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中古車で15年〜20年落ちの車は買っても大丈夫?全然乗れる?

中古車市場には新しい車から古い車までさまざまな年式の中古車がありますが、中には15年~20年経過した車もちらほらあります。

お値段はとてもお買い得ですが、そこまで古い車を買っても大丈夫かどうかってよくわかりませんよね。

今回は15年~20年落ちの中古車についてご説明します。

中古車で15〜20年落ちの購入はどうなのか

20年以上落ちの車

一般的には10年落ち以上の車は「とても古い車」と見なされる日本の中古車市場ですので、15年~20年以上経過した車は人気がありません

中古車でいう〇年落ちというのはその車の初年度登録からの年数のことですが、15年~20年落ちの中古車というのはあまり見かけません。

なぜかと言えば、そこまで古い車だとなかなか買い手がつかないため、スクラップにされる台数の方が多いからです。

実際、車の設計においても車の主要部品の設計基準は「10年100,000㎞」を目標に作られている部品が多いので、15年以上経過した車は設計上も古い車となります。(走行距離の寿命の詳細は以下の記事をご参照ください。)

車のメーター中古車は走行距離が何万キロまで安心して乗れる?答えはこれだ!

10年以上経過したから必ず故障するわけではないのですが、割合として故障する車が増えているのは事実です。

さらに日本の中古車市場では10年未満でも十分に魅力的な価格の車が多数あるので、いくら値段が安くても15年~20年落ちはほとんど人気がないのが現状です。

15年〜20年落ち車の5つのリスク・デメリット

砂漠の古い車

先ほど述べたように15年~20年も経過している車は、車の設計基準以上たっていますのでいろいろなリスクが出てきます。

そんなリスクやデメリットをいくつかご説明しましょう。

ゴム部品の劣化が激しい

車の部品の中で年数とともに劣化が進んでいく部品にゴム部品があります。

一般的にゴム部品の限界は10年と言われていますので、15年以上経過したゴム部品は機能を果たさなくなっている可能性が高いです。

車に使われる主なゴム部品は例えば以下の通りです。

  • エンジンなどに使われるホース類
  • ドアや車体、トランクなどの水密シールに使われるゴムパッキン

ゴム部品は結構重要な部分に使われていますので、経年劣化で機能が落ちると、さまざまな問題が起こってきます。

こういったゴム部品の劣化があった場合には、即座に部品を交換しなければなりません。

ゴムホースの劣化による危険

ホース類については、経年劣化で古くなってくるとホースのゴム自体が固くなり、ヒビ割れを起こしたり、割れたところから中の液体が漏れたりします。

エンジンに使われるホースには、燃料、オイル、冷却水など、エンジンにとって重要な液体が流れているので、これらが漏れるということはエンジンの故障に繋がります。

またこの3種類の液体はすべて可燃性の液体で、冷却水にもアルコールが点火されています。

そのため漏れた液体が排気管などに当たると、最悪車両火災の危険までついて回ります。

車体のゴムパッキンの劣化

車体のゴムパッキンは、ドア、トランク、そのた車体のいろいろな部分にあり、雨が中に侵入するのを防いでいます。

経年劣化でこれらが固くなっていくと、水密性が保てなくなるので、最悪雨漏りに繋がります。

エンジンオーバーホールが必要な場合がある

古びたエンジン

エンジンは走行距離が100,000km~150,000kmぐらいで一度オーバーホールをする必要があるのですが、年10,000km走行平均で考えると15年落ちの中古車はその時期に来ている可能性があります。

エンジンはオーバーホールしないまま使っていると、そのうちエンジンブローなどの大損害の元となり、エンジン自体が使えなくなってしまいます。

そのため古い車に乗るのであればエンジンオーバーホールのことを考えておかなくてはならず、車自体を安く買えたとしてもアフターサービスで費用がかかるのは覚悟しましょう。

買い取り価格は0円

15年~20年落ちの車は購入するときにはとても安い値段で買えますが、その車をいざ買い取りに出した場合には査定額0円だとしてもおかしくありません。

15年~20年落ちの車がなぜ安いかと言えば、中古車屋さんでその車の買い取り価格が安かったためです。

安い車で利益を得るには、仕入れ値がもっと安くなければいけないのは、当然ですよね。

数年後に買い取りに出したら査定額はとても低く、0円買い取りというのも珍しくありません。

※買取査定額がどうやって決まるかは以下の記事で解説しているので、こちらもご参照ください。

車のキズ・へこみ何で決まる?車(中古車)の買取査定額の相場を左右する8つの要素!

税金が割高になる

車の維持費の一つに自動車税と自動車重量税がありますが、13年以上経過した車には割り増し分が加算されます。

これはエコカー税制の一環で、環境負荷の高い古い車に重税をかけて車の買い換えを促進するためのものです。それぞれの税金は次のような割り増しが加算されます。

※エコカー減税については、以下の記事で詳細を解説しています。こちらもご参照ください。

エコカー適用される?中古車のエコカー減税についてよくある疑問5つを解消!

自動車税の割り増し

自動車税については13年経過した車に対して一律15%の増税額が課されます。

自動車税の基本税率は次の通りですが、15%加算されると5,000円~7,000円ぐらいの増税となります。

自動車税は毎年度の初めに支払いますので、毎年増税分を支払わないといけないわけです。

総排気量減額無し75%減税50%減税
~1,000㏄29,5007,50015,000
1,000㏄~
1,500㏄
34,5009,00017,500
1,500㏄~
2,000㏄
39,50010,00020,000
2,000㏄~
2,500㏄
45,00011,50022,500
2,500㏄~
3,000㏄
51,00013,00025,500

自動車重量税の割り増し

自動車重量税は車検の際に納付する税金ですが、13年経過以降と18年経過以降の2段階で増税が行われます。

車の重量によって増税額は変わってきますが、13年経過でおおよそ30%増し、18年経過でさらに15%増しとなっています。

2年ごとに支払う税金ではありますが、大きな車ほど増税での負担額が多くなります。

車両重量2年自家用
免税50%減税本則税率エコカー以外
右以外13年経過18年経過
H28.3.31までH28.4.1以降
0.5t以下免税2,5005,0008,20010,80011,40012,600
~1.0t5,00010,00016,40021,60022,80025,200
~1.5t7,50015,00024,60032,40034,20037,800
~2.0t10,00020,00032,80043,20045,60050,400
~2.5t12,50025,00041,00054,00057,00063,000
~3t15,00030,00049,20064,80068,40075,600

車のあちこちにガタが出てきている

15年以上経過している車は、とにかく車のあちこちでトラブルが発生する確率が高く、どんな部品もいつ壊れてもおかしくありません。

適切なメンテナンスや部品交換がなされていれば故障することもないのですが、何もされずに15年以上経過している車ではトラブルの発生は必然と言えるでしょう。

エンジン、トランスミッションなどの激しく動く部品や、サスペンションなどの負荷が高い部品、オルタネーター、エアコンなど使う頻度の高い部品は、特に故障の確率が高いです。

これほど古い車に乗る以上は、いつどんなトラブルが起きても対処できるよう、JAFなどに加入しておく方が無難でしょう。

15〜20年落ちで買いの場合

クラシックカー

15年~20年落ちの車はリスクやデメリットが多いのですが、当然ながらコストパフォーマンスだけは良いのです。

またいくら古い車だからといっても、それまでに適切な整備、定期メンテナンス、部品交換などがされていれば、車の寿命はどんどん延びていきます。

15年~20年以上経過した車であっても、次のような条件の車であれば十分「買い」と言えるでしょう。

劣化した部品は交換してある

前述したゴム部品などの経年劣化が激しい部品がきちんと交換されている車は、条件の良い車です。

ゴム部品の一部だけが交換されているのではなく、主要なゴム部品のほとんどがきちんと交換されていれば、この先5年~10年は使える車と言えます。

古い車である以上劣化した部品が出るのはしかたないので、適切な部品交換が大切なのです。

エンジンがオーバーホール済み

エンジンのオーバーホールが実施済みの車はかなり良い条件といえるでしょう。

エンジンのオーバーホールには費用も時間もかかるため、前のオーナーが思い入れをもって乗っていた証拠です。

そのためエンジン以外の部分にも整備が行き届いている場合が多く、古い車ながら良い状態の個体もあります。

オーバーホール済みのエンジンが乗っているということは、劣化したゴム部品やほかの交換が必要な部品も交換されていますので、エンジンはベストな状態に近いということです。

値段的には多少割高になるかもしれませんが、古い車はなによりも車の状態が優先です。

MEMO

なお正しいやり方で値引き交渉をすれば、もう少し安い価格で購入でき、割高分を帳消しにできますよ。

このやり方を知らないと最大60万円以上も損しますよ。詳しく知りたい方は、下記の『たった1分で車を60万円値引きできる裏技』のページをご覧ください。 裏技を知って後悔する人たった1分で車を60万円値引きできる裏技!安く購入する秘密のテクニックとは?!

ワンオーナー車である

ワンオーナー車とは、それまでに所有していた人が一人しかいないということで、一人のオーナーが大事に乗ってきた証拠です。

通常の中古車であれば複数のオーナーの手を渡ってくるのが普通ですが、ワンオーナー車、さらに15年以上経過した車となれば、結構な思い入れを持って乗られていたことが想像できます。

もちろんすべてのワンオーナー車が状態が良いわけではありませんが、実車を見に行くだけの価値はあると思います。

メンテナンス暦がしっかりしている

ほとんどの車には「整備点検記録簿」というメンテナンスの履歴が書いてある書類がついており、これを見ることで過去のメンテナンス暦を見ることができます。

過去のメンテナンスで、こまめにエンジンオイルを交換していたり、部品交換を適切に実施している車は、古い車とは言えども良い状態を保ってきた車です。

古い車を見極めるための一つの材料になるでしょう。

ちなみにプリウスやハイエースはトラブルも少なく、かなり長く乗れているとの報告がよくあります。詳細は以下の記事でも解説しているので、こちらも参考にしみてください。

ハイエースの加速ハイエースの走行距離の寿命が凄まじい!?限界はどこまでいくのか?街にとまるプリウスプリウスの寿命の年数!走行距離の限界からバッテリーの寿命まで徹底解説!

どれくらい乗れるか

運転中の車

15年~20年落ちの車をもし買ったとして、その後どのぐらいの期間乗れるでしょうか?

車の寿命は一般的には20年200,000㎞と言われており、ここまでくると車体自体にもトラブルが増えてくるため、車の乗れる限界のひとつの目安になっています。(走行距離の寿命の詳細は以下の記事をご参照ください。)

車のメーター中古車は走行距離が何万キロまで安心して乗れる?答えはこれだ!

それを考えると15年落ちであと5年、20年落ちはもうあまり乗れない、と考えるのが妥当でしょう。

しかし車の寿命は適切なメンテナンスや保管状況によってはまだまだ伸ばすことができ、たとえ20年経過後であってもまだまだ乗れる可能性はあるのです。

メンテナンスと適切な保管場所

古い車には古い車向けのメンテナンスや保管場所があり、それをできるだけ実践することで長く乗れる車になります。

点検は確実に行いましょう

メンテナンスについては特別難しいことはなく、普通の車で行っている6カ月点検、12カ月点検を確実に行うことです。

そこで見つかった不具合や劣化した部品などは、即座に対処していくのがよいでしょう。

またメンテナンスは信頼できる自動車修理工場に一貫してお願いするのが良いです。

同じ工場で長年整備されていれば、工場のスタッフも車に慣れていて、車の状態や過去の整備状況をしっかり把握できるからです。

そのため初めて整備する場合よりも、適切で確実なメンテナンスが期待できます。

点検・整備については以下の記事で詳しく解説しているので、こちらもぜひご参照ください。

車の法定整備中古車の「法定整備」とは?費用はいくら?車検との違いも解説!

ガレージで保管しましょう

保管場所については雨風のしのげるガレージで保管するのが最も良いでしょう。

古い車にとって、雨風は車体のサビの発生の原因となり、車の最重要部分である車体の寿命に直結します。

サビが進行すると車体に穴が開いたり、必要な強度が保てなくなったりして、車として安全な運用ができなくなってしまうからです。

また潮風のあたる地域や、豪雪地帯などで路面融雪剤の撒かれる地域などは、塩害によるサビの発生も問題となります。

できればそういう地域では保管しない方が車にとっては良いでしょう。

中古車で15年〜20年落ちの車はおすすめか

ピンクのクラシックカー

15年~20年落ちの中古車は、値段の安さだけで買う場合にはあまりおすすめできません。

「壊れてもいいから安いのを買おう」と思って古い車に手を出すと、予想以上のトラブルに見舞われることになるでしょう。

たしかに古い車はコストパフォーマンスはよいのですが、さまざまなトラブルや修理などで買ったあとに費用がかさんでしまうことが珍しくありません。

また長く乗るためには車に対する知識や、適切な保管場所など、いろいろな条件が必要となります。

普段の足として使うような車には、15年~20年落ちの中古車はふさわしくないでしょう。

しかし15年以上の古い車には最新の車にはない魅力があり、値段の安さ以外で考えるととても良い出会いがあることもあります。

古い車には魅力がある

一般的に旧車、あるいはクラシックカーなどと呼ばれている車たちは古くても魅力を持っていて、たとえどんなに古くても輝きは消えません。

15年~20年以上前の車は、おもにデザインの点で現在の車にはないスタイリングをしています。

車の性能的には現代の車に及ぶべくもありませんが、それでもデザインの素晴らしさが魅力の車は沢山あります。

日本に限らず世界的にもクラシックカー愛好家は多く、クラシックカーのみのミーティングや、クラシックカーレースなども開催されており、古い車を愛する人たちは世界中にいます。

もし15年~20年、さらに古い車を買うのであれば、安さ以外の魅力を発見した1台を買うことをおすすめします。あなたのカーライフの新たな1ページが開かれることでしょう。

古いベンツについては以下の記事で解説しているので、興味のある方はこちらもぜひご覧ください。

ベンツ ミーティング古いベンツに乗るのはどうなのか?修理とかで大変すぎる?!

他にも魅力的な中古車については以下の記事もございます。こちらもぜひあわせてご参照ください。

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