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ロータリーエンジンサウンドの特徴2つ!音の違いについて詳しく解説!

ロータリーエンジンは乗用車用エンジンとしては日本のマツダしか実用化に成功しなかった珍しいエンジンで、かつてのマツダの看板とも言えるエンジンでした。

そんなロータリーエンジンには「ロータリーサウンド」と呼ばれる独特なエンジンサウンドがあり、ファンにとってはこのサウンドは堪らないものです。

今回はそんなロータリーサウンドがどういうものかについてご説明しましょう。

ロータリーエンジンの音の特徴

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ロータリーエンジンはガソリンエンジンの一種類に分類されますが、その構造は一般的なレシプロエンジンとは大きく違っており、数あるエンジンのなかでもかなり特徴的なものです。

ロータリーエンジンのサウンドをご説明する前に、まずはロータリーエンジンの構造を簡単にご説明しましょう。

ロータリーエンジンの音の構造

ロータリーエンジンの詳しい構造については以下の記事でご説明しているのですが、レシプロエンジンがピストンの往復運動をクランクシャフトで回転運動に変換しているのに対し、ロータリーエンジンではエンジンの燃焼室そのものが回転して直接回転動力を取り出します。

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レシプロエンジンの詳細は以下の記事で解説しているので、こちらも参考にしてみてください。

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エンジンの音というのは主にエンジン内部の燃料の爆発が元になっており、爆発エネルギーの大きさやクランクシャフト1回転あたり何回爆発するかという爆発回数などが音の違いに現れます。

ガソリンエンジンやディーゼルエンジンで一般的な4ストロークエンジンでは、クランクシャフトが2回転するたびに1回爆発が起こります。

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ロータリーエンジンでは1回転ごとに1回爆発が起こるので、レシプロエンジンよりパワーを出しやすい特徴を持っているのです。

爆発回数がレシプロエンジンの倍ありますので、同じエンジンの回転数であれば単純計算で倍の周波数を持つ音が発生します。

またレシプロエンジンの音にはピストンやクランクシャフトの往復運動の音も混じっているのですが、ロータリーエンジンでは往復運動するような部品がなく回転が滑らかですので、こういった点もロータリーサウンドを独特なものにしているのです。

加えてマツダのロータリーエンジンは1基のローターだけでは排気量不足の場合には2基、3基と繋げるのが一般的であり、2ローターと3ローターでも音が変化します。

自動車用としては1ローターはあまりにも小さすぎるので、基本的には2ローター以上が一般的です。

2ローターと3ローターのロータリーサウンド

ではマツダの2ローター車と3ローター車のロータリーサウンドを聞き比べてみましょう。

マツダでは中型車種までは2ローターでしたが、最上級の高級車種には一時期3ローター車が存在しました。

またレース用エンジンとしては4ローター車などもありましたが、こちらは完全なレースチューンで音の特性が全然違うので、一般的に言われるロータリーサウンドではありません。

こちらはのちほど参考までにご紹介します。

RX-7のFDタイプ

ではまず2ローター車の代表車種であるRX-7の最終型であるFDタイプです。

この車は軽いチューニングが施された車でノーマルより甲高い音はしていますが、ロータリーサウンドの特徴的な「ブルルルルルル」という細かい連続音がよく聞こえています。

のちほどご紹介するレシプロエンジンではブルブルブルブルいったような断続的な音に聞こえるのですが、ロータリーエンジンはすべて回転運動で稼働しているために連続的な音となります。

レシプロエンジンとは大きく違う構造によって、サウンドは非常に特徴的なものとなるのです。

マツダ ユーノスコスモ

では次に3ローター車である、マツダ ユーノスコスモのエンジンサウンドを聞いていただきましょう。

この車も軽いチューニングが入っていますが、動画冒頭でアクセルを踏み込んだときの音に注目してみてください。

2ローターのRX-7のサウンドより連続音が細かくなっているのがわかるかと思いますが、これがローター数が増えたことによるサウンドの変化で、クランクシャフト1回転で起こる爆発の数が2回から3回に増えたことでより滑らかになったわけです。

マツダ 787B

乗用車用としては最大でも3ローターまでしか搭載されていませんが、レース用エンジンでは過去に4ローターのエンジンも作られており、それが搭載されたのは伝説ともなった「787B」というレースカーです。

この車はル・マン24時間耐久レース用に作られた車で、日本車としては初めてこの過酷な耐久レースに優勝しました。

そんな787Bがサーキットを走る様子の動画がありましたので、その素晴らしい音をお聞きください。

この車には2.6Lの4ローターエンジンが搭載されていますが、そのサウンドたるや甲高い響きと胸がすくような更け上がりの良さが特徴の素晴らしいものとなっています。

動画冒頭のアイドリングや低速走行時には、いわゆるロータリーサウンドと呼ばれるものも聞こえてきますが、本番走行ではそういったものは鳴りを潜めてとても気持ちよい音のエンジンとなります。

これもロータリーエンジンが滑らかに回転するエンジンであるためで、同時期のル・マン参戦車種のなかでもピカ一です。

ロータリーエンジンは突き詰めれば非常に素晴らしいサウンドを発生させるエンジンであり、一般車でも2ローター車を3ローターや4ローターに改造するチューニングもあるほどです。

最後の動画のロータリーサウンドを聞いてしまったら、自分の車に欲しくなってしまうのも仕方ありませんよね。

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ロータリーエンジンの音と他のエンジンとの違い

マツダのロータリーエンジンは世界でもっとも成功したロータリーエンジンでしたが、やはり自動車用エンジンの主流はレシプロエンジンなので私たちが慣れているエンジンの音というのはロータリーサウンドとは違います。

とはいっても車に興味のある人じゃないと音の聞き比べなどは滅多にやりませんので、せっかくですのでレシプロエンジンのエンジンサウンドとも比較してみましょう。

この動画では自動車用レシプロエンジンの基本的な形式である直4エンジンと直6エンジンのエンジン音を聞き比べることができます。

動画で右の車は2.0L 直4 NAエンジンを搭載したBMW E90320i、左は2.0L 直6 NAエンジンを搭載したトヨタ マークⅡX110型です。

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直4エンジンは自動車用エンジンとしてはもっとも普及している形式ですが、そのサウンドは結構ドコドコと断続的な音を発生させており、ロータリーサウンドとは大きく違うことがわかります。

直4エンジンはスペックや排気量が中型車にちょうどよいので普及したのですが、そのサウンドに関しては長年今一つという評価があるのです。

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それに対して直6エンジンのサウンドは滑らかな音を響かせており、吹け上がるとロータリーサウンドに負けない甲高い音を発生させます。

直6エンジンはレシプロエンジンの形式の中では回転バランスが理想的なエンジンで、もっとも滑らかに回るレシプロエンジンなのでこういうサウンドとなります。

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しかしアイドリング時にはわずかに断続的な音が聞こえており、やはりロータリーエンジンの滑らかさとは少し質の違うものです。

私たちは普段こういったレシプロエンジンの音に慣れているので特段おかしく感じないのですが、ロータリーエンジンと比較してみると音の特徴や滑らかさがずいぶん違うことがわかるでしょう。

ロータリーエンジンの音の評価と魅力

ロータリーエンジンのサウンドの評価についてはTwitter上にも非常にたくさんの意見がありましたが、総じて音の素晴らしさを評価するものが多く見受けられました。

そんな中からいくつかご紹介しましょう。

横に乗るだけで顔がほころぶ

この方は上司のRX-8に同乗してロータリーサウンドを聞かれたようですが、その気持ちよい音は助手席で聞いても良かったようで、喜びから笑いが自然と込み上げてきたようですね。

車に詳しい人でなくても滑らかな音というのは聞いていて気持ちよくなるものですので、ロータリーサウンドには同乗者もちゃんと楽しませてくれる魅力があるのです。

ロータリーサウンドを聞くと熱くなれる

こちらはうって変わってサーキットでロータリーサウンドを聴いた人のツイートですが、そのレーシーな音を聞いてしまうと自然と車を走らせたくなるものです。

たとえ自分の車がロータリーエンジンでなかったとしてもあの音を聞いてしまうとアクセルを踏みこみたくなるのは仕方ないもので、一般道とは違うサーキットならではの光景ですよね。

感動の787B

前述でご紹介した787Bは1991年のマシンなのですでに30年近く経過しているのですが、いまでもファンイベントなどで実車の走行が行われることがあります。

そこで聞ける787Bの4ローターサウンドは圧巻で、この人のように感動する人が続出です。

現在はレースでロータリーエンジンを使う車はありませんので、実車の音が聞けるイベントはなかなか貴重なのです。

ロータリーエンジンサウンドを楽しめる車種

いまでもロータリーエンジンの車に乗りたいという人は多く人気は高いのですが、それに反してロータリーエンジン搭載車は現在は発売されていません。

ロータリーエンジン搭載車は2012年に生産終了となったRX-8を最後に新車の生産はなくなっており、現在のマツダは直列エンジンしか生産していません。

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ロータリーエンジンは性能面ではレシプロエンジンにひけをとらないのですが、燃費や排気ガス浄化といったエコ性能に関してはレシプロエンジンに劣っており、年々厳しくなる規制に対応できなくなったために生産中止となりました。

そのため現在手に入れられるロータリーエンジン搭載車はすべて中古車となっており、車種によってはかなり古い車となっているのもめずらしくありません。

そんなロータリーエンジン搭載車をご紹介しましょう。

マツダ RX-8

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RX-8は最後のロータリーエンジン搭載車としてもっとも最近まで生産されていた車です。

とはいっても最低でも6年以上前の車となりますので、全体的に古めの車となってきています。

RX-8には654cc 2ローターの13B-MSP型『RENESIS』エンジンが搭載されており、もっとも進化したロータリーエンジンです。

最高出力は250馬力を誇り、コンパクトな車に似合わない大パワーで走りを楽しめる車となっています。

RX-8の最大のメリットはなによりロータリーエンジン搭載車としては新しい車種と言うことであり、車やエンジンの劣化が少なく、アフターパーツもまだ豊富なことがあげられます。

現時点ではもっとも安心して購入できるロータリーエンジン搭載車といえるでしょう。

なおRX-8については以下の記事でも取り上げているので、興味のある方はこちらもあわせて参考にしてみてください。

RX-8RX-8は故障が多い?壊れやすいのか故障率をもとに解説!

マツダ RX-7 FD

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RX-7はRX-8の前型モデルですが、ロータリーエンジン搭載車としては特に有名な車種であり、その人気はいまだに絶大なものがあります。

RX-7は3代目までありますが、その最終型がFDと呼ばれるモデルです。

RX-7 FD型には13B-REW型 654cc 2ローターのロータリーエンジンが搭載されており、その最高出力はRX-8をしのぐ280馬力です。

当時の国内車種には馬力の制限があり、その制限の上限である280馬力を発生させるRX-7は当時一線級の性能を持つ車種としてかなりの人気を誇りました。

滑らかでスポーティーなボディデザインも特徴的で、登場から30年近くなる現在でもまったく色褪せないデザインです。

中古車市場でもまだまだ価格が高止まりしているRX-7ですが、それでも登場から長期間経過した車であるのは間違いなく、適切なメンテナンスやオーバーホールを必要とする古さをもつ車です。

それでもRX-8の次に新しい車種ではありますし、なによりカッコイイ車ですので、それなりの維持費と適切なメンテナンスを心がければいまだに現役で乗れる車です。

ロータリーエンジンについては以下の記事でも解説しているので、興味のある方はこちらもあわせて参考にしてみてください。

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