アクセラはマツダの根幹車種で、ハイブリッドやディーゼルなど色々なパワートレインをもち、多くの用途に応えられるように作られた車です。
欧州で磨き上げられたそのデザインは見るものを魅了します。
そんなアクセラですが燃費性能はどうでしょうか。
ここではアクセラの燃費性能について解説していきます。
アクセラの燃費・実燃費
まずはカタログ燃費と実燃費の差をチェックしていきます。
アクセラにはディーゼルモデルとハイブリッドモデル、ガソリンモデルの3つのモデルがあるのでそれぞれの数値を検証です。
ガソリンモデルの燃費・実燃費
ガソリンモデルのカタログ燃費は20.4km/Lです。ではユーザーの実燃費を見ていきます。
燃費の種類 | 数値 |
カタログ燃費 | 20.4km/L |
街乗り燃費 | 13~17km/L |
高速燃費 | 17~20km/L |
実燃費は上記のようになっています。カタログ達成率は7割を超え、比較的優秀だと言えるでしょう。
ハイブリッドモデルの燃費・実燃費
ハイブリッドモデルのカタログ燃費は30.8km/Lです。同じく実燃費を見ていきます。
燃費の種類 | 数値 |
カタログ燃費 | 30.8km/L |
街乗り燃費 | 17~20km/L |
高速燃費 | 20~26km/L |
カタログ燃費の達成率は6割程度と悪くはない達成率です。ハイブリッドは6割ぐらいが一般的なので普通の燃費性能です。
ディーゼルモデルの燃費・実燃費
ディーゼルを見ていきましょう。15XDが21.6km/L、22XDが19.6km/Lです。
カタログ燃費上は1L辺り2kmの違いですが、実燃費はどれぐらい違うのでしょうか。
燃費の種類 | 15XD | 22XD |
カタログ燃費 | 21.6km/L | 19.6km/L |
街乗り燃費 | 15~18km/L | 14~17km/L |
高速燃費 | 18~21km/L | 16~20km/L |
実燃費は上記のようになっています。ほとんど1Lあたり1kmぐらいしか違いがありません。両者ともカタログ達成率は7割後半で、優秀な燃費性能をしています。
実燃費はカタログ燃費の6~7割程度が普通といわれていますが、ハイブリッドモデルは6割程度の数値でハイブリッドらしい普通な燃費性能です。
ガソリン・ディーゼルモデルは7割を超える達成率なので、優秀な燃費性能だと言えるでしょう。
なおガソリンエンジンとディーゼルエンジンの違いについては、以下の記事で詳しく解説しています。興味のある方はこちらもあわせて参考にしてみてください。
ガソリンエンジンとディーゼルエンジンの違い3つ!比較すると熱効率や寿命が全然違う?!アクセラの燃費の口コミ
アクセラの燃費についてユーザーはどう感じているのでしょうか。
ここではツイッター上からアクセラの燃費に関する口コミをご紹介していきます。
2車
どうも三級整備士です。
資格だけで仕事は別やけどね。
今乗ってるのはマツダのアクセラ。群馬遠征では大活躍。燃費もいいし軽油も安いから遠征には良かったかも。
いつか乗りたいクルーズはローバーミニ、フィアット500、ビートル。あとバイクはベスパに乗りたい。好みがわかりやすく偏ってる。— 小四喜P兼提督@デレ6th全通 (@syouyonki) 2018年10月6日
ディーゼルのアクセラは燃費も良く、燃料代も安いので遠出するにもとても良いそうです。燃料代の安い軽油が使えるというのは非常に魅力的です。
(クリーン)ディーゼルの燃料は軽油?灯油やガソリンを給油しても走れる?アクセラ前期20S乗ってますが、ハンドリングはむしろ昔のアクセラよりも大味になってつまらなくなってしまったように感じます。
エンジンは1500は割と快活でいいけど、2000は平凡な感じで官能性は全くない感じ。燃費は良いですけど!w
以上、素人の感想です。失礼しました— さく (@sakubunRS) 2018年9月29日
現行のアクセラにさまざまな不満を感じているようですが、燃費の良さは認めているようです。
ハンドリングなどはその時によって味付けは変わりますが、内燃機関は常に進化を続けていますね。
内燃機関の種類と仕組み/構造!外燃機関との違い4つと類似点4つ!将来性あり?!アクセラ納車して1年経ってた😱
この一年の走行距離:48,114km、給油量:2,668L、平均燃費:18.03km/L
完璧なエコカーなので大変助かってます🤔 あと2年ぐらいは頑張ってもらいましょう pic.twitter.com/WbmtDw9A1c
— ぷにえ (@pgxfGncbo6r4IVl) 2018年9月6日
1年で約5万キロも走行するとなると燃料代は非常に大変です。しかしアクセラの燃費の良さで助かっているようですね。
なおアクセラの口コミ・評判は以下の記事でもまとめています。詳細まで知りたい方はこちらもあわせて参考にしてみてください。
アクセラの口コミ/評判!価格から外装や走行性能まで全てチェック!アクセラの歴代の燃費・実燃費
優秀な燃費のアクセラですが、歴代のアクセラの燃費はどうだったのでしょうか。
ここでは歴代アクセラの燃費を確認してみます。
BK型の燃費・実燃費
View this post on Instagram
それまで主力だったファミリアに変わり、マツダの世界戦略車として登場したアクセラ。
そんなアクセラの1,500ccモデルは、10・15モードのカタログ数値で16.8km/Lという数値です。実燃費は9~12km/Lとまずまずな燃費性能でした。
燃費の種類 | 数値 |
カタログ燃費 | 16.8km/L |
街乗り燃費 | 9~12km/L |
高速燃費 | 12~14km/L |
BL型の燃費・実燃費
View this post on Instagram
2009年に登場した2代目アクセラ。アイドリングストップ機構やCVTなど燃費向上対策が施されています。
1,500ccモデルのカタログ燃費は、JC08モードでは15.6km/Lでした。実燃費は10~13km/L、高速燃費で13~16km/Lでした。
燃費の種類 | 数値 |
カタログ燃費 | 15.6km/L |
街乗り燃費 | 10~13km/L |
高速燃費 | 13~16km/L |
アクセラは世界戦略車として販売され、欧州の激戦区であるCセグメントに真っ向勝負する形で登場した車です。
そのため走行性能の高さゆえに燃費性能はそこまで重視されていませんでした。2代目からはCVTの採用やアイドリングストップ機構を投入することで燃費の改善を図っています。
なおアクセラの走行性能については以下の記事で詳しく解説しています。興味のある方はこちらもあわせて参考にしてみてください。
アクセラの加速性能を解説!0-100km/h加速タイムはどのくらい?アクセラの燃費の理由
アクセラの燃費は初代に比べると大きく向上しています。カタログ達成率も6~7割後半と高く、それなりの数値を出しています。
しかし中には燃費が悪いと憤慨されている方もいらっしゃいます。
ではアクセラの燃費良い理由、悪い理由を解説します。まずは燃費が良い理由を解説します。
スカイアクティブエンジン
マツダと言えばなんといってもスカイアクティブ技術です。アクセラのエンジンには無駄な燃料消費を減らす技術が使われています。
スカイアクティブエンジンとは?どんな仕組み?搭載車は何の車種か紹介!アイドリングや定常走行時など、それほどエンジンパワーが必要ないときには燃料はそれほどいりません。
そこで吸気バルブの閉じるタイミングを少しずらすことでピストン内に吸気したガスを戻し、必要な分だけでエンジンを回しています。
これにより無駄な燃料の消費を減らすことができます。これがミラーサイクルです。
さらに直噴技術で高い圧縮率を実現し、燃焼効率も上げています。
直噴エンジンとは?メリット3つとデメリット4つ!不具合と耐久性が欠点?!これもただ圧縮率を上げるだけでは、レギュラーガソリンはある一定の温度で自然発火してしまい、ノッキングを起こしてエンジンに負担がかかってしまいます。
しかしピストン内に直接燃料を噴射することでピストン内の温度を下げ、圧縮率を上げても自然発火しないようにしています。
これらによって無駄な燃料消費の少ない、高効率な燃焼を実現しています。
ハイブリッドやクリーンディーゼル
アクセラはスカイアクティブ技術だけでなく、ハイブリッド技術やクリーンディーゼル技術をも実用化し、燃費性能の高い車を作り上げています。
クリーンディーゼルエンジンとは?メリット2つとデメリット3つ!仕組み/構造の特徴まで解説!クリーンディーゼル車は燃費が悪い?低燃費車を比較してランキングで紹介!ディーゼルエンジンはもともと軽油価格も安く、燃費がよいパワフルなエンジンです。しかし排ガスや騒音の問題で日本ではあまりいいイメージがありませんでした。
しかしマツダのディーゼルはその騒音を減らすためにピストンの共振を抑え、特有のノイズを抑えることに成功しています。
マツダのクリーンディーゼルの評価が高い理由3つ!口コミも分析!そしてさらにピストン内の圧縮率を下げて効率の良い燃焼を行い、DPFの再生によって排ガスの有害成分を減らすことに成功しています。
ハイブリッド技術はトヨタとの技術提携で開発したハイブリッドです。ですのでさすがの燃費性能をしています。
優れた空気抵抗
空気抵抗は実は燃費にとって非常に邪魔なものです。うまく空気を受け流す流れを作ることで燃費の向上を図ることが可能です。アクセラはシャーシ裏とボディで気流をうまく作り出しています。
シャーシ裏にはエンジンアンダーカバーやタイヤの前のリップスポイラーなどで流れを作り、後ろでしっかり上に風が上がるように設計されています。
ボディでは理想の気流になるようにルーフの角度やルーフスポイラーなどによって風がしっかり流れるように作られています。
合わせて理想的な風の流れになるように設計されているので空気抵抗は低減されているのです。
こうした努力によって燃費性能と走行性能の高い次元で作られています。では次に悪くなる原因を見てみましょう。
パワーがないのでつい踏んでしまう
1,500ccのガソリンエンジンは1,300kgものボディを動かすには若干パワー不足です。そのため加速を重視して走る人はアクセルを踏みすぎてしまう傾向があります。
これでは非常に燃料をつかってしまうので、ふんわりとした出だしを心がけましょう。
DPFの再生頻度が高い
ディーゼルは溜まったカーボンを焼くために、定期的にDPF再生と言ってエンジンの回転を上げ、燃焼させます。
アクセラはこれが自動で行われ、意外と短距離で再生がかかるために燃料の消費が多くなります。
ちょい乗りが多い人にはクリーンディーゼルはあまり向かないかもしれません。
このあたりの話は以下の記事でさらに詳しく解説しています。詳細まで知りたい方はこちらもあわせて参考にしてみてください。
(クリーン)ディーゼルの煤問題とは?除去・洗浄や対策方法まで全て解説!アクセラの燃費改善・向上方法
アクセラの燃費の良し悪しの理由を解説してきましたが、今度は燃費良く走るための方法を解説していきます。
出だしはふんわり、加速はしっかり
車は停車状態から走り出すときは一番燃料を消費します。そのときにアクセルをぐっと踏み込んでもタイヤに駆動は伝わらず、空回りで非常にもったいないです。
ですので発進時はクリープ現象をつかってゆっくり発進しましょう。そして走り出してからは、たらたらとアクセルを踏むのではなく、アクセルを3分の1から半分ほどぐっと踏み込みましょう。
このときに燃費良くと思ってふんわりと踏んでいると、ポンピングロスによってエンジン抵抗が発生し非常にもったいないのです。
必要な加速が終わったらアクセルを緩め、できるだけ一定速度で走行することを心がけます。
減速時にはブレーキだけではなく、エンジンブレーキをしっかり使いましょう。おおよその車は1,500回転以上でアクセルが離された状態であればエンジンブレーキがかかっています。
このときエンジンへの燃料供給がカットされており、燃料の消費がありませんので減速時にギアを一つ落とすなど適時調整し、活用しましょう。
これらの運転法は、道路状況をしっかり把握し、周りの車の流れを妨害したりあおり運転にならないように周りへの配慮が非常に大事です。
車の特性をしっかり掴み低燃費な運転をしましょう。
アイドリングストップの活用
アクセラのアイドリングストップは、ブレーキペダルで車に対して”エンジンを止めたい”という意思表示をしないと止まりません。
そのため信号などで長時間停車するようなときはブレーキペダルをしっかり踏み込み、アイドリグストップさせて燃料消費を抑えましょう。
ちょい乗りは極力避ける
先ほど燃費の理由で述べましたが、ディーゼルはカーボンが溜まります。そしてちょい乗りが多い環境ではディーゼルはカーボンが溜まりやすくなります。
カーボンが溜まるとDPF再生で燃料を消費してカーボンを焼きはじめるため燃料の消費が多くなります。エンジンへの負担も多くなるので、できるだけちょい乗りでは乗らない工夫も必要です。
もしアクセラを買おうと考えているなら、あわせて正しい値引き交渉のやり方も覚えておくといいですよ。
このやり方を知らないと最大60万円以上も損しますよ。詳しく知りたい方は、下記の『たった1分で車を60万円値引きできる裏技』のページをご覧ください。 たった1分で車を60万円値引きできる裏技!安く購入する秘密のテクニックとは?!アクセラの燃費を他の車と比較
アクセラの燃費はなかなか優秀でした。ではアクセラのライバル車たちの燃費はどうでしょうか。
ここでは比較に上がりやすいトヨタのカローラスポーツ、スバルのインプレッサ、ホンダのシビックと比較していきます。
ホンダ シビック ハッチバック
シビックはホンダが発売するスポーツハッチバックです。1,500ccターボエンジンは非常にパワフルなエンジン性能とスポーツ性を持ち、乗って楽しいクルマです。
ターボエンジンとは?仕組み/構造は?メリット2つとデメリット4つ!そんなシビックのカタログ燃費は18.0km/Lです。では実燃費を見ていきましょう。
燃費の種類 | 数値 |
カタログ燃費 | 18.0km/L |
街乗り燃費 | 10~13km/L |
高速燃費 | 16~19km/L |
燃費性能はアクセラのほうが優秀です。ただ走行性能に関しては、1,500ccターボエンジンのシビックに対してアクセラは1,500ccのNAガソリンエンジンやディーゼルターボです。
NAエンジン(自然吸気エンジン)とは?メリット5つ!音が最強の魅力?!ディーゼルターボとは?速いのがメリットで寿命がデメリット?搭載車種も紹介NAはパワーではかないませんしディーゼルでは吹け上がりの良さがかないません。
燃費の良さでは圧倒的にアクセラですが、走行性能を優先する場合はシビックがおすすめです。
トヨタ カローラスポーツ
カローラスポーツはオーリスの後継車で、トヨタが販売するCセグメントスポーツハッチバックです。アクセラとは日本だけでなく欧州でも激戦を繰り広げています。
そんなカローラスポーツのカタログ燃費はガソリンモデルが19.6km/L、ハイブリッドモデルが34.2km/Lです。実燃費を見ていきます。
燃費の種類 | ガソリン | ハイブリッド |
カタログ燃費 | 19.6km/L | 34.2km/L |
街乗り燃費 | 10~12km/L | 20~24km/L |
高速燃費 | 15~17km/L | 22~26km/L |
カローラのガソリンモデルはダウンサイジングターボエンジンなので、市街地走行だと燃費が落ちやすく不利です。
ダウンサイジングターボとは?デメリット/欠点2つとメリット3つ!搭載車種も紹介しかし高速だと回転数が上がるため燃費が落ちます。もともと燃費には不利な構造ですね。
逆にハイブリッドモデルは驚異的な数値を示しています。このクラスでこの燃費性能は圧倒的で、コンパクトカーのヴィッツハイブリッド並みの燃費性能です。
普通に乗りたい場合はアクセラの1,500ccガソリンモデル。燃費性能が優先の場合はカローラのハイブリッドがおすすめです。
なおカローラスポーツについては以下の記事でも取り上げているので、興味のある方はこちらもあわせて参考にしてみてください。
カローラスポーツの試乗レビュー!乗り心地の感想・インプレッション!【画像/写真】カローラスポーツの内装/インテリア!運転席周りや後部座席から荷室/トランクまで紹介!スバル インプレッサスポーツ
インプレッサはスバルの主力車種で、アクセラとよく比較される直接ライバルのような存在です。
カタログ燃費は18.2km/Lと非常に良い数値ですが、実燃費を見ていきましょう。
燃費の種類 | 数値 |
カタログ燃費 | 18.2km/L |
街乗り燃費 | 10~12km/L |
高速燃費 | 14~17km/L |
アクセラの1,500ccガソリンモデルと比較してもちょっと残念な結果です。
アクセラのほうが排気量は小さいですが、ATのダイレクト感があり燃費性能などを考えるとアクセラのほうが優勢でしょう。
なおインプレッサについては以下の記事でも取り上げています。興味のある方はこちらもあわせて参考にしてみてください。
インプレッサG4の燃費は悪い?街乗りや高速の実燃費は?改善し向上させる方法まで解説!インプレッサG4の口コミ/評判!価格から外装や走行性能まで全てチェック!アクセラは燃費性能も優秀
アクセラは欧州でデザインや走りの性能を磨き、日本で快適性や燃費性能を磨き完成した車です。
そのため走行性能も燃費性能も非常に高い次元で作られています。年次改良されていくのがマツダの車なので、次のアクセラの進化が楽しみです。
燃費は車に合わせた走り方をすることによって大きく変わってきます。こちらで紹介した方法などを参考にして、燃費の良い走りを研究してみてください。
なおアクセラについては以下の記事でも取り上げています。もっと詳しく知りたい方はこちらもあわせて参考にしてみてください。
アクセラの月、年間の維持費を計算!高いのか安いのか比較して解説!アクセラの口コミ/評判!価格から外装や走行性能まで全てチェック!