車格を超えた広さと最新の予防安全装備で使い勝手が非常にいいフリード。
ミドルミニバンほど大きくもないため、運転もしやすいため運転が苦手な人も助かります。
そんなフリードですが、燃費は良いのでしょうか。
走り方によってどう変わるのでしょうか。
ここではフリードの燃費について解説していきます。
フリードの燃費・実燃費
まずはカタログ燃費と実燃費の差をチェックしていきます。
フリードにはハイブリッドモデルとガソリンエンジンの2つのモデルがあるのでそれぞれの数値を検証です。
ハイブリッドモデルの燃費・実燃費
ハイブリッドモデルはカタログ燃費は27.2km/Lです。ただメーカーオプションなどでサイドカーテンエアバッグがつくと26.6km/Lとなります。
では実燃費はどうでしょうか。実際に乗っている人の燃費を確認してみます。
燃費の種類 | 数値 |
カタログ燃費 | 27.2km/L |
街乗り燃費 | 18~21km/L |
高速燃費 | 19~22km/L |
平均すると上の表のような燃費となりました。
カタログ数値に対する達成率はおおよそ7割ほどなので悪くはない数字です。
ガソリンモデルの燃費・実燃費
ガソリンモデルはカタログ数値は19.0km/Lです。では同じく実燃費を見てみましょう。
燃費の種類 | 数値 |
カタログ燃費 | 19.0km/L |
街乗り燃費 | 11~14km/L |
高速燃費 | 14~17km/L |
ハイブリッドと同じくカタログ燃費の達成率を見てみると、街乗りではおよそ6.5割ほどとなり、7割を切る形です。しかし高速燃費は8割近い数字が出ています。
ハイブリッド・ガソリンともにカタログ値の6割をしっかりと超えています。一般的に実燃費はカタログ値の6~7割ほどと言われているので十分な数値がでています。
近年の1500ccのコンパクトカーとして考えると燃費は可もなく不可もなくという数字です。しかし7人乗車できるミニバンとして考えると、フリードの燃費は優秀だといえます。
フリードの燃費の口コミ
ではフリードの燃費についてユーザーはどう感じているのでしょうか。
ここではツイッターからフリードユーザーの実際の声を紹介していきます。
エアコンいらん気温になってからのフリードの燃費が19.5
— ♨️雛人♨️ (@hinab1t0) 2017年9月16日
今日非常にフリードの燃費良かった😋 pic.twitter.com/bG2dG7fEld
— かわ (@kawabata920) 2017年11月1日
フリードの燃費が非常に良いと評価するユーザーです。
燃費達成率も高いので乗り方などが気になりますね。こうして実際に燃費に関してはしっかり満足されている方もいます。
【e燃費】フリード (ハイブリッド) 16.92km/L JC08燃費 カタログ達成率62.2% https://t.co/8Ne9AlqZHG #enenpi
— ルーク@タウイ提督 (@rookpp) 2018年9月14日
フリードちゃん、5人乗車&エアコン全開で結構なペースで高速走ってたら、NCよりも燃費悪くなったからね笑笑
— ☀マサネン( ꒪⌓꒪)🔰23日マツダ富士 (@masanen2000) 2018年9月20日
逆に燃費の悪い方々です。カタログ燃費達成率が6割を切ると車がどこか悪いんではないかと心配になってきます。
ましてやロードスターのようなスポーツカーよりも燃費が悪いとなると実用者としての立場が危うくなってしまいますね。
なおフリードの口コミ・評判については以下の記事でも取り上げています。もっと詳しく知りたい方はこちらもあわせて参考にしてみてください。
フリードの口コミ/評判!価格から外装や走行性能まで全てチェック!フリードの歴代の燃費・実燃費
ミニバンとしては優秀な燃費のフリードですが、歴代のフリードの燃費はどうだったのでしょうか。
ここでは歴代フリードの燃費を確認してみます。
GB3型の燃費・実燃費
初代フリードのガソリンモデルです。初代フリードのカタログ燃費は16.6km/Lです。
実燃費は街乗りで10~12km/L、高速走行で13~15km/Lと言われています。
燃費の種類 | 数値 |
カタログ燃費 | 16.6km/L |
街乗り燃費 | 10~12km/L |
高速燃費 | 13~15km/L |
GP3型の燃費・実燃費
こちらは初代フリードのハイブリッドモデルです。カタログ燃費は21.6km/Lです。
こちらは街乗りで15~17km/L、高速走行で17~20km/L程です。
燃費の種類 | 数値 |
カタログ燃費 | 21.6km/L |
街乗り燃費 | 15~17km/L |
高速燃費 | 17~20km/L |
初代のモデルが10年ほど前のモデルであることを考えると非常に優秀な燃費であるといえます。
それでも現行モデルは初代のモデルに比べて1割近い燃費の改善がなされています。
フリードの燃費の理由
フリードの燃費は初代に比べると大きく向上しています。
カタログ達成率も7割前後とそれなりの数値を出していますが、中にはとても燃費が悪いと憤慨されている方もいらっしゃいます。
ではフリードの燃費良い理由、悪い理由を解説します。まずは燃費が良い理由を解説します。
無駄のないエンジン機構
フリードのエンジンはエンジンのパワーを無駄なく使い切る、アトキンソンサイクルという機構を採用しています。
ガソリンエンジンはピストンの圧縮比によって燃焼室の長さは決まっています。(エンジンの詳細は以下の記事をご参照ください。)
ガソリンエンジンのメリット3つとデメリット5つ!仕組みと将来性の特徴を解説!しかし爆発のエネルギーはとても大きく、一般的な長さでは爆発のエネルギーは使い切ることができていませんでした。
そこでピストンの長さを圧縮時の長さよりも爆発時の長さを大きくする機構によって、爆発のエネルギーを使い切る事ができる機構を採用しています。
これによって小さいエンジンながらも、とてもパワフルなエンジンに仕上がっているのです。
効率の良い変速
ハイブリッドモデルに採用されている7速ATはデュアルクラッチトランスミッションといいます。
これは多段のギアを使用しているので、エンジンの効率のいい部分をうまく使いながら変速します。
さらに変速したときにはすでに次のギアが準備されている仕組みなので、すばやく変速することができ、ATらしいダイレクト感がある燃費の良い走りをしてくれます。
では次は燃費が悪い原因を見てみます。
エンジン制御
1つ目はフリードのエンジン制御の問題です。
ホンダの車はダイレクト感のある発進ができ、気持ちよく走ることができる制御になっています。その反面、発進時は大きく燃料を消費する形になるのです。(ホンダのメーカーの特徴の詳細は以下の記事をご参照ください。)
ホンダ車の決定的な特徴8つ!魅力から欠点まですべて解説します!止まっている状態から前へ進ませるときが一番エネルギーを使います。そのときに大きくエンジンを回しても、そのエネルギーが無駄になりやすいので燃費が悪くなりがちです。
重量に対するエンジンパワー
フリードのエンジンはフィットなどといった1トンほどの車を動かすためのエンジンです。(フィットの詳細は以下の記事をご参照ください。)
フィットの口コミ/評判!価格から外装や走行性能まで全てチェック!ですからフィットよりも300から400kgほど重い車体では燃料の消費が大きくなります。
とくにストップ・アンド・ゴーの多い街なかではこの影響が顕著に出ますので、フリードの燃費は伸びにくく感じられます。
荷物乗せっぱなしではないですか
フリードはラゲッジスペースが大きいため、荷物を置きっぱなしにしていても通常通り運転することができます。
しかし荷物の重量は燃費に対して影響を大きく与えます。燃費が気になるときは荷物を一度確認してみましょう。
フリードの燃費改善・向上方法
フリードの燃費の良し悪しの理由を解説してきましたが、今度は燃費良く走るための方法を解説していきます。
特に急アクセルをしない
フリードのエンジン制御は出だしが気持ちいいかわりに燃料を多く使ってしまう制御だというお話をしました。
そこで燃費を優先する走りをフリードでしたいのならば、まずは出だしのアクセルをふんわりと進めるようにすることが必要です。
出だしは速度とは裏腹にエンジンの回転があがり、無駄に燃料を消費してしまいます。ですからタコメーターで2000回転程度を目安に出しましょう。
発進したあとは適切にアクセルを開けて目的の速度まで加速します。ここでたらたら加速するとポンピングロスで無駄が出ますし、渋滞など周囲にもよくありません。
ワンペダル走法
フリードには、ワンペダル走法と言われるアクセルワーク技術があります。
といってもアクセルのオンオフだけで減速や加速を行い、エンジンの始動をできるだけしないというふつうのことです。
減速時にブレーキペダルを頻繁に踏んでばかりの運転をすると、ハイブリッドの回生充電が働きにくく燃費が落ちる原因になってしまいます。
ただこれは周囲の道路状況をしっかりと把握し、予測運転も踏まえながら運転することになります。どこででもできる方法ではありませんが、これをすることで2割ほどの燃費の改善が見込めるそうです。
もしフリードを買おうと考えているなら、あわせて正しい値引き交渉のやり方も覚えておくといいですよ。
このやり方を知らないと最大60万円以上も損しますよ。詳しく知りたい方は、下記の『たった1分で車を60万円値引きできる裏技』のページをご覧ください。 たった1分で車を60万円値引きできる裏技!安く購入する秘密のテクニックとは?!フリードの燃費を他の車と比較
フリードの燃費はなかなか優秀です。ではフリードのライバル車たちの燃費はどうでしょうか。
ここでは比較に上がりやすい日産のキューブ、スズキのソリオ、トヨタのシエンタと比較していきます。
日産 キューブ
キューブは日産のコンパクトカーで、四角い形のボディで車内空間を広くとってある車です。発売から10年経つロングセラーなモデルです。
燃費性能は18km/Lとガソリン車のフリードに匹敵するような燃費をしています。ですがフリードのようなスライドドアや大きな荷室などと言った、ミニバン的な使い勝手のないキューブでは単純比較しにくいところではあります。
ではキューブの実燃費をご紹介します。
燃費の種類 | 数値 |
カタログ燃費 | 18.0km/L |
街乗り燃費 | 12~14km/L |
高速燃費 | 14~18km/L |
キューブの燃費は上の表の通りで、ガソリン車のフリードとほぼ同じような燃費です。
前述の通り車内の使い勝手の良さや、予防安全装備などといった装備はキューブには採用されておらず、単純比較するとフリードのほうが燃費・使い勝手の面では勝っています。
スズキ ソリオ
ソリオは両側スライドドアを持つ5人乗りのコンパクトミニバンです。
ストロングハイブリッドやマイルドハイブリッドなど機能性だけでなくパワートレインも非常に多彩な車です。(エンジンの詳細は以下の記事をご参照ください。)
ストロングハイブリッドとは?搭載車種はソリオとスイフト?日産からも紹介!マイルドハイブリッド(MHEV)とは?仕組み/構造は?搭載車の燃費は悪いのか解説!燃費性能はハイブリッドモデルで32km/L、モーターアシストで27.8km/Lと優秀な数字になっています。では実燃費をご紹介します。
燃費の種類 | ハイブリッド | ガソリン |
カタログ燃費 | 32.0km/L | 27.8km/L |
街乗り燃費 | 17~21km/L | 16~18km/L |
高速燃費 | 21~23km/L | 18~20km/L |
実燃費はハイブリッドが21km/L前後、モーターアシストが18km/L前後とカタログ数値とは大きく離れた数字になっています。
フリードと比べると燃費は良くなっていますが、ソリオのほうがサイズも排気量も小さく、乗員数も少ないです。
その割に燃費の差がそこまで大きくありませんし、ミニバンとして使うことを考えるとフリードのほうが優秀です。
トヨタ シエンタ
シエンタはトヨタの販売するコンパクトミニバンで、フリードと非常に似たパッケージングなので直接のライバルとなる車です。
カタログ燃費はハイブリッドモデルで28.8km/L、ガソリン車で20.2km/Lとフリードよりも若干勝るような数字になっています。では実燃費をご紹介します。
燃費の種類 | ハイブリッド | ガソリン |
カタログ燃費 | 27.2km/L | 16.6km/L |
街乗り燃費 | 16~19km/L | 12~14km/L |
高速燃費 | 18~21km/L | 16~18km/L |
実燃費でみるとハイブリッドで16~19km/L、ガソリン車で12~14km/Lとフリードとほとんど変わらない数字になっています。
カタログ数値はシエンタのほうが優秀ですが、実燃費に関してはフリードと大きく変わりません。
比較されるのが価格と安全装備の充実が多いので、価格優先ならシエンタ、安全優先ならフリードといったところです。
なおシエンタについては以下の記事でも取り上げているので、興味のある方はこちらもあわせて参考にしてみてください。
シエンタの燃費は悪い?街乗りや高速の実燃費は?改善し向上させる方法まで解説!シエンタの口コミ/評判!価格から外装や走行性能まで全てチェック!フリードの燃費はミニバンとしては優秀
フリードの燃費は現代のコンパクトカーとしては普通な数字です。
しかしこれだけ大きなスペースや7人乗車ができる車として考えると非常に優秀な燃費です。
そして車に合わせた走り方をすることによって燃費は大きく変わってきます。
こちらで紹介した方法などを参考にして、燃費の良い走りを研究してみてください。
なおフリードについては以下の記事でも取り上げているので、興味のある方はこちらもあわせて参考にしてみてください。
フリードの月、年間の維持費を計算!高いのか安いのか比較して解説!フリードの口コミ/評判!価格から外装や走行性能まで全てチェック!