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VTECエンジンとは?仕組/構造は?搭載車はバイクにもあり?!

自動車用のエンジンはメーカー各社ごとにさまざまな特色を持ちますが、中でもホンダの「VTECエンジン」は世界的にも有名です。

VTECはそれまでの技術とは一線を画す画期的なもので、現在でもホンダの中核技術の一つとなっています。

今回はそんなVTECエンジンについてご説明します。

VTECエンジンとは

VTECエンジン

VTECとは「Variable valve Timing and lift Electronic Control system」の略称で、1989年にホンダが実用化した可変バルブタイミング・リフトコントロール技術です。

VTECはいわゆる可変バルブ機構を持つエンジンで、今では当たり前になっているこの機構を30年も前から本格導入したのはホンダが最初です。

まずは可変バルブ機構の説明と、VTECの構造をお話します。

可変バルブ機構の目的

可変バルブ機構は、エンジンのシリンダーに吸気または排気を行うバルブの動きを制御する技術で、バルブの開き具合やタイミングにより運転中にエンジン性能を変えることが出来ます。

MEMO

バルブはシリンダーの吸気ポートと排気ポートにある弁で、普段は閉じてシリンダーの密閉を確保し、吸気や排気のときにはバルブを開いて混合気の吸入や排気ガスの排出を行います。

このときバルブを動かす量を「バルブリフト量」、バルブとピストンの作動タイミングを「バルブタイミング」といい、エンジンの性能や排気ガス浄化性能、燃費などに大きな影響を持つ部分です。

普通のエンジンではバルブリフト量とバルブタイミングは一定であり、車に要求されるエンジン性能に対してバルブ設計を行います。

ですが車は低速低回転から、高速高回転までさまざまな状況を走らなくてはならず、リフト量やタイミングが一定では必ず適応できない領域が出てきます。

低速トルク重視のセッティングにすると、どうしても高速回転域では性能が出ない、など、主に低回転時と高回転時ではバルブに求められる性能は正反対になります。

それを改善するため、走行中にバルブを変化させられたら低速にも高速にも適用できる、という目的の元生まれたのが「可変バルブシステム」です。

初期の頃にはバルブリフト量かタイミングのどちらかを変化させる簡易的なものでしたが、VTECの登場で大きく進化しました。

VTECの構造

VTECはその名前の通りバルブタイミングとリフト量の両方を可変できる世界初のシステムで、2種類のカムをロッカーアームで切り替えるというホンダ独自の構造が特徴です。

バルブの動きを制御する動弁系にはさまざまな形態がありますが、VTECはSOHCおよびDOHCで使えるシステムで、カムシャフトからロッカーアームを介してバルブを駆動します。

VTECでは低中速用と高速用のバルブリフト量及びタイミングを設定してあり、カムシャフトにはその2種類のカムが設定されます。

DOHCの場合カムシャフトは吸気と排気の2本ありますが、1気筒あたり2本のバルブに対し左右に低中速用カム2つと、中央に高速用カム1つを持ちます。

またロッカーアームも低中速用と高速用の2種類が設定されており、左右2つの低中速用と高速用が横並びになっています。

バルブを動かしているのは左右のロッカーアームだけですが、高速用のロッカーアームは内部の油圧システムによって可変を行います。

後ほどそれらの動きをご説明しますが、まずイメージを掴むためにもVTECの説明動画をご覧ください。


低中速域でのVTEC

低中速域ではバルブ系に求められる性能はスピードよりもトルクが重視されており、短いバルブリフト量と早く閉じるバルブタイミングが設定されます。

低中速域では発進時の加速や走行時の加速などの面でトルクが太いほうが運転しやすく、またトルクが高い分エンジン回転数を抑えられるので燃費にも良い影響があります。

そのためこれまで燃費重視の車はこのバルブセッティングとなっていましたが、その反面最高出力が犠牲となっていました。

VTECでは低中速域では左右2つのカムがバルブを駆動させており、その間は左右のロッカーアームだけでバルブを動かします。

その間高速用カムは高速用ロッカーアームを動かしてはいますが、バルブとは繋がっておらずカムとロッカーアームだけで動いていることになります。

ここまでは基本的に可変バルブのないエンジンと同じですが、VTECの本領はこの先です。

高速域でのVTEC

エンジン回転数がある点に達するとVTECは高速用にバルブセッティングが代わり、バルブリフト量は大きく、またバルブが開いている時間も長くなります。

これによりシリンダーに取り込まれる混合器の量が増え、また排気ガスの抜けが良くなることにより、最高出力を高くすることができます。

この切り替えはロッカーアームで行われており、左右の低中速用ロッカーアームと、真ん中の高速用ロッカーアームがピンによって連結されます。

そうなると高速用のカムの動きは高速用ロッカーアームを動かすとともに左右のロッカーアームも一緒に動かし、高速用カムの動きをバルブに伝えます。

ロッカーアームのピンは油圧によって動きますが、油圧は常に電子制御で細かくコントロールされ、必要なときにすばやく切り替えます。

この時、低中速用のカムはロッカーアームに接しておらず、空回りをしている状態になります。

高速用カムのほうが低中速用カムより外形が大きいので、高速用カムで動いているときには他のカムはバルブに動きを伝えないのです。

VTECはこのカムとロッカーアームの切り替えによって低中速域の豊富なトルクと、高速域での出力を兼ね備えることができるようになり、広い走行領域に柔軟に対応できるエンジンになりました。

VTECを進化させたi-VTEC

VTECは1989年に採用されて以降基本的には同じ構造でさまざまな車種に展開されました。

ですが2000年に次世代VTECである「i-VTEC」が発表され、VTECより更に高度な可変バルブシステムとなりました。

i-VTECはVTECにVTC(Valve Timing Control system)を組み合わせたもので、カムやロッカーアームの構造はそれまでのVTECと同じです。

違うところはカムシャフトの相対位置を変化させるアクチュエーターがカムシャフトの一端についていることで、カムシャフトを回転させることでバルブのタイミングをずらすことができるシステムです。

VTECでも低中速用と高速用2つのバルブタイミングを設定できますが、VTCでは連続的にバルブタイミングを調整することが可能です。

これによりエンジンと車の走行条件にマッチするバルブタイミングに常にセッティングすることが可能で、ECUの電子制御によってコントロールされています。

またVTCの採用でバルブの遅閉じができるようになり、吸気と排気のバルブが両方開く状態を作り出すことも出来ます。

MEMO

i-VTECによってVTECの特徴であった低中速と高速域の両立に加え、環境性能の向上を果たしています。

VTC自体はホンダ以外の自動車メーカーも積極的に採用するシステムですが、可変バルブシステムと組み合わせたシステムとしては比較的早い時期に成立したものです。

i-VTECは2002年に量産車に採用されて以来、それまでのVTECを順次置き換えています。

VTECエンジンの音

VTECエンジンは低中速用カムと高速用カムの切り替えによってエンジンサウンドが大きく変わることでも有名で、ホンダを代表するエンジンサウンドとして世界的に知られています。

次の動画はさまざまなVTECエンジン搭載車のエンジン音を集めたものですが、VTECの切り替えによってサウンドも変わるのがよくわかります。とくに動画の2:30あたりが面白いですね。


VTECの切り替えによって高速用カムになると、発進時には比較的低い音のエンジン音はより甲高くレーシーなものに変化します。

VTECの切り替えはある回転数で一気に起こるので、サウンドの変化も急に起こります。VTEC登場以前にはこんなに劇的に変化するエンジンはなかったので、VTECの効果が素人目にもすぐ分かるというのは素晴らしい魅力でした。

現在でもここまでわかりやすい変化をするシステムはあまり見られません。

VTECエンジンのメリット・デメリット

メリット、デメリット

VTECエンジンは30年近く前に開発されたにもかかわらず、未だにメリットが大きい素晴らしいシステムです。

デメリットもありますが、メリットのほうが大きく上回ってると言えるでしょう。

VTECエンジンのメリット

VTECのメリットは車の性能を全域に渡って底上げできることで、それをほぼ機械的に行っているのが特徴です。

低回転から高回転までのレスポンスの良さ

VTECの採用によってエンジンのレスポンスは低回転域から高回転域まで全域に渡って良いものとなり、ストレスの少ない走りが生まれます。

可変バルブ機構のないエンジンでは、低速トルク重視で高回転が苦手、もしくは高速向きで低速トルクが少なくスカスカ、のどちらかになることがほとんどです。

そうなると幅広い走行条件の中ではどこか不満を感じる面が必ず出てくるのですが、VTECの採用によって低回転と高回転性能を両立できるため、ドライバーにとってストレスの少ない車となります。

低速域での力強い走りと、高速域での吹け上がり、この2つのバランスをセッティングによって切り替えられるのも設計上のメリットです。

高回転化による最高出力上昇

VTECによる高回転化によって上昇するものはエンジンの最高出力で、ホンダVTECによって小排気量エンジンながらリッターあたり100馬力を超えるという、スポーツカー並の性能を獲得しました。

エンジンは回転数を上げれば上げるほど出力が上がり、とくにNAエンジンでは高回転化こそがスペックアップには重要です。

しかし前述したように高回転化は低速トルクを失うので、使い勝手も考えなければいけない量産車では高回転域をある程度まで抑える必要があります。

車にもよりますが、一般車では5,500rpm~6,500rpmぐらいが最高出力の回転数に設定されていることがほとんどです。

ですがVTECによって低速域でのパフォーマンスを落とすことなく高回転域まで使えるようになり、なんと一気に7,000rpm~8,000rpm あたりの高回転域で最高出力を発揮できるエンジンに仕上がります。

この回転数は市販車レベルとしては抜群に高く、もっとスペックが上のスポーツカーに使われるようなものです。

この高回転特性があったからこそ、ホンダシビックなどは2.0L弱の小型エンジンながら200馬力以上のスペックを発揮することができたのです。

低回転域での良好な燃費

VTECは高速域だけでなく、低回転域では燃費対策にも一役買います。

普通のエンジンで高出力を狙おうとすると高回転型エンジンのなりますが、その場合低速トルクが少なく加速が鈍いので、どうしてもエンジン回転数が高めとなってしまいます。

そうなると燃料を多く消費するため燃費が悪くなってしまうのですが、低回転域でのトルクも重視できるVTECなら燃費と出力の両立が可能となります。

もちろんエンジンの楽しさに釣られて回し気味に運転すれば燃費は悪くなりますが、VTECが切り替わらないところで燃費走行をする分には同クラスのスペックの車より燃費を良くすることが可能です。

あくまでドライバーの走り方にかかってはいますが、環境性能を引き出す走り方も十分可能なエンジンなのです。

VTECエンジンのデメリット

VTECのデメリットは性能面ではあまり見られませんが、構造が複雑になった分のデメリットはいくつかあります。

まずVTECの中核技術であるカムシャフトおよびロッカーアーム、油圧装置などは、部品の大型化、部品点数増加、重量増加などの原因となります。

普通のDOHCエンジンが1気筒あたり4個のカムを備えるのに対し、VTECでは高速用カムが追加されて6個となります。

またロッカーアームも高速用が追加されて部品点数が増しており、ロッカーアームを連結する油圧装置で複雑化もしています。

これらの影響は動弁系の大型化にも繋がり、VTECエンジンは普通のエンジンより重心が高めにならざるを得ません。

またVTECエンジンは高回転域の高い負荷に耐えられるようにエンジン本体部品を設計する必要があり、頑丈さを与えるための重量増加もあります。

加えて複雑化した部品はコスト増加も招きますので、コスト重視の小型車にはもともと使いづらいシステムです。ですが近年は単価も下がり、小型車にも多数採用されるようになっています。

VTECエンジンの寿命

VTECエンジンは構造の複雑さから故障が多いと考える人も少なくありませんが、実は結構頑丈なエンジンでありVTEC周りの故障はそこまで多くありません。

VTECは基本構造が機械式の構造を多用しており、電子制御の部分はカムの切り替えをする油圧系統だけです。

高性能なコントロールシステムの場合故障が多いのはやはり電気系統ですが、VTECは1989年に成立したこともあり、いまほど高度な電子制御を使わないシステムとなっているので頑丈なのです。

また登場から30年という長期間に渡ってしようされているのに基本構造をほとんど変えずに使われているのも、信頼性の高さを表しています。

さらに前述したとおり高回転域の負荷に耐えられるよう、VTECエンジンの本体周りは頑丈に設計されており、普通のエンジンより負荷に強いエンジンとなっています。

普段遣いではそこまで高い回転数まで使いませんので、余裕が大きいということになります。

とはいえ工業製品なので全く故障がないということにはなりませんが、可変バルブシステムとしての完成度は他社のシステムの一歩先をいっているのではないでしょうか。

VTECエンジンの評価・口コミ

VTECはその走行感覚から熱狂的なファンが多く、Twitterでもさまざまな意見が見られます。今回はその中からいくつかご紹介します。

全域で使いやすいVTEC

この方はバイク乗りの方のようで、VTECが搭載されたVFRに乗っていらっしゃいます。

バイクは車よりもエンジンのレスポンスやトルク感などがダイレクトに伝わりますが、VTECの効果で低速でも高速でも満足行く走りができるようです。これこそがVTECの最大の魅力ですね。

小型車でもVTECは感じられる

フィットはホンダのコンパクトカーで出力よりは燃費などを重視する車ですが、VTECはコンパクトカーにも高い性能を与えることに成功しており、加速時のエンジンサウンドの切り替わりが聞こえるなど非常に楽しい車です。

またこの方は250,000kmも乗っておられ、当然メンテナンスはしっかり行われてのことでしょうが、エンジンの耐久性もしっかりしたものがあることがわかりますね。

VTECに入れなければ燃費は良い

この方はあえてVTECの切り替えをせずに燃費走行を試して見られたようですが、なんと実燃費が4km/Lも向上したそうです。

運転の仕方としてはVTECに入らないようにエンジン回転数を抑えながらだと思いますが、燃費が悪い悪い言われていたエンジンでもやはり走り方が問題だということがわかります。

VTECエンジンは回すと気持ちいいのでどうしてもアクセルを踏みがちになりますが、実は燃費も良いエンジンなのです。

VTECエンジン搭載車

VTECは登場以来さまざまな車種に展開されてきた技術で、当初はスポーティなイメージの強い車種が多かったのですが、コンパクトカーやバイクなどにも採用されるようになってきました。

しかしVTECの魅力はやはりその高回転性能であり、今回はその魅力たっぷりの車とバイクをご紹介します。

ホンダ シビック TYPE-R

ホンダ シビック TYPE-R

シビックは言わずとしれたホンダを代表するハッチバックおよびセダン系の車ですが、そのハイスペックモデルがTYPE-Rです。

VTECの登場した1990年代からシビック TYPE-Rはスペックの高さと軽快な走りから大人気で、VTECエンジンの素晴らしさを伝える代表的な車種です。

シビックのモデルチェンジにあわせてTYPE-Rも登場しており、最新型は2017年に登場した新しい車です。

スペックシビック TYPE-R FK8型
エンジン型式K20C型 1,995cc 直列4気筒 直噴DOHC VTECターボ
最高出力235kW (320PS)/6,500rpm
最大トルク400N・m (40.8kgf・m)/2,500~4,500rpm

シビック TYPE-Rには先代からVTECターボエンジンが搭載されており、これにより2リッターエンジンでありながら300馬力を超えるハイスペックエンジンに仕上がっています。

トルクもかつての日産スカイラインGT-Rを超える40kgfを叩き出しており、FF車とは思えないほどのスペックを有します。

ターボエンジンということで熱などの関係から最高回転数は抑え気味となっており、VTECの切り替えも比較的低い回転数でなりますが、低速トルクと高速域の両立というVTECエンジンの特性は生かされています。

VTECはもともと高回転型NAエンジンのイメージが強くターボ化には賛否両論ありましたが、2.0Lクラスのエンジンで世界と戦っていくためには必要な選択であったと言えるでしょう。

ホンダ S2000

ホンダ S2000

S2000はホンダが珍しく手がけたFR車で、2シーターオープンの本格的なスポーツカーとして生まれました。

エンジンはもちろんながらVTEC付きで、高回転域の走りをもっともダイレクトに伝える車種として世界的な人気があります。

スペックS2000 前期型S2000 後期型
エンジン型式F20C型 2.0L 直4 DOHC VTECF22C型:2.2L 直4 DOHC VTEC
最高出力250PS/8,300rpm242PS/7,800rpm
最大トルク22.2kgf·m/7,500rpm22.50kgf·m/6,500-7,500rpm

S2000はホンダが長らく手がけてこなかった久々のFR車で、1999年に登場した当時から高い注目を受けていた車種です。

オープン2シーターFRというスポーツカーのお手本のような車に、スポーティなVTECエンジンが組み合わされるのですから、車好きからしたらたまらない1台です。

エンジンは2.0L NAエンジンですが、前期型は8,300rpmもの高い回転数まで吹け上がり、ワンランク上のエンジンのような250馬力もの出力を発揮するハイパワーユニットです。

この高回転まで回る性格のエンジンはS2000のような車にはもってこいのものであり、非常に熱狂的なファンを作りました。

後期型では排気量拡大とともに最高出力、回転数が抑えられていますが、その代わり低、中速域でのトルクが増しておりより扱いやすい車になったと言えるでしょう。

S2000は2009年に生産終了となりましたが、発表後も注文が相次ぐほどの人気車種に成長しており、生産終了した今でもその人気は衰えません。S2000以降ホンダにFR車種がないことも、人気を支える理由となっています。

ホンダ VFR

ホンダ VFR

VFRはホンダが生産するスポーツバイクの一車種ですが、バイクとしては早めにVTECが採用された車種でもあります。

VFRという名前のバイクは排気量違いなどで何車種もありますが、今回ご紹介するのは「VFR」というシンプルな名称になった世代のバイクで、2002年モデルから「HYPER-VTEC」が搭載されました。

スペックVFR 1998年モデルVFR 2002年モデル
エンジン型式RC46E型 781cc 4ストローク 水冷DOHC4バルブ90°V型4気筒RC46E型 781cc 4ストローク 水冷DOHC4バルブ90°V型4気筒 HYPER-VTEC
最高出力59kW (80PS)/9,500rpm59kW (80PS)/9,500rpm
最大トルク6.9kgf・m/7,500rpm7.0kgf・m/7,500rpm

2輪車用のHYPER-VTECはここまでご説明してきた4輪用エンジンのシステムとは少し違い、1シリンダーあたり4本あるバルブを低回転域で2つ停止させ、吸気排気を1ポートずつで行うシステムです。

6,500rpmあたりでVTECのような油圧機構により切り替えを行い、4ポートにすることで高回転性能を発揮します。

このシステムでは低回転域と高回転域のカムを切り替えることはしませんので最高出力が向上するわけではありませんが、バルブを閉じることで低回転域のトルク増大を目的としたシステムです。

VFRの前期と後期でエンジン自体は同じで、最高出力にも変わりはありませんが、低回転域のトルクを強化して使い勝手が増大しています。加速も強化され、燃費も多少改善しています。

HYPER-VTECは厳密に言えば初期に開発されたVTECと構造は違いますが、VTEC技術の並行展開により生まれたものです。

現在ホンダでは可変バルブ機構を持つシステム全体をVTECと呼んでいるので、このエンジンも立派なVTECエンジンです。

VTECエンジンの今後

VTECのような可変バルブ技術は今でこそほとんどのメーカーが取り入れるシステムとなっていますが、ホンダがいち早くこの分野で存在感を発揮したこともあり、現在までVTECはホンダを代表する名前となりました。

そのため可変バルブ機構全体をVTECと呼ぶ戦略を取っており、今後もVTECエンジンはホンダの中核を成すエンジンとなるでしょう。

構造的にはいくつか種類があるものの、最も基本的な構造を持つVTECは今でも十分通用する技術であり、他の形式とあわせて進化していくことが考えられます。