「アクアを買おうと思ってるんだけど、ちょっと迷ってるんだよね」
「アクアの長所と短所について、評価がどうなってるかくわしく知りたい!」
車を購入するとき、長所と短所をよく調べてから購入したいですよね。
購入後に致命的な欠点に気づくと、ショックはかなり大きいです。
トヨタ・アクアにはどんな長所があって、どんな短所があるんでしょうか?
実際に試乗してきた経験から、アクアの魅力と欠点について、写真つきで辛口評価・レビューします。
なお試乗は「メガウェブ」というトヨタの大型ショールームにて行いました。詳細は以下の記事で解説しているので、トヨタ車を試乗したい方や展示を見たい方はこちらも参考にしてみてください。
メガウェブライドワンの試乗レポート!駐車場や料金を調査してきました!アクアの魅力・長所
それでは、魅力・長所から解説していきます。
男性が乗っても女性が乗っても違和感のないデザイン
まずは、デザインについての解説です。
外装は見る角度によって可愛くもありかっこよくもある
アクアの外装は、かっこいい系か可愛い系かでいうと、可愛い系です。コンパクトなボディーに丸みを帯びたデザインで、刺々しさはまったくありません。
前から見ると旧モデルの3代目プリウスにそっくりで、燃費や地球環境を意識した車であることを見た目から感じさせます。
写真に写っているモデルのボディーカラーは、白をベースにして、サイドミラーとフロントの一部だけカッパーメタリックになっていますが、個人的には全体を一色で統一したほうがかっこいいと思います。
一部だけ色を変えるのはメーカーオプションです。新車購入時に注文しなければ、一色で統一されます。
横から見た様子です。後ろのほうがあまり丸みを帯びていないので、前から見た様子よりも勢いよく発進しそうな感じがします。
このように全体を通して見ると可愛い系に完全に振り切っておらず、女性が乗っていても男性が乗っていてもおかしくない外装デザインは、アクアの魅力・長所のひとつです。
シフトレバーの色がきれい
アクアのシフトレバーのデザインは独特で、クリアブルーのシフトノブ部分がきれいです。
それほど大きな特徴のないアクアの内装のなかで、このシフトレバーがもっとも異彩を放っています。
G‘sモデルやGR SPORTモデルになるとカラーが赤や黒に変わりますが、個人的には青がいちばんきれいで、アクアの魅力・長所のひとつだと思います。
操作感も、サイズはやや細いものの、実際につかってみると操作しやすいシフトレバーです。
エアコン吹き出し口のデザインがおしゃれ
アクアの内装のもうひとつの大きな特徴は、エアコン吹き出し口の形です。
写真は運転席窓側のエアコン吹き出し口ですが、丸くて扇風機のような形をしていて、ほかの車種にはないおしゃれポイントだと思います。
もっとも安いLグレードだとこの形をしておらず、せっかくの良い特徴が消えてしまうので、購入するならLグレード以外がおすすめです。
ちなみに内装色にブルーブラックを選ぶと、内側の白くて細い枠の色が青に変わります。これもおしゃれポイントですね。
エアコン操作スイッチがダイヤル式でわかりやすい
大きな特徴というほどではないですが、アクアはエアコン操作パネルがわかりやすいです。
設定温度の上げ下げを調節するスイッチがダイヤル式で、TEMPと書いてある横に色で表示されているので、左に回すと下がり、右に回すと上がるということがひと目でわかるようになっています。
風量の上げ下げも、大きな扇風機のマークと小さな扇風機のマークで、大きいほうを押せば上がって、小さいほうを押せば下がるということが一目瞭然です。
機械の操作が当たり前にできるユーザーにとってはなんでもないことでも、機械が苦手な女性にとっては、このわかりやすさは魅力・長所のひとつだと思います。
なおアクアの内装については以下の記事でさらに詳しくまとめています。詳細まで知りたい方はこちらもご参照ください。
【画像/写真】アクアの内装/インテリア!運転席周りや後部座席から荷室/トランクまで紹介!車体が小さいから運転しやすい
アクアは、車体が小さくて運転しやすいです。具体的には以下のサイズになっています。
- 全長4,060mm(グレードによっては4,050mm)
- 全幅1,715mm(グレードによっては1,695mm)
- 全高1,500mm(グレードによっては1,455mm)
車高が低いため、運転席からの視点が低く、ミニバンとくらべると見通しの良さは劣ってしまいますが、「視界が狭くて困る」というほどではありません。
運転にそれほど慣れていなくてもとっつきやすい、取り回しの良さが、アクアの魅力のひとつです。
運転のしやすさについては以下の記事でも解説しています。詳しく知りたい方はこちらもご参照ください。
アクアは運転しにくい?世間の意見から徹底的に考察!燃費がものすごくいい
アクアは低燃費をウリにしているだけあって、燃費の良さは抜群です。
メーカー発表で34.4km/lで、15分程度の試乗を2回したところ、実燃費はそれぞれ38.3km/lと12.1km/lでした。
1回目はエアコンをつけずに走行し、2回目はエアコンを2番目に強い風量でつけて走行しました。
かなり開きが出ていますが、平均すると25.2km/l。メーカー発表の数値は下回っているものの、ほかの車種とくらべるとめちゃくちゃ低燃費です。
なお燃費については以下の記事でさらに詳しく解説しています。詳細が知りたい方はこちらもあわせて参考にしてみてください。
アクアの燃費は悪い?街乗りや高速の実燃費は?改善し向上させる方法まで解説!価格がそれほど高くない
アクアの価格は、車自体の質を考えればそれほど高くありません。下の表に各グレードの価格をまとめたので、見てください。
グレード | 価格 |
S”Style Black” | 1,979,640円 |
Crossover | 2,052,000円 |
G/G”ソフトレザーセレクション” | 2,052,000円 |
S | 1,886.760円 |
L | 1,785,240円 |
G”GR SPORT・17インチパッケージ | 2,527,200円 |
G”GR SPORT” | 2,332,000円 |
L以外のグレードであれば装備にそれほど大きな違いはなく、1,886,760円から購入できます。
内装にこだわりがなければ、Lグレードが1,785,240円で購入可能です。
発売からかなり時間が経っているので、中古車市場では諸費用込みで500,000円~700,000円程度のものもたくさん出回っています。
見た目が可愛くて取り回しもしやすく、なにより国産車でもトップクラスの低燃費。この価格で購入できるのは魅力・長所のひとつです。
ちなみに正しいやり方で値引き交渉をすれば、上記の価格より大幅に安く購入できます。このやり方を知らないと最大60万円以上も損しますよ。詳しく知りたい方は、下記の『たった1分で車を60万円値引きできる裏技』のページをご覧ください。 たった1分で車を60万円値引きできる裏技!安く購入する秘密のテクニックとは?!
安全機能としてToyota Safety Senseがついている
アクアには安全機能として、Toyota Safety Senseがついています。具体的には以下の機能です。
- プリクラッシュセーフティ
- レーンディパーチャーアラート
- オートマチックハイビーム
レーンディパーチャーアラートとは、ウィンカーを出さずに車線をはみ出してしまいそうなときに、警告を鳴らしてくれる機能です。
オートマチックハイビームとは、対向車のライトを検知して、ハイビームとロービームを自動的に切り替えてくれる機能です。ハイビームの切り忘れが防げます。
とくにプリクラッシュセーフティはあまり世話になりたくない機能ですが、ついていることで安心して運転できます。
ちなみにこれらの機能はLグレードとSグレードには標準装備されておらず、つけたい場合はメーカーオプションになるので注意してください。
アクアの欠点・短所
つづいて、アクアの欠点・短所について解説していきます。
乗り心地が悪い!悪くしている3つの要素
アクアは乗り心地があまり良くありません。具体的にどう良くないか解説します。
車内空間がめちゃくちゃ狭い
まず、車内空間がめちゃくちゃ狭いです。運転席に乗っただけだと何も問題ないんですが、後部座席がとにかく狭い。
運転席の位置を身長177cmの私にちょうどいい位置にした状態で後部座席にすわると、写真のように肩の部分を持っていないとすわっていられません。
後部座席を横から見た様子です。ヒザが前のシートにぶつかり、前から後ろへの圧迫感があります。
その圧迫感に押されて身体を反らすと、天井に頭がついてしまいます。
車体が後ろに向かって下がっていく形をしているので、身体を後ろに反らせば反らすほど天井が低くなり、頭がつきやすくなるんです。
このように、成人男性が前部座席と後部座席に並んですわるとぎゅうぎゅう詰めの状態になり、とてもドライブできる状態ではありません。
アクアは5人乗りの車なので、定員いっぱい乗る場合は後部座席に3人乗ることになりますが、幅的に大人3人乗るのはまず不可能です。
子どもだったら幅的には3人乗れそうですが、足元がこれだけ狭いので、やはりきゅうくつに感じると思います。車中泊するなら大人2人までです。
この車内空間の狭さが、アクアの致命的な欠点・短所です。
車のイメージに反して音がうるさい
試乗する前、私のなかでアクアはとても静かな車のイメージでした。が、実際に電源を入れて走行してみると、エンジン稼働中はかなりエンジン音と振動があります。
逆に電気モーターのみで走行しているときは心配になるぐらい静かなので、エンジン稼働中の音と振動が、そのギャップでより強調されて感じます。
個人的に車のエンジン音や振動は好きなんですが、「とつぜん水を打ったように静かになったり、とつぜん大きく鳴り始めたり」を繰り返すことで、乗っていてうるさく感じてしまいました。
静粛性の悪さも、アクアの欠点・短所のひとつです。
悪路走行時にガタガタ揺れる
これも静粛性の悪さですが、アクアは地面からの振動がよくつたわってきます。でこぼこ道を走行したところ、ガタガタと大きく揺れました。
アクアに乗る前に、同じ道路でヴォクシーに試乗していたんですが、ヴォクシーのときはそこがでこぼこ道であることに気づかず、アクアに乗ったことで「あぁ、この道でこぼこしてたんだった」と思い出しました。(ヴォクシーの試乗した感想の詳細は、以下の記事をご参照ください。)
ヴォクシーの試乗レビュー!乗り心地の感想・インプレッション!狭い車内空間で揺れが激しいと、車酔いにつながります。ここまで挙げてきた3つの欠点・短所が組み合わさって、アクアの乗り心地は悪い印象です。
なおアクアの試乗した感想は以下の記事でまとめています。詳細まで知りたい方はこちらもあわせて参考にしてみてください。
トヨタ アクアの試乗レビュー!乗り心地の感想・インプレッション!加速が遅い
アクアは加速が少し遅いです。試乗ではアクセルをふつうに踏んで、5秒ぐらい経っても33km/hしか出ていませんでした。
通常走行モードでもエコモードでもその体感上の遅さは変わらず、荷物を積んでいない最軽量の状態で遅く感じたので、加速に関しては慣れるしかないです。
「少し遅い」程度なら、短時間の試乗では大きな問題になりません。しかし、購入して毎日乗り続けるとなると、走りの悪さは購入を後悔することにつながってしまう可能性があります。
物足りない走行性能が、アクアの欠点・短所のひとつです。
アクアの加速性能については、以下の記事でさらに詳しく解説しています。詳細まで知りたい方は、こちらもあわせてご参照ください。
アクアの加速性能を解説!0-100km/h加速タイムはどのくらい?メーターがデジタルで運転席と助手席のまんなかに設置されている
アクアのメーターは、デジタルメーターです。個人的にデジタルメーターはあまりかっこいいと思えないので、ここはマイナスポイントになります。
メーターの位置自体も運転席の目の前ではなく、運転席と助手席のまんなか辺りに設置されています。
この位置取りによって助手席からもメーターがよく見えますが、助手席からメーターが見えることにあまり必要性は感じません。
やはり車のメーターは、運転席の前にアナログメーターがついているのがいちばんかっこいいと思います。
好き嫌いが分かれるところですが、私的にはこのまんなかに陣取ったデジタルメーターは欠点・短所のひとつです。
乗っているひとが多すぎてつまらない
アクアは2012年以降、国内新車販売台数ランキングでつねにベスト3に入っている大人気車です。
販売台数が多いだけあって、街中でアクアを見かけない日はありませんよね。
人気があるのはいいことですが、逆にいえば、ありふれていてつまらないです。
どこに行っても自分のと同じ車が走っている状況。日本人は「みんなと同じ物」を好むひとが多いですが、私的には自分の車は特別であってほしいと思っています。
車の性能と直接関係ないですし、「みんなと同じ物」を好むひとにとっては、ありふれていることは魅力・長所かもしれません。
しかし私のように「みんなと同じじゃつまらない」ひとにとっては、この特別感のなさ・個性のなさは、欠点・短所のひとつです。
なおアクアの評判は以下の記事でまとめているので、詳しく知りたい方はこちらもあわせて参考にしてみてください。
アクアの口コミ/評判!価格から外装や走行性能まで全てチェック!総評:通勤用に購入するならいい車
アクアの長所・短所を見てきた総評としては、「通勤用に購入するならいい車」だと思います。
通勤なら一人で職場に行って帰ってくるだけなので、いちばんの欠点・短所である後部座席の狭さは関係なくなります。
燃費がとにかくいいことも、毎日の通勤で使うのに財布にやさしいです。
通い慣れた通勤路であれば、悪路を避けるルートもえらびやすいと思います。
結論として、アクアをおすすめできるひととできないひとは、以下のようなひとです。
- アクアがおすすめできるひと
- 基本的に後部座席には誰も乗せない
- 燃費を重視する
- 小回りの利く車が欲しい
- 決まったルートを走ることが多い
- アクアがおすすめできないひと
- 大人3人以上でドライブしたい
- 大人3人以上で車中泊したい
- 静かで快適な車に乗りたい
- 「みんなと同じじゃつまらない」という感覚がある
片方でも当てはまっていると、購入後に後悔することになってしまうので注意してください。
アクアについては以下の記事でも取り上げているので、もっと詳しく知りたい方はこちらもあわせてご参照ください。
アクアは故障が多い?壊れやすいのか故障率をもとに解説!アクアの月、年間の維持費を計算!高いのか安いのか比較して解説!