メルセデスベンツといえば高級車の代名詞的存在であり、誰でもベンツの車は国産車より高額というイメージをもっています。
しかしベンツの車がなぜ高いのか、についてはあまりよく知らないことが多いですよね。
今回はベンツの車がなぜ高いのか、についてご説明しましょう。
ベンツの価格は高いのか?
ベンツの車が高い理由を述べる前に、まずは実際にベンツとほかの車がどのぐらいの価格差があるのか見てみましょう。
日本でのベンツのライバルといえば、同じドイツメーカーのBMWや、国産車ではレクサスあたりです。
どのメーカーも高級車を売り物にしているメーカーですが、高級車だけではなくエントリーモデルからミドルクラスまでラインナップが豊富です。
ではこの3つのメーカーの車で、エントリーモデル、ミドルクラス、最上級車の3車種で価格を見てみましょう。
ベンツ、BMW、レクサスの価格差
この3メーカーの車を比較するにあたって、価格は車両本体価格のみとし、オプション装備などは省くものとします。
またハイパフォーマンスモデルなどの派生車も外します。
2017年8月現在のラインナップで、価格差は次のようになっています。
エントリーモデル | 車種 | 価格 |
メルセデスベンツ | Aクラス | 2,980,000円~4,950,000円 |
BMW | 1シリーズ | 3,193,000円~4,330,000円 |
レクサス | CT200h | 3,662,000円~4,608,000円 |
ミドルクラス | 車種 | 価格 |
メルセデスベンツ | Cクラスセダン | 4,410,000円~5,750,000円 |
BMW | 3シリーズセダン | 5,150,000円~6,530,000円 |
レクサス | IS | 4,700,000円~6,385,000円 |
最上級 | 車種 | 価格 |
メルセデスベンツ | Sクラスセダン | 11,280,000円~23,310,000円 |
BMW | 7シリーズ | 12,490,000円~15,760,000円 |
レクサス | LS | 8,548,000円~15,954,000円 |
※細かい価格の詳細は以下の記事をご参照ください。
ベンツは新車/中古でいくらで買えるか?全車種の価格を車検費用とともに解説!BMWが高い理由2つ!価格が高額な車種ランキングとともに解説!一番高いのはこれだ!レクサスを価格が高い順に紹介!こうして比較してみると、エントリーモデルやミドルクラスではベンツがとびぬけて高いわけではありません。最低価格だけを見るとむしろレクサスのほうが上だったりします。
しかしさすがに最上級ともなるとベンツが一歩躍り出ており、Sクラスの中でも最上級モデルであるS600ロングは他メーカーにはない20,000,000円越えになっています。
ベンツの高額なイメージはまさにこのような上級クラスの車で培われたものであり、中間クラスでは実際にはほかの高級車メーカーと肩を並べています。
関税は欧州車は関係ない
輸入車の価格が高い場合にその理由として考えがちなのが輸入関税ですが、実は現在の欧州車では関税は撤廃されていてその影響は全くありません。
自動車の輸入関税は主に自国のメーカーを保護する目的で導入されるもので、現在主要な自動車関税は日本からアメリカへの輸出時にかかる2.5%があります。
しかしアメリカから日本への関税は0%であり、いかに日本車が競争力を持っているかが分かります。
欧州からの輸入車にかけられる自動車関税は、欧州から日本への輸入については0%ですが、日本から欧州への輸入の場合には10%が課税されています。
ですので日本に入ってくるベンツやBMWなどの車の価格には関税の上乗せ分などはなく、ベンツが高額である理由にはなりません。(逆のパターンならあり得ますが)
なお正しいやり方で値引き交渉をすれば、上記の表の価格よりもう少し安く購入できます。
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ではベンツが高額である理由とは、どんなものがあるのでしょうか?
ベンツの価格が高い理由
ベンツが日本車よりも優れていると言われている理由は、そのデザインのよさであったり日本車にはない乗り心地のよさなどが挙げられますが、これらは見る人によって変わる主観的な意見です。
そういった日本車と違う点はあるにせよ、価格にダイレクトに反映されるものではありません。
それ以外にも客観的にベンツが高額である理由がありますので、そちらを説明していきましょう。
ステータスの高さの証明
ベンツを購入する人が重視する点の一つにステータスの高さがあり、ベンツはあまたある日本車よりもステータスが高いというのが一般的な意見です。
ステータスの高さの判断基準の一つには物の値段があり、高額なものを買うことがその証明となりえます。
そのため高いステータスの象徴の一つであるベンツは、ある程度高額であることが求められており、グレードの高い車ほどその傾向は強くなります。
現在は日本市場だけでなく世界的な評価としてレクサスはベンツに一歩及ばないと言われていますが、それが最上級車の値段の差に表れているのです。
車が高い方が良いというと庶民的な感覚ではおかしいと思ってしまいますが、世の中にはそのように考える人もいるということです。
ステータス性については以下の記事でも掘り下げているので、こちらもあわせて参考にしてみてください。
ベンツは高級車じゃない?大衆車?ドイツでの価格は意外すぎた?!クオリティの高いイメージ
ベンツのセールスポイントの一つはやはりその上質感や高級感ですが、これは日本車ではまだまだ追いつけないレベルにあるのは確かであり、高額であっても購入してもよいと思う人は沢山いるでしょう。
こういったイメージが定着しているため、ベンツは日本車より高額であっても販売台数は伸びています。車が高額である場合かならず他車と比較して秀でているところが必要です。
日本車ではそれが燃費の良さであったり、信頼性の高さに表れてきますが、欧州車の場合にはデザイン的な点でアドバンテージがあります。
ドイツは高級車を作っている歴史も長く伝統があるため、常に世界をリードしたデザインを発表しています。
日本車もそれに頑張って追いつこうと努力していますが、やはりイメージが優先するのは先行している欧州車であり、実際日本車では及ばないところが多数あります。
こういったブランドイメージはベンツが日本に入ってきた当初から維持されており、日本でのベンツの販売を一手に担っていたヤナセなどが頑張った結果です。
それはヤナセがベンツの販売時に値引きをしない姿勢にも表れています。高額な車ですがそれに見合うクオリティを備えていれば十分な競争力があるということですね。
ベンツのブランドイメージについては、以下の記事でさらに詳しく解説しています。こちらもあわせてご参照ください。
ベンツのイメージは悪い?!クラスごとにイメージを徹底調査!安全性の高さ
ベンツには常に最新の安全技術が盛り込まれており、この分野でも世界をリードして先進的な装備を充実させています。
こういったところでの先見性がベンツが高額な理由の一つです。
ドイツ車は昔から安全性には力を入れており、速度制限のないドイツの高速道路を走るための車には必須でした。
現在はほぼすべての車に標準装備されているエアバッグなども初期に搭載したのはベンツであり、最新の安全装備はベンツに初採用されることも多いです。
またベンツの車体は剛性が高く作られており、走行安定性だけでなく衝突安全性も高い車体となっています。
高額であっても何より大事な安全性に重きが置かれている点が、ベンツが高額でも売れ行きのよい理由の一つです。
ちなみにベンツは基本高額ですが、中古車となると一気に価格は安くなります。このことについては以下の記事詳しく解説しているので、こちらも参考にしてみてください。
ベンツの中古車はなぜ安い?安価な理由はこの3つだ!これからベンツを買おうと思っている方は、以下の記事もぜひあわせてご覧ください。購入の参考になりますよ。
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