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クリーンディーゼルエンジンとは?メリット2つとデメリット3つ!仕組み/構造の特徴まで解説!

ディーゼルエンジンは現在クリーンディーゼルエンジンという最新エンジンとなっており、環境対応エンジンの一機種となっています。

今回はそんなクリーンディーゼルエンジンの定義や構造をご説明します。

クリーンディーゼルエンジンとは

パジェロ エンジン

クリーンディーゼルという言葉が使われ始めたのは2000年頃になってからですが、その定義はきちんとは定まっていません。

ですが一般的にはディーゼルエンジンが発生する有害物質を浄化する能力を持ったエンジンのことであり、排気ガスをクリーンにするのでクリーンディーゼルエンジンと呼んでいます。

日本では排気ガス規制のひとつである「ポスト新長期規制」をクリアしたディーゼルエンジンをクリーンディーゼルと位置づけており、環境対応車として自動車税などの減免を行う「エコカー減税」の対象ともなります。

ではクリーンディーゼルエンジンの中核技術である排気ガス処理についてご説明しましょう。

排気ガス中の有害物質

ディーゼルエンジンは燃費の良さや低速トルクの高さなどの大きなメリットがあるエンジンなのですが、その反面排気ガス中に有害物質が多く混在します。

ディーゼルエンジンが排出する有害物質には次のようなものがあり、燃料や走行条件などによって割合は変わりますが、自動車のような低回転から高回転まで活用するディーゼルエンジンでは多く排出されます。

ディーゼルエンジンの有害物質影響排出される条件
HC(炭化水素)光化学スモッグの生成、呼吸器への悪影響エンジン低負荷時
CO(一酸化炭素)人体への毒性エンジン低負荷時
PM(粒状黒鉛)肺がんなどのリスク増大エンジン低負荷時
NOx(窒素酸化物)光化学スモッグの生成、呼吸器への悪影響エンジン高負荷時

ディーゼルエンジンに含まれる有害物質はこのように人体に悪影響を与えるものが多く、これらは低負荷時の燃料の不完全燃焼や、逆に高負荷時の高い燃焼エネルギーによって生み出されます。

これらの有害物質は光化学スモッグの生成や呼吸器への影響、肺がんのリスクなどの人体への悪影響が高いものです。

そのためこれらの有害物質は排気ガス規制によって排出が制限されていますが、昔の規制では技術力の低さもあって処理できる有害物質は限定的であり、ディーゼルエンジンの排気ガスには有害物質が多く含まれていました。

またPMと呼ばれる黒鉛、カーボンの微粒子のせいで、ディーゼルエンジンの排気ガスは真っ黒となり、いかにも環境に悪いものだったのです。

このことから日本国内ではディーゼルエンジンの乗用車に対するイメージの低下から販売が一気に減少し、一時は完全に無くなった時期もあります。

ですが現在はクリーンディーゼルという技術によって復権を果たしており、最新の排気ガス規制には次のような排気ガス処理技術がかかせません。

クリーンディーゼルの中核技術

クリーンディーゼルエンジンは前述した有害物質の浄化能力を高めるための技術として、何種類もの排気ガス処理触媒を導入しています。

排気ガス中の有害物質を無害化するためには化学反応によって無害な物質へ変換する必要がありますが、そのためには反応を促進するために触媒と呼ばれる貴金属が必要となります。

触媒は部品の名前でもありますが、セラミックの筐体に貴金属を塗布したこの部品に高温の排気ガスを流すことにより、化学反応を起こします。

クリーンディーゼルの触媒には次のような種類があり、それぞれ特定の有害物質を処理しています。

処理する有害物質触媒種類処理方法
※化学式ではありません
HC(炭化水素)、CO(一酸化炭素)酸化触媒HC+CO→CO2(二酸化炭素)+H2O(水)
PM(粒状黒鉛)DPF(Diesel particulate filter)PMを再燃焼→CO2
NOx(窒素酸化物)
※NOxトラップ触媒か尿素SCR触媒のどちらかを使用
NOxトラップ触媒NOx(NO、NO2)→N2(窒素)+O2(酸素)
尿素SCR触媒NOx+尿素水→NH3(アンモニア)
NH3+O2、NOx→N2(窒素)+H2O(水)

処理方法を見ていただければわかりますが、排気ガス中の有害物質は触媒の効果によってCO2や窒素ガス、酸素、水(水蒸気)などに変換され、無害化がされています。

それぞれの触媒についてはもう少し細かくご説明していきますが、基本的には現在のクリーンディーゼルエンジンは各国の排気ガス規制をクリアするためにこれら3種類の触媒は不可欠となっています。

また触媒は小型なほど効果が低く処理できる有害物質の割合が減りますので、規制に対応するために徐々に大型化しつつあります。

排気ガス処理触媒の種類

触媒

前述した排気ガス処理触媒はクリーンディーゼルエンジンの肝ですので、もう少し詳しくご説明します。

酸化触媒

酸化触媒は排気ガス中のHCとCOを処理するための触媒で、エンジンのエキゾーストマニホールドに最も近い位置に配置されます。

この触媒は名前にもなっている通りHCやCOを酸化させる触媒となっており、その作動には排気ガス中に酸素が欠かせません。

ディーゼルエンジンは空気が過剰な状態で燃焼するエンジンなので排気ガスには多量の残存酸素が含まれており、酸化触媒が使えます。

ですが実は酸化触媒自体は触媒としては古い技術であり、HCとCOを処理する触媒としては更に高性能の「三元触媒」というものが登場しています。

この触媒はHCとCOに加えてNOxも同時に処理できるので、ほぼ全てのガソリンエンジンに採用されており、ガソリンエンジンの場合はこの触媒一種類で排気ガス処理が完了するほどの性能を持ちます。

しかし三元触媒には弱点もあり、残存酸素が多いと効率が大きく低下してしまうのです。

クリーンディーゼルエンジンにも三元触媒が使えれば触媒システムが効率化するのですが、酸素が多いディーゼルエンジンでは使用できず、その代わりとして古いシステムですが酸化触媒を採用するに至っています。

ですが代替できる触媒が現在存在していないため、クリーンディーゼルエンジンには酸化触媒は欠かせません。

DPF(Diesel particulate filter)

DPFは排気ガス中のPM(粒状黒鉛)を処理するための触媒で、微粒子であるPMを一度捕集して、それを再燃焼させるという特殊な触媒です。

PMは燃料が不完全燃焼した際に生成される燃料の燃えカスであり、細かい霧状に噴射された燃料が蒸し焼きになって生まれたものです。

MEMO

HCやCO、NOxなどの化学物質に比べると遥かに大きな粒子の物質であり、他の触媒のように化学反応で処理することはできません。

そのためDPFではPMをもう一度燃焼させることで燃えカスを完全燃焼させ、CO2などの無害なガスにします。

DPFは格子状のフィルターになった構造をしており、排気ガス中からPMのみをDPF内に回収し、そのほかのガスは通過させます。

そうするとDPF内にはPMが堆積していくのですが、そこに高温の排気ガスを流し込むことでPMの再燃焼を行い触媒の中で燃やし尽くします。

これを「DPF再生」と呼んでおり、クリーンディーゼルエンジンを代表する技術の一つです。

DPFは酸化触媒の直後に配置されることが多く、高温の排気ガスが必要なためできるだけエンジンに近い位置が効率的です。

DPFの効果によって排気ガス中のPMは99%以上が無害化され、クリーンディーゼルエンジンはもはや黒煙を吐く昔のディーゼルエンジンとは無縁です。

その効果は車のテールパイプから排出される排気ガスに白いハンカチをかざしても黒いものが見えないほどであり、クリーンディーゼルエンジンの効果が目に見える点としてセールスにも活用されます。

NOxトラップ触媒

ここからはNOxを処理する触媒をご説明しますが、NOx用にはこれからご説明するNOxトラップ触媒と、尿素SCR触媒という2種類があります。

NOx処理触媒としてはこの2つのどちらかを使用するので、両方使うことは基本的にありません。

NOxトラップ触媒は別名「NOx吸蔵還元触媒」といい、NOxを一度触媒の中に吸蔵して一度に処理するための触媒です。

NOxの処理には還元作用が必要で、排気ガスの中に酸素が多いと処理できません。そのため排気ガス中に酸素が多い状況ではNOxを触媒の中に貯蔵し、処理する時にはストイキ燃焼からリッチ燃焼の間で排気ガス中の酸素を使い切った状態にしてからNOxの化学反応を行います。

この際燃料を余分に消費してしまうため、車の燃費に関しては悪影響となります。

NOxを無害なN2(窒素)とO2(酸素)に分離して無害化しますが、処理能力としては後述する尿素SCR触媒より低く、排気ガス規制がそこまで厳しくない状態で活用されます。

尿素SCR触媒

尿素SCR触媒は最新のNOx処理用の触媒で、欧州メーカーを中心に採用の進んでいる最新技術です。

SCRはSelective Catalytic Reductionの略で、日本語で言うと「選択触媒還元脱硝装置」と呼ばれています。

MEMO

SCRはいろいろなシステムがあり、排気ガス処理のために別の物質を使って中間物質を生成することが特徴です。

NOxの処理にはNH3(アンモニア)を生成する必要があり、このうち自動車用として使われる「尿素SCRシステム」では尿素水を使用してNOxの一部をNH3に還元し、さらに触媒で化学反応をすることでNOxの無害化を行います。

尿素SCRではまず排気ガスに尿素水を混ぜる必要があるので、排気管の途中に尿素水を霧状に噴射する専用のインジェクターが設けられます。

触媒はDPFのあとに置かれており、HCやCO、PMを処理したあとの排気ガスに尿素水を混合し、それをSCR触媒で還元しています。

SCR触媒の能力は非常に高く、もともと火力発電所や工場で使われていたシステムを自動車用に開発したものです。

尿素SCRは効果自体は高いものの、それまでの車になかった尿素水噴射装置と尿素水タンクの設置というデメリットを持っており、搭載スペースも必要ですしコストも高くなります。

また尿素水は少しずつ消費するものですので、一定走行距離ごとに尿素水を補給する手間もかかります。

このような複雑なシステムですが、現時点においては排気ガス規制のクリアのために必要な触媒システムです。

クリーンディーゼルと他のエンジンとの違い

クリーンディーゼルエンジンは最新の環境対応エンジンのひとつですが、日本ではこの他にハイブリッドエンジンも環境対応エンジンとなっており、この2つは異なるアプローチで環境対応を行うエンジンと言えます。

ハイブリッドとは2つの動力源を持つエンジンの総称ですが、一般的にはガソリンエンジンと電気モーターの組み合わされたエンジンを指します。

ハイブリッドエンジンの目的は燃費の大幅な改善にあり、ガソリンエンジンがこれまで無駄に捨ててきたエネルギーを電気エネルギーとして回収し、それを電気モーターの動力源として活用することでロスを減らし、結果的にエンジンの使用領域を減らして燃費を改善します。

その効果は実際に高く、カタログ燃費で自動車としては初めて40km/Lを超えるほど良好な燃費性能を発揮します。

ポイント

それに対してクリーンディーゼルエンジンはガソリンエンジンより低燃費で、さらにはCO2排出量も少ないという特性があり、この2点によって環境対応を行うエンジンです。

カタログ燃費においてはハイブリッドエンジンに3割程度及ばないものの、実燃費においてはハイブリッドカーの1割程度の燃費性能を持っており、実際にはそこまで大きな差はありません。

またハイブリッドエンジンは電気モーターや大型バッテリーなどで製造時にCO2を多く生成してしまうという点があり、CO2排出量だけに焦点を絞ればクリーンディーゼルエンジンのほうが有利な点もあります。

数字上の燃費性能が優秀でハイブリッドカーのほうが有利な状況にはありますが、燃料節約の主目的はCO2削減にあるので、状況においてはクリーンディーゼルエンジンも環境対応エンジンです。

クリーンディーゼルエンジンのメリット・デメリット

メリット、デメリット

ディーゼルエンジンにはガソリンエンジンにくらべてさまざまなメリットやデメリットがあるのですが、今回はクリーンディーゼルエンジン特有のメリットやデメリットをご説明したいと思います。

クリーンディーゼルエンジンのメリット

クリーンディーゼルエンジン特有のメリットとしては環境性能の高さがその主要因ですが、日本ではほかにもメリットがあります。

排気ガス浄化性能の高さ

今回の記事で詳しく説明してきた内容ですが、やはりクリーンディーゼルエンジンの一番のメリットは排気ガスの浄化性能の高さです。

昔のディーゼルエンジンは排気ガスに多くの有害物質が含まれており、それをほぼそのまま排出していたので、大気汚染の大きな原因だったり人体に悪影響を及ぼす主要員でした。

そのせいで日本では1990年半ばからディーゼルエンジンに対する風当たりが非常に強くなり、当時の東京都知事が強い否定のコメントを出したことでも有名でしょう。

日本ではそのイメージが非常に強くて、ディーゼルエンジンというだけで毛嫌いする人は未だに少なくありません。

ですがクリーンディーゼルエンジンになったことで排気ガスの汚さは極限まで改善され、欧州での評価の高さがようやく日本にも浸透しつつあります。

とくにDPFによって黒煙が排出されなくなったことは視覚的にも大きな効果があり、ディーゼルエンジンのもともと持つ動力性能と燃費の良さによって、新車購入の一つの選択肢となっています。

クリーンディーゼルエンジンが登場しなければ、とくに日本ではディーゼルエンジン乗用車は復活しなかったので、これが最大のメリットです。

日本での税金上の優遇措置

クリーンディーゼルエンジンに対する税制の優遇措置はハイブリッドカーに匹敵するものがあり、クリーンディーゼル車を購入する上で大きなメリットです。

現在の日本の自動車関連の税制上クリーンディーゼルエンジンは次の位置にあり、最上級の環境対応車として扱われています。

自動車税の例
減税率車種
75%減税・電気自動車
・燃料電池車
・天然ガス自動車(平成21年排ガス規制NOx10%以上低減車)
・プラグインハイブリッド自動車
・クリーンディーゼル乗用車(平成21年排ガス規制適合車)
・ガソリン車(ハイブリッド車を含む)のうち平成27年度燃費基準+20%達成かつ平成32年度燃費基準達成(平成17年排ガス規制75%低減車)
50%減税・平成27年度燃費基準+20%達成かつ平成32年度燃費基準未達成(平成17年排ガス規制75%低減車)
・平成27年度燃費基準+10%達成車(平成17年排ガス規制75%低減車)

クリーンディーゼル車はエコカー減税の区分では電気自動車やハイブリッドカー、プラグインハイブリッドカーなどと同区分であり、自動車税の場合には75%減税となります。

他にも自動車重量税が免税となったり、自動車取得税の控除額が大きくなったりと、車を購入したり維持したりする際に大きなコストメリットを持ちます。

クリーンディーゼルエンジンのデメリット

クリーンディーゼルエンジンはメリットも確かにありますがデメリットもいくつか存在します。

ですがこれらは環境性能を高めるためには必要悪とも言えるもので、未来にディーゼルエンジン乗用車を残すためには仕方ないとも言えます。

排気ガスシステムのコスト増加

排気ガス処理システムの強化によってクリーンディーゼルエンジンの排気ガスは非常にキレイになりましたが、排気ガス処理システムは前述でも説明したとおりコストが高く、そのコストは自動車価格に直接反映されてしまいます。

排気ガス処理の触媒はひとつあたりの部品代だけで数万円〜十数万円もかかるものであり、エンジンの部品としては非常に高いものとなります。

ポイント

しかしながら排気ガスを浄化するためには不可欠ですし、年々厳しくなる排気ガス規制のクリアのために触媒容量も増加傾向にあります。

さらには尿素SCR触媒の追加によって新たに尿素システムなどを追加しなければならず、クリーンディーゼルエンジンのコストは年々増加しているのです。

現時点でも同クラスのクリーンディーゼルエンジン車とガソリンエンジン車の価格差は300,000円〜500,000円近くあり、欧州の高級車などでは1,000,000円に登ることもあります。

クリーンディーゼルエンジンは燃費の良さで維持費が安い特徴はあるものの、価格差でそのメリットは打ち消されてしまうのです。

また将来的にはさらなるコスト増加が予想されており、クリーンディーゼルエンジン車の販売価格はこれからも高くなっていくでしょう。

燃費悪化要因の増加

クリーンディーゼルエンジンの排気ガス処理システムは環境対応性能は高いものの、燃費については悪化する要因ともなってしまっています。

まず触媒は排気ガスの通り道に設置されるのですが、フィルター上になっている触媒は排気流れの抵抗となってしまうためにエンジンの動力性能を悪化させます。その分エンジンの回転数が高めになるため、触媒が増加すればするほど燃費は悪化傾向にあります。

また触媒の働きを高めるために排気ガスの温度を高くする必要があるのですが、そのためには燃料を余分に燃焼させなくてはならず、やはり燃費悪化の原因となります。

とくにDPFの再生時には燃料噴射量を増やさなければ再生が起こりませんので、仕方ない面ではあります。

最新のクリーンディーゼルエンジンは他の面の効率向上で昔より燃費は良くなっていますが、触媒だけに焦点を当てると燃費悪化要因を多数搭載していることになるのです。

触媒メンテナンスの必要性

クリーンディーゼルエンジンの触媒の中には購入後にメンテナンスが必要なものがあり、その手間とドライバーの知識と理解が必要となります。

触媒の処理は基本的に車の開発時に自動的に行えるよう設定されていますが、DPFと尿素SCR触媒に関してはメンテナンスが欠かせません。

DPFを搭載した車にはDPFを強制的に再生できるスイッチが搭載されており、DPFにPMが溜まり過ぎた場合などには手動で再生を行わなければなりません。

車の低負荷走行ばかりを続けるとPMは蓄積して再生が起こらず、結果的に警告灯の点灯と手動再生が必要です。

また尿素SCR触媒に関しては、前述したとおり尿素水の補給という独自のメンテナンスがあり、クリーンディーゼル車に乗ったことのない人はその重要性を認識しなければなりません。

これらのメンテナンスは基本的に警告灯が点灯した際に行えばよいのですが、警告灯の意味を理解していなければ適切なタイミングでメンテナンスができないのです。

クリーンディーゼルエンジンの環境への影響の実態

クリーンディーゼルエンジンに使われている技術はディーゼルエンジンの排気ガスを浄化する確かな能力があり、排気ガス中の有害物質は大部分が無害化されています。

しかし実態としてはいまだに問題も残っており、以前ディーゼルエンジンによる環境負荷は高い状況にあるといえます。

古いクリーンディーゼルエンジンが残る

これは主に欧州での問題となっているのですが、現在の排気ガス規制に適合していない昔のクリーンディーゼルディーゼル車が数多く残っていることから、それらによる大気汚染が以前残っているという点です。

クリーンディーゼルエンジンに対する規制は年々厳しくなりここ15年ぐらいで何段階も強化されたのですが、その都度昔の規制で作られたクリーンディーゼル車が一定数残りました。

新規制を導入してもそれまでにあった車全てを総取り替えはできませんので、買い替えが進むまで環境負荷の高い車も残ります。

MEMO

それらの車は古いものから規制によって無くなっていくのですが、欧州ではディーゼルエンジン車が販売台数の半数を占めるほどのシェアがあるために、影響がかなり大きいのです。

そのため欧州の主要都市ではディーゼルエンジン車による大気汚染が以前問題となっていて、ある規制値以前の車は乗り入れが禁止されたり、税金が余分に課税されるなどのペナルティを受けます。

また欧州各国では将来的にはクリーンディーゼルエンジンであっても乗用車は全面禁止とする方針のようで、欧州でクリーンディーゼルエンジンに対する状況は今後大きく変わるでしょう。

なお日本では1990年〜2007年にかけてそれまでの古いディーゼルエンジン乗用車が一掃されたため、欧州のようなひどい状況にはありません。

日本ではポスト新長期規制以降の比較的性能の高いクリーンディーゼル車しか公道走行はできませんし、そもそもクリーンディーゼル車のシェアが0.1%しかありませんので、古いディーゼルエンジン車による影響は無いと言って良いでしょう。

クリーンディーゼルエンジンは環境対応エンジンとして確かな性能はありますが、完成した年代によってその環境性能は大きく差があるのです。

ディーゼルゲート事件の影響

将来欧州でのクリーンディーゼル規制には、その背景には一つの事件がありました。

欧州各メーカーが起こした排気ガス規制の不正事件、いわゆる「ディーゼルゲート事件」が発生したことで一気にクリーンディーゼルエンジンに対する規制が厳しくなったのです。

MEMO

ディーゼルゲート事件は欧州の自動車大手であるフォルクスワーゲン、メルセデス・ベンツ、BMWなどが関係した事件であり、当局による排気ガス試験時のみに排気ガス規制に適応できるソフトウェアを搭載していたことが問題視されました。

一般道路での走行時にはそれ以外のソフトウェアに切り替わり、排気ガス中の有害物質、とくにNOxの排出量が大幅に多い状態で走行していたことが判明したのです。

排気ガス処理触媒は前述したとおりエンジン性能を低下させたり、燃費を悪くしたり、コストを増加させるので、本来自動車メーカーとしては搭載したくないものです。

そのためソフトウェアで限定的な状況のみで排気ガス規制をクリアするようにし、車のコストや性能を落とさないという不正をやっていたのです。

ディーゼルゲート事件は2015年に発覚して、欧州の自動車メーカーは一気に信頼を失ったのですが、それ以前に発売されていた欧州のクリーンディーゼル車による排気ガス汚染の影響はよくわかっていません。

ですが大気汚染を促進させていたことは確かであり、クリーンディーゼルエンジンの開発の難しさを露呈させた事件でもあります。

なおこの事件に関係のないクリーンディーゼル車を販売していたメーカーも多数あり、国産メーカーはすべてその対象外です。

クリーンディーゼルエンジンの評価・口コミ

クリーンディーゼル車は日本ではまだまだめずらしい存在なのですが、それでも少しづつ知名度があがってきています。

クリーンディーゼル車のよいところ

クリーンディーゼル車は環境性能の高さが売りですが、ディーゼルエンジン乗用車の珍しかった日本ではその走行性能の特徴や燃費の良さなどが非常に新鮮に映ります。

そのためクリーンディーゼル車に乗り換えたいという人は年々増えており、ディーゼルエンジン者から脱却しようとしている欧州とは逆のトレンドとなっているのが面白いところです。

クリーンディーゼル車はマフラー(排気管)が高い

ディーゼルエンジンの排気管はガソリンエンジンと比べると非常に複雑化しており、触媒が何種類も搭載されていることから車の部品の中でもかなり高額なエリアとなっています。

車のカスタマイズなどでマフラー交換などは割と一般的なものなのですが、システムが複雑なクリーンディーゼル車ではそういった楽しみ方は難しいと言えるでしょう。

まだまだ珍しいディーゼル車

この方はガソリンスタンドでクリーンディーゼル車に軽油の補給をしたかったのですが、スタンドの店員さんがちょっと戸惑っていたというお話です。

スタンドの方もディーゼルエンジン車に軽油を補給することは理解されていたと思うのですが、乗用車で軽油を入れるという点で引っかかってしまったのでしょう。

こういったエピソードからもクリーンディーゼル車が日本でまだまだ珍しいことの証ですが、給油の際にはしっかり気をつけなくてはなりません。

クリーンディーゼルエンジン搭載車

クリーンディーゼルエンジンの搭載車は国内で発売されているだけでも70車種に及んでおり、選択肢は非常に広がっています。

その一覧は別の記事でご紹介していますので、今回は2車種ほど簡単にご紹介します。

マツダ アテンザ

マツダ アテンザ

マツダは国内メーカーでもとくにクリーンディーゼル車に力を入れており、同社の主要セダンであるアテンザにも搭載車があります。

ポイント

アテンザに搭載されるのはマツダのクリーンディーゼルエンジンシリーズ「SKYACTIV-D」で、排気量2.2Lのエンジンが搭載されています。

最高出力は190馬力と2.2Lエンジンにしては控えめですが、その分最大トルクが45kgfと3.0L以上のガソリンエンジン以上を発揮しており、ディーゼルエンジン特有の高いトルクはセダンでも楽な発進加速とストレスの少ない走りが実現されています。

またマツダのクリーンディーゼルエンジンは、エンジン本体の大幅な改良によりNOx触媒を不要とする最先端のシステムであり、欧州メーカーより大きくコストメリットのあるものとなっています。

燃費はカタログ燃費で17.0km/L〜20km/L、実燃費で16.0km/Lと中型セダンにしては良好な実燃費であり、国産車のクリーンディーゼル車としては唯一のセダンの車種なので人気は高いです。

三菱 パジェロ

三菱 パジェロ

パジェロは三菱を代表する大型SUVで、オフロード走行も果たすオールマイティな車です。

オフロードの走破性にはエンジントルクの高さが非常に重要で、ディーゼルエンジンはSUVにもってこいのエンジンなのです。

しかし多くの国産SUVはディーゼルエンジンを国内向けには廃止してしまったのですが、三菱はパジェロの魅力としてクリーンディーゼルエンジンに進化させてモデルを残しています。

ポイント

パジェロに搭載されているクリーンディーゼルエンジンは3.2Lのエンジンで、排気量が大きい割に最高出力190馬力、最大トルク45kgfとマツダ アテンザと変わりません。

このエンジンの排気ガス処理システムは結構複雑で、酸化触媒を2つとDPF、NOxトラップ触媒で構成されており、さらには排気ガスの温度を上げるための追加の燃料インジェクターまで搭載されています。

そのため燃費はあまり良くなく、カタログ燃費でも10km/Lとディーゼルエンジン者にしては低いです。ですがパジェロには貴重な高トルクのディーゼルエンジンですので、人気は高いのです。

クリーンディーゼルエンジンは買いか?

クリーンディーゼル車は欧州では減速傾向にあるものの、日本国内に限っては人気がやっと出てきたカテゴリーです。

またマツダがクリーンディーゼル車の開発を今でも積極的に行っており、今後も新車が登場するでしょう。

クリーンディーゼル車は環境性能は高く、燃費も良好で、ハイブリッドカーとは違う新鮮な走行感覚もありますので、まだまだ魅力の高い車です。

将来的には規制の厳しさで販売自体が縮小することも考えられますので、楽しむとしたら今をおいてないでしょう。