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アルファード/ヴェルファイアは故障が多い?壊れやすいのか故障率をもとに解説!

アルファード/ヴェルファイアは2002年に登場したミニバン。それまで高級ミニバン市場で圧倒的な人気を誇っていた日産 エルグランドに対抗するために投入されました。

そのもくろみは初代アルファード/ヴェルファイアで達成され、以降高級ミニバンというとアルファード/ヴェルファイアという構図が完成しました。

現在は3代目アルファードとなってさらに魅力が増しており、かなり高額の車であるにも関わらず販売は好調です。これから買おうと思っている方も多いでしょう。

トヨタといえば信頼性が高く故障率が少ないことで有名で、日本のみならず世界的に信頼のおける車と認識されています。

そんなトヨタの最上級車種の一つであるアルファード/ヴェルファイアですから、故障率は少ないことが期待できますね。

実際の故障率はどうなのでしょうか? アルファード/ヴェルファイアの故障率をデータをもとに見てみましょう。

なおアルファードの兄弟車であるヴェルファイアについても基本的な構造は全く同等ですので、本記事の説明で補完します。

アルファード/ヴェルファイアの故障率

ヴェルファイアのフロント

では早速アルファード/ヴェルファイアの故障率を見ていきましょう。

アルファード/ヴェルファイアの故障率調査

車の正確な故障率は各メーカーが独自に調査してデータを所持していますが、そのデータはすべて社外秘のデータとなっており公開されません。

しかしそれ以外に民間の調査会社が調査した信頼性調査があり、こちらは公開されていて参考になります。

米国のJ.D. パワー社が毎年実施している自動車耐久品質調査では各国市場の実際のユーザーから故障件数を聞き取り調査してランキング形式で発表しています。

新車購入から3年~5年の間に起こったトラブルが対象なので、それなりに年数を経過した時点での故障率がわかります。

2017年 日本自動車耐久品質調査
ランキングメーカースコア
1トヨタ59
2レクサス63
3ホンダ74
業界平均74
4メルセデス・
ベンツ
75
5スズキ79
6三菱80
6日産80
8ダイハツ82
8スバル82
10MINI88
11マツダ93
参考 2017年日本自動車耐久品質調査J.D.POWER Japan

2017年の調査でトヨタは日本メーカーのなかでトップの故障率の少なさとなっており、2位は同メーカーのブランドなので除外するとして、3位のホンダよりも結構スコアで上回っています。

これを見てもトヨタ車は全般的に故障が少ないことがわかります。日本メーカーの故障率の詳細は、以下の記事でご覧ください。

プリウス エンブレムトヨタは故障が多い?壊れやすいのか故障率をもとに解説!ホンダのロゴホンダは故障が多い?壊れやすいのか故障率をもとに解説!

またこの調査では各セグメントごとに故障率の少ない車を発表しているのですが、2017年はアルファードの属するラージクラスの台数が少なかったために対象外となっています。

しかし2015年の調査にはラージクラスのランキングがあり、アルファード/ヴェルファイアはここでもセグメントトップを記録しました。2位もトヨタですので、トヨタのミニバンがいかに信頼性が高いかがわかります。

参考 2015年 日本自動車耐久品質調査(VDS) J.D. Power

アルファード/ヴェルファイアの故障率はミニバン系ではもっとも低いといえるでしょう。

ほかのミニバンについては以下の記事で故障率についてまとめています。興味のある方はこちらもあわせて目を通してみてください。

二台のセレナセレナは故障が多い?壊れやすいのか故障率をもとに解説!エルグランドエルグランドは故障が多い?壊れやすいのか故障率をもとに解説!

アルファード/ヴェルファイアの耐久性

アルファード/ヴェルファイアはミニバン随一の信頼性の高さを持ちますが、耐久性についてもかなりのものがあります。

一般的な車の耐久性の指標とされているのは新車から10年経過、もしくは走行距離100,000km経過ですが、故障率の高い車ではこれより早い時期にさまざまなトラブルが発生します。

とくに輸入車の場合は50,000kmを超えた辺りでトラブル発生が多くなる辺り、日本車と輸入車の故障に対する考え方が大きく違うといえるでしょう。

アルファード/ヴェルファイアの場合、オイル交換やバッテリー交換などの基本的なメンテナンスをしっかり行っておけば、100,000kmあたりまでノートラブルで走行できるのも珍しくありません。

車の設計自体がしっかりしているので消耗品以外の部品の耐久性も高いのです。

しかし100,000km付近ではさすがに定期交換部品がいくつも交換時期となるので、ノートラブルとはいきません。

定期交換部品さえかえてしまえば、まだまだ車自体は十分な耐久性を持っています。

中古車などで走行距離の多い車では注意しておいた方がよいでしょう。走行距離の寿命については以下の記事でも解説しているので、こちらもあわせて参考にしてみてください。

車のメーター中古車は走行距離が何万キロまで安心して乗れる?答えはこれだ!

中古のアルファード/ヴェルファイアの故障しやすさ

黒いヴェルファイア

アルファード/ヴェルファイアの車自体の故障率の低さは中古車となっても変わりません。

中古のアルファード/ヴェルファイアでも5年落ち、50,000km走行ぐらいではほとんどノートラブルな中古車であり、故障の心配はほとんどないでしょう。

100,000kmに近づけば前述した定期交換部品の交換が出てきますが、それ以外には目立った問題は少ないと思います。

ただのちほどご説明するハイブリッドについては、100,000kmあたりで別のトラブルが出てきますので、中古車の場合でアルファードハイブリッドの高走行車には注意する必要があります。

あとは中古車の選び方の一般的なポイントを抑えて買うようにしましょう。中古車の一般的な選び方が分からない方は、こちらの記事もご覧ください。

中古車選び初心者が絶対意識すべき中古車の選び方の5つのポイント・コツ!

アルファード/ヴェルファイアオーナーの評判

アルファード/ヴェルファイアの故障に関しては所有しているオーナーさんが一番ご存じです。

今回はTwitterからそういった評判を集めてみました。

270,000km走っても大きなトラブルなし

この方は270,000kmも乗り続けたアルファードとお別れされることになったようですが、その間大きな故障がなかったというのはすごいものです。

270,000kmとなるとなにもしない訳にはいかず定期交換部品をしっかり交換した上での距離でしょうが、それでもここまで無事にこれたのはオーナーさんの愛情あってこそでしょう。

これこそアルファードの耐久性を証明していることであり、適切なメンテナンスを行っていればこれほどの走行距離まで乗れる車なのです。

パワースライドドアの故障

この方のアルファードはパワースライドドアが故障してドアが開けっぱなしになってしまっているようです。

故障すると手動でも閉められなくなるので、防犯を考えるとシートでもなんでもふさいでしまわないといけません。

10年経過ということで車のさまざまな部品が経年劣化で交換が必要な時期ですので、パワースライドドアの部品もそうだったのでしょう。

10年越えると交換部品が増える

アルファードがいくら故障が少ないといっても先程のパワースライドドアと同じく10年以上経過すると故障が出てきます。

この方のアルファードも12年落ちで、エンジンやポンプ系の部品にトラブルが出てきていますね。

ただ10年超えたからといって故障がすぐ増えるというわけではなく、走行距離もそれなりに多くなければ起こりません。

佐藤茂道(著者)

私の乗っているアルファードも10年以上越えていますが、走行距離がまだ70,000kmでトラブルはでていませんね。

トヨタ車はわりと100,000km前後できっちりトラブルの有無がはっきり別れることが多いです。

MEMO

もしアルファードの購入を考えているなら、値引き交渉の正しいやり方を覚えておくといいですよ。

このやり方を知らないと最大60万円以上も損しますよ。詳しく知りたい方は、下記の『たった1分で車を60万円値引きできる裏技』のページをご覧ください。 裏技を知って後悔する人たった1分で車を60万円値引きできる裏技!安く購入する秘密のテクニックとは?!

アルファード/ヴェルファイアの故障事例

ヴェルファイアのフロント

それではいくつかアルファード/ヴェルファイアの実際の故障事例をご紹介しましょう。

とはいってもほとんどが走行距離100,000km以上走ったあとに起こるようなトラブルばかりで、そこまでいかなければ故障はほとんど起こらないのがアルファード/ヴェルファイアです。

アルファード/ヴェルファイア ハイブリッドのトラブル

アルファード/ヴェルファイアには初代から現行の3代目に至るまで、バリエーション車種としてハイブリッドが設定されてきました。

ハイブリッドシステムはトヨタ プリウスなどと同じシステムですが、エンジンは車の大きさに合わせて2.4L~2.5Lまで大型化されています。

トヨタはハイブリッドカーも高い信頼性を持っており、プリウスをはじめとするハイブリッドシステムも簡単に故障するものではありません。プリウスの故障については、下記で詳しくまとめています。

タイヤのないプリウス壊れやすい?プリウスは故障が多いのか故障率の実態とは?!

しかしハイブリッドシステムにも経年劣化による寿命があり、走行距離100,000kmを超えると部品の故障と部品交換が必要なトラブルが起きてきます。

アルファードハイブリッドも同様であり高走行の車に起こりますが、ハイブリッドシステムの中核であるインバータの故障と、駆動用の大型バッテリーの劣化が起こります。

インバータの故障

インバータはハイブリッドのモーターを制御する部品で、高電圧かつ高温を扱う負荷の高い部品です。

内部は精密な電子部品で構成されており、内部部品が100,000kmを目処に寿命設計されているのでそれを超えると基盤の破損やセンサーの劣化などが起こります。

そうなるとハイブリッドシステムのエラーとなり警告灯が灯るとともに、車は自走できなくなってしまうので別の手段で修理工場へ持っていく必要も出てきます。

インバータの修理は内部部品の交換では行われておらず、基本的にはインバータ全体のASSY交換となります。

そうなると部品代が高額で150,000円近く必要となることから、修理はせずに車を手放すか乗り換える人も珍しくありません。

注意しなければならないのは中古車であり、走行距離が増えて値段が下がったアルファード/ヴェルファイアはお買い得なのですが、ハイブリッドの場合は購入後に高額修理の可能性があります。

駆動用バッテリーの劣化

もうひとつハイブリッドシステムで寿命がくるのが駆動用バッテリーで、バッテリーは充電と放電を繰り返すと次第に容量と電圧が下がっていき、あるところまで来るとシステム的にバッテリー寿命と判断されて警告灯が点灯します。

そうなるとインバータと同様車は自走不可能な状態となります。

駆動用バッテリーの寿命は他の部品と違って走り続けていれば必ずいつかはくるもので、長く乗り続ければ続けるほどその可能性は高まります。

やはり中古車で注意が必要なポイントであり、高走行のアルファードハイブリッドには常に高額修理の可能性が付きまといます。

こちらも駆動用バッテリー全体の交換で修理できますが、部品代が非常に高額であり、200,000円〜300,000円ぐらいが相場です。

中古で出てきた高走行のアルファードハイブリッドは、前のオーナーがこの事を見越して手放した可能性もあり、中古車価格は当然ながらかなりさがります。

アルファードハイブリッドは大きなミニバンながら環境にも優しいイメージがありますが、長く乗り続けるには維持費がかなりかかる車でもあるのです。

パワースライドドアの故障

ヴェルファイアの後部座席のスライドドア

こちらの故障も走行距離が多いアルファード/ヴェルファイアに起こりがちですが、左右の電動パワースライドドアが故障してスライドドアが動かない、もしくは開きっぱなしで閉じない、全部開かず途中で止まる、などのトラブルが発生します。

この原因のほとんどは電気系統の経年劣化による故障であり、いくらトヨタといっても高走行車では故障が起こります。

パワースライドドアは使う頻度の多い箇所ですし、可動部分も多くもっていますので、電気系統の部品にいろいろな負荷がかかる箇所でもあります。

故障の原因はさまざまな箇所にあり、パワースライドドアのモーターや開閉を検知するセンサー、開閉動作を行う部品の破損まで多岐にわたります。

修理費用もそれに応じて変わってきますが、パワースライドドアの修理は結構高額であり、50,000円〜100,000円ぐらいは必要となってきます。

最悪パワースライドドア関連の部品をすべて交換という事態になると150,000円以上かかることも。

また注意しなければならないのは、パワースライドドアが故障した状態ではスライドドアの安全制御が働かないことがあるので、重たいドアに挟まれたりすることのないよう気を付けなければいけません。

もしくは開きっぱなしの場合には前述のツイートにあったように、暫定的にも閉めておかなければ防犯上危険でしょう。

2.4Lエンジンのオイル消費問題

エンジンオイルの注入

アルファード/ヴェルファイアのエンジンは大きく分けて2種類設定されており、高性能の3.0L~3.5L V6エンジンと、一般仕様の2.4L~2.5L 直4エンジンにわけられます。(エンジンの詳細は以下の記事をご参照ください。)

フェアレディZ V6 エンジンV6エンジンの特徴!どんな音?搭載車を日本車/外車の車種からそれぞれ紹介!BMW 直4エンジン直列4気筒エンジンの特徴!どんな音?搭載車を日本車/外車の車種からそれぞれ紹介!

初代から現行に至るまでこの傾向は続いており、当然ながら価格の安い一般仕様のエンジンが人気です。

しかし2代目アルファードに搭載された2.4L 直4エンジンである2AZ-FEエンジンには固有のトラブルがあり、特定の運転条件を続けるとエンジンオイル消費が激しくなる不具合が発生し、最悪オイル切れでエンジンの焼き付きなどエンジン全体が破損するトラブルに繋がります。

どうやらピストンからのオイル漏れを防ぐピストンリングがシリンダーとわずかに隙間をもってしまい、それがエンジンの燃焼室にオイルを吸い上げてしまう原因となるようです。

数多く発生するのは中国のトヨタ工場で生産されたエンジンを搭載した車のようで、日本製のエンジンを搭載した方にはあまり起こらないようです。

エンジン自体は同じはずですが、設計段階でなにか違いがあるのか、生産段階で差が出たのかは不明です。

このトラブルはトヨタのHPでも対応が発表されており、リコールではないですが症状の起こった車は無償修理となるようです。

そこに発表されている運転条件とは、「中低速域から停止直前までブレーキを踏まずに減速するような運転」となっており、一般道路を走行する時にはよく行う運転です。

つまり普通に運転していてもこのトラブルは発生する可能性が高く、運行前点検やオイル交換の際などにオイルの量がどのぐらい減っているかを確認しておかなければ危ないということです。

リコールではないためすべての車が対象にはなっていませんが、可能性のある対象車種については通常の保証年数である5年を9年まで延長する措置がとられています。

アルファードと、その兄弟車のヴェルファイアでは以下の年式の車種が該当しますので、中古で購入される場合には一度確認しておいた方がよいでしょう。

対象車種型式車台番号製作期間
アルファード

ヴェルファイア

DBA-
ANH20W
ANH20-8000000~
ANH20-8292717
平成20年4月~
平成25年7月
DBA-
ANH25W
ANH25-8000005~
ANH25-8047472
平成20年4月~
平成25年7月
DAA-
ATH20W
ATH20-8000001~
ATH20-8046302
平成23年7月~
平成26年10月
参考 リコール情報 エスティマなど 2AZエンジンの修理TOYOTA 公式サイト

初期に製作されたアルファードやヴェルファイアだとそろそろ保証期間の9年を超えてしまう車も出ていますので、その後に同様のトラブルを抱えると有償修理となり100,000円以上の高額修理となるでしょう。

2代目アルファードの中古車購入の際にはしっかり気を付けておくべき点です。

アルファード/ヴェルファイアは安心して乗れる車

アルファード/ヴェルファイアはその高級さと快適さもさることながら、信頼性の高さはミニバン随一の性能を誇っており、古くならなければそうそう故障する車ではありません。

台数もかなりでていて中古車市場ではお手頃な車も増えてきているので、それなりにお買い得な車を買っても安心して乗っていられる車でしょう。

しかしハイブリッドだけは経年劣化による駆動用バッテリー交換がいつか必ずきますので、長年乗り続けたり中古で購入する場合には、部品交換のことも把握しておかなければなりません。

それ以外の点では本当に頼りになる車です。自分の用途にあっているなら、間違いなくおすすめですよ。

これからアルファードもしくはヴェルファイアを買おうと思っている方は、以下の記事も参考になりますよ。あわせてご覧ください。

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