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クラウンの静粛性はいかに?!エンジン音やロードノイズはうるさい?

私たちの暮らす日本は、海外から自動車大国と称されてきました。

数多くの「名車」が日本の発展を支えてきた、と言っても過言ではありません。

そんな数ある「名車」の中でも、トヨタ「クラウン」には特別な思いを感じる方も多いはず。

「いつかはクラウン」

その人気ぶりは、こんな名キャッチコピーが生まれてしまうほどです。これほど広く国民に愛されてきた車は、そうありませんよね?

そこで今回は、日本人の心に根付いた車、トヨタの誇る「名車」クラウンについて、「静粛性」という点に絞って解説していきたいと思います。

高級セダンらしく、「静粛性」「乗り心地」を徹底的に追求されたクラウンの、その秘密に迫ってみましょう。

クラウンの静粛性

クラウン フロントから

2018年にフルモデルチェンジを果たし、15代目となった「クラウン」シリーズ。これまでよりもラインナップを縮小したことで、時代の転換を思わせるモデルとなっています。

人気モデルの「アスリート」など先代型が好評だっただけに、期待値が高まっていますが、「静粛性」についていくつかの観点から見ていきたいと思います。

(アスリートの詳細は以下の記事をご参照ください。)

クラウンアスリートのフロントクラウンアスリートの試乗レビュー!乗り心地の感想・インプレッション!

国内最高峰の乗り心地と静粛性

クラウンは国内の自動車市場を牽引してきた存在です。そのこだわりの一つとして、「Japan Quality」というものがあります。

近年、国産車も海外の市場に目を向けて、「大型化」や「デザインの洗練化」といったトレンドが見受けられます。とくにサイズに関しては、どんどん大型化が進んでいますよね。

しかし、クラウンは「日本での使用」を第一に考えられているんですよ。先代より全長が15mm拡大されたものの、国内での使いやすさを考慮し、全幅1,800mmを超えないように設計されています。ほかにも、日本人の体形に合わせてインテリアが配置されていたりなど、細かいポイントまで配慮した徹底ぶり。

そして、これらは「乗り心地」や「静粛性」などにも表れており、過去のモデルから脈々と受け継がれてきました。

「どの速度域でも静かで、長距離でも疲れにくい」

これが、トヨタが長年の歳月で築き上げてきた、クラウン代々のこだわりなのです。

クラウンの静粛性の秘密

国産最高峰と称されるクラウンの静粛性ですが、その秘密はどこにあるのでしょうか?他の車との違いが気になるところです。

静粛性というと、「エンジン音」などの車自体が発する音や、「ロードノイズ」といった外部からくる騒音などのがあります。

これらを室内に響かせないため、クラウンの各所に見られる「静粛性への工夫」を解説したいと思います。

エンジン性能

項目2.0Lガソリン2.5L ハイブリッド3.5L ハイブリッド
エンジン形式8AR-FTSA25A-FXS8GR-FXS
排気量1,998cc2,487cc3,456cc
最高出力245PS/5,200-5,800rpm184PS/6,000rpm299PS/6,600rpm
最大トルク35.7kgf・m/1,650-4,400rpm22.5kgf・m/3,800-5,400rpm36.3kgf・m/5,100rpm

現行型クラウンには、この3種類のエンジンが搭載されています。ガソリンモデルは2.0Lモデル、ハイブリッドは2.5Lと3.5Lの2種類がラインナップですね。

広い回転域でレスポンスに優れているので、高速道路の巡航や、追い越しなどもストレスを感じません。

パワフルにも関わらず、エンジン制御も最適化が施されているので、静粛性・環境性能、ともに優れています。

さらに注目されているのが、先代モデルから導入された直列4気筒エンジンの「8AR-FTS」です。

BMW 直4エンジン直列4気筒エンジンの特徴!どんな音?搭載車を日本車/外車の車種からそれぞれ紹介!

クラウンといえば6気筒というイメージが強いですから、4気筒エンジンの導入が発表されたときは、心配する声もありましたね…

ところが、このエンジンも今では大好評。直4エンジンなのに、回転フィーリングがスムーズで、レッドラインに向けて一気に伸びる感覚は、まさしくV6エンジンのそれです。

フェアレディZ V6 エンジンV6エンジンの特徴!どんな音?搭載車を日本車/外車の車種からそれぞれ紹介!

静粛性に関しても絶大な評価を受けています。音や振動をまったく感じさせないクオリティは、トヨタ車の技術レベルを世間に知らしめました。

足回りの構造

クラウン サイド

地面との設置する「タイヤ」、衝撃を吸収する「サスペンション」といったパーツは、道路から入力されるロードノイズに深く関わる部分であります。

タイヤは「クラウンの構造」とは異なるので、ここでは割愛し、サスペンションの構造に焦点を当てて解説しましょう。

クラウンには「いなしサスペンション」と呼ばれる機構が装着されています。アッパーアームという部位が「開断面構造」という特殊な形状で構成されたサスペンションのことで、同社の他車種でも採用されている、知る人ぞ知るパーツですね。

開断面構造ということで、断面の一部に空間が確保されており、しなやかな動きが可能になっています。これによって、通常のサスペンションでは吸収しきれないような振動でも、まったく問題ありません。

さらに、アーム先端部のラバーブッシュも、従来のものより最適な硬さに変更されています。安定感を保ったまま、路面からの不要な振動をシャットアウトすることが可能になりました。

サスペンションだけでも、これだけの改善が施されているのです。結果として、室内に不快な振動を与えない、最高峰の乗り心地を手に入れました。

ロードノイズとは、つまり路面からの振動音ですから、「振動が室内に届かない」ということは、言い換えると「車内が静か」ということなのです。

ロードノイズについては別に対策することもできます。対策の詳細は以下の記事でまとめているので、興味のある方はこちらもご参照ください。

ロードノイズ車のロードノイズ対策3つ!低減マットやタイヤを駆使しよう!

シャシーの剛性

車は、骨組みとなるフレームがしっかりしているほど、静粛性が増します。つまり、シャシーの剛性が高いほど、車内に音を伝えないのです。

2018年登場の現行モデルは、新規格の「TNGA(Toyota New Global Architecture)」に基づく、「GA-Lプラットフォーム」が採用されています。

TNGAトヨタのTNGAとは?読み方は?エンジンの種類から採用車種までわかりやすく解説!

2003年発売の12代目から「ゼロクラ」と呼ばれた先代モデルまでは、プラットフォームが3代継続されていましたが、これを一新したということですね。

(ゼロクラの詳細は以下の記事をご参照ください。)

ゼロクラウンゼロクラウンとは?何年式のことを言うの?全貌を解説!

一新とはいっても、基本的な理念は先代プラットフォームと似ています。

大きな特徴は、直線的な形状をしていることでしょうか。これは言い換えると、「曲がりが少ない形だから、高い剛性を誇る」ということ。

日本車は、海外に比べボディが小さいです。その限られたスペースで実用性を出すために、フレームを屈曲させたり、断面積を小さくしたりと、工夫を施してきました。結果として、剛性を犠牲にして、室内を広くとる形が発展してきました。

しかし、プレミアムセダンであるクラウンは、静粛性や乗り心地を追求し、あえてフレームを直線的にレイアウトされました。

サイドメンバーやクロスメンバーも断面積が大きくとられているので、一般的な乗用車とは、骨格強度は雲泥の差です。

加えて、15代目の現行モデルは、このシャシー構造にさらなる改良が施されています。

ボディの剛性をより向上させるため、スポット溶接の箇所を増やし、FRベースの高級車として、細部の部品に至るまで考え抜かれています。

こうして、歴代でも最高水準の強度を誇るシャシーが誕生しました。

ボディパネルの密閉性

クラウン 乗り降り

クラウンのボディには、「超高張力鋼板」や「高張力鋼板」が多用されており、ボディパネルの剛性も高められています。

ボディパネルには、「車内の密閉性」を高める工夫も施されています。

パネル継ぎ目は隙間ができてしまうため、埋めるためにシール材が塗布されるのが一般的です。クラウンは、このシール材が厚く塗布されているので、かなり密閉度を誇ります。

音の侵入が少なく、なおかつ車内の音も漏れにくいので、小さい音量でも音楽を楽しむことができるのです。

制振材・遮音材の導入

現行モデルのクラウンは、世界水準の静粛性を目指して開発されました。世界最高峰の「ロールスロイス」や「マイバッハ」のような、ハイエンドクラスの高級車メーカーには劣るものの、価格から考えると引けを取らないほどのクオリティです。

これだけの静粛性を作り上げているのは、剛性や密閉性もそうですが、制振材・遮音材を大量に導入していることも影響しています。

車のカスタムでも、「デッドニング」という遮音性を高める作業がありますよね?これを、クラウンは純正で施されているんです。

クラウンはフロアやバルクヘッドといった部分に、制振を目的とした「アルファスシート」を張り付けられています。

フロアにいたっては、さらに「RSPPパッド」「樹脂含浸フエルト」「ハードシート」を重ねた上にカーペットを敷いています。つまり。5層構造をしているというわけです。

このように、室内を取り囲むようにして制振材・遮音材を配置することで、静粛性のクオリティを高めることに成功しました。ドアを閉めたら、「バムッ!」と重厚な音がしますよ。

MEMO

もしクラウンを買おうと考えているなら、あわせて正しい値引き交渉のやり方も覚えておくといいですよ。

このやり方を知らないと最大60万円以上も損しますよ。詳しく知りたい方は、下記の『たった1分で車を60万円値引きできる裏技』のページをご覧ください。 裏技を知って後悔する人たった1分で車を60万円値引きできる裏技!安く購入する秘密のテクニックとは?!

クラウンの静粛性の評価

クラウンの静粛性に関しては様々な意見が飛び交っています。いくつか気になる投稿をピックアップしてみたので、ご覧ください。

現行モデルも好評の声が多数

画像とともに投稿されたツイートです。その感想は「静粛性と乗り心地に感激」という一言。まさに、この言葉に尽きるでしょう。

かつて「いつかはクラウン」などと言われましたが、当時の思いは今でもしっかり受け継がれているのです。

静粛性はもちろん、走行性能や居住性に関しても好評の声が聞こえますね。ドアロック機構やコックピットの調節、ブレーキ性能にいたるまで先進技術が注がれています。

とくに2018年のフルモデルチェンジでは、走行性能の向上に目を見張るものがあります。試乗してみて、その加速感に驚く方が多いようですね。

辛口な意見も少々?

いっぽうで、歴代クラウンを乗り継いできた方々からは、やや辛口な意見も見受けられます。

こちらの投稿者さんは「静粛性と乗り心地こそがクラウンの真骨頂であり、走行性能は求めていない」との意見を持っているようで、硬めにセッティングされた足回りに少し不満の様子。

こちらの投稿者さんもディーラーでチェックしてきたようで、物足りなく感じたようです。やはり硬くなったサスペンションと、若干落ちた静粛性が気になるみたい。

このように、先代モデルの評価が高かったこともあってか、クラウンの大ファンからは辛口な評価も受けているのが現状です。しかし、まだ登場から日も浅いですし、これからどんどん改善されていくでしょう。

なお先代クラウンについては試乗記事もあり、以下の記事で実際に乗った感想をまとめています。興味のある方はこちらも参考にしてみてください。

クラウン マジェスタのフロントクラウンマジェスタの試乗レビュー!乗り心地の感想・インプレッション!クラウンロイヤルのフロントクラウンロイヤルの試乗レビュー!乗り心地の感想・インプレッション!

クラウンの静粛性をほかの車と比較

静粛性という点において、クラウンはどんな車と比較できるのでしょうか?

はっきり言って、同クラスの日産「スカイライン」やホンダ「アコード」との比較なら、クラウンが頭一つ抜けてしまうので、ここはあえて格上のセダンを取り上げてみましょう。

レクサス LS

レクサスLS フロントから

レクサスの誇る、世界市場向けの高級セダンが「LS」シリーズです。

もともとはトヨタ「セルシオ」として販売されていたモデルなので、クラウンから見れば格上の存在になります。走行性能に関しては、海外も視野に捉えているLSに軍配が上がることでしょう。

静粛性に関しても、「クラウンよりLSの方が優れている」という声が多いですが、装着しているタイヤの影響も大きいです。

結局のところ同じメーカーなだけあり、車の構造としては、それほど大きな違いはないのです。

もちろんLSの方がコストがかけられているので豪華なんですが、中には「クラウンの方が静か」と意見する方もいます。

LSについては試乗記事もございますので、実際の静粛性の感じはこちらでまとめています。詳細を知りたい方はこちらもご参照ください。

レクサスLSのフロントレクサスLSの試乗レビュー!乗り心地の感想・インプレッション!

ホンダ レジェンド

ホンダ レジェンド

ホンダ販売される高級セダンといえば「レジェンド」です。ホンダらしい切れ長な目元から、ほどよくシャープな印象の高級車です。

画期的なハイブリッド機構を備えており、価格もクラウンよりも200万円ほど高価。

ところが、「静粛性に関してはクラウンの方が優れている」という声が多いです。詳しく見てみると、「駆動音」「エンジン音」といった部分で感じるようですね。

しかし、「高速道路の巡航なら、レジェンドの方が静か」という声も。トヨタとホンダでは、走行性能へのアプローチが異なるので、場面によって静粛性も変わってくるみたいですね。(ホンダのメーカーとしての特徴は以下の記事をご参照ください。)

ホンダCR-Vのフェイスラインホンダ車の決定的な特徴8つ!魅力から欠点まですべて解説します!

日産 シーマ

日産 シーマ

日産の最高級セダンにあたる「シーマ」は、3.5Lの大排気量から繰り出される「圧倒的な走行性能」と「高い静粛性」が魅力の一台です。

人気のシーマ ハイブリッドは、「パラレル型ハイブリッド」と称される日産独自の機構を備えており、アクセルワークでエンジン始動を調節します。

エンジンの遮音性に惜しみなく投資しているので、かなりの静粛性を誇ります。

トヨタのハイブリッドはエンジンの始動タイミングが唐突な部分があるので、シーマの方が静粛性に優れると感じる人が圧倒的に多いです。

もっとも、シーマの方が300万円ほど高価ですから、コストの面でみれば、当然といえば当然ですが。

クラウンは格上と比較されるクオリティ

「静か」で「乗り心地がいい」ゆえに、そのクオリティは格上が比較対象になってしまうほど。これは言い換えると、同クラスでは比較するモデルがいないということなのです。

先代モデルの評価が高かっただけに、現段階では辛口意見も聞かれますが、それでもいい車であることは間違いありません。国を代表するモデルだけあって評価は厳しくなりがちですが、年次改良でどんどん良くなっていくでしょう。

新型クラウンについては以下の記事で内装を紹介しているので、これから購入を検討している方はとくにあわせて参考にしてみてください。

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