躍動感のあるデザインとSUVらしい力強さで洗練されたスタイルのCX-5。
上質な車内空間とデザインはまるでプレミアムSUVのような風格が漂う車です。
そんなCX-5ですが、燃費性能はどうでしょうか。
ここではCX-5の燃費性能について解説していきます。
CX-5の燃費・実燃費
まずはCX-5の燃費ですが、カタログ燃費は新企画のWLTC燃費を採用しています。
一般的に実燃費はカタログ燃費の6~7割ほどだと言われていますがどの程度達成しているのでしょうか。ガソリンモデル、ディーゼルモデルそれぞれのカタログ燃費と実燃費をチェックしていきます。
ガソリンモデル燃費・実燃費
ガソリンモデルのカタログ数値は2.0Lモデルで14.6km/L、2.5Lモデルで13.0km/L、2.5Lターボモデルで12.2km/Lとなかなか良い数値をしています。では実燃費を確認してみましょう。
燃費の種類 | 2.0L | 2.5L | 2.5Lターボ |
カタログ燃費 | 14.6km/L | 13.0km/L | 12.2km/L |
街乗り燃費 | 10~12km/L | 10~12km/L | 9~11km/L |
高速燃費 | 11~14km/L | 12~14km/L | 11~13km/L |
おおよそこのような数値になります。街乗り燃費のカタログ燃費達成率はどれも70%超えていますが、なんと2.0Lモデルと2.5Lモデルの燃費がほぼ同じような数値になっています。
なおガソリンエンジンについては以下の記事で詳しく解説しています。詳細まで知りたい方はこちらもあわせて参考にしてみてください。
ガソリンエンジンのメリット3つとデメリット5つ!仕組みと将来性の特徴を解説!ディーゼルモデル燃費・実燃費
ディーゼルモデルはカタログ数値が16.6km/Lです。排気量の割には燃費の数値が良いですが、実燃費はどうでしょうか。
燃費の種類 | 数値 |
カタログ燃費 | 16.6km/L |
街乗り燃費 | 13~15km/L |
高速燃費 | 15~17km/L |
実燃費はこのようになりました。こちらもカタログ燃費達成率は約80%で、非常に好調な数値です。高速燃費となればカタログ値以上を達成していますし非常に優秀です。
2.5Lなど排気量は大きいCX-5ですが、燃費数値は2.0L並の性能をしています。2.5Lには気筒休止システムなど燃費向上の技術が多く投入されているからでしょうか。
なおディーゼルエンジンについては以下の記事で詳しく解説しています。詳細まで知りたい方はこちらもあわせて参考にしてみてください。
クリーンディーゼルエンジンとは?メリット2つとデメリット3つ!仕組み/構造の特徴まで解説!CX-5の燃費の口コミ
CX-5の燃費性能についてユーザーはどう感じているのでしょうか。ここではツイッターからCX-5ユーザーの実際の声を紹介していきます。
CX-5の最高燃費を記録!19.0Km/L
トルクのあるエンジンなので登り坂も軽々!登り坂の後は下り坂。
この下り坂があると結果的に燃費が伸びやすい。
下り坂って体力要らないけど、気が付いたら降り切ってしまう。
仕事も同じ。どれだけ高くて登るか!必ずくる下り坂に備えて。楽するとすぐに人生下り坂 pic.twitter.com/y4x33b2Lj5— syuhei nagashima (@mr1692) 2018年11月27日
カタログ燃費を余裕で超えています。上り下りの多い場所でもトルクフルなエンジンであれば走行は余裕ですね。
CX-5 ディーゼル車なので「キハ」ですね
モリモリな加速がたまらなく良かったです
260km走って実燃費13.7km/lは車格からすると良好かと!(ちなみに四駆仕様) pic.twitter.com/JODPtvDxf9— yuba_bbX (@yuba_bbX) 2018年11月24日
こちらは平均的な燃費数値を出しています。車格からしては十分すぎるくらいの燃費性能です。
高速でクルコン使ったら燃費がかなり良い感じに。人間より機械の方が優秀なんやなあって。高速降りた直後は15.0km/Lでした。 #CX5 pic.twitter.com/9DeAqCZG0y
— 夏野陽炎 (@kagero_natsuno) 2018年11月24日
クルコンを使うことで15km/Lという燃費を出したそうです。アクセルの加減速は常に集中できればいいですけど、そうもいかないのでクルコンで楽して燃費を上げましょう。
なおCX-5の口コミ・評判については以下の記事でさらに詳しくまとめています。詳細まで知りたい方はこちらもあわせて参考にしてみてください。
CX-5の口コミ/評判!価格から外装や走行性能まで全てチェック!CX-5の歴代の燃費・実燃費
なかなか優秀な燃費性能のCX-5ですが、歴代のCX-5の燃費はどうだったのでしょうか。ここでは歴代の燃費を確認してみます。
初代モデルの燃費・実燃費
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CX-5は初代からガソリンモデルだけでなく、2.2Lディーゼルモデルもラインナップされています。
ディーゼルエンジンなのにガソリンエンジン並みの静粛性と吹け上がりの良さで登場した当時は非常に話題でした。(エンジンの詳細は以下の記事をご参照ください。)
ガソリンエンジンとディーゼルエンジンの違い3つ!比較すると熱効率や寿命が全然違う?!カタログ燃費はガソリンモデルはJC08モードで14.6km/L、ディーゼルモデルは18.0km/Lでした。実燃費はガソリンモデルで9~11km/L、ディーゼルモデルで11~13km/Lでした。
燃費の種類 | ガソリン | ディーゼル |
カタログ燃費 | 14.6km/L | 18.0km/L |
街乗り燃費 | 9~12km/L | 11~13km/L |
高速燃費 | 12~15km/L | 14~17km/L |
CX-5は常に改良され続けており、現行モデルとほぼエンジンが変わらないことがあります。
そのため燃費数値も大きく変わって見えませんが、常に進化を続けるマツダらしい結果です。
CX-5の燃費の理由
さてCX-5の燃費性能を支えているのはどういった仕組みがあるのでしょうか。ここではCX-5の燃費が良い理由と悪くなる理由を解説していきます。
スカイアクティブ技術
今やマツダの代名詞となっているスカイアクティブ技術。エンジン内の無駄を減らし高効率な燃焼と走りを実現する技術です。
スカイアクティブエンジンとは?どんな仕組み?搭載車は何の車種か紹介!なかでも燃費に重要なのは無駄を減らす技術です。まずはミラーサイクルエンジンです。車はアイドリング時や一定速度で走行する時などは負荷が少なく、それほどパワーが必要ありません。
そこで吸気バルブの閉じるタイミングを遅くし、ピストン内に吸気した空気をインマニ側に戻してしまいます。
これにより圧縮工程より膨張工程を多くとれるので、通常の動きながら無駄な燃料の消費を減らすことができます。さらに圧縮工程が短くなる分ポンピングロスも低減できます。
もう一つは気筒休止システムです。これは2,500ccエンジンに搭載されており、パワーの必要のないときは半分の気筒でエンジンを回しています。
これらの技術により無駄のない燃料消費と高い圧縮率によって効率化を図り、低燃費を実現しています。
クリーンディーゼル
CX-5のスカイアクティブ技術はクリーンディーゼルをまるでガソリン車のように走れるまで実用性を高めています。
「クリーンディーゼル」vs「ガソリンエンジン」の違い8つ!燃費や維持費まで比較!もともとディーゼルエンジンは故障も少なくて燃料価格も安く、さらに燃費もよいパワフルなエンジンです。
(クリーン)ディーゼルの燃料は軽油?灯油やガソリンを給油しても走れる?クリーンディーゼル車は燃費が悪い?低燃費車を比較してランキングで紹介!しかし排ガスや独特のガラガラといったエンジンノイズから日本では良いイメージがありませんでした。
そこでスカイアクティブ技術でその騒音を減らしてガソリン車並みの静粛性にし、排ガスに含まれる有害物質を減らすことに成功したのです。
たび重なる観察によりディーゼル特有のエンジンノイズの原因を特定し、そこの共振を抑えるためにナチュラルサウンドスムーザーというものを採用しました。これは音の原因であるピストンの共振を抑える技術で、特有のノイズを抑えることができたのです。
そして排ガスの有害物質はディーゼルエンジンの圧縮比を逆に下げることで低減することがわかりました。そこでピストン内の圧縮率を下げることで効率の良い燃焼を行い、DPF再生によってカーボンを焼くことで、クリーンな排ガスになっているのです。
これによってディーゼルの悪いイメージを払拭し、実用的なモデルにまで仕上げたマツダはすごいですね。
マツダのクリーンディーゼルの評価が高い理由3つ!口コミも分析!では次に悪くなる原因を見てみましょう。
DPFの再生頻度が高い
ディーゼルエンジンはある程度走ると、溜まったカーボンや有害物質を焼くために定期的にDPF再生を行います。これはエンジンの回転を上げ、フィルターをヒーターで高温にし燃焼させるものです。
CX-5は普通に運転していても200~300km程度の距離で再生がかかります。なのでちょい乗りが多い人はエンジンが温まりきるまえに止めてしまうためカーボンが溜まりやすく、DPF再生の頻度が多くなり燃料の消費が多くなる傾向があります。
ちょい乗りが多い人にはクリーンディーゼルはあまり向かないかもしれません。
(クリーン)ディーゼルの煤問題とは?除去・洗浄や対策方法まで全て解説!CX-5の燃費改善・向上方法
CX-5の燃費をさらに良くする方法はないでしょうか。ここではCX-5の燃費を向上する方法をご紹介します。
出だしはふんわり、加速はしっかり
車は停車状態から走り出すときが一番燃料を消費します。そのときに加速が悪いからとアクセルを踏み込んでも回転数が上がるばかりで速度とは比例せず、無駄に燃料を消費するだけで非常にもったいないです。発進時はクリープ現象でやんわりと発進しましょう。
ある程度進み出してからはふんわりとアクセルを踏むのではなく、アクセルを3分の1から半分ほどしっかりと踏み込むことがポイントです。
そして目的の速度まで加速が終わったらアクセルを緩め、そこからはできるだけ一定の速度で走行することを心がけましょう。
加速するときに燃費をよくするためにとアクセルをふんわりと踏む人もいますが、実はポンピングロスによってエンジンの内部抵抗が発生し逆に燃費が悪くなります。
アイドリングストップの活用
CX-5は停車したからといってアイドリングストップはかからないようになっています。
これは車の判断で勝手に止まるのではなく、運転手がブレーキペダルを強く踏むことで車に対して”エンジンを止めたい”という意思表示をしないと止まらないような仕組みになっているのです。
ですから信号待ちなど長時間停車するのがわかるときはブレーキペダルをしっかり踏み込み、信号の変わり目や右折時などアイドリングストップが不要なときは踏み込まないことで、アイドリングストップをうまく操作して燃料消費を抑えることができます。
ちょい乗りは極力避ける
クリーンディーゼルはマフラーのフィルターでカーボンや有害物質を濾し取ることで排ガスをきれいにしています。
そしてそれらをDPF再生によってなくしていくのですが、ちょい乗りが多い環境ではディーゼルはカーボンが溜まりやすくなります。
DPF再生の回数が多くなるほどもちろん燃料の消費も多くなります。エンジンへの負担も多くなるので、できるだけちょい乗りでは乗らない工夫も必要でしょう。
もしCX-5を買おうと考えているなら、あわせて正しい値引き交渉のやり方も覚えておくといいですよ。
このやり方を知らないと最大60万円以上も損しますよ。詳しく知りたい方は、下記の『たった1分で車を60万円値引きできる裏技』のページをご覧ください。 たった1分で車を60万円値引きできる裏技!安く購入する秘密のテクニックとは?!CX-5の燃費を他の車と比較
CX-5のライバル車たちの燃費はどうでしょうか。ここではCX-5との比較に上がりやすい日産のエクストレイル、スバルのフォレスター、三菱のアウトランダーと比較していきます。
三菱 アウトランダー
アウトランダーは三菱が発売するミドルクラスSUVです。2.4Lエンジンを搭載したプラグインハイブリッドモデルなど、他にはないパワートレインが魅力的です。
カタログ燃費はJC08モードで2.4Lガソリンモデルが14.6km/L、ハイブリッドモデルは18.6km/Lとなっています。排気量も同じようなサイズですが実燃費どちらのほうが良いのでしょうか。
燃費の種類 | PHEV | ガソリン |
カタログ燃費 | 18.6km/L | 14.6km/L |
街乗り燃費 | 12~15km/L | 9~11km/L |
高速燃費 | 15~17km/L | 10~14km/L |
実燃費を見ていくとハイブリッドとディーゼルはほぼ同等、ガソリンモデルではCX-5の勝ちです。
「ハイブリッド」vs「クリーンディーゼル」の違い8つ!燃費や維持費まで比較!排気量もほぼ同じなのでパワーも似たようなところですし、ディーゼルエンジンは燃料代でも優位性があります。CX-5のほうが優秀です。
スバル フォレスター
フォレスターはスバルの販売するミドルクラスSUVです。水平対向エンジンを搭載したシンメトリカルAWDの走破性は非常に好評です。
水平対向エンジン/ボクサーエンジンのメリット5つとデメリット5つ!音がいい?!フルモデルチェンジによって排気量が2.5Lに上がり、さらに2.0Lハイブリッドモデルも追加されたのでCX-5とほぼ同じ土俵です。
カタログ燃費の数値は両モデルともフォレスターのほうが優秀です。では実燃費を見ていきます。
燃費の種類 | ハイブリッド | ガソリン |
カタログ燃費 | 18.6km/L | 14.6km/L |
街乗り燃費 | 12~15km/L | 9~11km/L |
高速燃費 | 15~17km/L | 15~17km/L |
実燃費はハイブリッドモデルとディーゼルモデルはほぼ同等で、ガソリンモデルは高速燃費がフォレスターのほうが優位です。
アウトランダーと同じでディーゼルエンジンのほうが燃料代で優位性があるのでCX-5はおすすめですが、ガソリンモデルは高速燃費が優秀なフォレスターに優位性があるでしょう。
なおフォレスターについては以下の記事でも取り上げているので、興味のある方はこちらもあわせて参考にしてみてください。
フォレスターの燃費は悪い?街乗りや高速の実燃費は?改善し向上させる方法まで解説!フォレスターの口コミ/評判!価格から外装や走行性能まで全てチェック!日産 エクストレイル
エクストレイルは日産の販売するミドルクラスSUVです。アウトドアに特化した仕様や自動運転のプロパイロットなど、実用性の高い車です。
カタログ燃費の数値は両モデルともCX-5より良い数値です。では実燃費を見ていきます。
燃費の種類 | ハイブリッド | ガソリン |
カタログ燃費 | 20.8km/L | 16.4km/L |
街乗り燃費 | 12~14km/L | 10~13km/L |
高速燃費 | 18~20km/L | 14~17km/L |
燃費性能はガソリン・ハイブリッドともにエクストレイルのほうが優秀です。排気量が小さいのが優位に働いている部分がありますがその分走行性能は劣ります。
パワーを取るならCX-5、燃費を取るならエクストレイルのほうがおすすめです。
なおエクストレイルについては以下の記事でも取り上げているので、興味のある方はこちらもあわせて参考にしてみてください。
エクストレイルの燃費は悪い?街乗りや高速の実燃費は?改善し向上させる方法まで解説!エクストレイルの口コミ/評判!価格から外装や走行性能まで全てチェック!CX-5はパワフルな走りが魅力的
CX-5は2.0Lエンジンなど燃費の良いパワートレインのイメージもありますが、2.5Lエンジンのターボやパワフルなディーゼルエンジンなど走行性能が非常に高いのが魅力的です。
その他にもG-ベクタリングコントロールやi-ActivAWDによる積極的な制御の介入によってとても気持ちの良い走りを体感させてくれます。
燃費性能もしっかり充実しながらもパワフルな走行性能が魅力的なのが、CX-5の特徴です。
なおCX-5については以下の記事でも取り上げているので、もっと詳しく知りたい方はこちらもあわせて参考にしてみてください。
CX-5の口コミ/評判!価格から外装や走行性能まで全てチェック!問題がありすぎ?!マツダCX-5の5つの欠点を徹底分析!