SUVといえば、やはり「アクティブさ」が魅力的ですよね?
なかでも、スバルのフラッグシップSUV「フォレスター」は、かなり硬派なモデルとして印象強いです。
フォレスターといえば、2018年夏にフルモデルチェンジをして、まさに今注目を集めているところ。
というわけで今回は、「新型」フォレスターの加速性能について、0-100km/h加速タイムなどを参考にしながら、解説していきたいと思います。
TwitterやYou Tubeからも気になったものを引用してきましたので、ぜひぜひ参考にしてください。
フォレスターの加速性能
これまでは、かなりアグレッシブなキャラクターだったフォレスターですが、フルモデルチェンジを機に「マイルド」さが強調されました。
走行性能が抑えられ、SUVとしての「質感」を高める方向に進化したのです。
最近流行りの「高級SUV」への対抗策といったところでしょうか? それでは、加速性能がどう変わったのか、解説していきましょう。
0-100km/h加速からわかるフォレスターの加速性能
さて、さっそく加速性能を見ていきたいと思います。
冒頭から言っているように、0-100km/h加速のタイムを参考にして、加速性能をイメージしていきましょう。
一気に100km/hまで加速させることなんてまずありませんが、運動性能を知るには参考になる数値ですからね。
以下、フォレスター2種類のラインナップのタイムです。
- 2.0L ハイブリッド:9秒台(推定)
- 2.5L NA:9秒前半
※NAエンジンの詳細は以下の記事をご参照ください。
NAエンジン(自然吸気エンジン)とは?メリット5つ!音が最強の魅力?!新しく追加されたハイブリッドモデルについては、0-100km/h加速の詳細が不明なので、これは推定値です。
2.5Lモデルはオーナーさんの実測値を参考にしました。後半に動画を載せているので、そちらでご覧ください。
SUVとしては「並」の加速性能といったところでしょうか?少なくとも、従来のフォレスターより加速性能がダウンしているのは間違いありません。
参考までに、トヨタ「86」が7.3秒、「アルファード」が10秒、「プリウス」が11秒くらいです。
なおプリウスの加速性能については、以下の記事で詳しく解説しています。興味のある方はこちらもあわせてご参照ください。
プリウスの加速性能を解説!0-100km/h加速タイムはどのくらい?エンジン性能は普通?
なんとなく加速性能についてイメージできたところで、具体的な部分を見ていきたいと思います。まずはエンジン性能からいきましょう。
項目 | 諸元 | |
エンジン型式 | FB20型 | FB25型 |
種類 | 水平対向4気筒DOHC16バルブ+モーター | 水平対向4気筒DOHC16バルブ |
排気量 | 1,995cc | 2,498cc |
最高出力 | エンジン: 145PS/6,000rpm モーター:13.6PS | 184PS/5,800rpm |
最大トルク | エンジン: 19.2kgf・m/4,000rpm モーター:6.6kgf・m | 24.4kgf・m/4,400rpm |
※水平対向4気筒、DOHC、エンジンの詳細は以下の記事をご参照ください。
水平対向4気筒エンジンの特徴!どんな音?搭載車を日本車/外車の車種からそれぞれ紹介!DOHCエンジンとは?仕組み/構造は?ツインカムとの違いとは?!まず、ハイブリッドモデルの「e-boxer」ですが、2.0Lとしては一般的なレベルの性能ですね。
先代モデルから引き継ぐ「FB20型」エンジンにモーターを搭載することで、低速のパワー不足をカバーしています。
そのため、数値以上に加速が感じられ、特にワインディングや街中での走行がスムーズです。
ちなみに、スバルは「ハイブリッド」とは公言しておらず、あくまでもモーターを搭載した「e-boxer」というネームで打ち出しています。
加速に関しては、ロングドライブに適した2.5Lモデルのほうが優れています。出力・トルクともに、ハイブリッドより高い数値ですからね。
質感を高めた高剛性ボディ
加速性能にはボディの「軽量性」「剛性」なども非常に大切。ボディがエンジンの動力に適応してなくては、効率よく走れません。
ボディ剛性はスバルの十八番ともいえる分野ですね。(スバル車の特徴の詳細は以下の記事をご参照ください。)
スバル車の決定的な特徴5つ!長所から欠点まですべて解説します!フォレスターはフレームワークの最適化を重ねて作られているので、「軽量&高剛性」なボディに仕上がりました。
車重はSUVとしては軽い1,510~1,610kg。
軽量性を表すものとして「パワーウェイトレシオ(以下、PWR)」「トルクウェイトレシオ(以下、TWR)」というものがあります。
出力・トルクが負担する重量を指しており、数値が低いほど加速性能にプラスになります。
参考までに、フォレスターのPWR・TWRはこちらです。
項目 | 2.0L NA | 2.5L NA |
PWR | 10.21kg/PS | 5.75kg/PS |
TWR | 75.5kg/kgf・m | 45.1kg/kgf・m |
もしフォレスターを買おうと考えているなら、あわせて正しい値引き交渉のやり方も覚えておくといいですよ。
このやり方を知らないと最大60万円以上も損しますよ。詳しく知りたい方は、下記の『たった1分で車を60万円値引きできる裏技』のページをご覧ください。 たった1分で車を60万円値引きできる裏技!安く購入する秘密のテクニックとは?!フォレスターの実際の加速感
数字やメカニズムを解説しただけでは、いまいちピンときませんよね?
というわけで、実際のオーナーさんの投稿をご覧いただきたいと思います。TwitterやYouTubeからいくつかピックアップしてみたので、紹介しましょう。
Twitterで加速感をチェック
FB20 6kw程度のモーターハイブリッド。
燃費的にはこれだろうね。ほとんどモーターを感じることはないかな。2500っぽい加速感を得られる2000cc ベタの感じはそう。
ハイパワーのが欲しい人はフォレスター選べないな。
サクサク運転しやすいから老人におすすめしたい見切り良いからひかれにくいww pic.twitter.com/1RNoqkGFs6
— NなAおO@牡鹿か八戸か酒田か (@i7015) 2018年9月9日
こちらの男性はハイブリッドの「e-boxer」に試乗した感想を投稿しています。
運転してみた感じ、モーター感はないようですね。排気量は2.0Lですが、加速感は2.5Lクラスのレベルとのこと。トータルの印象としては、加速感は微妙みたいですね…。
フォレスターといえば、従来はハイパワーターボでスポーツカー並みの動力性能でしたからね…。(ターボの詳細は以下の記事をご参照ください。)
ターボエンジンとは?仕組み/構造は?メリット2つとデメリット4つ!このモデルは、パワーを求めている人にはおすすめできないですね。
新型フォレスター試乗してきた!
同じNAでも排気量違うとやっぱり加速も違うなって思ったね
あと若干大きくなってるのは乗って実感した
自分のフォレスターも旧型か〜😭 pic.twitter.com/BXhLnXZWgg— けんた (@ken_sj5_8413) 2018年7月21日
先代の2.0L NAモデルに乗っている人の感想です。先代のNAモデルと比較すると、加速感は増したようですね。排気量が増えただけのことはあります。
今回のモデルチェンジは「運動性能」というよりも、「環境性能」「居住性」「質感」といった部分を強化しているので、ボディがさらに大型化しました。北米を強く意識している感じですね。
やまさんフォレスターに試乗させてもらいました!
ものの数分だけだったけどレガシィやインプと違って凄く運転しやすかったっていう印象
2.5Lでトルクモリモリでストレス無く走るし文句なしの加速もする
いつもと同じ通勤ルートを走ったらフォレスターの方が間違いなく走りやすいし楽しい
— ส๎๎๎๎๎๎๎๎๎๎๎๎๎๎๎あおき (@5jXVmORpUI8RCcB) 2017年12月18日
こちらの投稿者さんも、2.5Lモデルに試乗されたようです。長い時間は運転していないようですが、その魅力を十分感じ取ったご様子。
レガシィやインプレッサは、今やスポーティ路線からプレミアムなセダン路線へと移行しています。ゆえに、エンジンの味付けが昔とはずいぶん異なる印象ですね。(加速性能の詳細は以下の記事をご参照ください。)
レガシィB4は速いのか?加速性能から0-100km/h加速タイムまで解説!インプレッサは速いのか?加速性能から0-100km/h加速タイムまで解説!その点フォレスターは、SUVとしては走れるだけの能力を備えているので、NAモデルであっても、それなりのトルクが確保されています。
過去のモデルと比較すると、ずいぶんマイルドになりましたが、ちゃんとスバルの硬派さを受け継いでいるのです。
YouTubeで加速動画をチェック
2.5Lモデルの加速動画です。開始50秒から0-100km/h加速が始まります。
気になるタイムは…9秒台でしょうか? 普段ターボ車に乗っている人が見ると、メーターの動きが遅く感じるかもしれませんね。
「e-boxer」モデルの0-100km/h加速動画は投稿されていなかったので、こちらのレビュー動画をご覧ください。前半はサーキット、後半ダートコースを走っていますが、どちらも走りはスムーズに見えますね。
直線の加速はそれほど速く感じませんが、コーナリングや登坂で安定感を感じます。操舵性が高められ、運転の質感が向上しているようですね。
フォレスターの加速性能を他の車と比較
最後にライバルと呼ばれる国産車と比較して、フォレスター ターボの実力を検証してみたいと思います。
今回比較対象に選んだのは、トヨタ「ハリアー」、マツダ「CX-5 ディーゼル」、日産「エクストレイル ハイブリッド」の3種類です。各社のSUVと、加速性能の違いを見ていきましょう。
トヨタ ハリアー
最後に比較するのは、トヨタ不動の人気SUV「ハリアー」です。
今や世界的に流行している高級SUVですが、ハリアーはその金字塔といえるモデル。SUVでありながら、高級セダンのような質感と性能を有しています。
それでは、ハリアーの加速性能を見ていきましょう。
項目 | 諸元 |
種類 | 直列4気筒 DOHC |
排気量 | 1,986cc |
最高出力 | 151PS/6,100rpm |
最大トルク | 19.7kgf・m/3,800rpm |
車両重量 | 1,660kg |
PWR | 10.9kg/PS |
TWR | 84.3kg/kgf・m |
0-100km/h | 10秒 |
※直列4気筒エンジンの詳細は以下の記事をご参照ください。
直列4気筒エンジンの特徴!どんな音?搭載車を日本車/外車の車種からそれぞれ紹介!重厚な見た目どおり、ハリアーは装備が少ないモデルでも1,660kgあります。
モデルによっては2t近くになり、全モデルの平均重量は、なんとフォレスターより200kg重いんです。
加えて、出力・トルクにおいてもフォレスターが勝っているので、PWR・TWRは大きな差があります。
よって、加速性能はフォレスターが一枚上手でしょう。
加速性能が優れているハリアーターボには敵いませんが、ベースモデルならフォレスターのほうが速いです。
なおハリアーについては以下の記事でも取り上げているので、興味のある方はこちらもあわせて参考にしてみてください。
ハリアーの加速性能を解説!0-100km/h加速タイムはどのくらい?ハリアーの口コミ/評判!価格から外装や走行性能まで全てチェック!マツダ CX-5 ディーゼル
マツダの人気SUVといえば、ディーゼルエンジンを搭載した「CX-5」です。
欧州を意識したエクステリアがおしゃれで、鮮やかなレッドがよく映えますよね。走りもスポーティで、実にヨーロッパ好みの仕上がりです。
まずは、諸元をご覧いただきましょう。
項目 | 諸元 |
種類 | 水冷直列4気筒DOHC16バルブ ディーゼルターボ |
排気量 | 2,188cc |
最高出力 | 175PS/4,500rpm |
最大トルク | 42.8kgf・m/2,000rpm |
車両重量 | 1,680kg |
PWR | 9.6kg/PS |
TWR | 39.25kg/kgf・m |
0-100km/h | 7.2秒 |
※水冷、ディーゼルターボ、エンジンの詳細は以下の記事をご参照ください。
水冷エンジンのメリット5つ!バイクだけでなく車にも搭載されてる?!ディーゼルターボとは?速いのがメリットで寿命がデメリット?搭載車種も紹介特徴的なのは、なんといってもトルクの大きさ。低速からトルクが盛り上がってくるのは、ディーゼルエンジンならでは。
排気量クラスは近いですが、やはりトルクには大きな差がありますね。CX-5は重量があるものの、パワーがあるのでPWR・TWRにおいてフォレスターに圧勝しています。
0-100km/h加速も大きく勝っているので、加速性能に関してはCX-5が上といえるでしょう。
ただし、ディーゼルは低速域に特化しているので、裏を返せば中~高回転域ではパワー不足になりやすいです。
発進直後の加速はCX-5に分がありますが、そこから先の中間加速は、フォレスターもいい勝負できるかと。
なおCX-5については以下の記事でも取り上げているので、興味のある方はこちらもあわせて参考にしてみてください。
マツダCX-5の加速性能を解説!0-100km/h加速タイムはどのくらい?CX-5の口コミ/評判!価格から外装や走行性能まで全てチェック!日産 エクストレイル ハイブリッド
日産から販売される「エクストレイル」は、アクティブなキャラクターが人気のSUVです。最近ではハイブリッドモデルにも力を入れており、改良のたびに性能が向上しています。
加速性能については、どうでしょうか? 諸元を見てみましょう。
項目 | 諸元 |
種類 | 直列4気筒DOHC+モーター |
排気量 | 1,997cc |
最高出力 | エンジン:147PS/6,000rpm モーター:41PS システム:188PS |
最大トルク | エンジン:21.1kgf・m/4,400rpm モーター:16.3kgf・m システム:27.5kgf・m |
車両重量 | 1,580~1,650kg |
PWR | 8.4~8.78kg/PS |
TWR | 57.45~60kg/kgf・m |
0-100km/h | 7.0秒 |
「排気量」「車重」を見比べてみると、ほとんどフォレスターと同等です。アクティブなキャラクターも重なっており、まさしく「ライバル関係」といえます。
エンジンそのもののスペックは限りなく近いですね。
ガソリン仕様モデルなら、AWDの利があるので、フォレスターが上手でしょう。
しかし、モーターのスペックを考慮すると、低速から「27.5kgf・m」ものトルクを生むエクストレイルに分があるようです。
その実力差は、0-100km/h加速にしっかり表れており、発進加速においてはエクストレイルの圧勝といえます。
なおにエクストレイルついては以下の記事でも取り上げているので、興味のある方はこちらもあわせて参考にしてみてください。
エクストレイルの加速性能を解説!0-100km/h加速タイムはどのくらい?エクストレイルの口コミ/評判!価格から外装や走行性能まで全てチェック!新型フォレスターは走行性能よりも質感に注目
とうわけで、フォレスターの加速性能について解説をしてまいりました。
歴代フォレスターのターボモデルは、もはやスポーツカー並みの走行性能でしたからね。そのイメージからすると、現行モデルのパワー不足感は否めません…。
しかし、今回紹介したとおり、このクラスでは平均的な加速性能は持ち合わせています。このモデルチェンジでは走行性能よりも、高められた快適性や質感といった部分を評価したいですね。
以上、フォレスターの加速性能についてでした。
フォレスターについては以下の記事でも取り上げているので、もっと深く知りたい方はこちらもご参照ください。
フォレスターは故障が多い?壊れやすいのか故障率をもとに解説!フォレスターの走破性を徹底解剖!オフロード性能が高く悪路も走行可能?!!