シャープでスポーティなエクステリアが魅力的なヴィッツ。
ビッグマイナーチェンジでスポーティパッケージやGRスポーツのような軽快な走りが強調され、さらに待望のハイブリッドが追加され非常に魅力的になりました。
そんなヴィッツですが、燃費は良いのでしょうか。
走り方によってどう変わるのでしょうか。
ここではヴィッツの燃費について解説していきます。
ヴィッツの燃費・実燃費
まずはヴィッツのカタログ燃費と実燃費の差をチェックしていきます。一般的に実燃費はカタログ燃費の6~7割ほどだと言われていますがどの程度達成しているのでしょうか。
ヴィッツにはハイブリッドモデルと2つのガソリンモデルがあるのでそれぞれの数値を検証します。
ガソリンモデルの燃費・実燃費
ガソリンモデルは1.0Lモデルで24.0km/L、1.3Lモデルで25.0km/Lです。では実燃費はどのような数値になるのでしょうか。
燃費の種類 | 1.0L | 1.3L |
カタログ燃費 | 24.0km/L | 25.0km/L |
街乗り燃費 | 14~16km/L | 13~16km/L |
高速燃費 | 15~19km/L | 18~22km/L |
実燃費はこの様になります。カタログ燃費達成率はおおよそ6割と、ガソリンモデルとしては若干心もとない数値です。
ハイブリッドモデルの燃費・実燃費
ハイブリッドモデルの燃費はカタログ値で34.4km/Lです。同様に実燃費を見ていきます。
燃費の種類 | 数値 |
カタログ燃費 | 34.4km/L |
街乗り燃費 | 20~24km/L |
高速燃費 | 22~27km/L |
ハイブリッドモデルは実燃費で平均的に20km/Lをこえてきます。カタログ達成率は6割程度とハイブリッドの平均値を達成率です。
ガソリンモデルは排気量で燃費はそれほど変わらないようです。むしろ高速域はパワーのある1.3Lモデルのほうが数値が良くなるようなので、よほどのことがない限り1.3Lを選ぶほうが無難でしょう。
ヴィッツの燃費の口コミ
ヴィッツの燃費についてユーザーはどう感じているのでしょうか。ここではツイッター上からヴィッツの燃費に関する口コミをご紹介していきます。
ヴィッツ燃費良すぎー pic.twitter.com/JXI1eUvKkD
— こーは (@fd2_typer6616) 2019年1月5日
ガソリンモデルで24.6km/Lとハイブリッドの平均並みの数値を出しています。ガソリンモデルでも頑張れば燃費はハイブリッド並みになるようです。
この前のヴィッツの燃費がくそ酷くて笑った pic.twitter.com/aNYpyVoLcp
— とも (@tomo_st225) 2018年12月27日
かとおもいきや13.7km/Lと低めの数値の人もいます。平均的な数値なので決して低いわけではありませんが、期待値が高い分ちょっと残念ですね。
今日は友だち2人とドライブ🚗 いつものタイムズで新型ヴィッツをレンタル(゚∀゚) 7月登録の新車でした! 前回の1.0も十分だと思いましたが、1.3は余裕がありました! 運転しやすいし乗り心地も良く連れて帰りたかったです笑 燃費は300km走行して18.8km/ℓ(満タン法)。 pic.twitter.com/q3Bb7O1qLt
— みっくん (@mikkun03ikimono) 2017年10月7日
レンタカーで運転しても平均燃費で18.8km/Lという数値が出るようです。なんだかんだでヴィッツは燃費の伸びしろは大きいようですね。
なおヴィッツの口コミ・評判については以下の記事でさらに詳しくまとめているので、詳細まで知りたい方はこちらもあわせて参考にしてみてください。
ヴィッツの口コミ/評判!価格から外装や走行性能まで全てチェック!ヴィッツの歴代の燃費・実燃費
燃費の評判の良いヴィッツですが、歴代のヴィッツの燃費はどうだったのでしょうか。ここでは歴代ヴィッツの燃費を確認してみます。
初代ヴィッツの燃費・実燃費
View this post on Instagram
スターレットの後継として登場し、コンパクトカーのスタンダードとなった初代モデル。そんな初代ヴィッツは10・15モードのカタログ数値で1.0Lで19.6km/L、1.3Lで18.0km/Lという数値です。
実燃費は1.0Lモデルで11~15km/L、1.3Lモデルで10~13km/Lと優秀な燃費でした。
燃費の種類 | 1.0L | 1.3L |
カタログ燃費 | 19.6km/L | 18.0km/L |
街乗り燃費 | 11~15km/L | 10~13km/L |
高速燃費 | 16~18km/L | 13~17km/L |
2代目ヴィッツの燃費・実燃費
View this post on Instagram
2005年に登場した2代目ヴィッツ。ライバルのフィットに対抗するために車のサイズを大きくしたヴィッツですが、カタログ燃費は1.0Lモデルで22.0km/L、1.3Lで19.6km/L、1.5Lモデルは18.6km/Lでした。
実燃費は1.0Lモデルで12~15km/L、1.3Lモデルで12~15km/L、15Lモデルで11~14km/Lです。
燃費の種類 | 1.0L | 1.3L | 1.5L |
カタログ燃費 | 22.0km/L | 19.6km/L | 18.6km/L |
街乗り燃費 | 12~15km/L | 12~15km/L | 11~14km/L |
高速燃費 | 15~18km/L | 14~18km/L | 13~16km/L |
車体サイズを変更したりエンジンを3気筒にしたりと、さまざまな変更をほどこし扱いやすさと走りを改善してきたヴィッツ。トヨタのコンパクトカーのスタンダードとしてしっかり役割をになっています。
直列3気筒エンジンの特徴!どんな音?搭載車を日本車/外車の車種からそれぞれ紹介!ヴィッツの燃費の理由
ヴィッツは現行モデルから新開発エンジンの採用などで、燃費は初代に比べると大きく向上しています。
しかし中にはとても燃費が悪いと憤慨されている方もいらっしゃいます。ここではヴィッツの燃費の理由を解説していきます。
スマートなエンジン機構
現行ヴィッツの1.3Lエンジンにはガソリンのパワーを無駄なく使い切るミラーサイクルという機構と燃料の消費を抑えるアイドリングストップを採用しています。
ミラーサイクルは吸気バルブの閉じるタイミングを少し遅くし、圧縮が始まってもしばらく開いており、空気を戻します。
そしてピストンの長さを使い切る程度の混合気で爆発させるのです。これにより圧縮時に掛かる負荷やポンピングロスを減らし、使用する燃料も減らせます。
もちろん必要なときにはバルブのタイミングを戻しオットーサイクルに戻すことでパワーのあるエンジンに戻すことも可能です。
さらにアイドリングストップ機構によりさらに無駄な燃料消費を抑えますので、非常にムダの少ないスマートなエンジン機構になっています。
ムダの少ないハイブリッド
ヴィッツに搭載されているハイブリッドシステムはアクアのハイブリッドシステムベースに、車体の空気抵抗による影響や重量増による燃費の低下を抑えるように改良されたものが搭載されています。
アクアの口コミ/評判!価格から外装や走行性能まで全てチェック!もちろんシステム自体はミラーサイクルエンジンの採用だけでなく新設計のモーター・パワーコントロールユニットによって軽量化されムダは減らされています。
パワーユニット全体で最適化と軽量化によってさらなる燃費の向上がなされているのです。
燃費の良いエンジン制御
ヴィッツのエンジン制御は燃費が良くなるように、走り出しがふんわりとなるように制御がなされています。
燃料を多く消費する走り出しに無駄な燃料消費をしないように、極力回転数をあげない制御がされています。ハイブリッドであればアクセルを強く踏まないとエンジンは回りません。
この制御に合わせて素直に運転するだけでも燃費は良くなります。
冬場に弱いシステム
燃費の良いハイブリッドシステムですが、冬場に非常に弱いのが弱点です。気温が5度以下になるとバッテリーの充放電の効率が悪くなるため、頻繁にエンジンがかかるようになります。
そして冬場に必要な暖房もエンジンの排熱を利用して車内を暖めているのですが、高効率なエンジンなので排熱が少なく、非常に暖まりにくいのです。
これらの要因によって冬場はその他の季節に比べエンジンの稼働時間が多く、燃料の消費が増えてしまいます。こういった問題を改善するために暖房にマフラーの排熱を利用するなどさまざまな対策が取られていますが、それでも冬場は燃費が落ちる覚悟が必要です。
ヴィッツの燃費改善・向上方法
ヴィッツの燃費の良し悪しの理由を解説してきましたが、今度は燃費良く走るための方法を解説していきます。
走りだしはゆったりと
ヴィッツに限らず車は停車状態から走り出すときが一番燃料を使います。そこで出だしはクリープ走行でゆっくりと出し、ある程度走り出したらアクセルをしっかり踏み込み加速することが重要です。
ハイブリッドであればその一番燃焼効率の悪い部分をモーターで走らせることができます。同じくクリープ走行もしくはハイブリッドエコエリア内でアクセル操作をし、ある程度からは必要に応じて加速させます。
これを意識するだけで燃料消費の無駄を抑えることができます。
エンジンブレーキをつかう
燃料の無駄を減らしたいならエンジンブレーキを使うことも重要です。ガソリン車であればある一定以上の回転数であればアクセルを離すとエンジンブレーキがかかり燃料カットがされ、無駄のない減速が可能です。
ただCVTはエンジンブレーキが非常に弱いので、Sモードに切り替えて回転数を高めにするなどその状況に合わせて使い分けが必要です。
ハイブリッドであれば速度エネルギーを回生ブレーキで回収し、走行に再び使うことで効率的に走ることができます。強めのブレーキをするとブレーキパッドで減速すし、せっかくの速度エネルギーを捨ててしまいます。
それではもったいないのでチャージエリア内でのブレーキ操作を心がけ、回生ブレーキでできるだけ回収しましょう。
これらの操作によって今まで燃費が伸びなかった人もかなり燃費が伸びます。ですがいくら燃費のためとは言え、交通の流れを妨げてしまうようなエゴ運転にならないように周りに配慮し、低燃費走行を心がけましょう。
ハイブリッドインジケーターをチェックする
ハイブリッドモデルにはメーター内に回生ブレーキとモーター出力のわかるハイブリッドインジケーターがあります。
まずはこれを参考にしながら回生ブレーキを利かすためのブレーキの踏み具合や、無駄のないアクセルの踏み具合の学習が必要です。
回生ブレーキの量を測るチャージエリア、モーター走行範囲のエコエリアなど体感でどれくらいの範囲であれば踏み込でもはみ出ないのか覚えましょう。
もしヴィッツを買おうと考えているなら、あわせて正しい値引き交渉のやり方も覚えておくといいですよ。
このやり方を知らないと最大60万円以上も損しますよ。詳しく知りたい方は、下記の『たった1分で車を60万円値引きできる裏技』のページをご覧ください。 たった1分で車を60万円値引きできる裏技!安く購入する秘密のテクニックとは?!ヴィッツの燃費を他の車と比較
ヴィッツの燃費はなかなか優秀です。ではヴィッツのライバル車たちの燃費はどうでしょうか。
ここでは比較に上がりやすい日産のヴィッツ、トヨタのアクア、マツダのデミオと比較していきます。
マツダ デミオ
デミオは国内で唯一ディーゼルエンジンを搭載するスタイリッシュなコンパクトカーです。燃費の良さと走りの良さを両立した面白い車です。エクステリアが魅力的で、ヴィッツと比較されることもあります。
ガソリンモデルはカタログ値が24.6km/Lでガソリンモデルのヴィッツと同じような燃費性能です。ディーゼルモデルの方は内燃機関のみの車体としては優秀ですが、ハイブリッドのヴィッツにはかないません。
燃費の種類 | ディーゼル | ガソリン |
カタログ燃費 | 30.0km/L | 24.6km/L |
街乗り燃費 | 17~20km/L | 14~16km/L |
高速燃費 | 19~22km/L | 17~20km/L |
実燃費を見ていくとガソリンモデル、ハイブリッドモデルともにヴィッツのほうが燃費性能が良いようです。
ただディーゼルとハイブリッドでは燃料代に差額が出てきます。この辺も考慮していくと同じような金額となるでしょう。どちらもパワーは十分で走りも良いので一長一短です。
なおデミオについては以下の記事でも取り上げているので、興味のある方はこちらもあわせて参考にしてみてください。
デミオは故障が多い?壊れやすいのか故障率をもとに解説!デミオの加速性能を解説!0-100km/h加速タイムはどのくらい?ホンダ フィット
フィットはヴィッツとよく比較されるホンダのコンパクトカーです。センタータンクレイアウトやハイブリッド+DCTの組み合わせなどダイレクト感のある楽しい走行性能を体感できる車です。
カタログ燃費の数値はヴィッツと非常によく似た数値です。では実燃費を見ていきます。
燃費の種類 | ハイブリッド | ガソリン |
カタログ燃費 | 34.0km/L | 24.6km/L |
街乗り燃費 | 19~23km/L | 14~18km/L |
高速燃費 | 20~25km/L | 17~20km/L |
燃費性能は若干ヴィッツのほうが優れています。とはいえどちらも似たような燃費性能で実用性・快適性ともに高い車なので、外観など好みに合わせて選んでも問題ないでしょう。
なおフィットについては以下の記事でも取り上げているので、興味のある方はこちらもあわせて参考にしてみてください。
フィットの口コミ/評判!価格から外装や走行性能まで全てチェック!フィットの燃費は悪い?街乗りや高速の実燃費は?改善し向上させる方法まで解説!日産 ノート
電気自動車のようなe-powerによって認知度が非常に高い日産ノート。ガソリンモデルにはスーパーチャージャー付きのモデル、そしてハイブリッドにはモーターのみで走るe-powerがあります。
燃費を見ていくとガソリンモデルはカタログ値が26.2km/L、ハイブリッドは34.0km/Lです。実燃費を見ていきます。
燃費の種類 | ハイブリッド | ガソリン |
カタログ燃費 | 34.0km/L | 26.2km/L |
街乗り燃費 | 19~22km/L | 15~17km/L |
高速燃費 | 20~24km/L | 18~22km/L |
実燃費ではガソリンモデル・ハイブリッドモデルともにどちらもいい勝負をしています。ただノートのほうが車体が大きく走行安定性に優れていますので、ノートのほうがおすすめです。
なおノートについては以下の記事でも取り上げているので、興味のある方はこちらもあわせて参考にしてみてください。
日産ノート(e-power)の燃費は悪い?街乗りや高速の実燃費は?改善し向上させる方法まで解説!日産ノート(e-power)の口コミ/評判!価格から外装や走行性能まで全てチェック!ヴィッツの燃費は優等生レベル
ヴィッツはコンパクトな車体で運転がしやすく燃費の良いコンパクトカーです。
様々な面で優れておりこれといった特徴がありませんが、使い勝手のよさと燃料コストのやすさで色んな人におすすめできる車です。
燃費は車に合わせた走り方をすることによって大きく変わってきます。こちらで紹介した方法などを参考にして、燃費の良い走りを研究してみてください。
なおヴィッツのライバル車については以下の記事で取り上げているので、興味のある方はこちらもあわせて参考にしてみてください。
アクアの燃費は悪い?街乗りや高速の実燃費は?改善し向上させる方法まで解説!トヨタ アクアの試乗レビュー!乗り心地の感想・インプレッション!