トヨタ アクアはトヨタでもトップの売れ行きを誇るコンパクトハイブリッドカーで、スタイルのよさと圧倒的な燃費のよさが特徴です。
そんなアクアには「エコモード」という走行モードが用意されているのですが、このモードはどんなものかってあまりご存じありませんよね。
今回はトヨタ アクアのエコモードについてご説明します。
アクアのエコモードとは
アクアは2011年の発売と結構モデルライフの長い車で、フルモデルチェンジは行われていません。
エコモードはその当時から設定があり、アクアの燃費を向上させるハイブリッドの走行モードのひとつとして用意されています。
アクアの走行モード
アクアはハイブリッドカーで、電気モーターとエンジンを組み合わせて走る車です。
トヨタではプリウスがハイブリッドカーとしてもっとも燃費がよく40.8km/L(上級グレードは37.2km/L)と圧倒的な数字ですが、アクアはそれに次いで38.0km/Lとかなりの燃費のよさを叩き出します。(燃費の詳細は以下の記事をご参照ください。)
プリウスの燃費は悪い?街乗りや高速の実燃費は?改善し向上させる方法まで解説!アクアの燃費は悪い?街乗りや高速の実燃費は?改善し向上させる方法まで解説!アクアのこの燃費を支えているのはトヨタ最新のハイブリッドシステムで、車自体がエンジンとモーターの使い分けをコントロールしています。
しかしドライバー自身が状況に応じて走行モードを設定することもでき、次の3つのモードを選ぶことができます。
- 通常走行モード
- エコモード
- EVモード
通常走行モードは特に操作はいらず、エコモードやEVモードに切り替えるときには運転席横のスイッチを使用します。
エコモードについてはのちほど詳しく解説するとして、EVモードについてはエンジンは一切使わずモーターのみで走行するモードです。
駆動用バッテリーの残量があるのが前提ですが、EVモードの間は非常に静かで、ガソリンも消費しない電気自動車と同じ状態にできます。
ハイブリッド車なのでそんなに長い間EVモードでは走れず、バッテリーが減れば自動的に通常運転モードに切り替わります。
なおEVモードについてはプリウスとも変わらないので、詳細はプリウスのEVモードの記事をご覧ください。
プリウスのEVモードとは?使い方から速度まで徹底解剖します!ではエコモードについてご説明していきましょう。
エコモードの仕組み
エコモードは走りとしてはモーターとエンジンを併用するハイブリッド運転で、通常運転モードより燃費を意識した制御が入ります。
まずアクセルですが、通常よりアクセル開度がゆるやかになり加速もゆるやかとなります。
ハイブリッドカーで燃費の悪くなる状況の第一位はやはり急加速で、エコモードではドライバーの運転にかかわらず急加速にならないよう車が制御してくれます。
次にエアコンですが、エアコンの稼働も燃費に悪影響を与える原因となるので、エコモードではエアコンも弱めになります。
基本的にエコモードで変わるのはこの2点で、ドライバーが意識せずともエコ運転になるモードということですね。
エコモードでの燃費
エコモードで一番気になるのは、このモードを使うことでどれぐらい燃費がよくなるかということですよね。
アクアのカタログ燃費は現行モデルで34.4km/L~38.0 km/Lとなっており、コンパクトカーのみならず世界中の車を見回してもかなりの高水準です。(航続距離は下記記事をご参照ください。)
アクアの航続距離は?走行距離の寿命(限界)はどれくらいか解説!実燃費については運転条件や路面状況などで燃費はさまざまかわってきますが、おおよそ23.0km/L~25.0km/Lが平均燃費となっています。
エコモードでの燃費への影響はあまり大きくないのですが、それでも25.0km/L~26.0km/Lという報告がでており、1割弱の効果はあるようです。
もともと燃費のよいアクアなので無理にエコモードを使わなくても十分良い燃費ですが、最高の状態を目指したいならエコモードは便利なシステムです。
ただ燃費を気にするより、車購入時の値引き交渉のやり方を気にした方が経済的ですよ。
このやり方を知らないと最大60万円以上も損しますよ。詳しく知りたい方は、下記の『たった1分で車を60万円値引きできる裏技』のページをご覧ください。 たった1分で車を60万円値引きできる裏技!安く購入する秘密のテクニックとは?!アクアでのエコモードの使い方
エコモードは基本的に日常での運転で威力を発揮します。
エコモードが効果を発揮する場面
燃費の悪化する要因である加速が多い場合にエコモードのゆるやかなアクセルがもっとも使える場面です。
街中の走行では発進時や、交差点での停止からの再加速、ゆるゆるとした前が詰まったような道路状況など、加速を頻繁にするような状況が数多くあります。
車で運転する状況は圧倒的に一般道が多いはずなので、燃費を気にするのであればエコモードは常時オンでもよいかもしれません。
ちなみにアクアの加速性能はそれなりに良いです。詳細は以下の記事で解説しているので、興味のある方はこちらにも目を通してみてください。
アクアの加速性能を解説!0-100km/h加速タイムはどのくらい?エコモードの欠点
しかしエコモードにも欠点はあり、ひとつは加速が緩やかになる裏返しにとっさの加速が得られないことです。
高速道路の合流などでしっかり加速したい時などにはエコモードは少し邪魔になってしまいます。
またエアコンが弱くなるので夏の暑い日や極寒の雪道などではエコモードはあまりありがたくありません。(雪道性能の詳細は以下の記事で解説しています。)
アクアは雪道に弱い?雪道走行の性能について徹底分析しました!燃費を気にして暑さや寒さを無理に我慢してもしかたないですよね。
エコモードはドライバーに意識させずに燃費運転をするシステムなので、エコモードに慣れてしまえば気にならなくなりますが、不要な場面では通常運転モードも駆使してアクアの性能を最大限生かしましょう。
なお実際にアクアに試乗し、エコモードを使った記事がございます。エコモードの実際の感覚について詳しく知りたい方は、こちらもご覧ください。
トヨタ アクアの試乗レビュー!乗り心地の感想・インプレッション!アクアのエコモードの評価
アクアのエコモードを実際に使った人たちの評価がTwitterに投稿されており、今回はその中から3件ご紹介しましょう。
エコモードで26.0km/L!
うちのアクアさん
燃費リッター26とか優秀なんじゃね?
最近のんびり運転だからかな?
煽られるぐらいゆっくり走ってる←
常にエコモード笑
高速だけエコモードやめてるけど( ¯•ω•¯ )
全然アクセルの重さが違う( ˙꒳˙ )— ゆかえもん。 (@_kumasann) 2017年9月28日
この方は一般道では常にエコモードで走っていらっしゃるようですが、実燃費は26.0km/Lとかなり良い記録をだしていますね。
100kmの距離を走っても燃料はわずか3~4リッターと考えると、すごい経済性ですよね。
その分キビキビした運転はできなくなりますが、ゆっくり運転を楽しむ人にはエコモードがぴったりでしょう。
高速ではかなり制限がかかります
今日1日でだいぶアクアの事わかった。
時速100キロを超えたあたりから、速度をたもつのが難しく、排気量の割に時速100キロまでの乗り物やと思ってたけど、エコモードのせいだった。エコやめるとなかなか軽快。侮ってた。— ミフネ (@mihune111R) 2017年11月19日
エコモードありの状態で高速道路を走ると、100km/hでの巡航を維持するのがなかなか難しいようです。
高速道路での巡航はずっと同じスピードを維持できるわけではなく、前の車の状況や道路状況などで細かな加速減速が続くものです。
普通のモードであれば100km/hから少しスピードが落ちても再加速はスーっとできるのですが、エコモードでは加速が緩やかな分速度を保つのが苦手になるようですね。
高速道路で走りが悪いなあ、と思ったらエコモードが入りっぱなしになっているかもしれません。
エコモードが気に入らない
トヨタAQUAを4日間で400kmほど運転したのだけど、エコモードはしんどい。アクセルレスポンスが悪くなるので、かえって運転が荒くなる。総燃費は22km/lだった。 #fb
— WATANABE, Yasushi (@nabe87) 2014年9月26日
エコモードは一般道での燃費にたしかに影響するのですが、かたや加速が悪くなるのでエコモードは使いたくないという人も多いのです。
運転が好きな人は、思ったときにしっかり加速してくれないと微妙な気分になるものですが、エコモードありとなしの加速感にかなりの差があるのでエコモードに違和感があるのでしょう。
そうするとアクセルを必要以上に踏み込むことになりよけい急加速になりがちになってしまうので、エコモードのほうが燃費が悪くなることもあるでしょう。
エコモードはゆったりした運転にあわせた制御をしてくれるシステムですので、自分には合わないと思った人は無理に使わなくてもよいでしょう。
これからアクアを買おうと思っている方は、以下の記事もぜひあわせてご覧ください。購入の参考になりますよ。
アクアの口コミ/評判!価格から外装や走行性能まで全てチェック!アクアの月、年間の維持費を計算!高いのか安いのか比較して解説!