今人気のSUVで颯爽とスノードライブ、憧れますよね。
そんな人気のSUVの中でも特に今人気なのが、マツダCX-5。
CX-5は雪道走行が得意なのか不得意なのかを解説していきたいと思います。
最新装備で快適ドライブ、CX-5の雪道走行
CX-5で雪道を走行する際に際立つ特徴をいくつかあげてみます。
余裕の最低地上高で、轍走行も楽々
雪道を走行すると、轍に当たる確率が非常に高いですが、CX-5は最低地上高(路面とシャーシの間の高さ)が、210m/mあり、通常の轍位であれば難なく走行できます。
とは言え、最低地上高が高いのは、ほかのSUVでも大した違いはありません。
今主流のCVTではなく、6AT SKYACTIV-DRIVE
CX-5のトランスミッションはSKYACTIV-DRIVE6速ATを搭載。今日本で主流のCVTに比べ、エンジンブレーキの効きが優れています。
エンジンブレーキが効くのであれば、フットブレーキに頼ることが少なくなり、より楽にスノードライブを楽しむことができます。
また、ディーラーオプションでつけられるパドルシフトを装着すれば、より積極的に車をコントロールすることができます。
※SKYACTIVの詳細は以下の記事で解説しているので、興味のある方はこちらもご参照ください。
スカイアクティブエンジンとは?どんな仕組み?搭載車は何の車種か紹介!エンジンでシャシー性能を高めるG-ベクタリングコントロール
最近のマツダ車に採用されている「G-ベクタリングコントロール」と言う、最新制御技術がCX-5にも搭載されています。
簡単に説明するとドライバーがステアリング操作をするとエンジン側がトルクを低減し、前輪に荷重移動をする技術。
でもなぜこの技術がスノードライブに役立つのか? スノードライブでは過度なGを避けることが大事です。例えば、雪道じゃなくても、加速をしながらコーナーを曲がろうとすると車が外に行こうとしますよね。
これをアンダーステアと言いますが、車はコーナーリング中、弱アンダー状態が一番安定をしています。その弱アンダー状態をエンジンで積極的にコントロールしてしまうのです。
ましてや、雪道ではタイヤのグリップは非常に低下している状態です。簡単にアンダーやオーバーステア(お尻を振ってしまい、フロントが巻き込んでしまう状態)になってしまします。
車が積極的にコントロールしてくれることによって、スムーズなスノードライブを実現してくれるのです。
佐藤茂道(著者)
私も昔、雪道で曲がり切れずに壁に激突したことがありますが、CX-5なら、そんな恐怖も感じることが少なそうですね。もちろん、無理は禁物ですが。
積極的に前後トルクをコントロール、i-ACTIVE AWD
2WDでもCX-5の最新技術をもってすれば、スノードライブを積極的に楽しむことはできますが、AWDとの差が出てしまうのも事実。特にアイスバーンなどの発進では、AWDにかなうものはありません。
小型車などに採用されているスタンバイ式4WDでは、前輪が完全にスリップしてから後輪にトルク配分されるものも少なくありません。
佐藤茂道(著者)
私は1世代前のカローラフィールダー4WDを4年ほど乗りましたが、このスタンバイ式の4WDでかなり苦労しました。
発進も自分の感覚から1テンポ遅れて後輪が動き出す感覚や、高速道路でのアイスバーン路面で、一瞬前輪が空転している感覚が伝わり、ものすごく怖い思いをしたものです。
CX-5のi-ACTIVE AWDなら、そんな怖い思いをしなくても済むのです。センサーで路面の状況が滑りやすいかを常にモニターし、前輪が滑る前に後輪に最適なトルク配分を行う前輪スリップ予兆のシステムが搭載。
雪道での抜群の安定感と、安心感を与えてくれるシステムです。また雪道だけでなく、雨の高速走行やその他の悪路などの際も、積極的に前後トルクをコントロールすることにより、安定感のある走行が可能となっています。
ADWは燃費が悪そうなイメージがありますが、ガソリン車で2WD/AWD両方設定のある25S L Packageで比較しても、WLTCモード燃費2WDが13.8Km/L、AWD13.0Km/L、XD L Packageは2WD17.4Km/L、AWD16.6Km/Lと、2WD/ADWでの燃費差が少ないので、お財布にも優しいですよね。
走行モード | 25S L Package | XD L Package | ||
2WD | 4WD | 2WD | 4WD | |
JC08モード Km/L | 14.8 | 14.2 | 19.0 | 18.0 |
WLTCモード Km/L | 13.8 | 13.0 | 17.4 | 16.6 |
市街地モード | 10.8 | 10.2 | 13.9 | 13.6 |
郊外モード | 14.3 | 13.4 | 17.6 | 16.5 |
高速道路モード | 15.7 | 14.7 | 19.6 | 18.6 |
なおCX-5の燃費については以下の記事でも取り上げているので、詳しく知りたい方はこちらもあわせて参考にしてみてください。
CX-5の燃費は悪い?街乗りや高速の実燃費は?改善し向上させる方法まで解説!スノードライブにおすすめの装備
CX-5ではスノードライブはもとより、寒い日のドライブを積極的に楽しむ装備が標準装備(一部メーカーオプション設定)。
一番のおすすめ装備は、ステアリングヒーター。スイッチを入れると、ステアリングが暖かくなり、冷たい状態でステアリングを握らなくてもいいのです。
25S L Package・XD L Packageに標準装備、20S PROACTIVE・25S PROACTIVE・XD PROACTIVEにメーカーオプション設定されているので、気になったらつけてみるのもありかもです。
また、AWDにはヘッドランプウォッシャーを標準装備。雪道経験のある方ならお判りでしょうが、雪道走行ってすぐに車がドロドロに汚れますよね。
視界の悪い時など、積極的にヘッドライトをオンしないと、自車の位置を伝えられない時がある際に、クリアな光を出していくことができるのです。
さらにAWDは大型ウォッシャータンクとウォッシャー液残量警告等も標準装備。いきなりのウォッシャー液切れで前方視界が妨げられ、走れない。なんてことも防げそうですね。
ここまで雪道走行性能のすごさについて解説してきましたが、そんなCX-5にも欠点はあります。以下の記事で解説しているので、こちらも参考にしてみてください。
問題がありすぎ?!マツダCX-5の5つの欠点を徹底分析!オーナーのCX-5での雪道走行での評価
CX-5の雪道走行の評価はどうなのかは、実際にCX-5でスノードライブを経験された方の評価が一番。Twitterに投稿されているコメントを見てみましょう。
駐車場からの発進で信頼感抜群
極寒、吹雪の苗場スキー場から都会に無事帰還。
新しい相棒のCX-5は雪道で、駐車場からの脱出で信頼感抜群だった。— earth (@earthwindsnow) 2017年12月28日
i-ACTIVE AWD搭載車の方ですかね? 発進で滑らずに安心感抜群なのは、i-ACTIVE AWDの特徴ですよね。
想像以上に雪道強い
グランデコ行く道に雪けっこうあったけど、AWDが効いてるせいか(タイヤの性能もあるのかもしれない)カーブでも安定して曲がれて凄かったわ!前車がFF車だったから体感でよく分かる。CX-5は思ってた以上に雪道強いね
— ma (@ma_Ninja1216) 2017年12月23日
自分の想像以上に強いなら、更に安心感が増しますよね。
この車のキャラクターなら当前
極寒、吹雪の苗場スキー場から都会に無事帰還。
新しい相棒のCX-5は雪道で、駐車場からの脱出で信頼感抜群だった。— earth (@earthwindsnow) 2017年12月28日
凍結路を違和感なく走れる、確かにスタッドレスタイヤのおかげもあるかもしれませんが、車が滑らないように積極的にコントロールしてくれるCX-5ならではの感想かと。
CX-5なら楽々走破
こんな雪道(砂漠化)でも CX-5 AWDなら楽々走破❗️ #cx5 #雪道 #アイスガードSUV pic.twitter.com/ZS8Ghww4aa
— ETTI (@cx_etti) 2018年1月30日
少し溶け出した雪や、崩れた雪って、水分の影響もあり、発進するだけでも滑ることがよくありますが、CX-5は楽々走破できるとのこと。
皆さん想像以上にCX-5での雪道走行を楽しんでいらっしゃるようです。先に書いた、i-ACTIVE AWD やG-ベクタリングコントロールのおかげで、雪道でのイージードライブを楽しまれているようです。
もしCX-5の購入を考えているなら、値引き交渉の正しいやり方を覚えておくといいですよ。
このやり方を知らないと最大60万円以上も損しますよ。詳しく知りたい方は、下記の『たった1分で車を60万円値引きできる裏技』のページをご覧ください。 たった1分で車を60万円値引きできる裏技!安く購入する秘密のテクニックとは?!CX-5の雪道性能をほかの車と比較
ここまで、CX-5の雪道性能をお話してきましたが、ライバルとなるSUVが多いのも事実です。価格的にも近い代表的な3台のSUVの雪道性能は良いのか?を少し見てみたいと思います。
日産 エクストレイル
CX-5よりもさらにアウトドアや悪路で活躍するイメージのSUVです。
搭載する4WDメカニズムは、インテリジェント4WDと言うシステム。3つのモード(LOCK・AUTO・2WD)を選択できるシステム。
LOCKは、前後の動力配分が50:50に固定になるモード。雪道走行や、上り坂発進の際に大きな威力を発揮します。
AUTOは、CX-5のi-ACTIV AWDのように積極的に前後のトルク配分をコントロールするモード。100:0から50:50までのトルク配分を自動でコントロール。
2WDは、読んで字のごとく、2WD固定モード。乾燥路や高速道路の走行で、燃費等効率よく走行するモードです。
一般的には雪道を走行することに全く問題ないシステムですが、CX-5の方が一つだけ優位な点が。エクストレイルのAUTOモードは、タイヤのスリップを感知して前後の動力配分をコントロールしますので、CX-5のようにスリップする前に動力配分を行う前輪スリップ予兆ができない点が難点と言えば難点です。
なおエクストレイルについては以下の記事でも取り上げているので、こちらもあわせて参考にしてみてください。
エクストレイルは雪道に弱い?雪道走行の性能について徹底分析しました!エクストレイルの口コミ/評判!価格から外装や走行性能まで全てチェック!スバル フォレスター
スバルと言えば4WD(AWD)のイメージが非常に強いですが、その中でもCX-5のライバルと言えるのが、フォレスター。設計は若干古いものの、最強の4WDシステムを搭載しています。
トランスミッションの違いで、2つの4WDシステムを搭載しています。(リニアトロニック〔CVT〕車に搭載のアクティブトルクスプリットAWD)
CX-5と同様、常に路面や走行状況に応じて前後に最適なトルクを配分するシステムです。こちらのシステムも滑る前に積極的にコントロールしてくれるAWD。(MT車に搭載のビスカスLSD付センターデフ方式AWD)
雪道などで前後どちらかがスリップした際に、ビスカスLSDが前後トルクを適正に配分するシステム。
CVT搭載車がまさにCX-5の絶好のライバルですが、CVTなのでエンジンブレーキが弱いのも事実。しかし、XモードというスイッチをONにすることによって、エンジン・トランスミッション・AWD・VDCなどを制御し、さらに雪道で使いやすくなります。
又、ヒルディセントコントロールが作動することによって、下り坂でのスピードを維持してくれるので、ブレーキ操作に気を使わなくても済むシステムが搭載されています。
CX-5と真っ向勝負できる車ですが、いかんせんモデルが古く、新型の登場を待ちたいところです。
なおフォレスターについては以下の記事でも取り上げているので、興味のある方はこちらも目を通してみてください。
フォレスターは雪道に最強?雪道走行の性能について徹底分析しました!フォレスターの口コミ/評判!価格から外装や走行性能まで全てチェック!トヨタ ハリアー
エレガントに、都会も雪道もドライブしたいという方におすすめなのがトヨタハリアー。
エンジンも2.0L標準エンジン・2.0Lターボ・2.5Lハイブリッドシステムと選べるのも、ハリアーの特徴。(CX-5も2.0Lガソリンエンジン・2.5Lガソリンエンジン・2.2Lディーゼルエンジンと選べます)
※ターボの詳細は以下の記事で紹介しているので、こちらも参考にしてみてください。
ターボエンジンとは?仕組み/構造は?メリット2つとデメリット4つ!では、ハリアーに搭載の4WDシステムはどんなシステムなのでしょうか?
ハイブリッド車はE-Four(電気式4WDシステム)で、滑りやすい路面を走行している際に、前後のスリップを抑制しトランクションを確保するシステム。
後輪をモーター駆動で適正なトルク配分を行いながら走行していきます。
ガソリン車はダイナミックコントロール4WDを搭載。他のSUV同様、積極的に前後のトルク配分を行い、前輪がスリップする前にトルクをコントロールしてくれるシステムですので、使い勝手は非常に良いものになります。
ハリアーで4WDを選ぶなら、断然ガソリン車。ハイブリッド車は燃費は良いものの、前輪がスリップしたのを感知し後輪にトルクを与えますので、1テンポ遅れた感覚が出てくるのが残念です。
なおハリアーについては以下の記事でも取り上げているので、興味のある方はこちらもご参照ください。
ハリアーは雪道に弱い?雪道走行の性能について徹底分析しました!ハリアーの口コミ/評判!価格から外装や走行性能まで全てチェック!代表的な3台の雪道性能を見てみましたが、一般ユーザーが雪道を走る際には、どの車も安心して走ることのできるシステムを搭載していますので、デザインの好みや、総支払価格なども比較し、選んでくださいね。
CX-5は絶対買い!雪道走行するには最高の車
最後に、雪道を走るのにCX-5は買いかどうか?ずばり買いです。
今までお話ししてきた走行性能や装備、ライバル比較からも、今日本で買えるSUVの中でも雪道走行はトップクラスの性能を誇るのがCX-5。
ちなみに私のおすすめは、全グレードの中でもコストパフォーマンスが一番良いと思われる「25S PROACTIVE・XD PROACTIVEにステアリングヒーター」やシートヒーター等のセットオプション「ドライビングポジションサポートパッケージ ¥64,800-」と「CD/DVDプレーヤー+地上デジタルTVチューナー¥32,400-」(このオプション、別々に選べないんです)を付けたモデルです。
街中がメインの走行で雪道も走る方は25S PROACTIVE、長距離走行の多い方はXD PROACTIVEを選択すると良いでしょう。
普段から乗車人数が多い方や、長尺の荷物を積むことが多い方は、CX-8を選択するのも手ですね。
本当はマツダのSKYACTIVE-Dについてもお話ししたいのですが、それはまたの機会に。それでは、マツダCX-5でスノードライブを楽しんで下さい。(スカイアクティブDの詳細は以下の記事をご参照ください。)
スカイアクティブD(クリーンディーゼル)とは?欠点2つ!不具合や故障が多く耐久性に難あり?!これからCX-5を買おうと思っている方は、以下の記事もぜひあわせてご覧ください。購入の参考になりますよ。
マツダCX-5は10万キロ以上の走行距離を走れる?寿命はどれくらい?CX-5の口コミ/評判!価格から外装や走行性能まで全てチェック!