N-BOXの加速性能を解説！0-100km/h加速タイムはどのくらい？

ここ最近のホンダのなかでも、「N-BOX」は誰もが認めるヒットモデルでしょう。

軽自動車とは思えない居住性と実用性によって、コンパクトカーの地位を奪う勢いで売れてますよね。

いっぽうで、軽自動車ゆえ「走行性能には期待しない」と思う方もいるんじゃないですか？

実際の性能をみなさんに知ってもらうため、今回はN-BOXの「加速性能」にのみ注目してみました。

エンジン性能や0-100km/h加速タイムを参考にしながら、ライバル車とも比較してみたので、ぜひご覧になってください。

N-BOXの加速性能

N-BOXの加速ですが、端的にいうと「スペース系軽自動車のなかでは優秀」という言葉がふさわしいかと思います。

エンジンやボディの性質上、このクラスは加速性能に限度があるわけですが、N-BOXはかなり頑張っているモデルかと。

これを踏まえたうえで、N-BOXの加速性能を順序だてて解説していきたいと思います。というわけで、まずはこちらの諸元表をご覧ください。

項目	諸元
種類	水冷直列3気筒DOHC12バルブターボ	水冷直列3気筒DOHC12バルブ
排気量	658cc	658cc
最高出力	64PS/6,000rpm	58PS/7,300rpm
最大トルク	10.6kgf・m/2,600rpm	6.6kgf・m/4,800rpm
車両重量	890-1,030kg	890kg
PWR	15.63kg/PS	15.34kg/PS
TWR	94.34kg/kgf・m	134.8kg/kgf・m
0-100km/h	13秒	16秒

※水冷、直列4気筒、DOHC、エンジンの詳細は以下の記事をご参照ください。

水冷エンジンのメリット5つ！バイクだけでなく車にも搭載されてる？！

直列3気筒エンジンの特徴！どんな音？搭載車を日本車/外車の車種からそれぞれ紹介！

DOHCエンジンとは？仕組み/構造は？ツインカムとの違いとは？！

補足させていただくと、「エンジン種類～車重」の項目は公式カタログから引用し、「PWR・TWR」は平均重量から算出しました。「0-100km/h加速」のタイムは、オーナーさんの口コミを元にしています。

それでは、具体的な評価を見ていきましょう。

0-100km/h加速タイムの評価

わかりやすく0-100km/h加速のタイムからチェックしていきたいと思います。ターボとNAの2種類があるわけですが、ターボなら約13秒、NAなら16秒程度という感じですね。

オーナーさんの測定方法によってタイムにバラつきがありますが、平均するとこのくらいが妥当でしょう。

数字だけ見てもピンとこないと思うので、こちらにトヨタ車のタイムをまとめてきたので、参考にしてみてください。

車種	0-100km/h加速タイム
アルファード 3.5L	8秒
カローラフィールダー	9.0秒
プリウス	9.5秒
ヴォクシー	11秒
シエンタ（ガソリン）	12秒

やはり乗用車と比較すると、どうしても劣りますね。こればかりは仕方がありませんが、見方を変えると、シエンタなどのコンパクトミニバンともそれほど変わらないんですよね。

「軽自動車のわりに頑張っている」ということが、お分かりいただけるかと思います。

なお上記の表にある車種の加速性能については以下の記事で詳しく解説しているので、詳細まで知りたい方はこちらもあわせて参考にしてみてください。

プリウスの加速性能を解説！0-100km/h加速タイムはどのくらい？

シエンタの加速性能を解説！0-100km/h加速タイムはどのくらい？

エンジンとボディの性能評価

エンジン性能についても目を通してみましょう。ターボモデルなら最高64PS、最大10.6kgf・m、NAモデルなら最高58PS、最大6.6kgf・mという数値ですね。排気量658ccということを考えると、これは標準的な性能といえます。

NAエンジン(自然吸気エンジン)とは？メリット5つ！音が最強の魅力？！

ターボエンジンとは？仕組み/構造は？メリット2つとデメリット4つ！

次に、これを加味してボディの軽量性について評価してみましょう。

車の軽量性を示す指標に、「PWR（パワーウェイトレシオ）」「TWR（トルクウェイトレシオ）」というものがあります。簡単にいうと、出力・トルクに対するボディ重量のことですね。「数字が小さいほど加速が速い」と考えるとわかりやすいです。

N-BOXのPWRは15.63～15.34kg/PS、TWRは94.34～134.8kg/kgf・mということで、ターボとNAでPWRは大差ありませんが、TWRに大きな差が見られます。3秒も加速タイムが違うのは、TWRに差があることが原因と考えて間違いありません。

PWR・TWRについても、参考までにトヨタの数値をまとめてみたので、ご覧ください。

車種	PWR	TWR
アルファード（3.5L）	7.14［kg/PS］	58.4［kg/kgf・m］
カローラフィールダー	8.29［kg/PS］	66.3［kg/kgf・m］
プリウス	13.98［kg/PS］	94.5［kg/kgf・m］
ヴォクシー	10.33［kg/PS］	79.7［kg/kgf・m］
シエンタ（ガソリン）	12.52［kg/PS］	94.2［kg/kgf・m］

出力では到底かないませんが、ターボモデルならシエンタのトルクに届きそうですね。

他社のコンパクトミニバンも似たようなスペックですから、N-BOXはファミリーカークラスなら大きく出遅れないということですね。

MEMO

もしN-BOXを買おうと考えているなら、あわせて正しい値引き交渉のやり方も覚えておくといいですよ。

このやり方を知らないと最大60万円以上も損しますよ。詳しく知りたい方は、下記の『たった1分で車を60万円値引きできる裏技』のページをご覧ください。

たった1分で車を60万円値引きできる裏技！安く購入する秘密のテクニックとは？！

N-BOXの実際の加速感

数字だけではいまいちピンと来ないと思うので、TwitterやYouTubeも参考にしてみましょう。オーナーさんの投稿をいくつかピックアップしてみたので、実際の加速感をご覧ください。

Twitterで加速感をチェック

64車種目、N-BOX(2代目、DBA-JF3)
先代の正常進化バージョン。特に座席の使い勝手が向上していて、ちっちゃなミニバン(表現重複)といった感じ。馬力は普通だけどスムーズな加速 pic.twitter.com/jL30v1LvOX
— 河内飛鳥@帰還 (@KawachiAsukanew) 2018年4月23日

N-BOX最大の魅力は、やはり広い室内空間でしょう。N-BOXに関する投稿の多くは、使い勝手のよさに関するものが多いですからね。

いっぽうで、こちらの投稿者さんのように「加速がスムーズ」と感じる人も一定数見られます。出力が低いのでスピードは出ませんが、トルクはそれなりにあるので、信号発進などではストレスを感じないでしょう。

NBOX納車しました！最近の件は色々進化してて、ちょい昔のコンパクトカーは凌駕してるなー。ターボついてるから、加速も街乗りなら全く問題ない。 pic.twitter.com/gBrN3h2e4m
— すーさん@レヴォさん1周年 (@Soosan_SFG) 2018年11月26日

こちらの方も、最近の軽自動車の出来栄えに感心しているようですね。

隣に映っているのはレヴォーグでしょうか？「ターボ×4WD」のレヴォーグに乗っている方が、街の利でも問題ないと感じているのですから、十分及第点を与えられる加速性能だと思いますよ。

レヴォーグは速いのか？加速性能から0-100km/h加速タイムまで解説！

なんかずっと代車のNBOX乗ってたら乗心地良いし運転楽だし軽で良くなってきた笑笑
ただ加速が悪い、長距離は燃費悪い、狭い、風で持ってかれる泣
それが改善されれば軽が日本の道路にあってる説！
— つっきー (@T4VPL1Tj5GLA4Sr) 2018年12月14日

しかし、やはりいい意見ばかりではありませんね。加速が物足りないと感じる人も多少はいるようです。

こちらの投稿者さんは、代車として乗っていたようなので、普段よりも遅く感じてしまった様子。たしかに、いつも2.0Lに乗っている人なら、物足りなく感じて当然です。

その分、運転の容易さや使い勝手のよさは痛感したみたいですね。

なおN-BOXの口コミ・評判については以下の記事でさらに詳しくまとめているので、興味のある方はこちらもあわせて参考にしてみてください。

N-BOXの口コミ/評判！価格から外装や走行性能まで全てチェック！

You Tubeで加速感をチェック

続きまして、実際の加速感を動画でご覧いただきたいと思います。こちらはターボモデルをメーター測定したものですね。私のほうで簡単に測定してみたところ、約12.5秒という結果になりました。

針の動き出しから測定したので、車体が動き出してから測定した場合もう少し遅いタイムになるかと思います。

これを加味すると、12秒中盤～13秒といったところでしょうか？ターボモデルなら、ファミリーカークラスの加速はありそうですね。

NAモデルの加速動画ですね。開始35秒から加速の測定が始まり、15.42秒という結果がでました。

こちらもメーターの針で測定しているようなので、実際には16秒くらいのタイムになるかと思います。TWRに差があることから、ターボモデルよりもタイムは遅くなってしまうようです。

N-BOXの加速性能を他の車と比較

続きましてライバルにあたる国産車と、その実力を比較してみたいと思います。

今回、比較対象に選んだのはのは日産「デイズルークス」、ダイハツ「タント」、スズキ「スペーシアカスタム」の3台。0-100km/h加速のタイムや、TWRなどに注目しながらご覧ください。

日産デイズルークス

デイズルークスは日産のスペース系軽モデルで、N-BOXと同じく、広い室内空間が武器です。

販売価格もちょうど同じくらいで、ターボとNAをラインナップしていることから、どちらか悩む方も多いことでしょう。

今回はターボモデルを例にして、加速性能を比べてみたいと思います。

項目	諸元
種類	水冷直列3気筒DOHCICターボ
排気量	659cc
最高出力	64PS/6,000rpm
最大トルク	10.0kgf・m/3,000rpm
車両重量	920-1,000kg
PWR	14.84kg/PS
TWR	95kg/kgf・m
0-100km/h	14秒

パッと見てみた感じ、それほど大きな差は見られませんが、車重とトルク性質に注目してみると面白いことがわかります。

まずトルク性能ですが、N-BOXのほうが低回転から効いてきて、なおかつ少し大きいんですよ。さらに車重がやや軽いことから、TWRで上回る結果になっています。

このわずかなアドバンテージが、0-100km/h加速のタイムに表れているということですね。したがって、N-BOXのほうが加速性能が優れているということになります。

なおデイズルークスについては以下の記事でも取り上げているので、興味のある方はこちらもあわせて参考にしてみてください。

デイズルークスの口コミ/評判！価格から外装や走行性能まで全てチェック！

デイズルークスの燃費は悪い？街乗りや高速の実燃費は？改善し向上させる方法まで解説！

ダイハツタント

コンパクトカーに定評のあるダイハツからは、タントを比較対象に選んでみました。

タントも同様の性質を持つモデルで、N-BOXと比べると、柔らかいルックスをしていることが特徴的ですね。この辺りで好みが別れるところでしょう。

では、加速性能についてはどちらが優れているのでしょうか？

項目	諸元
種類	水冷直列3気筒DOHC12バルブICターボ
排気量	658cc
最高出力	64PS/6,400rpm
最大トルク	9.4kgf・m/3,200rpm
車両重量	920-990kg
PWR	14.84kg/PS
TWR	101.1kg/kgf・m
0-100km/h	13秒前半

タントもターボモデルで比較してみましょう。性能を見た感じでは、N-BOXよりもデイズルークスに近い印象を受けますね。

0-100km/h加速は、タイムが13秒台と言われているのですが、正直デイズとそれほど変わらない水準かと思います。

ということで、トルクの性質やTWRといった理由から、N-BOXのほうが加速性能が優れていると考えられます。

なおタントについては以下の記事でも取り上げているので、興味のある方はこちらもあわせて参考にしてみてください。

タントの燃費は悪い？街乗りや高速の実燃費は？改善し向上させる方法まで解説！

タントの口コミ/評判！価格から外装や走行性能まで全てチェック！

スズキスペーシアカスタム

最後に比較するのは、こちらもコンパクトカーづくりに定評のあるスズキより、スペーシアカスタムを選んでみました。

スペーシアカスタムは外見のイメージもN-BOXに近いため、バチバチのライバル関係にあるモデルです。

ただし、ハイブリッドモデルが設定されていることと、価格がN-BOXより安いことで差別化が図られていますね。今回はハイブリッドターボモデルと加速性能を比べてみたいと思います。

項目	諸元
種類	水冷直列3気筒DOHC12バルブICターボ+モーター
排気量	658cc
最高出力	エンジン：64PS/6,000rpm モーター：3.1PS
最大トルク	エンジン：10.0kgf・m/3,000rpm モーター：5.1kgf・m
車両重量	850-950kg
PWR	14.06kg/PS
TWR	90.0kg/kgf・m
0-100km/h	12.3秒