「余暇にバイクを楽しむ…最高な男の休日ですよね?」
そんなときに欠かせないのが、トランポの存在です。
ハイエースやキャラバンといった、大型のキャブバンが代表的ですね。
しかし、コストや保管場所の面で、なかなか即決できませんよね?
そんなアナタには、「軽キャブバン」がおすすめ。車体価格も維持費も、大型キャブバンに比べて安く、しかも場所をとりません。
というわけで今回は、軽キャブバンの選択肢として、スバル「サンバー」にスポットを当ててみました。
軽キャブは各社から数種類でているので、選択肢が多すぎますからね~。
公式の諸元はもちろん、実際に使っている方々の感想も集めてみたので、参考になると思いますよ。
サンバーがトランポに最適な理由
スバル「サンバー」は、もともと軽トラとして1961年に登場した車種です。1992年にワゴンタイプが派生し、現在は8代目「サンバー バン」として販売されています。
なお、2012年生産開始の7代目からは、ダイハツからOEM供給を受ける形になったため、実質ダイハツ「ハイゼット」の姉妹車ということになります。(ハイゼットの詳細は以下の記事をご参照ください。)
ハイゼットがトランポに最適な理由2つ!使い心地まで解説!同社「ディアス ワゴン」は、サンバーを普段使いしやすく改良した派生モデル。
スバルの軽キャブバンとして、働く人たちを陰から支えています。
トランポに求められるもの
トランポとして使用される「キャブバン」とは、キャブオーバー型(前部座席下にエンジンを配した構造)のバンのことを指します。
トヨタ「ハイエース」・日産「キャラバン」に代表される、いわゆる「ワンボックス」と呼ばれるレイアウトですね。(詳細は以下の記事をご参照ください。)
ハイエースがトランポに最適な理由4つ!使い心地まで解説!キャラバンがトランポに最適な理由3つ!使い心地まで解説!みなさんご存知の通り、軽キャブバンにはサンバー以外にスズキ「エブリィ」やホンダ「バモス」など、多くの種類があります。
しかし「キャブバンなら、必ずしもトランポとして機能する」というわけではありません。トランポには、「積載性」「運動性能」などの要件を満たしている必要があるのです。
サンバーはどうなのか、分析してみましょう。
理由1.サンバーの積載性は非常に優れている
まずトランポに求められるのは、第一に「積載性」です。積載容量が足りていないと、満足に機能しないので、購入の前には必ずチェックが必要。
サンバーはどうなのかというと…まったく問題ありません。順を追って解説したいと思います。
サンバーは荷室が広い
部位 | 4名乗車時 | 2名乗車時 |
荷室長 | 955mm | 1,860mm |
荷室幅 | 1,375mm | 1,315mm |
荷室高 | 1,235mm | 1,235mm |
荷室面積 | 1.313㎡ | 2.446㎡ |
荷室体積 | 1,622L | 3,020L |
サンバーの荷室はこのような広さになっています。
「こんな風に示されても、数字だけではイメージできませんよね?」
スバル公式サイトにおもしろいデータがあったので、こちらをご覧ください。2名乗車時の積載量です。
- パンケース(パン屋さんで使われる箱):66ケース
- ビールケース:36ケース
- みかん箱:65箱
- 畳:8枚
みかんの箱を65箱積めるというのは、なかなかの積載性ではないでしょうか?
サンバーはリアゲートも広い
もちろん、ただ積めるだけではなく、リアゲートの広さも十分に確保されているので、積み下ろしもラクラク。
- ルーフ幅:1,020mm
- フロア幅:1,335mm
- リアゲート高:1,150mm
- フロア地上高:635mm
とくに、フロアの地上高が60cm強と、けっこう低いので、物の出し入れが簡単です。荷室の広さ、リアゲートの広さは、軽キャブバン中堅クラスの広さです。
サンバーに積めるバイク一覧
車種名 | 全長 × 全幅 × 全高(mm) |
Kawasaki Ninja250 | 2,020 × 715 × 1,110 |
Kawasaki ZX-10R | 2,090 × 740 × 1,145 |
YAMAHA YZF-R25 | 2,090 × 720 × 1,135 |
HONDA CBR1000RR | 2,065 × 720 × 1,125 |
HONDA GB250 | 2,015 × 650 × 1,035 |
DUCATI Superbike 1299 Panigale | 2,070 × 745 × 1,105 |
APRILIA RSV1000R | 2,035 × 730 × 1,145 |
サンバーの積載性をもってすれば、これだけのバイクを積むことができます。
見てわかるように、けっこう大きなモデルもいけちゃうんです。軽自動車というイメージからは想像できない積載性ですね。
これだけのバイクに対応していれば、トランポとしては十分ではないでしょうか。
この中でも大きめな「Kawasaki ZX-10R」を積んでいる方のツイートはこちらです。
サンバー蹴っ飛ばしたらZX10R増えた pic.twitter.com/i2FUf4POBE
— 野犬先輩 (@inariinu) 2018年4月14日
理由2.サンバーは走行性能も優秀
ただ積めるだけでは、トランポとして十分ではありません。バイクを積んだうえで、ストレスなく公道を走れる「走行性能」も、トランポに必要な要素なのです。
サンバーは、この点も抜かりないんです。
サンバーのエンジン性能
項目 | NAモデル | ターボモデル |
最高出力 | MT:34kW(46PS)/5,700rpm AT:39kW(53PS)/7,200rpm | 47kW(64PS)/5,700rpm |
最大トルク | 60N・m(6.1kgf・m)/4,000rpm | 91N・m(9.3kgf・m)/2,800rpm |
燃費 | 2WD:17.8km/L 4WD:17.4km/L | 2WD:17.2km/L 4WD:16.0km/L |
※ターボ、NA、エンジンの詳細は以下の記事をご参照ください。
ターボエンジンとは?仕組み/構造は?メリット2つとデメリット4つ!NAエンジン(自然吸気エンジン)とは?メリット5つ!音が最強の魅力?!こちらは、サンバーのエンジン性能の諸元です。
商用に開発されているため、低・中速回転での力強さが重視されたロングストロークエンジンを採用されています。
加えてバルブの開閉タイミングを、回転域に応じて最適に調節する機構を設けられているので、積載状態でも「パワフル&低燃費」な走りを実現しました。
サーキットへ移動するのに高速道路でモタついていたら、ストレスが溜まっちゃいますよね? 軽自動車ですが、サンバーは思った以上に走れますよ。
この優れた動力性能と燃費性能も、サンバーの優れたポイントです。
サンバーの走行性能
サンバーはパートタイム4WD方式なので、4WDとFRを気軽にチェンジが可能。状況に合わせて駆動を変えれば、低燃費にもつながりますし、車を長持ちさせることもできます。
レイアウトもしっかり考えられており、車体中央にエンジンを置き、左右のバランスを調節。さらにFR方式により、前後バランスにも優れているので、空荷時も積載時も安定して走行できます。
また最小回転半径4.2mということで、タイヤが大きく切れるようになっています。狭い路地や曲道など、あらゆる道路に対応している小回りもすばらしい。
軽自動車の操縦性と、積載用のタフなボディ&エンジンで、優れた走行性能を発揮します。
もしサンバーを買おうと考えているなら、あわせて正しい値引き交渉のやり方も覚えておくといいですよ。
このやり方を知らないと最大60万円以上も損しますよ。詳しく知りたい方は、下記の『たった1分で車を60万円値引きできる裏技』のページをご覧ください。 たった1分で車を60万円値引きできる裏技!安く購入する秘密のテクニックとは?!サンバーのトランポとしての使い心地
それでは、サンバーを実際にトランポとして使用している方々の、生の声を見てみましょう!Twitterからいくつか紹介したいと思います。
トランポ何買えばいいか迷ってるそこのあなた。
サンバーを買いなさい。
CBR250RRもすっぽり
フルサイズのオフ車もフロントのサス縮めればスッポリ
余裕の積載力#サンバーはいいぞ pic.twitter.com/fxkMO1YCyX— のの氏 (@ppsh1394) 2017年10月17日
サンバーでオフロード用バイクをトランポしている方のツイートです。
「トランポ用の車で迷っていたら、サンバーを買いなさい」と、サンバーの機能性にかなり惚れ込んでいる様子です。これまで解説してきた通り、トランポとして申し分ないスペックですからね。
オフロード車は高さがあるので、比較的積みにくいタイプのバイクですが、サスペンションを少し縮めれば問題なく積み込めるようですよ。
サンバーは意外と走破性も高いので、オフロード走行もある程度は対応しています。この点も評価できるポイントなのでしょう。
我が家のサンバー(ディアスワゴン)で、
ジェベル250XC GPSとグロムを積んだ時の
画像です。家のリフォームの際は、システムキッチンも積んだり、車中泊もできる我が家のスーパーカーです♪#トランポ#サンバー pic.twitter.com/PJXScGv6SQ
— ぺエスけ (@ponta_clio2RS) 2017年6月5日
こちらの方はサンバーの姉妹車である同社「ディアス ワゴン」を愛用しているようですね。ディアス ワゴンはサンバーよりもインテリアが充実していて、普段使いしやすい印象です。
数種類のバイクをトランポして楽しんでいるようですが、不満な点はないようです。
特筆すべきは、「システムキッチンを積んだことがある」という点でしょう。
バイクをトランポできるサンバーシリーズは、大きな家具もお手の物。あらゆる物を積めるので、買い物にも重宝します。
またフルフラットにできるので車中泊も可能。一人旅や、ちょっとしたキャンプなどでも一役買いそうな予感がします。一台あれば、いろいろな場面で使えるので、本当に便利な車ですね。
サンバーをKDX250やR1のトランポで使ってたけど、
サンバーのレビューで悪く言う人は居ないねぇ(*´∀`*)#サンバー#トランポ pic.twitter.com/dqxxWgfPtK— ACE@TheSunsetChaser (@ACE_07_R1) 2017年10月24日
このように、幅広く使えるサンバーはファンが多いです。レビューを見ても悪い評価はほとんどありません。
車というのは、ある程度の人気を得ると「アンチ的な意見」も増えてきます。にもかかわらず、悪評が目立たないというのは、本当の意味で「いい車」という証拠ですよね。
サンバー以外のトランポの選択肢
軽キャブバンの中では、他にどんな選択肢があるのでしょうか?ライバル車たちも紹介したいと思います。
スズキ エブリィ ワゴン
コンパクトカーに定評のあるスズキから販売される「エブリィ ワゴン」はサンバーの最大のライバル車種といえるでしょう。市場での普及度は、エブリィの方が上です。
マツダ「スクラム ワゴン」、三菱「タウンボックス」、日産「 NV100クリッパーリオ」などは、スズキのOEM車なので、エブリィの姉妹車にあたります。
エブリィ最大の魅力は、広い荷室にあります。
- 荷室長:1,910mm
- 荷室幅:1,385mm
- 荷室高:1,240mm
- 荷室面積:2.645㎡
荷室面積が2.645㎡と、サンバーの2.557㎡よりも面積が広く、とくに荷室の長さが5cm長いです。オフロード系のバイクをトランポする際は、エブリィの方が有利でしょう。
サンバーの有利な点は、「価格の安さ」と「荷室の高さ」です。
エブリィの新車購入価格は95万円~ですが、一方サンバーは92万円~で済みます。わずかな違いですが、全体的に見てもサンバーの方がコスパに優れていますね。
また、荷室フロアの高さがエブリィの650mmに対し、サンバーは635mmと、1.5cm低く設計されています。こちらもわずかな差ではありますが、大きいものになるほど、この差が影響してくることでしょう。
なおエブリィについては以下の記事でも取り上げているので、興味のある方はこちらもあわせて参考にしてみてください。
エブリィがトランポにも使える理由2つ!使い心地まで解説!スズキ エブリィがキャンプに最適な理由5つホンダ バモス
一昔前に人気が高かったバモスですが、トランポとしてのトータル性能においては、サンバーに軍配が上がります。
- 荷室長:1,940mm
- 荷室幅:1,220mm
- 荷室高:1,180mm
- 荷室面積:2.366㎡
荷室の広さはこのような数字で、サンバーよりも面積が狭いことがわかります。荷室長はバモスの方が8cm長いですが、荷室高は5cm、荷室幅にいたっては15cmもサンバーが勝っています。
積載性に大きな差があるので、トランポの性能はサンバーやエブリィに一段劣りますね。
なおバモスについては以下の記事でも取り上げているので、興味のある方はこちらもあわせて参考にしてみてください。
バモスホビオがトランポに最適な理由2つ!使い心地まで解説サンバーはトランポとしてはかなり優秀
というわけで、サンバーのトランポ性能について解説してきました。
最後に「トランポとしてどうか?」ということですが、言うまでもなくサンバーは「ふさわしい!」です。
オプションで荷室に「オーバーヘッドネット」や「システムバーセット」も取り付けられるので、トランポに必要なラダーや、サーキット走行用のドライビングスーツも綺麗に保管できます。
「ユーティリティフック」も装着できるので、走行中のバイクも難なく固定できますよ。トランポとして機能的な面では申し分ありませんね。
また、個人的な意見ですが、軽キャブバンのなかでは、サンバーが最もかっこいいデザインだと思います。トランポ用とは言っても、かっこいい車に乗りたいのが男心ですからね。
トランポ用に軽キャブバンを考えているなら、スバル「サンバー ワゴン」はかなりいい車だと思います。
なおサンバー以外の車種についてもトランポ性能を考察しているので、興味のある方はこちらもあわせて参考にしてみてください。
ステップワゴンがトランポに最適な理由4つ!使い心地まで解説!デリカD:5がトランポにも使える理由2つ!使い心地まで解説!