スバル フォレスターはミドルサイズのクロスオーバーSUVで、北米ではスバルの全販売台数の7割を占める大人気車種です。
SUVというと大きなタイヤとAWDで走破性が高いイメージがありますが、フォレスターの走破性はどれぐらいのものなのでしょうか。
今回はフォレスターの走破性についてご説明しましょう。
フォレスターの走破性:良い点・できること
フォレスターはクロスオーバーSUVというカテゴリの車で、SUVと乗用車のいいとこ取りをしたような車種です。
SUV譲りの大径タイヤに最低地上高の高さを持ち、ボディは乗用車張りのモノコック構造です。
フォレスターのオフロードでの走破性はかなり本格的なもので、のちほどご説明しますが数あるクロスオーバーSUVの中ではトップクラスです。
ではフォレスターの走破性が高い点についてご説明します。
クロスオーバーSUVトップのオフロードスペック
クロスオーバーSUVはSUV人気の高まりを受けて各自動車メーカーから非常にさまざまな車が発売されるカテゴリになりましたが、走破性については本格的なものから見た目だけSUV風の車までさまざまです。
フォレスターはオフロード走行に不可欠なスペックがクロスオーバーSUVの中ではトップで、走破性の高さがスペックから見てとれます。
自動車でオフロードを走行する場合に重要となるスペックが4つあり、この数字が大きいほどよりタフで凸凹した路面でも走れる車となります。
最低地上高 | 車の最下端から地面 までの距離 | 障害物の乗り越え 可能な高さ |
アプローチ アングル | フロントバンパー下端 からフロントタイヤを 繋いだ線の角度 | フロントから侵入可能 な坂の限界角度 |
ランプブレーク オーバーアングル | フロントタイヤ、リア タイヤそれぞれから 車体中央までを繋いだ 線の角度 | フロント、リアとも 乗る岩などを越える 時に岩と干渉するか 判断する参考値 |
ディパーチャー アングル | リアバンパー下端から リアタイヤを繋いだ 線の角度 | リアから侵入可能な 坂の限界角度 |
SUVのタイヤが大きく、車体が上に持ち上がっているのはこれらのオフロードの走破性を確保するためのもので、決してデザインで決まっているわけではありません。
クロスオーバーSUVではデザインを優先してこれらのスペックを低めにしていることが多いのですが、フォレスターは競合車と比較すると高いスペックを持っています。
なおフォレスター以外のスペックは最低地上高以外は記載がなかったので、3面図等から測定しています。
項目 | フォレスター | マツダ CX-5 | トヨタ ハリアー | 日産 エクストレイル | 参考: クロカンSUV トヨタ ランド クルーザー プラド |
最低地上高 | 220mm | 210mm | 160mm~ 175mm | 200mm~ 205mm | 220mm |
アプローチ アングル | 25° | 18° | 18° | 18° | 31° |
ランプブレーク オーバーアングル | 22° | 15° | 15° | 13° | 22° |
ディパーチャー アングル | 26° | 23° | 22° | 24° | 28° |
※上記の表のエクストレイル、CX-5の走破性については、以下の記事で詳しく解説しています。興味のある方はこちらもご参照ください。
エクストレイルの走破性を徹底解剖!クロカン・オフロード性能はいかに?!マツダCX-5の走破性を徹底解剖!オフロード・クロカン性能はいかに?!こうして比較してみてもフォレスターはすべての性能において一回りも二回りも上回っており、中型のクロカンSUVであるランドクルーザープラドと比較しても最低地上高はどうスペックです。
各アングルはさすがにランドクルーザープラドには一歩及びませんが、それでもまずまずの数字です。(ランクルの詳細は以下の記事をご参照ください。)
ランクルの走破性を徹底解剖!クロカン・オフロード性能はいかに?!クロスオーバーSUVはどうしてもデザイン先行な面がありオフロード性能は二の次になることが多いのですが、フォレスターはその中にあってしっかりしたスペックを持つ車です。
スバル伝統のAWDで圧倒的な走破性
SUVの走破性でもうひとつ重要な要素は全輪駆動(AWD)のシステムです。
フォレスターのAWDシステムはしっかりしたフルタイム4WDシステムで、しかもグレードによって2種類のAWDがあります。
クロスオーバーSUVの4WDシステムには通常時には2WD、駆動力が必要な場面で自動的に4WDになるオンデマンド式が多いのですが、このシステムではクロカンSUVほどの走破性はなく、あくまで簡易的なシステムといえます。
しかしフォレスターでは常に4輪に駆動力のかかるAWDを採用しており、クロカンSUVに近いものとなっています。
またフォレスターはトランスミッションにCVTと6MTの2種類があり、それぞれAWDのシステムが違います。
CVT仕様には「アクティブトルクスプリットAWD」という仕様が装備されており、4輪それぞれにかかる駆動力を路面や走行条件において電子制御で細かく調整するシステムです。
クロカンSUVではセンターデフで調整するところを電子制御で行っているのですが、スバルが長年培ってきた制御技術により決しひけてをとらないものとなっています。
6MTには「ビスカスLSD付センターデフ方式AWD」が装着され、こちらは機械式のLSDにより駆動力配分を行っています。
歴史のあるシンプルな構造ですが、信頼性が高いのが特徴です。
フォレスターは基本はCVTモデルですのでほとんどの仕様がアクティブトルクスプリットAWDですが、その完成度は高く雪道や泥道、急坂でもしっかりした駆動力を4輪に伝えてくれます。(雪道性能の詳細は以下の記事をご参照ください。)
フォレスターは雪道に最強?雪道走行の性能について徹底分析しました!クロカンSUVで岩場の乗り越え等に使うデフロックまではさすがについていませんが、クロスオーバーSUVとしては破格の走破性を持っているといえるでしょう。
高剛性ボディでのしっかりした足回り
フォレスターのボディは乗用車と同じくモノコックボディですが、スバル車のボディ設計は高剛性を確保することを重視しており、フォレスターもその恩恵を受けて足回りがしっかりしています。
車体剛性は車の走破性に大きく影響するもので、ボディが曲がったり歪んだりしなくなるとボディに固定されているサスペンションとタイヤも安定します。
目で見るだけではあまり違いがわからないものの、運転してみると感覚的に大きな違いがわかり、フォレスターはしっかりと地面をつかんで走っている感じがするでしょう。
また剛性の高さは操作性も改善しており、悪路や凸凹道でも思い通りの運転ができますし、路面状況がダイレクトに伝わってきます。
タイヤやサスペンションが安定すると、どんな路面でも4輪がしっかり設置しますので、駆動力を余さず伝えることにも繋がりますので走破性を向上させています。
ボディの剛性は車の基本性能のひとつですので、フォレスターは設計段階からSUVの走破性を確保するように作られているのです。
水平対向エンジンの安定さ
もうひとつ車の安定さを測る上で重要なのは車の部品の中でもっとも重たいエンジンの重心です。
フォレスターにはスバル伝統の水平対向エンジンが搭載されており、他のエンジン形式とは比較にならないほど重心を低く抑えられています。
水平対向エンジン/ボクサーエンジンのメリット5つとデメリット5つ!音がいい?!一般的な車のエンジンは縦に長い構造をしており重心が高いので、結果的に車全体の重心を上げる最大の要因になっています。
重心が上がると車が左右に振られやすくなり、走行時の安定感に悪影響があります。
しかしスバルの水平対向エンジンは左右に長く縦には非常に短い構造をしており、エンジンの重心は極限まで下がっています。
これによりフォレスターは走行時に高い安定性を維持することができ、高剛性ボディとともに他社車では実現できない性能となっているのです。
なお水平対向エンジンはトルクフルなエンジンには不向きな形式でこればかりは一般的なエンジンに一歩譲りますが、スバルはターボチャージャーを活用することでトルクの底上げをしているようです。(ターボの詳細は以下の記事をご参照ください。)
ターボエンジンとは?仕組み/構造は?メリット2つとデメリット4つ!X-MODEでスリップ制御
フォレスターは標準でも4輪にかかる駆動力を自動的に配分し、スリップもかなり抑制されています。
しかしそれ以上に細やかな制御を行うモードとして「X-MODE」が設定されており、さらなる走破性を持たせることが可能です。
X-MODEはスバルだけのシステムで、走破性が必要な車種にオプションとして設定されています。
装着したあとの使い方は簡単で、X-MODEの起動スイッチをオンにするだけです。
X-MODEでは車のスリップに関する制御を統合的に行うシステムとなっており、前述したAWDの駆動力配分を始め、VDC(横滑り防止装置)、ABSなどのブレーキ制御をまとめて行います。
その様子はマルチファンクションディスプレイに逐一表示され、車の駆動力配分の状態やスリップしやすい場所などがわかります。
X-MODEがない状態でも各種システムがそれぞれスリップ検知をしたり、ブレーキ調整をしたりして、タイヤがスリップした場合に即座にスリップを解消して走れるよう制御はしています。
しかしX-MODEではその制御がダイレクト、かつ素早く行われることで、通常モードよりラグが少なくスリップを感じさせないぐらいの制御にかわります。
X-MODEの実力を実感するためには雪道走行が一番で、通常モードでは多少スリップしながら発進していたところが、X-MODEではスリップを感じにくくなり、安定して発進できている感じになるでしょう。
標準でもしっかりした走破性を持つフォレスターですが、さらに性能を高めるX-MODEを設定している辺りスバルの走破性へのこだわりがわかりますね。
もしフォレスターの購入を考えているなら、値引き交渉の正しいやり方を覚えておくといいですよ。
このやり方を知らないと最大60万円以上も損しますよ。詳しく知りたい方は、下記の『たった1分で車を60万円値引きできる裏技』のページをご覧ください。 たった1分で車を60万円値引きできる裏技!安く購入する秘密のテクニックとは?!
フォレスターの走破性:悪い点・できないこと
フォレスターはクロスオーバーSUVとしては非常に高い走破性を持つ車ですが、さすがにクロカンSUVほどの走破性は備えていませんので不可能なこともあります。
ヘビーデューティな使い方は無理
ヘビーデューティとは過酷な使用に耐える車のことを指し、岩場や森林、豪雪地などの本格的なオフロードでも走行できる車のことです。
フォレスターの性能ではそこまでのハードな使用には耐えることができませんので、走破性の高さを過信すると思わぬトラブルに発展します。
国産でヘビーデューティカーとして使えるのはやはりクロスカントリーSUVで、トヨタ ランドクルーザーや日産 サファリなどが挙げられます。(ランドクルーザーの走破性の詳細は以下の記事をご参照ください。)
ランクルの走破性を徹底解剖!クロカン・オフロード性能はいかに?!これらの車の特徴としては耐久性の高いラダーフレーム構造を採用している点と、タイヤにもっとも確実に駆動力を伝えるデフロックがあります。
ラダーフレームはボディと独立したフレームで車を構成する構造で、ヘビーデューティな使い方をして多少歪んだり曲がったりしても車が走れなくなるということがありません。
しかしフォレスターなどのモノコックボディは路面からの力をすべてボディで受けるので、ひとたび歪みや曲がりが発生すると車の走行性能に直ちに影響が現れ、最悪走行不能になってしまいます。
車体の強度という点ではモノコックボディでもラダーフレーム並みに頑丈にはできるのですが、思わぬ車体の変形に対し弱いというのが問題なのです。
デフロックは車の左右のタイヤを直結するシステムのことで、岩場に乗り上げてタイヤの片側が浮くような状況でも反対側のタイヤにしっかりした駆動力を伝えることができます。
デフロックがない場合でも軽度の乗り上げならフォレスターのような電子制御でカバーできるものの、完全に片足が浮くと走行できずスタックする可能性が高くなります。
フォレスターにはデフロックの設定はないので、メーカー純正仕様では本格的な岩場などのオフロードには弱いのです。
ほかにも前述したアプローチアングルなどがクロカンSUVより低いので、走行可能な条件はフォレスターの方が比較的厳しくなります。
クロスオーバーSUVとしては破格の走破性を持つフォレスターですが、岩場や森林、急な登坂路などのハードな状況では走らない方が懸命です。
ディーゼルエンジン設定がなくトルクがいまいち
フォレスターのエンジンラインナップは2種類の2.0Lの水平対向ガソリンエンジンが設定されていますが、クロカンSUVに匹敵する走破性を発揮するには低速で大トルクを産み出せるディーゼルエンジンがほしいところです。(ディーゼルエンジンの詳細は以下の記事をご参照ください。)
ガソリンエンジンとディーゼルエンジンの違い3つ!比較すると熱効率や寿命が全然違う?!実はフォレスターにはディーゼルエンジン自体は搭載されているモデルがあるのですが、これは欧州仕様となっており国内仕様には設定がありません。
フォレスター用のディーゼルエンジンは2.2Lの水平対向エンジンで、最大トルクは350N·m(35.7kgf·m)/1,800 – 2,400rpmとなっています。
それに比べてガソリンエンジンでもっともパワフルな2.0Lガソリンエンジンのターボ仕様は最大トルク350N·m(35.7kgf·m)/2000-5600rpmとなっており、トルクの値自体は同じもののディーゼルエンジンよりトルクが発生する回転数が高くなっています。
オフロードの走破性に対しては何より低速でのトルクが重要で、低回転で最大トルクが出せるディーゼルエンジンがベストです。
国内向けフォレスターに設定がないのは残念ですし、加えてスバルのディーゼルエンジンはスペック的に一世代前なのが気になります。
のちほど説明するマツダCX-5にはディーゼルがあり、最大トルクも420N·m(42.8kgf·m)/2,000rpmと高いので、エンジンについてはCX-5のほうが悪路に向いていますね。
フォレスターの走破性をほかの車と比較
フォレスターと競合するクロスオーバーSUVを比較すると、前述したように最低地上高や各種アングルではフォレスターが最高のスペックを持っていました。
しかしそれ以外の点について競合車と比較するとフォレスターに優劣があるのかどうかを検証してみましょう。
対象車種は先程と同じくマツダ CX-5、トヨタ ハリアー、日産 エクストレイルです。
項目 | フォレスター | マツダ CX-5 | トヨタ ハリアー | 日産 エクストレイル |
乗車定員 | 5名 | 5人/7人 | ||
4WD 駆動方式 | AWD (常時全輪駆動) | オンデマンド式4WD | ・ターボ車&ガソリン車: オンデマンド式4WD ・ハイブリッド車: e-4WD | オンデマンド式4WD |
エンジン | ・FB20型 水平対向 4気筒ガソリンエンジン 2.0L DOHC ・FA20型 水平対向 4気筒ガソリンエンジン 2.0L DOHC 直噴ターボ”DIT” | ・PE-VPS型 2.0L 直4 ガソリンエンジンDOHC ・PY-VPS型 2.5L 直4 ガソリンエンジン DOHC ・SH-VPTS型 2.2L 直4 DOHC ディーゼルターボ | ・8AR-FTS型 2.0 L 直4 ガソリンエンジン インタークーラー付ターボ ・2AR-FXE型 2.5 L 直4 ガソリンエンジンDOHC ・ハイブリッド: 3ZR-FAE型 2.0 L 直4 ガソリンエンジン DOHC +モーター | ・MR20DD型 2.0L 直4 ガソリンエンジンDOHC ・ハイブリッド: MR20DD型 2.0L ガソリンエンジン 直4 DOHC+モーター |
最大出力 | ・FB20型: 109kW(148PS)/ 6,200rpm ・FA20型: 206kW(280PS)/ 5,700rpm | ・PE-VPS型: 114kW(155PS)/ 6,000rpm ・PY-VPS型(4WD): 135kW(184PS)/ 6,000rpm ・SH-VPTS型: 129kW(175PS)/ 4,500rpm | ・8AR-FTS型: 170kW(231PS)/ 5,200rpm〜5,600rpm ・2AR-FXE型: 111kW(151PS)/ 6,100rpm ・3ZR-FAE型: 112kW(152PS)/ 5,700rpm+ フロントモーター: 105kW(143PS) +リアモーター: 50kW(68PS) | ・MR20DD型: 108kW(147PS)/ 6,000rpm ・ハイブリッド: MR20DD型 : 108kW(147PS)/ 6,000rpm +モーター: 30kW(41PS) |
最大トルク | ・FB20型: 196N・m (20.0kgf・N)/ 4,200rpm ・FA20型: 350N・m (35.7kgf・N)/ 2000rpm-5600rpm | ・PE-VPS型: 196N・m (20.0kgf・N)/ 4,000rpm ・PY-VPS型(4WD): 245N・m (25.0kgf・N)/ 4,000rpm ・SH-VPTS型: 420N・m (42.8kgf・N)/ 2,000rpm | ・8AR-FTS型: 350N・m (35.7kgf・N)/ 1,650rpm〜4,000rpm ・2AR-FXE型: 193N・m (19.7kgf・N)/ 3,800rpm ・3ZR-FAE型: 206N・m (21.0kgf・N)/ 4,400rpm〜4,800rpm +フロントモーター: 270N・m (27.5kgf・N) +リアモーター: 139N・m (14.2kgf・N) | ・MR20DD型: 207N・m (21.1kgf・N)/ 4,400rpm ・ハイブリッド: MR20DD型 : 207N・m (21.1kgf・N)/ 4,400rpm +モーター: 160N・m (16.3kgf・N) |
変速機 | CVT/6MT | 6AT | ターボ車: 6速AT(6 Super ECT) ガソリン車: CVT(Super CVT-i) ハイブリッド車: 電気式無段変速機 | CVT |
最小 回転半径 | 5.3m | 5.5m | 5.3m~5.7m | 5.6m |
※水平対向4気筒、直噴ターボ、ディーゼルターボ、の詳細は以下の記事をご参照ください。
水平対向4気筒エンジンの特徴!どんな音?搭載車を日本車/外車の車種からそれぞれ紹介!直噴ターボとは?メリット3つとデメリット4つ!カーボンや耐久性のトラブル・不具合が多発?!ディーゼルターボとは?速いのがメリットで寿命がデメリット?搭載車種も紹介駆動方式の比較
まずフォレスターと競合車3車の違いは4WDの駆動方式にあり、フォレスターが前述したAWDであるのに対し他はすべてオンデマンド式です。
ハリアーにはハイブリッド車がありこちらは後輪をモーターで駆動するe-4WDですが、こちらも常時駆動しているわけではなく、オンデマンド式と変わりません。
駆動方式のシステムではフォレスターがもっともしっかりしており、クロカンSUVに近い車です。
エンジンの比較
フォレスターのエンジンは排気量では競合車より大きいわけではないものの、スペック的にはFA20型は出力ではトップですし、トルクもガソリン車としてはハリアーの8AR-FTS型と肩を並べます。
ハリアーのほうがより低速から最大トルクが出ますが、大きな差ではありません。
ガソリン車としてはフォレスターのエンジンはトップクラスの性能を有し、オフロードの走破性としては十分なパワーを持っています。
しかし前述したようにCX-5にはよりトルクフルなディーゼルエンジンがあるので、この点ではフォレスターは一歩及びません。(CX-5の走破性の詳細は以下の記事をご参照ください。)
マツダCX-5の走破性を徹底解剖!オフロード・クロカン性能はいかに?!また走破性には直接関係ありませんがハリアーやエクストレイルにはハイブリッドがあり燃費にも有利なのですが、フォレスターは燃費がちょっと悪い点もあります。
ハリアーの燃費は悪い?街乗りや高速の実燃費は?改善し向上させる方法まで解説!フォレスターの燃費は悪い?街乗りや高速の実燃費は?改善し向上させる方法まで解説!エクストレイルの燃費は悪い?街乗りや高速の実燃費は?改善し向上させる方法まで解説!変速機の比較
クロスオーバーSUVは基本的にATやCVTといった自動変速機が主流ですが、フォレスターには唯一マニュアルミッション(6MT)が設定されており、オフロードで最適なギアを選択できるという点ではアドバンテージがあります。
クロカンSUVには必ずといってよいほどマニュアルミッションの設定がありますが、これはオフロードでよりトルクがほしい時などに自由にギアを選択できるメリットがあり、加えて自動変速機よりもシンプルで頑丈という点もあります。
クロスオーバーSUVは街乗りメインで設計されており、変速の楽さや燃費などの面で自動変速機が主流なので、クロカンSUVとは考え方が違うのです。
しかしクロスオーバーSUVといえども走りを重視するスバルは6MTを設定しており、前述した6MT専用のAWDシステムとともによりクロカンSUVに近い車になっています。
最小回転半径の比較
最小回転半径は車の小回りのよさを表すスペックで小さいほど小回りが効きますが、フォレスターは競合車の中ではもっとも小さく良好です。
オフロードではさまざまな路面状況があり、特に林道などの狭い道では重要なスペックです。
クロカンSUVは軒並み最小回転半径が大きく6m代の車も多い中、フォレスターの5.3mというのは破格の小ささです。
競合車も乗用車としては決して悪くないスペックなのですが、フォレスターのほうが便利な車といえるでしょう。
もしフォレスターの購入を考えているなら、値引き交渉の正しいやり方を覚えておくといいですよ。
このやり方を知らないと最大60万円以上も損しますよ。詳しく知りたい方は、下記の『たった1分で車を60万円値引きできる裏技』のページをご覧ください。 たった1分で車を60万円値引きできる裏技!安く購入する秘密のテクニックとは?!フォレスターの走破性の評価
フォレスターの走破性についてはさまざまな評価がありますが、Twitterにもいくつも実際に使用した評価が投稿されており参考になります。
今回はその中から3件ご紹介しましょう。
雪道のX-MODEは最強
今日ほど自家用車がフォレスターでよかったと思う。
X−MORDの走破性が半端じゃない✨
積雪40cmくらいの小道もグイグイ進む‼️ pic.twitter.com/YmgGcbP3uN— shima.O (@shimao2525) February 6, 2018
この冬は各地でかなりの大雪となり車の走破性は非常に重要となりましたが、フォレスターのX-MODEを使うと40cmもの積雪でもものともせず走れるようです。
40cmというと車の最低地上高よりも高いので文字通り雪を掻き分けつつ走るような状態ですが、いくら4WDでも普通の乗用車ではスタックする可能性が高い状況です。
クロスオーバーSUVでも車によっては厳しいですが、こういう場面でフォレスターの走破性の高さがよくわかりますね。
同様のツイートは数多く投稿されており、フォレスターで助かったという声も多いです。
フォレスターの雪道での性能については、以下の記事でさらに詳しく解説しています。こちらも参考にしてみてください。
フォレスターは雪道に最強?雪道走行の性能について徹底分析しました!SUVとは思えないほどの安定感
フォレスターが人気なのはSUVなのに重心を低く作れた四輪駆動車なので悪路の走破性だけじゃなくて滑りやすい道路でもとっても安定してるというのがあるようですね。「一度乗っちゃうとあの安心感は癖になる」と言ってる人がいました。
— suzuki hiroco (@hiroco2003) February 19, 2017
フォレスターの安定感は一度運転した人でも実感できるほど顕著に表れるものであり、走破性も高くそれでいて安心して運転できる次場らしい車に仕上がっています。
スバル車で慣れてしまうとなかなか他社の車には乗り換えることができないと言われるのもこういった点があるのでしょう。
走破性の高さは体験するとよくわかる
急な坂でもフォレスターならこの通りらしい#スバルファンミーティング pic.twitter.com/hqWQUBD5ui
— りくちゃ (@riku_cha) March 27, 2016
フォレスターの走破性の高さを実感できる動画がありましたのでご紹介します。
これはスバルファンミーティングというイベントでの体験走行の様子ですが、かなりの角度の下り坂をフォレスターがしっかり走っていく様子がわかります。
SUVのアプローチアングルやデパーチャーアングルが活きてくるのはまさにこういった状況で、しっかり角度を確保できていないと地面にバンパーが当たってしまうのです。
性能面での走破性も重要ですが、ベースとなる車体設計がしっかりしているのが走破性が高い車の基本です。
これがフォレスターの実力だ。余裕の登坂、バンクも安定♪参加した方もびっくり! #スバル新型SUV http://t.co/aXx3f2TT8Z pic.twitter.com/gzWdd2awpo
— 株式会社SUBARU (@SUBARU_CORP) October 6, 2015
またこれは別のイベントでの様子ですが、登坂路でも斜めの道でもしっかり走破していますね。
フォレスターの口コミ・評判は以下の記事でもまとめているので、興味のある方はこちらもあわせて参考にしてみてください。
フォレスターの口コミ/評判!価格から外装や走行性能まで全てチェック!フォレスターの走破性は本格的で最高の1台
フォレスターの属するクロスオーバーSUVというカテゴリーはその特徴から「SUV風乗用車」と良く呼ばれますが、フォレスターに限ってはそのくくりから飛び出して本格的なオフロードの走破性を持つ車に仕上がっています。
その性能や実力も折り紙つきで、普通クロスオーバーSUVはデザインや乗り心地などを宣伝するものですが、メーカー自身がかなりハードな路面での体験走行会を開くほどです。
走破性のよい車がいいけれど、クロカンほど本格的なSUVではなくデザインのよいクロスオーバーSUVがよい、という人にはフォレスターは最高の1台でしょう。
これからフォレスターを買おうと思っている方は、以下の記事もぜひあわせてご覧ください。購入の参考になりますよ。
フォレスターは故障が多い?壊れやすいのか故障率をもとに解説!フォレスターの静粛性はいかに?!エンジン音やロードノイズはうるさい?