メルセデスベンツと言えば世界に名だたる高級車ですが、最新型だけではなく昔のベンツにも魅力がありますよね。
でも古い車ともなるといろいろ心配なのも事実です。今回は古いメルセデスベンツについてご説明します。
古いベンツに乗っている人はいるか?
メルセデスベンツは日本車に比べれば台数は少ないですが、道を走っていると一日一度は見かけるぐらいの台数は走っています。
それもそのはず、輸入外車の販売台数を見てみるとメルセデスベンツは圧倒的にトップで、同じドイツのBMWやフォルクスワーゲンをしのいでいます。
高級車であるとはいっても、販売台数が多ければその分下取り等で古いベンツが中古車市場に出てきますので、日本には古いベンツは結構な台数があるのです。
古いベンツには最新の車にはない魅力があり、その特徴的なデザインやレトロさが気に入って乗っている人も結構いるのです。
まずはそんな古いベンツに乗っている人のtwitterをご紹介していきましょう。
ファミリーカーとして現役のS123
仕事の合間に車の中で休憩していたら、軽トラに乗ったスキンヘッドのおいさんが声をかけてくるので何事かと思ったら、「その車何年式ですか?」だって笑やっぱ、好きな人は好きなんですよねぇ#旧車#S123 pic.twitter.com/W6zRMygzdN
— うーすけ@カブとベンツと時々キャンプ (@en_ici) 2017年3月11日
こちらのベンツはステーションワゴンタイプのS123で、ぱっと見とてもキレイな1台ですね。
結構古い車なのですが、こちらのお宅ではファミリーカーとして第一線で活躍しているようで、キャンプなどにもこの車で行かれるそうです。
持ち主さんはこのベンツに心底惚れておられるようで、もう150,000km以上乗られているのに整備と修理をこまめにおこなって、車をキープしています。(一般的な走行距離の寿命の詳細は以下の記事をご参照ください。)
中古車は走行距離が何万キロまで安心して乗れる?答えはこれだ!家族の皆さんもなんやかんやと言いつつこの車を大事にされていて、とても幸せな1台ですよね。
今では貴重なデザインの300SEL
@AB721RR 世間的にはただの旧車やけん、パッと見でベンツとは気付かれないハズ。安心、安心♪ pic.twitter.com/5r1Oq96AHh
— おビール様☆ (@Factory_adachi) 2015年6月16日
こちらのベンツは300SELという、当時としては超高級車の部類に入る1台です。特徴はなんといっても縦に長いヘッドライトと、高級感のあるグリルでしょう。
最近の車では、日本車はもとより外車でもこのようなガッシリしているのに優雅なデザインの車にはなかなか出会えません。
旧車の魅力はこういった特徴的なデザインにあり、古くても未だ変わらぬ魅力を保ち続けています。
この車を見たらほとんどの人が「古い」より「何かステキ」と思うのではないでしょうか。
古いベンツは維持が大変
ウィンドーレギュレーター修理中(つω・`)
ベンツは良く窓が落ちる(-ω-。 pic.twitter.com/7bNJaFbSRT— やっくん (@aristosilvia) 2017年4月23日
ベンツに限らずですが、古い車はトラブルの巣窟で、思いもよらぬ故障が起こるものです。
こちらの方のベンツはなんと運転席か助手席のウインドウが動かないトラブルに見舞われてしまい、修理されているようです。
普通の車に乗っている分にはウインドウの故障なんてほとんど遭遇しませんのでビックリしますが、旧車に乗っているとこれ以上のありえないトラブルが起こることもあります。
旧車にトラブルは付き物ですので、あらかじめ何かが起こるものだと覚悟して乗らなければいけません。
ベンツの故障については以下の記事で解説しているので、興味のある方はこちらもご覧ください。
壊れやすい?ベンツは故障が多いのか故障率の実態とは?!古いベンツのメリット・デメリット
古いベンツには今の車にはない魅力があり、旧車に乗っているというだけで楽しくなってしまうものです。
しかしやはり古い車には違いありませんので、さまざまなデメリットもあるのが事実です。
ここからは古いベンツに乗る際のメリットとデメリットをご説明しましょう。
古いベンツのメリット
古いベンツに乗ることのメリットは主に次の4つが挙げられます。
独特なデザイン
古いベンツの魅力は何といってもデザインです。最新のベンツのデザインを見てみると、Gクラスを除いて結構張り出し感のあるマッシブなデザインが多くなってきました。
決してカッコ悪いという意味ではありませんが、古いベンツのデザイン路線とは全く違う方向性です。(今のベンツのデザインの詳細は以下の記事をご参照ください。)
【画像】ベンツのかっこいい車種ベスト10!デザインが最高なものを紹介!1970年代のベンツは曲線を多用した優雅なデザインでしたが、1990年代に近づくにつれて直線的なデザインに変化していきました。
しかし全体的にあまり張り出しの少ないシンプルなデザインが多いのですが、単純すぎず高級車として魅力あるデザインになっています。
その最たる例はメルセデスベンツ300SLでしょう。この車は1950年代~1960年代の車なのですが、そのボディラインは優雅で流れるような曲線が特徴的で、どこから見てもため息の出るような美しさです。
さすがにこの車は数億円のプレミア価格が付いているので手に入れるのは難しいのですが、旧車の魅力が最も伝わりやすい1台でしょう。
人から注目されること間違いなし
古い車に乗っていると、いろいろな人から声を掛けられることがあります。
例えば街中で信号待ちをしている時や買い物で駐車場に止めた時など、ふと「素敵な車ですね」と知らない人から声を掛けられます。
ほとんどの場合は車の魅力に思わず声をかけた場合が多く、旧車の魅力は乗っている人だけではなく周囲の人にも伝わるのです。
自分の車を褒められて悪い気はしませんし、お相手もきっと楽しいひと時を過ごしていることでしょう。旧車は周りの人まで幸せにするパワーを持っているのです。
そもそもベンツというだけで注目はされます。ベンツの世間的なイメージについては以下の記事をご参照ください。
ベンツのイメージは悪い?!クラスごとにイメージを徹底調査!買い取り価格は下落しづらい
中古車に付き物なのは年式による買い取り価格の下落ですが、ベンツに限らず古い車にはそのデメリットが少ないのです。
一般的に中古車価格というのは毎年ある一定割合で下がっていくのですが、古いベンツなどの車にその考え方を適用すると間違いなく0円になってしまうでしょう。
しかし古い車にはまた別の相場が適用されており、ヴィンテージ価格と言えるある一定の価格相場があります。
古い車、希少な車、または人気のある車ほど高くなっている傾向にあり、旧車を買ったとしてもその後の買い取り価格は余り下落しないのです。
普通の中古車ほど売れ行きの良い商品ではないですし、整備や修理にもお金がかかっているので、中古車価格を下げることができないという理由もあります。
古いベンツを買う時に買い取り値段のことまであまり考えませんが、知っておくと安心材料が一つ増えるでしょう。
なお買い取り価格がどうやって決まるかは以下の記事で解説しているので、こちらも参考にしてみてください。
何で決まる?車(中古車)の買取査定額の相場を左右する8つの要素!ほかの旧車乗りの人と交流が持てる
古い車に乗っている人たち同士は結構交流があるもので、ネットやSNS、または実際に集まる「ミーティング」と呼ばれる集会まで、さまざまな形の交流があります。
古い車に乗っているとどうしてもいろいろな人に見てもらいたくなりますし、そういう人たちが集まるのも自然な流れでしょう。
ちょっとした車の話題から話がはずむこともよくあり、古い車に乗って気が付くと友達が結構増えていることでしょう。
ミーティングともなると、ある場所に自慢の車を持ち寄って集まることになりますので、さらにそこから交流が広がっていきます。
そこでは車自体の話題から、修理やトラブルの苦労話、修理部品の情報など、古い車に乗っている人じゃないと分からないことも話すネタになります。
古いベンツに乗るのであれば、ベンツ愛好家の集まるミーティングに参加するのが楽しいですよ。
これらの他にもベンツにはたくさんの魅力があります。古いベンツに限らない魅力については、以下の記事でさらに詳しく解説しています。こちらもあわせてご覧ください。
絶対的な最高の魅力!ベンツの7つの良さをわかりやすく解説!古いベンツのデメリット
古いベンツに乗るのは確かに楽しく魅力的なことなのですが、やはりデメリットは多数存在します。
古い車に乗る以上は避けられないことも多いので、それ相応の覚悟が無ければ維持していくのは大変でしょう。
そんな古いベンツのデメリットを5つご説明します。
維持費が高額
古いベンツに限らず古い車に乗る場合、維持費はどうしても高額になってしまいます。
一番わかりやすいのは燃費で、古いベンツは結構燃費が悪く、リッター5km程度であることも珍しくありません。
最新の車は悪くてもリッター10kmぐらいはありますので、燃料代が倍以上かかることがあるのです。
しかもベンツのガソリンの種類は間違いなく「ハイオク」ですので、ガソリン自体の値段も割高になります。(ガソリン仕様の詳細は以下の記事をご参照ください。)
実は軽油?!ベンツのガソリンの種類はハイオク?レギュラー仕様?どれか解説!他の維持費も軒並み高額になり、自動車税や自動車重量税などの税金関係が厳しくなります。
自動車税はエンジンの排気量によって変わるのですが、古いベンツはかなり排気量が高い傾向にあるので、毎年の納税額が70,000円~100,000円ぐらいしても珍しくありません。
最近のベンツなどだと40,000円~60,000円ぐらいで済むので、4割増しぐらいは負担が厳しくなります。
また自動車重量税については13年経過、または18年経過ごとに税額が増えていきますので、古いベンツの場合はどちらかに引っかかる可能性が大いにあります。
最新のエコカーでは25,000円ぐらいの税額に対し、13年経過では57,000円、18年経過で63,000円と、倍以上変わってきます。
維持費が高額になるのは旧車には付きものですので、あらかじめ金額を把握していないと思わぬ出費を強いられます。
任意保険も高額になる
車の維持費の一つではありますが、車にかける任意保険の支払金額も古いベンツでは上がっています。
任意保険は保険会社が車の種類やグレードによって金額を決めるのですが、基本的に新しければ安く、古い車になるにしたがって金額は上がっていきます。
古い車の方がトラブルも多く修理費が高くなるので、保険料もそれに見合った金額にせざるを得ないのです。
いつ壊れるかもわからないので、保険会社としてはかなりリスクのある契約となります。それに見合った保険料にするので、どうしても高額になってしまいます。
修理も高額
維持費や保険料だけでなく、トラブルが起こったときに必要な修理部品も軒並み高額です。
例えば国産車で交換に100,000円ぐらいかかるエンジンのウォーターポンプ交換ですが、古いベンツで同じ修理をすると300,000円以上、ヘタをすると500,000円近く取られるこもあります。
そもそも古い車の場合には純正部品の在庫なども乏しく、部品自体が高額になってしまうのはしかたないのです。
それに加えて整備性をあまり考えられていない設計の元で作業するので、通常の車より作業時間も取られます。
結果、国産車ではありえない金額の修理費がポンとのしかかってくることになるのです。
ただ正しいやり方で値引き交渉をすれば数十万円は安くなるので、その分修理費もあまり気にせず購入できます。
このやり方を知らないと最大60万円以上も損しますよ。詳しく知りたい方は、下記の『たった1分で車を60万円値引きできる裏技』のページをご覧ください。 たった1分で車を60万円値引きできる裏技!安く購入する秘密のテクニックとは?!トラブルは必ず起こる
古いベンツに乗っていると、必ずさまざまなトラブルに見舞われます
ある時はエンジンがかからなかったり、エアコン、ヒーターなどが作動しなくなったり、塗装がはがれて錆が出てきたりと、普通の車ではなかなか発生することのないトラブルが多く起こります。
古いベンツに乗るときには必ず何かしらのトラブルが起こることを前提としておき、なにかあった場合に頼れる中古車修理工場なども探しておく必要があります。
中古車修理工場の中にはスキル的に対応できないところも数多くありますので、信頼できる修理工場は本当に重要です。
ベンツの故障については以下の記事で解説しているので、興味のある方はこちらもご覧ください。
壊れやすい?ベンツは故障が多いのか故障率の実態とは?!乗り続けるには覚悟がいる
これまでに説明したようなデメリットが多数ありますので、とにかく古いベンツに乗り続けるにはかなりの覚悟が必要です。
購入前や購入直後はまだ夢しか見ていないので覚悟はあまりないかもしれませんが、次第に実態が分かるとともに大変さに気づくことでしょう。
その大変さは古い車に乗り続ける限りはいつまでも付きまといますので、ただ単に車が好きというだけでは長続きしません。
それ相応の経済力や家族の理解、駐車場の状況などさまざまな要素が複雑に絡みますので、これらにしっかり対応できる覚悟がなければなりません。
しかし一番大事なのは、やはりその車が「好き」ということです。好きだからこそ苦労しても乗り続けようと思うのですから。
ベンツの経済的な面については以下の記事でも掘り下げています。こちらもあわせて参考にしてみてください。
購入には年収制限が?ベンツオーナーになるには年収はどれだけ必要?古いベンツが欲しい場合
もしあなたが古いベンツを購入したいと思ったら、いくつか購入方法があります。
中古車店で購入する
まず最も一般的な方法ですが、普通の中古車と同じように中古車店で購入する方法です。
どんなに古い車といっても中古車市場では1台の車ですので、普通の中古車と同じ手続きで購入できます。
もちろん気に入った車があるかどうかは中古車店次第ですし、車自体の状況もさまざまでしょう。
きちんと整備ができるスキルのある中古車店が望ましいですし、事故車を販売していないかどうかも良く確認する必要があります。
また古い車や古いベンツ専門の中古車店なども存在しますので、そちらのほうが専門的な知識は豊富です。整備や修理をしっかりできる反面、価格は多少高めになりがちですが。
近年は中古車情報誌や中古車情報サイトで全国の中古車店の在庫を確認できるので、それらを活用すれば効率よく探すことができますね。
なお中古車を買う際の基本的なポイントは以下の記事で解説しているので、こちらもあわせて参考にしてみてください。
初心者が絶対意識すべき中古車の選び方の5つのポイント・コツ!ネットオークションで見つける
中古車はネットオークションにもかなりの台数が出品されており、その中に古いベンツも含まれます。
オークションなので人気のある車はすぐ売り切れるか高額になりますが、思わぬ出物に出会えるのもネットオークションの魅力です。
しかしその反面、個人同士の取引となると保証や整備、信頼度の点で不安は残りますし、ともするとトンデモない車を買わされてしまうことも珍しくありません。
もしオークションで落札しても、お金の振り込みの前に一度実際の車を確認しに行くぐらいの慎重さが必要でしょう。
オークションで購入する際の注意点は以下にまとめていますので、購入を考えている方はこちらも参考にしてみてください。
油断禁物?!中古車のオークション代行でありがちなトラブル5つ!旧車取引の専門サイトを活用する
旧車やクラシックカーの愛好家同士で売買するための専門サイトがいくつも存在します。
例として一つのサイトをご紹介しましょう。
「エンスーの杜」というサイトがありますが、このサイトでは古いベンツに限らず世界中のクラシックカー、ヴィンテージカーが取引されています。
参考 エンスーの杜基本的には個人同士の売買になるのですが、このサイトの専門スタッフが車のチェックをしたり、写真や動画を撮ったりとかなり仲介サポートをしてくれます。
そのおかげでクオリティの高いクラシックカーが並んでおり、人気のある車はすぐに売り切れてしまうほどです。
その辺の中古車情報サイトよりよっぽど専門的なことがかかれていますし、写真もかなり細かいところまで載せてあるので、古いベンツを探すにはかなり便利なサイトでしょう。
このようなサイトはさまざまありますので、あちこちのアンテナを伸ばしておくと思いもよらない1台に巡り合えるかもしれませんよ。
これからベンツを買おうと思っている方は、以下の記事もぜひあわせてご覧ください。購入の参考になりますよ。
ベンツの中古車はなぜ安い?安価な理由はこの3つだ!ベンツはなぜ高いのか?考えられる3つの理由!