トヨタのフラッグシップミニバンであるアルファード。
その広くて高級感のある車内は使い勝手やリラックスした移動の両方に向いており、子供のいる親御さん世帯から著名人の送迎車までさまざまな用途に使われる非常に人気があるミニバンです。
国産車最大級の広さと高級感のある車内インテリア、そして威圧感のあるデザインが特徴的ですが、はたしてアルファードのデザインはかっこいいのでしょうか。
ここではアルファードのデザインについて解説していきます。
アルファードのデザインの特徴
アルファードのデザインは兄弟車のヴェルファイアに比べると有機的で重厚感のあるフロントフェイスをしています。
先代よりも非常に迫力を増したアルファードのデザインの特徴について解説していきます。
スクエアなボディ
アルファードは大型のミニバンなので、高級感などと言った要素も必要ですが中の広さが非常に重要です。
そのためアルファードは、大きな空間を作り出すために四角い箱型のスタイルになっています。しかしこれではスタイリッシュなボディを作るのはなかなか容やすいことではありません。
ただ残念なことにアルファードの場合はそのセオリー通りのスタイリッシュなボディとは言えないデザインになっています。
ボディサイドから見ると、ガラス面が高い位置にあり外板の面積が大きく取られています。そしてプレスラインも入っているのかどうかわからないような非常に曖昧な感じで、きれいな造形とは言えません。
高い位置にあるガラスとただ広いだけの外板のせいで、重心の高い不安定なデザインを強調してしまうのでスマートだとは言い難いでしょう。
リアビューも同じで、ガラスとリアコンビエーションランプの位置が非常に高く、バンパーも下にすぼまっていくデザインのため宙に浮いているようなデザインになっています。
さらに四角い形でありながらもシャークフィンアンテナがついており、なんとなく高級車らしくするためにつけましたという雰囲気が見えており、トヨタのデザイナーの陳腐さを物語っています。これではスタイリッシュでかっこいいスタイルとは言えません。
なおアルファードが高級車かどうかは以下の記事で詳しく考察しています。興味のある方はこちらもあわせて参考にしてみてください。
アルファード/ヴェルファイアは高級車じゃない?大衆車?世間のイメージを元に解説!土佐犬のようなフロントマスク
アルファードのフロントマスクは一部では非常にブサイクだとかいう評判がなされていますが、この凹凸のない緩やかなボディには、この大味なデザインのフロントフェイスはとても似合っています。
ミニバンはセダンなどに比べるとどうしてもフロントマスクの面積が面長になってしまいます。
そのためヴェルファイアのように直線的なデザインだったりすると、横のラインと縦のラインが入り混じってしまい、統一感のないデザインでどっちつかずになりがちです。(ヴェルファイアの詳細は以下の記事をご参照ください。)
【画像】ヴェルファイアはかっこいいのか?デザインについて徹底分析!しかしアルファードは緩やかな曲線的なデザインを使用しており、さらに日本の伝統的な犬種である”土佐犬”を思わせるような迫力なるフロントマスクにすることで、面長で不格好になりがちなミニバンのフロントマスクを迫力あるものに変えました。
前期型ではメッキの使いすぎでいやらしい雰囲気でしたが、後期型からはフロントマスクのメッキの使い方も必要十分にして、嫌味のないデザインになっています。
やはりこの車はアルファードをベースに設計し、兄弟車ができているんだなと思わせてくれるようなデザインのまとまりが見られます。
高級感のある車内
アルファードらしさを表すうえで重要なのが、広くて居心地の良い車内です。
ここはさすがはトヨタといったところで、しっかりと作り込んだデザインを見せてくれています。
運転席周りはダッシュボードやドアトリムが高い位置にあり、高級車らしく運転手をしっかりと包み込むようなデザインです。
そのほかにもシートも大きくできており、乗員をしっかりとサポートしており疲れないようなものになっています。
インテリアパネルにも体の触れやすい部分にはちゃんとソフトパッドを使用し、目のつきやすい部分には木目調のパネルをしっかりと採用するなど、確実に高級感を演出しています。
高級外車にみられるような、細部までしっかりと造形を作り込んであったり、パネルの素材にまでこだわったというようなインテリアではありませんが、一見ちゃんと高級車のように見えるデザインに作り込まれています。
ユーザーが求めるものを確実に提供する姿勢は、さすがトヨタだと言えるでしょう。
ちなみにアルファードは車内空間が広いため、キャンプやトランポとしても使えますよ。詳細は以下の記事で解説しているので、興味のある方はこちらもご参照ください。
アルファード(ヴェルファイア)がキャンプに最適な理由7つヴェルファイア/アルファードがトランポに不向きな理由5つ!使い心地まで解説!うまくまとめてあるデザイン
ボディスタイルだけで見ると重心が高く見えるため不安定そうなデザインだなという印象がありますが、不思議なことにフロントマスクと合わせてみることで、上から見下されているような威圧感のあるデザインになります。
内装も木目調のパネルを多用するなどしっかりと高級感の演出は抜かりなくなされているため、重厚感のあるボディと相まって、高級車らしくうまくまとめたデザインだと言えるでしょう。
アルファードのかっこいい色
アルファードは迫力のあるデザインと高級感のある内装で、確実にトヨタの言う大空間高級サルーンに近づいています。
ではそんなアルファードにはどんなカラーが似合うのでしょうか。ここではおすすめのカラーをご紹介していきます。
ホワイトパールクリスタルシャイン
アルファードの高級感と清淡さを演出してくれるのがホワイトパールクリスタルシャインです。
こちらも大きなボディをさらに大きく見せてくれる膨張色ですし、落ち着いた車に見える効果もあります。
ボディカラーと対照的なブラックカラーのグリルが強調され迫力が増します。
さらに下取りや買取りの際には高く評価されますので、アルファードの効果を存分に発揮したい場合はこの色もおすすめです。
ブラック
やはり高級車を謳うからにはブラックは不動のトップです。
メッキとの対比やボディの重厚感をしっかりと見せてくれるブラックはアルファードにはぴったりでしょう。
下取りの際にも間違いなく高値がつくので、色で悩んだ場合はブラックを選んでおけば全く問題ありません。
スパークリングブラックパールクリスタルサンシャイン
スパークリングブラックパールはアルファードのエアロスタイルをきれいに見せてくれるカラーです。
このカラーは暗いところではブラックに、光の強いところでは青っぽく見えるきれいな色なのでアルファードの緩めのプレスラインでもスタイリッシュに写してくれます。
実物を見ることが大事
おすすめのかっこいいカラーをお伝えしてきましたが、やはり色は現物を見ずに決めると絶対に後悔します。
ベタ塗りの色、メタリックカラー、パールカラー、色の深み、色合いなどすべてが細かく違ってきますので、イメージだけで車はきめてはいけません。
もしアルファードを買おうと考えているなら、あわせて正しい値引き交渉のやり方も覚えておくといいですよ。
このやり方を知らないと最大60万円以上も損しますよ。詳しく知りたい方は、下記の『たった1分で車を60万円値引きできる裏技』のページをご覧ください。 たった1分で車を60万円値引きできる裏技!安く購入する秘密のテクニックとは?!アルファードの古いモデルと比較
ではここでアルファードの古いモデルをご紹介します。
基本的にはキープコンセプトな車ですが、デザインはどのように進化したのでしょうか。画像を並べて比較してみます。
初代10系
初代のアルファードは現行のものに比べると非常に落ち着いて見えるデザインです。大きめのヘッドライトやシルバーメッキのグリルが特徴的なカスタムです。
ボディスタイルも今とほぼ同じような形で、大きめの普通のミニバンというような雰囲気です。
現行のほうが高級車というような迫力を追求しているのがわかります。
2代目20系
初代と同じようなデザインを洗練した形で登場したのが2代目です。この代でアルファードは兄弟車のヴェルファイアと分かれるようになりました。(ヴェルファイアの詳細は以下の記事をご参照ください。)
【画像】ヴェルファイアはかっこいいのか?デザインについて徹底分析!迫力があるというよりは落ち着いたデザインで、メッキの大きめのグリルが特徴的なミニバンと言うスタイルは変わっていません。
現行のものに比べ主張がそこまで強くないため、万人受けしやすいデザインだと言えるでしょう。
アルファードのデザインの世間的評判
初代と2代目は落ち着いた雰囲気のミニバンでしたが、3代目で大きく迫力を全面に押し出したアルファード。
そのデザインは世間的にはどう見られているのでしょう。ここではツイッター上から意見をピックアップしてご紹介していきます。
新型アルファードの後ろ見たとき怖くて鳥肌がたったけど 最近かっこいいなって思うようになってきた、、
— 🐰ねむこ🐰 (@sleep_ing2) 2018年8月19日
アルファードの威圧感のあるデザインは、人によっては恐怖を感じてしまうほどのようです。しかしなれるとかっこよく感じるようですね。
新型のアルファードとヴェルファイアほんとどーしたんいつも思うけどさ(笑)
ケツすげーかっこわるい— りうと (@riuton08) 2015年6月14日
アルファードをかっこ悪いと思う人は、リアのデザインがかっこ悪いと感じているようです。確かにコンビネーションランプの位置が高すぎて不格好に見えますね。
アルファードの中ではこの型が一番好きだな。現行はなんかデザインがおかしいし、リアも腰高。 pic.twitter.com/kkUQh6jOmf
— 規制解除されたべにほっぺ (@benihoppe_imas) 2018年8月9日
この方は2代目のアルファードのデザインが好みのようです。たしかに現行は腰高なデザインで不格好なところが多々あります。
なおアルファードの口コミ・評判は以下の記事でもまとめているので、もっと詳しく知りたい方はこちらもご参照ください。
アルファードの口コミ/評判!価格から外装や走行性能まで全てチェック!アルファードのデザインを他の車と比較
ではここでアルファードと同じような価格帯及びクラスのライバルに当たる車と比較していきます。
同じLクラスミニバンのホンダのオデッセイ、日産のエルグランド、メルセデスのVクラスと比較していきます。
ホンダ オデッセイ
オデッセイはホンダのフラッグシップミニバンで、低重心なスタイルが売りの大型ミニバンです。
ボディの造形としては背の高いステーションのようなスタイルで、プレスラインなどの造形もしっかり作られており、スポーティなスタイルのミニバンです。フロントフェイスもホンダらしい顔になっています。
インテリアは良くも悪くもホンダらしいデザインで、包まれ感のある運転席や木目調のパネルなどしっかり作り込まれています。
しかし目に見える高級感が少なく、あえてこの車に乗ろうという気持ちになれないのも現実です。
オデッセイにはかっこいいと思えるようなインパクトがなく、かといって高級感が全面に出るものでもありません。
迫力のあるデザインと目に見える高級感、そして広い室内という利点を考えるとアルファードが有利です。
なおオデッセイのデザインについては、以下の記事でさらに詳しく解説しています。詳細まで知りたい方はこちらもご参照ください。
【画像】オデッセイはかっこいいのか?デザインについて徹底分析!メルセデス Vクラス
このLクラスミニバンはアルファード/ヴェルファイアの独壇場で、国産メーカーのほとんどがこのクラスから撤退してしまいました。そこで外国のミニバンはどうでしょうか。
メルセデスのVクラスはヴェルファイアより一回り大きいサイズのミニバンです。
ボディスタイルはミニバンらしく箱型ですが、しっかりとプレスラインを操ることで車らしいホイールアーチやメルセデスらしいキャラクターラインが刻み込まれており、スタイリッシュに見えるようになっています。
フロントマスクもベンツらしい横格子の入った大型のグリルとヘッドライト内に斜めに入ったアイラインがベンツのミニバンであるということを象徴しており、いやらしさの少ない上品なマスクになっています。
インテリアは包まれ感のある運転席やシートはもちろんのこと、上質な木からパネルを切り出したかのような大型できれいな木目調パネルを使用しており非常に落ち着いたインテリアをしています。
価格の差があるのは仕方がありませんが、高級ミニバンのお手本のようなデザインを見せつけてくれたVクラスにはアルファードではかないませんね。
なおベンツのデザインについては、以下の記事でさらに詳しく解説しています。詳細まで知りたい方はこちらもご参照ください。
【画像】ベンツのかっこいい車種ベスト10!デザインが最高なものを紹介!日産 エルグランド
今ではライバルと言えないくらいに落ち込んでしまったエルグランドです。実はエルグランドは高級ミニバンというこの市場を開拓した車でした。
エルグランドは背が低いながらも箱型のミニバンになっておりスクエアなボディが特徴的です。
しかしボディサイドにはきっちりとラインが作り込まれていたり、ガラスを挟み込むようにメッキが施してあるなど、高級セダンに使われるような手法を取り入れており、高級感があります。
もともと低めの車高や、ガラスやテールランプの位置が低く設定されているので、低重心でワイドなスタイルが非常にスタイリッシュです。
車内は他車と同じようにしっかり包まれ感のある運転席や大きなシートをもっています。
そしてフロントパネルには非常に大きな木目調パネルを採用しており高級感をしっかり演出しています。
型が古いので古さは多少ありますが、すべてのデザインに工夫とまとまりがあるので、デザイン面で勝負すればアルファードには負けないでしょう。
なおエルグランドのデザインについては、以下の記事でさらに詳しく解説しています。詳細まで知りたい方はこちらもご参照ください。
【画像】エルグランドはかっこいいのか?デザインについて徹底分析!アルファードのかっこいいカスタム車
標準状態でも非常に威圧感のあるアルファードですが、カスタムするとどうなるのでしょうか。
ここではインスタグラムからアルファードのカスタムをご紹介していきます。
20系アルファードにモデリスタのスポイラーカスタムを施してあります。
ローダウン&インチアップでスポーティにまとめられており、とてもかっこいいですね。
シックスセンスのジュールというエアロでカスタムされた20系のアルファードです。
その他にもヘッドランプに3連LEDが埋め込んであったりledデイランプが装着されていたりとワンオフ改造も多数見受けられます。
非常にこだわりを感じるカスタムに仕上がっています。
AVANZAREのリップスポイラーをフルで装備した30系のアルファードです。
ローダウン&インチアップされ、大口径のメッキホイールを太いタイヤが迫力を増しています。
グリルを完全ブラックアウトすることで、ホワイトカラーのボディとの対比で非常にスマートに見えます。
アルファードは日本の高級ミニバン
トヨタはアルファードをミニバンではなく、大空間高級サルーンと定義しています。
アルファードはまさしくそのとおりで、高級感のある大きくて広い車内と、迫力のあるフロントマスクで、デザインをわかりやすいまとめ、高級車感を出しています。
日本人がイメージしている高級車とミニバンを融合ししっかりと演出してあるので、間違いなく高級ミニバンだと言えるでしょう。
アルファードについては以下の記事でも取り上げているので、もっと詳しく知りたい方はこちらもご参照ください。
アルファードの燃費は悪い?街乗りや高速の実燃費は?改善し向上させる方法まで解説!アルファード/ヴェルファイアは故障が多い?壊れやすいのか故障率をもとに解説!