまうので、駆動用バッテリーを交換しなければいけなくなります。

しかし駆動用バッテリーの交換は数十万円もかかる高額修理になるので、修理をするか、車の買い替えをするかの選択を迫られるのです。

そこまでバッテリーが劣化するのは走行距離で100,000km以上走行した後なので、長く乗れば乗るほどこういった問題が表面化してきます。

ハイブリッドシステムの経年劣化

駆動用バッテリーとともに経年劣化が問題となるのは、モーターやインバーターといったハイブリッドシステムの中核部品も同様です。

これらの部品にはバッテリーのように少しずつ劣化していくことはないのですが、長年使用した結果部品が故障して作動しなくなる場合があります。

注意

とくに高電圧を扱うインバーターという部品は比較的故障しやすく、こちらも走行距離100,000kmを越えたあたりから故障する場合が増えてきます。

この場合も故障したままでは車の走行ができなくなるので修理しなければなりません。

しかしハイブリッドシステムの部品も総じて高額で、100,000円以上の修理費用はなかなかハードルが高いので、修理せずに車を手放す人も少なくありません。

前述の駆動用バッテリーとあわせてハイブリッドシステムの故障はハイブリッドカーの泣き所ともいえるところで、燃料代で元を取るために長期間乗り続けることに対する障害となります。

なおハイブリッド車の具体的な故障例については以下の記事で取り上げているので、詳しく知りたい方はこちらもあわせて参考にしてみてください。

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車トータルで見たときのCO2排出量

ハイブリッドカーが燃料消費量の少なさからCO2排出量が少ないとご説明しましたが、ハイブリッドカーの製造時点から考慮すると必ずしもCO2排出量が少ないというわけではなくなります。

車から排出されるCO2というのはほぼ全てが燃料を燃焼させたときに発生するものなので、ハイブリッドカーのような燃費の良い車のCO2排出量が少ないのは当然です。

ですが車はその製造時にもさまざまな場所で発生しており、例えば車体を構成する鋼板の製造には鉄鉱石からの精錬や鋼板の製造、プレスなどにつかう電気など、見えないところでCO2は発生しています。

車が発生させるCO2量をトータルで考えるならこういった面も合わせて考える必要があり、決して燃費だけが要因ではありません。

ハイブリッドカーに必須のハイブリッドシステムというものは、構造が複雑でその製造には多くのCO2が必要となります。

またモーターに使われる銅線もその精錬段階で多くのCO2を発生するものであり、ハイブリッドシステムは全体的に製造時のCO2排出量が多い部品なのです。

そしてハイブリッドカーは従来のガソリン車やディーゼル車にハイブリッドシステムを組み込んだ車ですので、製造段階を考えるとエンジン車より多くのCO2が必要となります。

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このことからハイブリッドカーはトータルで見るとガソリン車と同等かそれ以上のCO2排出量が発生する可能性の大きい車種であり、他の車種との生産台数のバランスがとても重要です。

車重の重さによる走行性能の低下

アクアのステアリング

ハイブリッドカーに組み込まれたハイブリッドシステムは燃費を良くする効果だけがあるわけでなく、デメリットとして重量の増加という点もあります。

ハイブリッドシステムのモーターやインバーター、駆動用バッテリーは非常に重量の重たい部品ばかりで、従来の車に組み込むと車全体の重量が大きく増加します。

またハイブリッドシステム同士をつなぐ電線ケーブルも金属を多用するので重量があり、トータルで数百キロの増加が発生します。

車の車重が重たくなると、当然車の走行性能や燃費性能には悪影響があり、車の性能は悪化します。

ですがハイブリッドシステムを組み込む以上どうしても重量増加は避けられないので、ハイブリッドカーでは仕方ないのです。

このことから車としての走行性能は普通のガソリン車などより劣っていることもあり、あくまでハイブリッドカーはエコカーとしての側面が強くなってしまいます。

燃費性能に特化するあまり、視界などが悪くなる

プリウス 後部ウインドウ

これは車種によって結構影響が違うのですが、ハイブリッドカーで燃費を特に重視している車種などでは空力特性を良くするために車の視界が犠牲になる場合があります。

これはトヨタ プリウスやアクア、ホンダ インサイトなどハイブリッド専用車によくみられる特徴ですが、車のリアのデザインが後ろに行くに従って下がるような形になっており、車内からの後方視界がかなり狭くなっています。

これは車のボディの空力特性を考慮した結果であり、フロントからリアまで空気がスムーズに流れやすい形状にして空気抵抗を減らして燃費を改善させるためのものです。

スポーツカーなどにもよくみられるデザイン方式ですが、ハイブリッドカーは使い勝手を重視した大衆車ですので、後方視界の狭さはかなり運転しにくくデメリットとなります。

バックモニターなどが装備されていてある程度はカバーできるものの、目視による確認が難しいというのはかなり運転していて不安になるものです。

すべてのハイブリッドカーがこうなるわけではありませんが、燃費がトップクラスの車種になるほど空力抵抗を減らす必要から、このデメリットが発生しがちです。

MEMO

もしハイブリッド車を買おうと考えているなら、あわせて正しい値引き交渉のやり方も覚えておくといいですよ。

このやり方を知らないと最大60万円以上も損しますよ。詳しく知りたい方は、下記の『たった1分で車を60万円値引きできる裏技』のページをご覧ください。 裏技を知って後悔する人たった1分で車を60万円値引きできる裏技!安く購入する秘密のテクニックとは?!

駆動用バッテリーを搭載すると車室を圧迫する

プリウス 後部座席姿勢

ハイブリッドカーには駆動用バッテリーが必ず必要となりますが、このバッテリーはかなりの体積がある大きなものであり、車への搭載はかなりのスペースを必要とします。

MEMO

駆動用バッテリーの搭載位置はほとんどが車の床下に平たく置かれていますが、その搭載スペースを確保するためにはどうしても乗員の乗る車室内スペースを圧迫してしまうので、車全体が狭くなりがちです。

車はそれぞれのカテゴリーや車格によってある程度の寸法が決まっているのですが、ハイブリッドカーは同クラスのエンジン車に比べるとどうしても車室内を圧迫してしまうので、エンジン車より狭い車となってしまいます。

またこれまでスペアタイヤが搭載されていたスペースも駆動用バッテリーで占められるので、ハイブリッドカーの多くはスペアタイヤの代わりにパンク修理キットを搭載します。

このキットは軽微なパンクであれば応急修理ができるものですが、使い方がスペアタイヤより少し難しいことと、大規模なタイヤのバーストなどには対応できないことから、スペアタイヤに比べると信頼性が下がります。

これらの点からハイブリッドカーはガソリン車やディーゼル車に比べると燃費以外の性能でデメリットも多く、決して満足度の高い車となりにくいのです。

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高電圧部品の取扱が難しい

ハイブリッドシステムには普通の車では扱われないほどの高電圧が使われていますが、それら高電圧部品はメンテナンスや修理に対して取扱の難しい部品であり、一般の修理工場などでは対応できない場合があります。

これまでの車にも電動部品は数多く使われていましたが、その電圧はわずか12Vと低い電圧で作動するものばかりであり、修理時などに万が一感電しても大きな問題にはなりませんでした。

ポイント

ですがハイブリッドシステムに使われるのは数百Vもの高電圧であり、もし感電してしまうと人体に大きな影響が発生してしまうので、その取扱には専門的な知識と専用の機器が必要です。

普通の自動車であればディーラーを始めとして民間の修理工場でも対応できる修理が多いのですが、ハイブリッドカーのハイブリッドシステムに限っては民間では難しい場合が多くなります。

そのためディーラーでの修理が基本となりますが、コスト的には少し割高になります。またハイブリッドシステムのメンテナンスや分解は個人レベルでは決して行ってはならず、万が一感電してしまうと一瞬に重大な影響を受けてしまいます。

いくら車に詳しいと自負している人でも、ハイブリッドカーだけは手を出さないようにしましょう。

ハイブリッドカーは低燃費性能が目的なら買いの車

ハイブリッドカーはそれまでのガソリン車などに比べるとたしかに高い低燃費性能を持っており、自動車の燃料消費量の低減には効果があります。

このことはもちろんハイブリッドカーを購入する最大の理由になりますし、ハイブリッドカーには騒音が静かだったり、リセールバリューの高さというメリットがたしかにあります。

またハイブリッドカーの購入は環境への影響を抑えているという意識も生まれるので、そういった点で満足感を得られる人にはオススメです。

ですが一方でさまざまなデメリットがあることも確かであり、トータルのCO2排出量などまで考慮すると判断は非常に難しいものとなってしまいます。

ですのでハイブリッドカーを購入する際には基本的には燃費性能のことを優先して考えたほうが良く、貴重な化石燃料の節約ができれば良いぐらいにしておいたほうが良いでしょう。

なおハイブリッドカーについては以下の記事で車種ごとに解説しているので、興味のある方はこちらもあわせて参考にしてみてください。

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