トヨタ シエンタはコンパクトカーサイズでありながら7人乗車まで可能なコンパクトミニバンです。
人や荷物がたくさん乗せられる車なので、キャンプなどにもこれ1台でいけたらいいな、と思いますよね?
今回はトヨタ シエンタがキャンプに向いているかどうかについてご説明しましょう。
シエンタがキャンプに向いている点
シエンタがキャンプに向いているかどうかは、キャンプに参加する人数で決まってきます。
シエンタの最大乗員は7名ですが、これは3列目シートまですべて使った場合の話ですので、この状態だと大きい荷物はほとんど乗りません。
この3列目シートは2列目シートの下に収納することができるので、そうすれば荷物は乗りますが、定員は4名~5名となります。
シエンタがキャンプに向いているかどうかというと、なんとか4人程度のキャンプなら1台でこなせるスペックはあります。
ただし妥協しなければならない部分もいくつか出てくるので、そのあたりを解説しましょう。
荷室は結構ぎりぎり
シエンタで3列目シートを収納したときの荷室の広さは次の通りですが、奥行きが1mないのであまり長いものは積めません。
その代わり荷室幅が結構広く、よくミニバンであるような3列目シートを跳ね上げるタイプではないので広く使えるのです。
荷室高さ | 1,040mm |
荷室幅 | 1,260mm |
荷室長 | 970mm |
キャンプの荷物で一番長さが必要なのはやはりテントですが、折りたたんで1m以下になるようであればギリギリ横積みすることで載せられるでしょう。
しかしキャンプにはそれ以外にもバーベキューセットやシュラフ、パラソルや食材類などさまざまな荷物が必要です。
シエンタ1台の容積では、これらのキャンプ用品を4人分最低限で積み込むと荷室はいっぱいになってしまいます。
これに加えてレジャー用品などを持っていくとなると、持ち物の大きさにかなりの制限が出てしまいます。
またキャンプは回を重ねるごとに荷物が多くなっていく傾向にあるので、最初のキャンプではなんとかなっても、その後は荷物の大きさや数に妥協する場面がでてくるかもしれません。
実際の感覚的な荷室の広さは以下の記事で解説しているので、こちらもあわせて参考にしてみてください。
【画像/写真】シエンタの内装/インテリア!運転席周りや後部座席から荷室/トランクまで紹介!走行性能がイマイチ
シエンタの走行性能はミニバンやSUVに比べると低いのは否めないので、キャンプで山道を快適に登るというわけにはいかず、あくまでコンパクトカー並みの走りになります。
シエンタの売りの一つは燃費のよいハイブリッドモデルなのですが、シエンタのハイブリッドモデルには4WDがなく、2WDしかありません。
キャンプともなると山道や未舗装路なども走ることがあるので4WDが欲しいところですが、そうすると燃費のあまりよくないガソリン車を選ばなくてはなりません。
またメインのガソリンエンジンは1.5Lであり、ハイブリッドモデルで74馬力、ガソリンモデルで103~109馬力と、荷物満載で山道を駆け上がるには少々非力です。
登らないことはないでしょうが、快適に走るというわけにはいきません。山道ではモーターアシストでトルクのあるハイブリッドのほうが適していますが、4WDがないので片手落ちの感じです。
なおガソリンエンジン車とハイブリッド車の違いは、以下の記事で細かい点まで解説しています。あわせて参考にしてみてください。
シエンタのガソリン車とハイブリッド車の違い5つ!比較しどっちがいいか決着!車中泊はちょっときびしい
近年キャンプの一つの形態として車の中に寝泊まりする車中泊が人気ですが、シエンタの場合だと車中泊には少々向かない点が多いです。
シエンタのシートアレンジを工夫すると3列目シートだけでなく2列目シートも畳むことで最大の荷室を確保できますが、この状態では車内がフルフラットにはならず、また長さも1,400mm程度と大人が寝るには狭すぎます。
またシートを折りたたまないで後ろに倒すようにしてもフラットにはならないので、ゴツゴツした寝床になってしまいます。
この状態でマットなどを使えば多少はよいのですが、素直にテントで寝た方が疲れは撮れるでしょう。
広いとはいってもコンパクトカーサイズなので、1台でいろいろまかなうには少々限界もあります。
実際の感覚的な広さについては以下の記事で解説しているので、こちらもあわせて参考にしてみてください。
シエンタ(ガソリン/ハイブリッド)の試乗レビュー・感想!乗り心地はいかに?!シエンタのキャンプに向いている点
ここまでキャンプに向いていない点についてご紹介してきましたが、キャンプに向いている点もいくつかありますのでご説明しましょう。
ルーフキャリアで荷物の問題は解決
シエンタの車内に荷物が乗りきらない場合には、ルーフキャリアを利用するのも一つの手です。
ルーフキャリアは屋根の上に荷物を載せられるようにできるグッズのことで、簡単なレールだけのものであったり、しっかりしたコンテナ上になっているものまであります。
これを装着すれば長いテントも十分載せることができますし、大きな荷物を全部ルーフキャリアに上げてしまえば、旅の間も車内は快適です。
ルーフキャリアは100,000円程度で購入できるので、キャンプ用にシエンタを購入する場合には有効な装備です。
なお正しいやり方で値引き交渉をすれば数十万円は安くなるので、ルーフキャリアも余裕を持って購入できます。
このやり方を知らないと最大60万円以上も損しますよ。詳しく知りたい方は、下記の『たった1分で車を60万円値引きできる裏技』のページをご覧ください。 たった1分で車を60万円値引きできる裏技!安く購入する秘密のテクニックとは?!
取り回しの良さ
シエンタの車体サイズはコンパクトカー並みなので、キャンプでよく使われるSUVやミニバンに比べて取り回しが良く、運転しやすいというメリットがあります。
キャンプ場では狭い道を通ったりしなければならない場合も多く、大きな車で慣れていない道だと案外運転しにくいものです。
その点シエンタなら見切りのよいフロントデザインなので、初めての場所でも楽に運転することができるでしょう。
燃費の良さ
これもSUVやミニバンと比較した場合のメリットですが、ハイブリッドは元よりガソリン仕様でもこれらの車より燃費が良いです。
キャンプとなると結構な長距離を移動することになるので燃費は大きく響いてきます。
シエンタの燃費はハイブリッドで27.2km/L、ガソリンモデルで15.4km/L(4WD)~20.2km/L(2WD)ですが、SUVやミニバンだと10km/L~15km/L前後が一般的ですので、約1.5倍~2倍近い差があります。
例えば往復500kmを移動する場合では、ガソリン代を120円/Lとすると費用は次のようになります。
車名 | 燃費 | 燃料代 |
シエンタハイブリッド | 27.2km/L | 2,205円 |
シエンタガソリン2WD | 20.2km/L | 2,970円 |
シエンタガソリン4WD | 15.4km/L | 3,896円 |
SUV or ミニバン | 平均12.5km/L | 4,800円 |
実際の実燃費は4割程度下がってしまいますが、それでもシエンタハイブリッドを選べばSUVやミニバンの半分の燃料代で済むことになります。
4WDを選択した場合には大きく変わらなくなってしまうので、燃費を重視する場合にはハイブリッドかガソリンの2WDが選択肢になりますね。
シエンタの燃費については以下の記事でさらに詳しく解説しています。詳細まで知りたい方はこちらもあわせて参考にしてみてください。
シエンタの燃費は悪い?街乗りや高速の実燃費は?改善し向上させる方法まで解説!シエンタをキャンプで使用した人の評判
シエンタを実際にキャンプで使われた人は結構おられ、Twitterにもその評判がアップされていますので、いくつかご紹介しましょう。
ウチは信号待ち中に追突事故やられて廃車になった前の車からトヨタのシエンタ(旧デザイン)乗ってます。
コンパクトで小回りききながら1500ccでそこそこ走って補助シートながら三列シートで7人乗り、二列で使えば家族キャンプにもいけるぐらい収納あって素敵なファミリーカー— サカイアキヒロ@MV監督 (@SakaiFilmWorks) 2016年10月25日
2列で使うということは4人か5人家族だとお見受けしますが、キャンプに十分な収納空間はあるようですね。
普段は7人乗りでいろいろなことに使えて、キャンプにも使える、なによりコンパクトという使い勝手の良さがシエンタの大きな魅力ですね。
真夏のスキー場でキャンプ。濡れた急斜面なんで、そこら中でスタックしてる。シエンタ頑張ったww pic.twitter.com/I86mjHOChj
— hidejui (@hidejui1) 2017年8月12日
こちらの方のシエンタは旧モデルのようですが、これでもキャンプ用品がしっかり積み込めて楽しめるようです。
新型シエンタは旧型よりももっと室内空間が広がっているので、この程度の規模のキャンプであれば十分こなすだけの性能はあるわけですね。
新型シエンタで車中泊❗ pic.twitter.com/QweQPV6eQT
— まんぶ (@nuruyuonsendais) 2017年4月3日
シエンタで車中泊が厳しいという意見もいくつかありましたが、この方のように車内をフルフラットにできるグッズを使えば、十分車中泊が可能です。
人数はさすがに2人までとなりますが、夫婦やカップルでキャンプを楽しむにはこれでも十分ですよね。
フルフラットにした状態で荷物が詰めれば、現地でいちいち取り付けや取り外しをせずに済むかもしれません。
シエンタの口コミ・評判については、以下の記事でも詳しく解説しています。詳細まで知りたい方はこちらもご参照ください。
シエンタの口コミ/評判!価格から外装や走行性能まで全てチェック!シエンタ以外のキャンプ向きの車候補
シエンタはキャンプに最適とは言えない車だと分かっていただけたかと思います。
ですので代わりにキャンプに最適な車の候補を紹介いたします。それぞれ個別の記事で詳しく解説しているので、リンク先をご覧いただければ幸いです。
スバルレヴォーグがキャンプに最適な理由5つホンダ ステップワゴンがキャンプに最適な理由5つホンダ フリードがキャンプに最適な理由3つ!収納力が最強!これからシエンタを買おうと思っている方は、以下の記事もぜひあわせてご覧ください。購入の参考になりますよ。
シエンタの辛口レビュー/評価!欠点/短所と魅力/長所をすべて暴露!フリードとシエンタの違いは?比較しどっちがいいか徹底分析!