コンパクトなのに大空間。使い勝手の良いスタイルに流行りのデザインで登場したルーミー。
両側スライドドアも採用されており、子育て世代から車に機能性を求める玄人まで誰でも楽しめる車です。
そんなルーミーですが燃費性能はどうでしょうか。
ここではルーミーの燃費性能について解説していきます。
ルーミーの燃費・実燃費
まずはルーミーの燃費を見ていきます。一般的に実燃費はカタログ燃費の6~7割ほどを達成すると言われていますが、どの程度達成しているのでしょうか。
NAモデル、ターボモデルそれぞれのカタログ燃費と実燃費をチェックしていきます。
NAエンジン(自然吸気エンジン)とは?メリット5つ!音が最強の魅力?!ターボエンジンとは?仕組み/構造は?メリット2つとデメリット4つ!ガソリンモデルのカタログ数値はNAモデルで24.6m/L、ターボモデルで21.8km/Lと最近のコンパクトカーとしては低めの数値です。では実燃費を確認してみます。
燃費の種類 | NA | ターボ |
カタログ燃費 | 24.6km/L | 21.8km/L |
街乗り燃費 | 13~16km/L | 12~14km/L |
高速燃費 | 17~19km/L | 15~18km/L |
実燃費はこのような数値になりました。街乗り燃費のカタログ燃費達成率はどちらも60%を切る数値です。
ただ高速燃費の場合、達成率は70%を超えてきます。ガソリン車は7割を超えることが多いので実燃費はしっかりがんばってほしいところです。
カタログ燃費は購入時の検討理由の大きな要素です。実燃費との乖離がひどいとユーザーも非常にがっかりするのでこの辺はもっとしっかり作り込んでほしいです。
ルーミーの燃費の口コミ
ルーミーユーザーはこの燃費についてどう感じているのでしょうか。ここではツイッター上からルーミーユーザーの声をピックアップしてご紹介します。
大阪に帰ってきた!!
帰りはちと渋滞に捕まったけど何とか燃費18.7で収まったw
東京ー大阪 意外と短いw#トヨタ#ルーミー pic.twitter.com/XGRZW4iXfo
— Tさとし(U-15日本代表C)@ルーミー GS (@satoshi_yuki_) 2018年8月12日
東京-大阪間で18.7km/Lという数値のようです。渋滞があったとはいえ、最近のコンパクトカーならばもうちょっと伸びてくれても良い気がします。
カタログ燃費に近づいたかな?
あと少しだな~#ルーミー pic.twitter.com/246wIvbDRW— ハル (@haru10Project) 2018年10月9日
平均燃費20.2km/Lとカタログ値に一歩及ばない程度の数値を出しています。平均的にこれぐらいの数値を出してくれると非常に嬉しいですね。
北海道旅2018レンタカーはトヨタのルーミー。借りたときはまだ5キロしか走ってなかったが、5日で1325km走破、ガソリン67.7Lで、燃費は約20km/L。山道もかなり多かったし、エアコンも使ったのに、感動的な燃費! pic.twitter.com/jqrPvzo3uS
— a more and more (@sugi25818163) 2018年8月7日
5日間で1,300kmもの距離を走られたそうです。さまざまな環境の中平均燃費が20km/Lと、なかなか良い数値を出しています。
なおルーミーの口コミ・評判については以下の記事でもまとめているので、詳細まで知りたい方はこちらもあわせて参考にしてみてください。
ルーミーの口コミ/評判!価格から外装や走行性能まで全てチェック!ルーミーの燃費の理由
ルーミーは燃費があまり良くない言われていますが、なぜ燃費が悪いのでしょうか。ここでは燃費が悪いと言われる理由を解説していきます。
非力なパワートレイン
ルーミーは最近登場したコンパクトカーですが、中身は軽量コンパクトのパッソをベースに作られており、パワートレインやシャーシはこの重量には対応していません。
ルーミーはパッソに比べ160kgほど重い、1,070kgもの重量があります。それを同じNAエンジンで走らせるわけですから確実に力不足です。そのため普通はアクセルの踏み込み量が多くなる傾向があります。
そこで軽快に走ることを考えるならターボエンジンがおすすめですが、こちらは特に燃費改善の技術がされているわけではないので燃費は落ちるだけです。
ターボエンジン車は燃費が悪い?燃費向上は走り方次第で可能?!燃費改善技術が少ない
ルーミーのパワートレインは先程のとおり力不足というのもありますが、さらに加えて燃費改善技術が他メーカーに比べ導入が少ないことがわかります。
エンジン内部でデュアルインジェクター化など多少の高効率化は図られていますが、ライバル車のようにモーターアシストやミラーサイクル、ダウンサイジングターボなどといった目に見える技術はないに等しいです。
ダウンサイジングターボとは?デメリット/欠点2つとメリット3つ!搭載車種も紹介エンジンの王道を走っていてトラブルや故障が少ないというのは確かにトヨタらしく魅力的ですが、もうちょっと頑張りを見せてほしいところです。
トヨタは故障が多い?壊れやすいのか故障率をもとに解説!走り方によっては燃費が良い
燃費が悪い理由を並べましたが、逆に1.0Lエンジン+CVTというところがルーミーの唯一の燃費の見せ所です。
排気量が小さく、CVTでエンジンの効率が良い部分で走ることができるので、走り方によってはある程度までは燃費を伸ばすことが可能です。
アイドリングストップもあるので停車中の無駄も減らしており、現代の最低限の技術は搭載されています。
ルーミーの燃費改善・向上方法
燃費良い印象のないルーミーですが、燃費を良くする方法はあるのでしょうか。ここではルーミーの燃費を改善する3つの方法をご紹介します。
NAエンジンは遅い
まずNAエンジンのルーミーは正直言って軽自動車並みの動力性能です。普通に走るにはパワーを出すために必要以上にエンジンを回す必要がありますし、高速域でもパワーが足りないためエンジンを回す必要があります。これでは燃費も良くなりません。
ルーミーは早く走る車ではないということを念頭に置きましょう。信号待ちでもお店から道路に出るときでもムリな加速はせず、2,000回転ぐらいを目安にゆったりと走りましょう。
そうすれば燃費改善だけでなく、エンジンやロードノイズなども気になりにくいですし快適な走行ができます。
クルーズコントロールを使う
ルーミーには速度を一定で走行できるクルーズコントロールがグレードによっては標準でついています。車の不必要な加減速は燃料消費を促進します。とくにパワーのないルーミーだとテキメンに影響が出ます。
高速道路やバイパスのような速度一定で走れるような環境では、クルーズコントロールを積極的に使用することで、燃料消費を抑えましょう。
アイドリングストップは3秒以上じゃないと無駄
ルーミーは停車する時、時速7km以下になるとエンジンが停止する停車前アイドリングストップも採用されています。
アイドリングストップ採用車は3秒以上アイドリングストップしていると燃費の改善に貢献すると言われていますので少しでもエンジンの停止時間が伸ばせるのは助かります。
しかしすぐに信号が青になったり右左折時など、状況によってはすぐにエンジンを作動される場合があります。こういったときにブレーキ操作によってアイドリングストップをさせないようにできますのでその感覚を養っておくのも大事です。
エコ・ドライブアシストを参考にする
ルーミーのメーターには効率の良い走行かどうか判断しやすいようにアクセルの踏み具合によって色が変わるインジケーターがついています。これを参考にアクセル操作をすることで燃費の良い走行が可能です。
このインジケーターをみながらアクセル操作をすることで、この車にとって最適なアクセルワークができるようになり、確実に燃費の改善に繋がります。
もしルーミーを買おうと考えているなら、あわせて正しい値引き交渉のやり方も覚えておくといいですよ。
このやり方を知らないと最大60万円以上も損しますよ。詳しく知りたい方は、下記の『たった1分で車を60万円値引きできる裏技』のページをご覧ください。 たった1分で車を60万円値引きできる裏技!安く購入する秘密のテクニックとは?!ルーミーの燃費を他の車と比較
ルーミーは、ライバルの車たちはどうでしょうか。ここでは日産のキューブ、スズキのソリオ、ホンダのフリードと比較していきます。
日産 キューブ
とても息が長く、個性的な外観で今も一定の人気のあるキューブ。モデルチェンジの噂はありませんが廃止の危機は何度もくぐり抜けてきたツワモノです。
1.5Lエンジンを搭載したカタログ燃費は18.0km/Lです。カタログ燃費はルーミーより二回りほど低い数値ですが、実燃費はどうでしょうか。
燃費の種類 | 数値 |
カタログ燃費 | 18.0km/L |
街乗り燃費 | 12~14km/L |
高速燃費 | 14~18km/L |
燃費の数値を見ていくとルーミーのターボモデルと同じような結果になりました。
走行性能や車内の広さは車格の大きいキューブのほうが有利です。しかしスライドドアや安全装備など総合的に見ていくとルーミーのほうが便利なのでここはルーミーに軍配が上がります。
スズキ ソリオ
ソリオは両側スライドドアを持つ5人乗りのコンパクトミニバンです。
ストロングハイブリッドやマイルドハイブリッドなど機能性だけでなくパワートレインも非常に多彩な車で、ルーミーの最大のライバルです。
ストロングハイブリッドとは?搭載車種はソリオとスイフト?日産からも紹介!マイルドハイブリッド(MHEV)とは?仕組み/構造は?搭載車の燃費は悪いのか解説!燃費性能はハイブリッドモデルで32km/L、モーターアシストで27.8km/Lと優秀な数字になっています。では実燃費をご紹介します。
燃費の種類 | ハイブリッド | ガソリン |
カタログ燃費 | 32.0km/L | 27.8km/L |
街乗り燃費 | 17~21km/L | 16~18km/L |
高速燃費 | 21~23km/L | 18~20km/L |
実燃費においてもソリオのほうが燃費は良くなっています。
安全装備や使い勝手もほぼ同じですが、排気量の大きさと車重の軽さ、モーターアシストからくる走行性能の高さなど、走行性能ではソリオのほうが優秀です。デザインで気に入ったなどの理由がない限りルーミーを選ぶ理由はないでしょう。
ホンダ フリード
コンパクトな7人乗りミニバンのフリード。ガソリンモデルにハイブリッドモデル、さらにホンダセンシングによるドライブアシストなどさまざまな先進装備で武装している最強のコンパクトミニバンです。車格ではルーミーよりは上になります。
カタログ燃費はNAで19.0km/L、ハイブリッドモデルで27.2km/Lとなっていますが、モデル構成が違うため単純比較が難しいところです。では実燃費を見てみます。
燃費の種類 | ハイブリッド | ガソリン |
カタログ燃費 | 27.2km/L | 19.0km/L |
街乗り燃費 | 18~21km/L | 11~14km/L |
高速燃費 | 19~22km/L | 14~17km/L |
燃費性能はガソリンモデルはルーミーのほうが上ですが、ハイブリッドモデルのあるフリードのほうが有利です。
フリードのガソリンモデルもルーミーのターボモデルとほぼ同じような性能なので性能は似たり寄ったりです。価格差は大きくありますが、使い勝手や安全性ではフリードの圧勝です。
なおフリードについては以下の記事でも取り上げているので、興味のある方はこちらもあわせて参考にしてみてください。
フリードの燃費は悪い?街乗りや高速の実燃費は?改善し向上させる方法まで解説!フリードの口コミ/評判!価格から外装や走行性能まで全てチェック!ルーミーはモデルチェンジに期待
ルーミーはトヨタがソリオの一人勝ちの市場に待ったをかけるために作り上げたコンパクトハイトワゴンです。そのため急ごしらえでつくったせいか、ところどころツメが甘いところが目立ちます。
燃費性能も今のトヨタならもっとできたはずなのに中途半端です。ただ売れ行き次第ではモデルチェンジする際にはさらなる投資でより良いモデルが出てくることでしょう。
燃費は車に合わせた走り方をすることによって大きく変わってきます。こちらで紹介した方法などを参考にして、燃費の良い走りを研究してみてください。
なおデザインだけが違うルーミーの兄弟車のタンクについては以下の記事で紹介しているので、興味のある方はこちらもあわせて参考にしてみてください。
トヨタ タンクの試乗レビュー!乗り心地の感想・インプレッション!【画像/写真】タンクの内装/インテリア!運転席周りや後部座席から荷室/トランクまで紹介!