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GT-Rの月、年間の維持費を計算!高いのか安いのか比較して解説!

日本を代表するスポーツカーGT-Rは、クルマに詳しくない人でも名前を聞けばそれとわかるほどのクルマです。

海外でも人気が高く、多くのクルマ好きにとって憧れのスポーツカーです。

もしGT-Rを買えたとしても、予想外に維持費が高くて手放すことにならないためにも、GT-Rの維持費について徹底的に解説していきます。

GT-Rの月、年間の維持費

日産 GT-R

GT-Rを維持するために必要な維持費をひと月ごと、1年ごとなど様々な項目でわかりやすくまとめました。

GT-Rのグレード間の維持費

GT-Rにはnismoを含めた5つのグレードがあります。

それぞれエンジンや駆動方式、タイヤサイズ等も同じで、燃費や車両重量も大きくかわらないので、グレード間の維持費の違いはありません。

月ごとにかかる費用

ガソリン ハイオク

GT-Rを維持するうえで、月ごとにかかる費用をまとめると表のようになります。

種類費用
駐車場代8,000円
燃料代9,818円
合計17,818円

駐車場代

駐車場代は全国平均価格の8,000円を設定しています。都市部ではさらに高く数万円するところもありますし、郊外ではもっと低いところもあります。

ただGT-Rのようなクルマを野ざらしの駐車場に停めておくのは、車格に釣り合わないでしょうし防犯面でも不安が多いです。

可能であればセキュリティのしっかりした屋内駐車場や、持ち家であればインナーガレージに保管することをお勧めします。

燃料代

燃料代はひと月の走行距離を500km、GT-Rの指定燃料ハイオクガソリンを140円/Lで給油したとして計算しています。実際のユーザーからの投稿からわかる平均実燃費は7.13km/Lです。

GT-Rに燃費性能を求めるのは愚問かもしれませんが、排気量の大きい大型ミニバン並みの燃費性能で、決して燃費はよくありません。また、ハイオクを使うのでさらに燃料代は高くなります。

GT-Rの燃費走行

しかし、そうは言いながらも何ごとにもエコが求められる時代ということで、GT-Rの燃費走行についてまとめました。

走行シーンによっては、余裕でJC08モード燃費超えで走ることが可能という報告もあり、その場合の実燃費は10km/L前後と、意外にも優秀な燃費で走れるようです。

高速道路走行時はSAVEモードを活用する

GT-Rのセンターパネルのハザードスイッチ横には、セットアップスイッチが3つ並んでいます。

そのなかで、左端にあるスイッチを操作すると、トランスミッションのモードを

  • 「Rモード」
  • 「ノーマルモード」
  • 「SAVEモード」

の3つから最適なものを選択することができます。(通常はノーマルモード)

SAVEモードにすると、長距離移動時の高速走行で余分なエンジン出力を抑えることでき、燃費が向上するとメーカーのHPでも紹介されています。

しかし、街乗りにおいても通常よりはやく6速までシフトアップするので、燃費向上が期待できます。

急のつくアクセル・ブレーキ操作はしない

エコな運転のためには当たり前のことですが、GT-Rのような加速感のたまらないハイパワーマシンは、なかなかそうした運転ができないものです。

日産 GT-R日産GT-Rの加速性能を解説!0-100km/h加速タイムはどのくらい?

さらにハイパワーマシンだからこそラフなアクセル操作をしたときに消費するガソリンも多いので、より大切なことです。

発進時はゆっくりとアクセルを踏み込んでいき、減速時はしっかりと前後の交通状況を把握したうえで、早めにアクセルをOFFしてエンジンブレーキで減速していくことを意識するだけで、燃費は大きくかわってきます。

GT-Rの1年ごとにかかる費用

自動車保険

次に1年間にかかる費用を解説します。

種類費用
自動車税66,500円
任意保険料200,000円
消耗品代30,000円
合計296,500円

自動車税

自動車税は1年に1回、5月にクルマの所有者の元に納税通知書が届くので、期限までに支払わなければいけません。自動車税を納税していない場合は車検に合格することができません。

税額は排気量0.5Lごとに区分されGT-Rのエンジンは3.8Lなので、3.5L〜4.0L以下に区分されます。税額は66,500円です。

コンパクトカーのような排気量1.0L〜1.5Lのクルマと比較すると2倍近く高いので、GT-Rの自動車税は高額ですね。

任意保険料

GT-Rのようなクルマの場合、車両保険が保険料のなかで大きなウエイトを占めることになります。

ポイント

保険会社や保険の内容などによって保険料は大きく異なってきますが、車両保険を付帯する場合は保険料が高額になるのに伴い、その差額も大きくなります。

具体例を挙げると、無事故の場合で20等級の割引率は63%であるのに対して、7等級の割引率は30%と、その割引率は倍以上違うのです。

一般的なクルマは車両保険込みで「84,000円/年間」で計算していますが、GT-Rの場合は同じ条件で「200,000円/年間」です。

高額なクルマは車両保険を付帯すると、自動車保険がかなり高額になることを覚えておきましょう。

消耗品代

GT-Rの取扱説明書を見ると、指定のエンジンオイルを使うことが推奨されています。

また、エンジンの高出力化によりオイルへの負担が増えており、最大で「0.5L/1,000km」のオイル消費があるので、オイル交換以外にも定期的なオイル量の点検と補充をおこなう必要があります。

基本的にはエンジンオイルとフィルターはセットでの交換となり、交換工賃もふつうのクルマより高くなり、合わせて30,000円ほどが必要です。

今では、様々なメーカーからGT-R専用オイルが販売されているので、これより安くなる場合もあります。

またGT-Rに使用可能なエンジンオイル以外での交換は絶対にしないように注意しましょう。エンジントラブルや故障につながるおそれがあります。

GT-Rの数年ごとにかかる費用

自賠責保険

新車購入の場合は3年、それ以降は2年毎実施される車検の費用をまとめました。

種類費用
自動車重量税32,800円
自賠責保険料25,830円
車検基本料85,000円
12ヶ月点検費用55,200円
合計198,830円

※自動車重量税…新車購入時は3年分49,200円
※自賠責保険料…新車購入時は3年分35,950円

自動車重量税

車検のときに納める税金のひとつが自動車重量税です。自動車重量税は0.5tごとに税額が区分され、重くなるほど高くなります。

GT-Rは1.5t〜2.0tに区分され、次回の車検までの2年分で32,800円です。

自賠責保険料

交通事故の被害者を補償する目的で徴収されるのが自賠責保険料です。車検時に、次の車検までの2年間分を支払わなければ車検に合格することができません。

毎年1月に保険料の見直しがおこなわれており、年度がかわる4月より新しい保険料が適用されます。

現在の自賠責保険料は25,830円です。2017年度から据え置かれていますが、今後かわる可能性もあります。乗用車(3・5・7ナンバー)は、すべて同じ保険料です。

車検基本料

車検基本料は、車検ごとの法定点検費用と印紙代と車検代行料を足したものとします。GT-Rは特殊なクルマのため、法定点検費用がかなり高額になります。

ディーラーで車検をすると法定点検費用だけで70,000〜80,000円するので、すべて合わせた金額は85,000円前後になります。

この法定点検費用や車検代行料は整備工場によって金額設定が異なる項目です。整備工場によってはディーラーで掲示される車検基本料のおよそ半分で済む場合もあります。

必ずしもほかと比べて高額な費用がかかるディーラーで車検を受けなければいけないわけではないですが、最低でもR35型のGT-Rに精通したショップで車検を受けるようにしましょう。

ただ安いだけのところは、GT-Rをまともに点検・整備できる知識・技術を持っておらず、それこそ捨て銭になってしまう可能性もあるからです。

12ヶ月点検費用

車検と車検のちょうど間が12ヶ月法定点検を受ける時期です。法定点検ですが、受けないからといって罰則があるわけではありません。

ポイント

GT-Rの場合は、55,200円かかります。これはとある日産ディーラーで掲示されている金額設定で、基本点検15項目(31,600円)に26項目点検とシビアコンディションをくわえた場合の点検費用となります。

ディーラーでも地域によって金額は多少前後しますが、そのなかでも高い金額設定がされているディーラーの金額を参考にしています。

一般的なクルマはおよそ10,000円〜20,000円で12ヶ月点検の費用はおさまるので、車検基本料と同様にGT-Rの場合は高額となります。

12ヶ月点検の費用も整備工場によって、金額設定はまちまちなので、ここで設定している金額の半分で済む場合もあります。

MEMO

もしGT-Rを買おうと考えているなら、あわせて正しい値引き交渉のやり方も覚えておくといいですよ。

このやり方を知らないと最大60万円以上も損しますよ。詳しく知りたい方は、下記の『たった1分で車を60万円値引きできる裏技』のページをご覧ください。 裏技を知って後悔する人たった1分で車を60万円値引きできる裏技!安く購入する秘密のテクニックとは?!

GT-Rの月ごと、年ごとの維持費平均

GT-Rの維持費を月ごと、年ごとの表にまとめました。これにより一定期間内における平均的な維持費がわかります。

月ごとの維持費

GT-Rを維持するために数年サイクルでかかる費用を、ひと月あたりに換算した表です。

種類費用
駐車場代8,000円
燃料代9,818円
自動車税5,542円
任意保険料16,667円
消耗品代2,500円
自動車重量税1,367円
自賠責保険料1,076円
車検基本料3,542円
12ヶ月点検費用2,300
合計50,812円

年ごとの維持費

GT-Rを維持するために数年サイクルでかかる費用を、1年あたりに換算した表です。

種類費用
駐車場代96,000円
燃料代117,816円
自動車税66,500円
任意保険料200,000円
消耗品代30,000円
自動車重量税16,400円
自賠責保険料12,915円
車検基本料42,500円
12ヶ月点検費用27,600円
合計609,731円

なお必要な年収については以下の記事でも取り上げているので、興味のある方はこちらもあわせて参考にしてみてください。

日産 GT-R日産GT-Rのオーナーになるには年収はどれだけ必要か計算してみた!

そのほかの費用

基本的な維持費に加え、ほかにもGT-Rに乗るうえでかかる費用をまとめました。GT-Rは特に各消耗品は高額となるので注意が必要です。

タイヤ代

GT-Rのタイヤサイズは前後異径サイズです。フロントが「255/40ZRF20(97Y)」で、リヤが「285/35ZRF20(100Y)」です。

MEMO

標準装着されているタイヤはランフラットタイヤと呼ばれるタイヤです。このタイヤはパンクしたときに、パンクしたままでも100kmほど走行できる特殊なタイヤで、通常のラジアルタイヤよりも高額なタイヤです。

しかし、タイヤの交換の際は必ずしもランフラットタイヤを選択する必要はなく、通常のラジアルタイヤの装着も可能です。

その場合、工賃込みで4本交換したときの値段はおよそ20万円から…と考えておけばよいでしょう。もちろんタイヤの種類によって値段はかわります。

また、GT-Rには空気圧センサーが各ホイールのエアバルブに装着されており、電池が切れると警告灯が点灯して正常に作動しなくなるので、タイヤと同時交換することが推奨されています。

センサーは1つ8,000円ほどで交換後は専用の診断機や、対応しているスキャンツールで学習をおこなう必要があります。タイヤ代に加えて、空気圧センサー交換費用として35,000円ほど追加で必要になるので注意しましょう。

ちなみにランフラットタイヤの交換は通常のタイヤチェンジャーではできないので、タイヤと合わせて工賃も割高になります。

GT-Rのタイヤ交換をディーラー以外でお願いするときは、以下の点に注意しましょう。

  1. そのお店で交換作業が可能か必ずチェック
  2. 空気圧センサー交換の際は、学習が可能かチェック(無理な場合はディーラーで4,000円〜で作業可)
  3. タイヤの種類によってタイヤ代、お店のノウハウによって交換工賃が大きく異なるので、事前に確認する

ローン金利

ローンでGT-Rを購入する場合は、車両価格に加えて金利がかかります。これだけ高額なクルマをフルローンで購入することはあまりないと思います。

  1. 頭金を700万円支払って5年で残額を返済するパターン
  2. 1,000万円のローンを10年で組む

以上の2つのパターンで、金利総額がいくらになるのか、いくつかの金利ごとにシュミレーションしてみました。

もっとも人気のグレードである車両価格1,170万円の「Premium edition」でシュミレーションしますが、車両価格に最低限のオプション装備と諸経費、値引き等も考慮した支払総額1,200万円で計算します。

つまり、①の場合は500万円のローンを5年で返済、②の場合は1,000万円のローンを10年で返済することになります。

ローンの種類金利金利総額①
500万円を5年で返済
金利総額②
1,000万円を10年で返済
ディーラーローン年 5%~7%661,360円〜940,360円2,727,920円〜3,932,960円
銀行ローン年 2%~4%258,340円〜524,980円1,041,560円〜2,149,400円
信販会社年 1.9%~8.4%245,200円〜1,140,520円987,920円〜4,814,240円

このシミュレーションからもわかるように、金利の計算は単純なものではなく、例えば同じ金額を借りたとしても、返済期間が長ければ支払う金利が多くなるので総支払額は多くなります。

GT-Rを買うためなら10年という長い期間を掛けて返せばなんとかなるかもしれないと考えている人は、一度立ち止まって考え直す必要があるかもしれません。

金利の安いローンでも1,000万円を返済するとなれば100万円前後も余分な支出が増えるからです。それならば残価設定型クレジットを検討するほうが、通常のローンを組むより購入後のリスクを減らすことができます。

高速料金

高速道路を頻繁に使う場合、維持費に占める高速料金の割合が大きくなるので、どれくらいかかるのか気になりますよね。

MEMO

高速料金は『150円(基本料金)+24.6円〜39.36円×距離(距離料金)×1.08(消費税)』で求めることが可能です。

また、100kmを超え200kmまでの部分については25%の割引、200kmを超える部分については30%の割引となるように設定します。

一例をあげると、静岡県・御殿場ICから愛知県・豊田東ICまでの208kmの交通料金は、新東名高速道路経由で4,950円です。

深夜割引・休日割引が適用されるときのETCでの利用であれば、30%割引され3,470円になります。

また通勤等で頻繁に高速を利用される人はETCマイレージサービスに登録すれば、利用回数に応じた還元率を割引対象区間の通行料金のうち最大100km相当分に適用する「平日朝夕割引」というサービスがあるので、有効に活用してみましょう。

修理代・部品交換代

GT-R タイヤ

GT-Rの消耗品にかかる費用の一例を表にまとめました。

費用項目費用(部品代+工賃) 交換推奨目安距離
エアエレメント6,000円~40,000km~
ブレーキパッド(四輪)120,000円〜35,000km〜
Mブレーキローター(四輪)250,000円〜35,000km〜
バッテリー8,000円〜3年~
ドライブベルト15,000円〜50,000km~
スパークプラグ28,000円〜50,000km
ブレーキフルード15,000円〜2年ごと
ワイパーゴム3,000円~1年ごと
エアコンフィルター3,500円~1年または20,000kmごと
ミッションオイル65,000円〜60,000km〜
前後デフオイル22,000円〜60,000km〜

GT-Rの消耗部品の交換にかかる費用は、ふつうのクルマと比較して高いです。

各パーツ、パフォーマンス能力の高いパーツが使われるので、部品代が高いのはもちろんですが、例えばV型エンジンでスパークプラグの交換にサージタンクを外す必要があったり、ブレーキパッドの交換作業も一般的な乗用車より手間がかかるために、それに伴って工賃も高くなります。

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ポイント

特に高いのはブレーキ関連です。ブレーキパッドとブレーキローターは同時交換が推奨されており、デビュー当初に比べると安くで交換が可能になってきましたが、合わせて30万円をこえます。

街乗り程度では毎回ローターまで交換する必要はないという意見もありますが、必要性の有無はプロの目で判断したもらってからのほうがよいでしょう。

また油脂類はGT-R専用の特殊なオイル・フルードでの交換が必要で、これも一般的なクルマと比較してかなり高額です。

サーキットでのスポーツ走行をする場合は、推奨交換時期とは関係なく走行前後で油脂類を交換することが推奨されているので注意しましょう。

GT-Rの維持費に関する注意点

GT-Rを維持する上での特別な注意点をまとめました。

屋内駐車が難しければ、ボディーカバー必須

GT-Rを駐車場に停めておく際ボディをきれいに保つのはもちろんのこと、セキュリティ面でも効果的なのがボディカバーの装置です。

汎用品と車種専用設計のものがありますが、車種専用設計をおすすめします。使われている素材や製造メーカーによってさまざまなタイプがありますが、およそ16,000円から購入が可能です。

ボディカバーは消耗品で、屋外使用であれば2年前後での買い替えが目安となります。

カーセキュリティの装着で万全な対策を

国産車のなかでも特に高価なGT-Rは、車両盗難のターゲットになります。

犯罪のプロ相手では純正でのセキュリティだけでは役不足なので、セキュリティ面で心配な場合は万が一のときの保険と思って、カーセキュリティの装着をおすすめします。

セキュリティシステムの種類によって、工賃を含めた取り付けに要する価格は大きくかわってきますが、人気のメーカーのものであれば10万円〜30万円ほどで装着が可能です。

かなり高額ですが背に腹はかえられないので、高性能な有名メーカーのものを装着しましょう。

GT-Rの旧型(中古)の維持費

GT-Rの歴史は「ハコスカ」の愛称で馴染み深い、1969年にまでさかのぼります。

しかしR35のGT-Rの購入を検討している層にとってのGT-Rは、RB26エンジンを搭載した第2世代R32〜R34の「スカイライン GT-R」であることが多いでしょう。

ここでは第2世代GT-Rの集大成、R34型の維持費を紹介しましょう。

R34型スカイラインGT-Rの維持費

 

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R34型スカイラインGT-Rの年間の維持費は以下のとおりです。

種類費用
駐車場代96,000円
燃料代113,976円
自動車税59,000円(13年経過)
任意保険料180,000円
消耗品代10,000円
自動車重量税22,800円(13年経過)/25,200円(18年経過)
自賠責保険料12,915円
車検基本料35,000円
12ヶ月点検費用10,000円
合計539,691円(13年経過)/542,091円(18年経過)

平均の実燃費はR35型と大きくかわらないので、燃料代は同じくらいです。最終モデルでも13年経過してるので、自動車重量税及び自動車税は重課されます。

GT-Rのような特殊なクルマで古くもなってくると、保険会社によっては車両保険を付帯することができないことがあります。よって、保険会社によって保険の内容及び保険料が大きく異なってきます。

ここでは車両保険も付帯した場合のひとつの例として計算していますが、車両本体価格(評価額)がR35よりも低い分、少し安くなっています。また、各消耗品はR35ほどではないですが、やはり一般的な乗用車と比べると高いです。

さらに年式が古くなってきていること、サーキット走行等のハードな使われ方をしてきた可能性がある、中古車での購入となる…ことを踏まえると、各消耗部品の交換時期が直近で重なってしまうことも考えられます。

それでも購入後の長い目で見た平均的な消耗品代はR35よりも比較的安く済むので、長くGT-Rを維持をしていくのであれば、購入後の計画は立てやすいかもしれませんね。

中古のGT-Rを買う際の注意点

中古のGT-Rを買うときに注意するべき点をいくつか紹介します。

年式の浅いR35は新車保証が有効か確認

GT-Rに限った話ではありませんが、特に万が一のときの故障が高額になるGT-Rにとって、中古車の購入に際して新車保証が保証継承によって、確実に有効であるのか確認することが大切です。

保証には新車から3年または6万kmまでの一般保証と、5年または10万kmまでの特別保証の2種類があり、パーツによって異なります。よって、新車登録から5年以内の中古車を購入する場合にのみ確認が必要です。

R32〜R34は整備歴と事故歴を要チェック

スポーツカーとして一般的なクルマと比べて、ハードな使われ方をしてきた個体が多いGT-Rは事故歴のあるものも多いです。

注意

実は中古車販売店のなかには、事故歴・修復歴があっても「なし」として販売していることがあります。

これは意図的に騙している場合と、本当にわからずにそのように表記している場合が混在しています。

確かに複数オーナー車であれば、過去の修復歴まで把握することは難しいですが、ほとんどの場合はプロの目で見ればすぐに見抜くことができます。

こうしたリスクを回避するためには、なるべく信頼度の高い販売店や、有名なGT-Rの専門ショップから中古車を買うことです。

こうしたお店であれば、GT-Rならではの専門的な知識と技術で、整備もきちんとおこなわれているでしょうから安心です。

MEMO

もしGT-Rを買おうと考えているなら、あわせて正しい値引き交渉のやり方も覚えておくといいですよ。

このやり方を知らないと最大60万円以上も損しますよ。詳しく知りたい方は、下記の『たった1分で車を60万円値引きできる裏技』のページをご覧ください。 裏技を知って後悔する人たった1分で車を60万円値引きできる裏技!安く購入する秘密のテクニックとは?!

GT-Rの維持費をほかの車と比較

GT-Rの維持費はほかのクルマと比べると、どれくらい違うのでしょうか。

国産スポーツカーから「ホンダ NSX」と「トヨタ 86」、一般的なクルマの代表として同じ日産からノートを引き合いに比較してみましょう。

ホンダ NSXの維持費

ホンダ NSX

NSXの年間の維持費は以下のとおりです。

維持費 一覧費用
駐車場代96,000円
燃料代91,205円
自動車税58,000円
任意保険料200,000円 ※
消耗品代30,000円 ※
自動車重量税16,400円
自賠責保険料12,915円
車検基本料42,500円 ※
12ヶ月点検費用27,600円 ※
合計574,620円

NSXは2017年デビューの後、生産台数に限りがあるので国内で出回っている車両がかなり少ないです。よってNSXに関する情報をはじめとして、はっきりとした費用の算出が難しいです。

※ の項目はGT-Rと同等と仮定しての設定金額なので、あくまで参考程度と捉えてください。

その中でもわかっていることをいくつか紹介します。

MEMO

まず、パワートレインでハイブリッドシステムを採用していることもあり、平均実燃費はGT-Rよりも大幅に優れている「9.21km/L」です。ハイオク仕様ですが、月間走行距離500kmだと燃料代は年間で10万円を下回ります。

また、NSXは半年ごとの点検が義務づけられることが、NSXの見積もりを実際に取った人の情報であがっています。

そして、ディーラーによって内容や金額が異なりますが、およそ100万円の「NSX メンテナンスパック」と呼ばれるものがあります。

ハイパフォーマンスカーならではの細かい基準に基づいた点検パックですが、その詳細な内容もあまり公に明らかになっていません。

ポイント

車両価格そのものがGT-Rよりも高額な2,370万円となっているので、GT-Rと同等かそれ以上に各消耗部品の交換および工賃が高額になるのは間違いありません。

発売から年数の経っているGT-Rはさまざまなショップのノウハウも蓄積され、デビュー当初よりも部品代・工賃共にユーザーに安く提供できるようになり、それらの信頼性も高くなっています。

NSXはデビュー間もないので、そういった観点から見るとGT-Rよりも維持費が高くなると予想できます。

なおNSXについては以下の記事でも取り上げているので、興味のある方はこちらもあわせて参考にしてみてください。

ホンダ NSXホンダNSXの加速性能を解説!0-100km/h加速タイムはどのくらい?

トヨタ 86の維持費

86のフロント

86の年間の維持費は以下のとおりです。

維持費 一覧費用
駐車場代96,000円
燃料代73,043円
自動車税39,500円
任意保険料108,000円
消耗品代6,000円
自動車重量税12,300円
自賠責保険料12,915円
車検基本料25,000円
12ヶ月点検費用6,500円
合計379,258円

86はGT-Rと違い、若い20代のユーザーにも手の届くスポーツカーとだけあって、維持費も一般の乗用車より任意保険が少し高いくらいで済みます。

使用燃料はハイオクですが実燃費はおよそ11.5km/Lで、燃費自体もそこまで悪い数値ではありません。

エンジンオイルも含めた各消耗部品も手頃な価格なので、GT-Rも含めた高級スポーツカー・高級外車のように、クルマは購入できたものの維持費が理由でクルマを手放さなければならないようなことはないでしょう。

なお86については以下の記事でも取り上げているので、興味のある方はこちらもあわせて参考にしてみてください。

86の外観トヨタ86(ハチロク)の試乗レビュー・感想!乗り心地はいかに?!86のフロント【画像/写真】トヨタ86の内装/インテリア!運転席周りや後部座席から荷室/トランクまで紹介!

日産 ノートの維持費

日産 ノート

ノートの年間の維持費は以下のとおりです。

維持費 一覧費用(e-power)費用(ノーマルモデル)
駐車場代96,000円96,000円
燃料代40,227円49,336円
自動車税34,500円34,500円
任意保険料84,000円84,000円
消耗品代6,000円6,000円
自動車重量税7,500円7,500円
自賠責保険料12,915円12,915円
車検基本料25,000円25,000円
12ヶ月点検費用7,000円7,000円
合計313,142円322,251円

GT-Rの年間の維持費が60万円をこえているので、それと比べるとかなり安いことが見てわかります。

GT-Rの維持費が高いのは、保険料、消耗部品代、各点検にかかる費用が大幅に高いことが理由です。また、燃料代もe-powerと比べるとおよそ3倍です。

同じ日産の売れ筋車種と比べると、やはりGT-Rが維持費の面でも特別な存在であることがわかります。

なおノートについては以下の記事でも取り上げているので、興味のある方はこちらもあわせて参考にしてみてください。

日産 ノートノートの月、年間の維持費を計算!高いのか安いのか比較して解説!ノート 外装日産ノート(e-power)の口コミ/評判!価格から外装や走行性能まで全てチェック!

GT-Rの維持費は高い

最後に一般的な乗用車(ノート)や手の届くスポーツカー(86)との維持費を比べてみましたが、クルマの購入そのものだけでなく、それ以降に必要な費用もしっかり見据えてGT-Rの購入を検討する必要があることがわかりました。

ただ、NSXはもちろんのこと1,000万円オーバーの高級外車を所有するには、GT-Rくらいの維持費はごく一般的なもので、金額を聞いて特別驚く額ではありません。

高額なクルマに高額な部品が使われているのは当然のことで、それに伴って点検・交換工賃が高くなるのも自然な流れです。

これらの費用を聞いて「高すぎる」と感じるのか「妥当な金額」と受け入れることができるかの金銭感覚の違いが、GT-Rを所有できるかできないかのボーダーラインとも言えます。

万が一のときの修理費が払えずに、大切なGT-Rを手放さなくてはならないようでは悲しいですからね。

ただ、今はランニングコストを抑えるために様々な工夫をしているユーザーの体験談も増えてきたので、そうしたことをさらに深掘りして調べてみるのも良いかもしれません。

なおGT-Rについては以下の記事でも取り上げているので、興味のある方はこちらもあわせて参考にしてみてください。

日産 GT-R日産GT-Rのオーナーになるには年収はどれだけ必要か計算してみた!GT-Rのオレンジ日産GT-Rは雪道に弱い?雪道走行の性能について徹底分析しました!