日本の自動車メーカーの中で高級車といえば真っ先に名が上がるのがレクサスです。
日本が世界に誇る高級車ブランドであり世界的にも高い評価を受けていますが、そんなレクサスの車にも欠点があるのです。
今回はレクサスの欠点についてご説明していきましょう。
レクサスの車自体が持つ欠点
レクサスの欠点は大きく二つに分かれており、車がもつ欠点と、レクサスブランド全体としての欠点があります。
まずは車自体の欠点についていくつか解説していきますが、これはレクサスの車が不具合をたくさん持っているというわけではありません。
むしろレクサス車の信頼性は世界的にも評価が高く、米国や日本でも最も耐久性のあるメーカーに何度も選ばれています。
レクサスの欠点というのは、そういった機械的な信頼性などの問題ではなく、もっと別の所にあるのです。
デザインが退屈なLSシリーズ
LSシリーズはレクサスのフラッグシップモデルであり、レクサスでは最上級の車格を持っています。
ライバル車と比べると魅力が劣る
世界的なライバルはメルセデスベンツSクラスや、BMW 7シリーズなどの有名な高級車たちであり、これらの車と戦える力が必要なのです。
しかしレクサスLSのエクステリアデザインには競合車ほどの先進性や魅力が少なく、一言で言ってしまえば退屈なデザインであることが大きな欠点になっています。
LSのデザインは4代目までは日本的な高級車の感覚で作られており、スポーティではなく落ち着きのあるものとなっていました。
現行のLSは5代目となりますが、4代目まのデザインでは世界的にも躍動感がないという評価もあり、それを受けて5代目はシャープかつスポーティに進化を遂げています。
しかし世界的なトレンドを見てみると、高級な中にもスポーティさをうまく取り入れたデザインが主流となってきており、ベンツやBMWなどはその2つを上手に融合させています。(ベンツ、BMWのデザインの詳細は以下の記事をご参照ください。)
【画像】ベンツのかっこいい車種ベスト10!デザインが最高なものを紹介!【画像】BMWのかっこいい車種ベスト10!デザインが最高なものを紹介!世界的には出遅れた感がある
LSも現行モデルでグリルのデザインを特徴的にするなどの改良を行ってはいますが、他車と比べてみると重たいイメージが残っています。
日本市場では受け入れられやすいデザインではありますが、世界的には出遅れた感のあるもので、ベンツやBMWに一歩及ばない点でもあります。
なおLSについては以下の記事でも取り上げているので、詳細まで知りたい方はこちらもご参照ください。
レクサスLSの試乗レビュー!乗り心地の感想・インプレッション!【画像/写真】レクサスLSの内装/インテリア!運転席周りや後部座席から荷室/トランクまで紹介!NXとハリアーに値段ほどの差が無い
世界的なSUVの人気を受けてレクサスでもNXシリーズというSUVがラインナップされています。
この車はトヨタ ハリアーと非常に似た性格の車なのですが、値段にかなりの差があるのにもかかわらず、中身ではそこまで大きな違いがないのが欠点の一つです。
NXにもハリアーにもハイブリッドモデルとガソリンエンジンモデルがあるのですが、排気量も同じでスペック的にもほとんど変わりません。
しかし値段的なところを見てみると次のようになり、NXが1,000,000円近く割高なのが分かります。
車種名 | ハイブリッド | ガソリンエンジン |
レクサス NX | 5,051,000円~5,971,000円 | 4,411,000円~5,331,000円 |
トヨタ ハリアー | 3,774,600円~4,953,960円 | 2,949,480円~4,574,880円 |
当然エクステリアとインテリアのデザインは違いますし、NXにはレクサスならではの上質な内装が設定されているのも確かです。
しかし乗り心地や静粛性の面では両車とも大きな違いはなく、NXがレクサスだからといって上質な運転感覚を得られるわけではありません。
もちろんレクサスというブランドにはステータスがあり、これはハリアーでは味わえないものではあります。
しかしその点を差し引いても1,000,000円以上も高額な分の元を取れているとは思えません。
ハリアーについては以下の記事でも解説しているので、あわせて目を通してみてください。
ハリアーの口コミ/評判!価格から外装や走行性能まで全てチェック!レクサスっぽくないCTとHS
レクサスにはエントリーモデルとして2車種設定されており、最廉価でハッチバックタイプのCTと、小型セダンのHSがあります。(HSは2018年3月9日に生産終了となっています。)
しかしこの2車種は一応レクサスのバッジは付いているものの、中身を見てみればトヨタ車とあまり大差がないのです。
CTもHSもハイブリッド専用モデルとなっていますが、このハイブリッドシステムは基本的にはトヨタ プリウスと同様の物であり、CTなどは同じハッチバックなのでレクサス版プリウスと呼ばれたりします。
(プリウスの詳細は以下の記事をご参照ください。)
プリウスの口コミ/評判!価格から外装や走行性能まで全てチェック!またHSなどはトヨタsai の兄弟車ですので、車体設計なども共通の部分が多く、差はデザインの違いだけです。
こちらもNXの時と同じくデザイン的にはトヨタより上質なレクサスデザインが与えられているものの、値段を見てみると大きな開きがあり、トヨタ車と同じ中身にしては割高感があります。
車種名 | 価格 |
CT200h | 3,770,000円〜4,770,000円 |
トヨタ プリウス | 2,518,560円~3,478,680円 |
HS250h | 4,347,000円~5,705,000円 |
トヨタ sai | 3,303,818円~4,339,637円 |
レクサスには他の車と比べて乗り心地や静粛性の面で多少メリットもあるのですが、それでも1,000,000円以上の価格差があるのは驚きです。
トヨタ車の最上級グレードでレクサスでは最廉価グレードしか買えないのです。
なによりレクサスバッジが付いているにもかかわらずトヨタ車に似た箇所の多いこの2車種には高級車レクサスの名前は重過ぎるように感じます。
それは乗っている本人よりも周囲の人たちがより感じるでしょう。
ただ実際は正しいやり方で値引き交渉をすればもう少し安い価格で購入できます。
このやり方を知らないと最大60万円以上も損しますよ。詳しく知りたい方は、下記の『たった1分で車を60万円値引きできる裏技』のページをご覧ください。 たった1分で車を60万円値引きできる裏技!安く購入する秘密のテクニックとは?!なおレクサスの価格のもっと詳細について知りたい方は、以下の記事もあわせてご覧ください。
一番高いのはこれだ!レクサスを価格が高い順に紹介!レクサスブランドとしての欠点
それでは次にレクサスブランドの欠点についてご説明しましょう。
ステータスが一歩及ばない
レクサスブランドはベンツやBMWと肩を並べるぐらいの高級車ブランドですが、その車やブランドが持つステータスでは、これら高級車メーカーに一歩及ばないのが現状です。(ベンツとBMWのステータス性の詳細は以下の記事をご参照ください。)
ベンツは高級車じゃない?大衆車?ドイツでの価格は意外すぎた?!BMWは高級車じゃない?大衆車?ドイツでの位置づけまで解説!そもそもレクサスブランドが誕生したきっかけというのは、ドイツ車をはじめとした高級車がひしめく世界市場において、競争力のある高級車ブランドを作るために1990年ごろに立ち上げられました。
その当時、日本車の持つイメージというのは「信頼性が高く壊れないけど、結局は大衆車」といった位置づけで、日本車メーカーから高級車を出してもあまり売れ行きが芳しくありませんでした。
そのため一見日本車メーカーと感じないような高級車ブランドを立ち上げることでそのイメージを払拭し、市場を開拓していったのです。
その結果いまでは米国などでもベンツ、BMWと販売台数でも肩を並べる高級車ブランドに成長しましたが、それでも車のステータスという面では世界的な評価は「一歩及ばない」といったところなのです。
それは前述したフラッグシップであるLSのデザイン的なところにも表れていますし、後述するようなトヨタのイメージが払拭できていないこともあります。
しかしそれでもレクサスが売れている背景は、ベンツやBMW以上の信頼性や故障の少なさがあるためで、日本車のイメージでもあるこの点がレクサスの評価につながっています。
レクサスの故障に関する詳細は、以下の記事で解説しています。
レクサスは故障しない?逆に多い?故障率を徹底解明!トヨタ車と変わらない点も多い
レクサスの車はよくよく見てみるとトヨタの車と同じ箇所が見いだせることがあり、「高いレクサスなのにトヨタと同じか…」と思わされることがあるのが欠点の一つです。
レクサスの車を見るときにどうしても気になるのはトヨタ車との違いです。
NXとハリアー、CTとプリウスの例で見るように、レクサスとトヨタの車で近い車も多いのですが、レクサスのほうが価格が高く、それだけの価値があるかが気になります。
エクステリアやインテリアなどの大きな部分のデザインは大きく違うのですが、細かいスイッチ類や内装部品の一つ一つを比べてみると、ほぼ同じ部品がトヨタ車にも使われていることがあります。(インテリアの例は以下の記事をご参照ください。)
【画像/写真】レクサスLXの内装/インテリア!運転席周りや後部座席から荷室/トランクまで紹介!【画像/写真】レクサスGSの内装/インテリア!運転席周りや後部座席から荷室/トランクまで紹介!小さいスイッチぐらい一緒でも…と思う人もいますが、中にはレクサスならではのプレミアム感が損なわれたと感じる人もいらっしゃいます。
レクサスがトヨタブランドの一つである以上仕方ないことではありますが、トヨタ車と比較された場合にブランドイメージが損なわれてしまうのは欠点と言えるでしょう。
なおトヨタとレクサスの違いについては、以下の記事でさらに詳しく解説しています。あわせてご参考にしてみてください。
レクサスとトヨタ車の関係とは?違いをわかりやすく解説!ディーラーの接客態度
レクサスディーラーの接客態度については賛否両論ありますが、それなりの格好や車で行かないと接客が悪くなる傾向にあるのは欠点と言えるでしょう。
レクサスはブランドイメージを重視しており、それはディーラー店舗のデザインであったり、接客のクオリティにも表れています。
以下の記事でも解説していますが、実際にディーラーの「おもてなし」はかなり評価されているのです。
レクサスのおもてなし内容4つ!接客対応の実態を丸裸にします!!しかしそれが裏目にでることがあり、まじめにレクサス車を吟味しに行く人でも、ラフな服装やコンパクトカーで乗り付けるなどすると、店員が冷たく態度が悪くなることが、ネットなどでは結構話題になります。
もちろんどのディーラーでもそういうわけではないでしょうが、体験談も結構多くありますのでその傾向が強いことは間違いありません。
パブリックな場所ですのである程度の格好は必要という意見もありますが、結局見た目で判断されるのであればよい気はしません。
その結果レクサス以外で高級車を買う人も出てきています。
なかには「トヨタのブランドのくせに…」などと感じる人もおり、これは前述したブランドイメージが影響しているでしょう。(「ベンツのくせに…」などとはあまり言いませんよね)
レクサスは確かに高級車ブランドではありますが、あまりお高く止まったような印象では結果的にブランドイメージを損なっている印象があります。
なおレクサスについては以下の試乗記事もございますので、興味のある方はこちらもご参照ください。
レクサスRXの試乗レビュー・感想!乗り心地はいかに?!レクサスGSの試乗レビュー!乗り心地の感想・インプレッション!