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プリウスは危険な欠陥車?暴走事故が多いのはなぜか徹底考察!

トヨタ プリウスは常に販売台数の上位にある人気車種で、長らく販売台数で1位だったクルマです。

大人気のプリウスですが、たまにプリウスでの事故の話題がニュースになり、車の暴走が原因だったりしますね。

でもプリウスは本当に事故の多い車なのでしょうか? 今回はプリウスの事故について詳しくご説明します。

プリウスの事故件数は多いが事故率は高くない

プリウスが事故の多い車なのかどうかを話す前に、そもそもプリウスの事故は多いのかを考えてみます。

実際の事故事例と事故の原因まとめ

まずは、実際の事故事例と事故の原因を見てみましょう。

確かにプリウスの事故をインターネットで探すと情報が見つかります。

福岡のプリウスタクシー暴走事故

プリウスの交通事故画像※画像はイメージで、実際の事故とは関係ありません。

プリウスでの暴走事故で近年一番有名となったのが、2016年に福岡で起きたタクシーの暴走事故でしょう。

この事故では64歳のタクシー運転手が運転するプリウスが突然暴走し、10人の男女を巻き込んだうえで病院に飛び込みました。

残念ながらこの事件では10人のうち3人が亡くなり無くなり、7人も重軽傷を負うという大惨事でした。

参考 福岡の10人死傷タクシー暴走事故、運転者を過失致死傷で起訴Response

この事故では事故現場から50m手前で車が急加速したという目撃情報があり、どうやらそのあたりで何か問題があったのです。

当初はプリウスのブレーキの不具合ではないか?と騒がれましたが、警察の捜査の結果では運転席の下に敷くフロアマットが原因だったようです。

この運転手は純正のフロアマットの上に別のフロアマット敷いていたらしく、その2枚目がアクセルペダルに引っかかったのが原因で車が急加速してしまったようです。

その後の調査で車の運転状況を記録するレコーダーを確認したところ、アクセルしか踏まれておらずブレーキは使われていなかったことが判明しました。

最終的には運転手のブレーキとアクセルの踏み間違い、およびフロアマットの件が重なった過失致死傷罪で起訴が進んでいます。

大阪梅田でプリウス暴走

こちらも2016年に大阪で起こった事故で、51歳の男性が運転していたプリウスが街中の人の群れに突っ込みました。

この事故でははねられた通行人の男性が死亡し、運転手も死亡、また数人が重軽傷を負いました。

参考 黒いプリウス突然、交差点に「歩行者が次々と高さ2mも跳ね上げられ…」 目撃47歳バイト男性、恐怖を語る産経 WEST

この事故では運転手が死亡しているので直接の原因がわかりませんが、どうやら運転中に心臓発作等の体調変化があったのか、突然意識を失って車が暴走したようです。

車自体に原因があるというよりは、運転者の過失である可能性の高い事故です

埼玉の踏み間違いによる事故

こちらはプリウスの事故かどうかはっきり判別はできませんが、車の暴走事故事例でありがちなものですので、参考としてご紹介します。

この事故は2017年に埼玉県で起こりましたが、ショッピングセンターの駐車場で運転手の乗っているハイブリッドカーが突然暴走し、何人かを跳ね飛ばしたあとで他の車にぶつかって止まりました。

この事故でははねられた女性が亡くなる惨事となり、また暴走した車の助手席に乗っていた男性も重傷を負っています。

参考 ショッピングセンター駐車場で高齢者運転のクルマが暴走し、4人が死傷Response

運転していたのは76歳の女性ですが、アクセルとブレーキのペダルの踏み間違いが事故の原因のようで、AT車の事故事例としては比較的多い部類のものです。

プリウスの事故率はとくに高いわけではない

自動車保険と事故率

ここまで具体的な事故事例を3件ご紹介しましたが、そもそもプリウスは事故の多い車と言えるのでしょうか?

結論からいうと、プリウスは決して事故率の高い車ではありません。

任意保険の料率クラスで事故率は予測できる

車の事故率については正式な情報は公開されておらず、メーカーや専門機関でしか把握していません。しかし車種ごとの事故の多さを見極める手段の一つとして、任意保険の料率クラスを比較する方法があります。

任意保険の料率クラスとは、その車の事故率や故障率をもとにその車種にどのぐらいの保険料を掛けるかを決める基準です。

料率クラスは1~9まであり、1がもっともリスクが低く保険料は安くなり、数字が大きくなるほど事故率なども高まっていると言えます。

なおプリウスは以下の記事で解説していますが故障率はかなり低く優秀なので、この任意保険の料率クラスにはほとんど事故率が反映されていると考えていいでしょう。

タイヤのないプリウス壊れやすい?プリウスは故障が多いのか故障率の実態とは?!

プリウスの任意保険料率は高いとは言えない

プリウスがどの程度のクラスかというと、任意保険料率クラス検索によると、車種とグレードによって細かく変わりますが、おおむね4~6の間ぐらいとなっています。

参考 任意保険料率クラス(2018年度版)自動車ランニングコスト

中間のランクですので、トラブルや事故が少ないわけではないけれども、決して高いとは言えないレベル、ということでしょう。

なおこのクラスにはほかにも以下のような車があります。

  • トヨタ エスティマ
  • マツダ アクセラ
  • ホンダ オデッセイ

(これらの車も以下の記事で書いている通り故障率は低いので、任意保険料率クラスがそのまま反映されていると考えていいでしょう。)

3台のエスティマエスティマは故障が多い?壊れやすいのか故障率をもとに解説!マツダの故障修理マツダ車は故障が多い?壊れやすいのか故障率をもとに解説!ホンダのロゴホンダは故障が多い?壊れやすいのか故障率をもとに解説!

これからわかることは、プリウスという車種は決して事故率が高い車ではないということです。

そもそも販売台数が多く、台数が多ければそれだけ事故の絶対件数もあがり、事故の中でプリウスが多く感じるのも当然です。

車の安全性云々よりも、ドライバーが多いことが事故率の多さにつながっているとも言えます。

たまに「プリウスはブレーキに欠陥があって事故が多い」などという話も聞きますが、事故率を具体的に把握している保険会社の判断としては、中間ぐらいという結果です。

安全性の観点から言って、もちろんプリウスは買っても大丈夫です。いたって普通の車なので安心して購入できます。

MEMO

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プリウスでの事故が起きる主な原因はヒューマンエラー

事故率としては、プリウスは高いと判断されていません。ただプリウスの事故は実際起きているわけです。

では事故が発生している原因は何なのでしょうか? 詳しく原因を見ていきましょう。

プリウスで事故が起きる3つの主な原因

よく分析すると、車自体に問題があるというよりは、ヒューマンエラーの場合が多いことがわかります。

アクセルとブレーキの踏み間違い

アクセルを踏もうとする人

車の暴走事故の原因として多いのがこれで、ブレーキを踏んで止まろうとしたところ、間違ってアクセルを思いっきり踏み込んでしまうことによる暴走です。

この原因はプリウスに限らず、すべてのAT車に言えることで、ペダルが2つしかない車では起きがちの事故です。

なぜ踏み間違いが起こるのかと言えば、主にはドライバーの勘違いによるのですが、それに加えて急加速した時にパニックになりブレーキを踏めないことも問題になります。

車が急加速したからといって、すぐにブレーキに踏みかえておけば車はあまり暴走せずに止まることができます。

しかし運転に慣れていない人や、判断の遅れがちな高齢者などはパニックに陥るケースが多く、その結果暴走が止まらず重大事故につながるのです。

一応自動車メーカー側でも踏み間違いしても暴走を止めるシステムを組み込んでいます

しかしそれとてドライバーがパニックになっていては本来の効果を発揮しないので、一番重要なのはドライバーの冷静な判断なのです。

急病や体調悪化による暴走

体調のいい運転手

2つ目の事故事例がまさにこれで、運転中に急病が発病したり、体調が悪化するなどして、予期せぬところでドライバーが意識を失うことがあります。

その際にアクセルぺダルを踏みっぱなしになると、暴走事故につながってしまいます。

これも高齢者に多い事故で、血圧降下や心臓発作などによって意識を失ったり、服用している薬の副作用で体調が悪化したりすることもあります。

こういった事故はなかなか防ぎきれるものではなく、ドライバーが体調に気を付けて運転できるかの判断をするほかありません。

また若い人でも持病が原因であったり、本当に突然の体調悪化の場合などもあります。

いずれにしても暴走事故の原因として、年々増えていっているものの一つです。

プリウスの台数の多さ

車がたくさん作られている工場

事故の直接的な原因とは違うのですが、プリウスが事故が多いと言われる背景には台数の多さも関係しているでしょう。

以下の記事でも解説していますが、プリウスは販売台数でトップを連続で取るほど人気で口コミの評判も高く、街中に出回っているプリウスの台数はそれこそかなりの数に上ります。(詳細は以下の記事をご参照ください。)

プリウス フロントプリウスの口コミ/評判!価格から外装や走行性能まで全てチェック!

台数が多ければ事故の絶対数が増えるのは自然なことであり、さまざまなヒューマンエラーと相まってプリウスの事故が多いように見えるのです。

プリウスの事故原因を探ってみれば、多くは車の欠陥ではなくドライバーの操作ミスが原因であることからも、プリウス固有の原因での事故事例は少ないことが分かります。

またプリウスの運転者には高齢者の割合が多いことも原因の一つでしょう。

プリウスは現行モデルで4代目であり、初代から累計するとかなりの数に上ります。古いプリウスでもプリウスはプリウスなので、事故が起きれば目立ってしまうことはさえけられません。

プリウスの車自体の欠陥はない

プリウスは過去に車が急発進するという問題でリコールを出しており、その時の原因は純正のフロアマットが問題でした。

最初の事故事例と同じではありませんが、純正フロアマットを固定するピンが折れてしまうことによりマットが外れてアクセルを戻す妨げになっているというものでした。

(この時は2枚マットを使うなどはありません)

しかしこの問題に対しては2010年ごろにリコールで対策しており、その後のトヨタ車に対策が織り込まれているので、少なくとも2010年以降のプリウスであればその問題はなくなっているはずです。

その他に現在のプリウスの欠陥といえるほどの問題は起きておらず、車自体には暴走を助長させるような不具合は出ていません。

もちろん設計上で問題がなくても、車は1台1台違うので中には問題や故障のある車のあるでしょう。

しかし全体的にはプリウスとして欠陥といえるような問題は、現在はありません。以下の記事でも触れていますが、プリウスαやプリウスPHVも同様に欠陥と呼べるほどの問題はありません。

プリウスαプリウスαは故障が多い?壊れやすいのか故障率をもとに解説!

プリウスは通常の車と同様に危険で欠陥車ではない

早朝のプリウスの走り

さてプリウスが危険な欠陥車かどうかといえば、あくまで車自体には暴走の原因となるような欠陥はないと考えます。

それより事故の原因として考えられるのは、ドライバーの運転ミスがほとんどでしょう。

それでも自動車メーカーとしてはドライバーが原因の事故を少しでも減らすべく、さまざまな機能を車に搭載しています。

安全装備をご紹介しますが、これも決して万能ではなく、最終的には私たちドライバーの冷静な判断が一番重要なことには変わりありません。

現状では車はあくまで衝突回避のサポートをするだけなので、最終的に衝突を回避するにはドライバーの操作が必要不可欠です。

ブレーキオーバーライドシステム

車の暴走の原因で割合の多いペダルの踏み間違えですが、もしアクセルとブレーキを同時に踏んだ場合にブレーキを優先させるのがこのシステムです。

踏み間違いを起こしてしまうと勢いパニックに陥る人もいますが、このシステムがあればとにかくブレーキを踏めばエンジンが止まるようにできており、パニックの中でも比較的対処しやすいようになっているのです。

しかしこのシステムも、ドライバーがパニックのあまりアクセルペダルから足を離さなかったら作動しません。

暴走してしまったらとにかくブレーキペダルさえ踏めば車は止まりますので、冷静な対処が必要なのです。

インテリジェントクリアランスソナー

このシステムは、車の前後にソナーセンサーを備えることで障害物を検知でき、急発進時に前進と間違えてバックしてしまったときなどに有効です。

障害物からある一定の距離まで近づいた場合に、危険を回避するために自動でブレーキを掛けることができます。

これにより誤発進で急速後退してしまっても、障害物を検知して車がとまってくれるのです。

ギアセレクトの間違えによる誤発進も事故の原因としては多いので、有効な安全装備の一つです。

またこのソナーは急な前進の際にも機能し、車の加速が一定以上できないようになります。

これで前方への誤発進に対しても一定の対策になっています。

プリクラッシュセーフティ

この機能はいわゆる自動ブレーキシステムで、前方の障害物や車、歩行者などを検知した際にドライバーに注意を促し、衝突の危険がある場合には衝突回避を手助けします。

車に搭載されたセンサーが衝突の危険のある物や人を検知すると、まずブレーキを促すためにドライバーに警告音とメッセージで通知をします。

その時点でドライバーがブレーキを踏むと、車側でもブレーキをある程度かけて停止をサポートして衝突の回避を行います。

もしドライバーがブレーキを踏めなかった場合には、車が自動でブレーキをかけ車を減速させますが、トヨタのシステムでは完全停止まではサポートしていないので、最終的にはドライバーが車を停止させる必要があります。

とくに歩行者に対しては車が完全停止せず衝突する危険が出てくるのですが、トヨタでは2017年末までに完全停止までサポートするシステムを全車に装備するといっています。

このシステムも現状ではドライバーの操作が必須であり、完全な衝突安全技術にはなっていませんが、今後の進化に期待が持てるシステムです。

プリウスは欠陥車ではありません。人に合う合わないという嗜好の問題はありますが、危険な車ではないのです。

事故が多いと言われがちですが、単純にプリウスに乗る人が多いという要素が大きいでしょう。

やはりトヨタ車で圧倒的な信頼感があり、以下の記事で詳細を解説していますが、寿命の年数もかなり長いです。もちろん安心して購入できます。

街にとまるプリウスプリウスの寿命の年数!走行距離の限界からバッテリーの寿命まで徹底解説!

ただ欠陥というわけではありませんが、欠点がなくはないので、しっかり自分にあったかは判断した上で購入を検討してみるといいでしょう。以下の試乗記事も参考にしてみてください。

プリウス フロントから新型プリウス(50系後期)の試乗レビュー!乗り心地の感想・インプレッション!