スズキ ジムニーは軽自動車ながら本格的なクロカンSUVという他に例のない車で、熱狂的なファンもいるほどの人気車です。
オフロードを走れる車としては最小ですが、そういったアウトドアのひとつであるキャンプではどうなのでしょうか?
今回はスズキ ジムニーがキャンプに向いているかどうかについてご説明します。
ジムニーがキャンプに向いていない点
ジムニーはクロスカントリーSUVとしての性能を突き詰めた車で、クロカン4WDにはかかせないラダーフレームやリジッドサスペンションなどを軽自動車のサイズに凝縮しています。
そのため車両サイズに制限のある軽自動車ではオフロード性能以外の部分は妥協する点も出てきており、特に車室の大きさは最近の軽自動車としてはかなり小さめです。
キャンプのような荷物が多く荷室の広さが重要な場面では、残念ながらジムニーでは力不足な面が出てきてしまいます。
ですが2018年に登場した新型ジムニーではキャンプでの使い勝手が大幅によくなる変更がありましたので、一緒にご紹介します。
まずはジムニーがキャンプに向かない点をご説明します。
大人数のキャンプは無理
まずそもそもジムニーは乗車定員が4名までであり、フル乗車で荷物まで載せようとするとかなり無理があります。
ジムニーは最近の軽自動車では珍しくボンネットがしっかりあるスタイルで、いわばジープの小型版といった出で立ちをしています。(ちなみにジープもキャンプに最適です。詳細は以下の記事をご覧ください。)
ラングラーがキャンプに最適な理由7つそのため車の全長の1/3ほどがボンネットなので、全長に規制のある軽自動車ではどうしても車室部分が圧迫されてしまいます。
普段使いであればジムニーの大きさでも問題ないのですが、大人数が乗ってキャンプとなるとさすがに厳しいものがあります。
荷物を厳選すれば3人、4人のキャンプにも可能性はありますが、それよりは後述するような少人数のキャンプのほうがジムニーには合っているでしょう。この点においては新型も3代目も同じです。
荷室はそこまで大きくない
ジムニーは車室が小さいので荷室もおせじにも広いとは言えず、キャンプ用品をたくさん載せるのは厳しい車です。
ジムニーの荷室は次の寸法ですが、とにかく奥行きが狭くて2列目シートがある状態だと長物は積めません。
しかしここが新型ジムニーで大きく変わった点で、キャンプ用品を積むのに問題だった点が解消され快適性があがっています。
3代目 | 4代目(新型) | ||
荷室幅 | 920mm | 1,300mm | |
荷室高さ | 1,210mm | 850mm+アンダーラゲッジ | |
荷室長さ | 3列目シートあり | なし | なし |
2列目シートあり | 340mm | 240mm | |
2列目シート格納 | 1,100mm | 980mm | |
フルフラット | なし | 1,795mm |
3代目ジムニーでは一応2列目シートを前に倒して格納すれば1mほどのスペースが確保できますが、リアシートが中途半端にしか倒れないので効率的にキャンプ用品がのせられません。窮屈なのは相変わらずでキャンプ用品自体の大きさで積み込めるものが決まってしまうでしょう。
しかし新型ジムニーでは通常状態での荷室はちょっと狭くなったものの、以下の二点が大きく改良されました。
- 荷室幅は大幅に増加
- フルフラットのシートアレンジが実現
この二点の改良により、テントなどの長物をかなりの大きさの物まで持っていくことができるようになり、またフルフラットですので荷物がとっても載せやすくなりました。
キャンプでの使い勝手は新型ジムニーで大きく改善されたといえ、的確な改良をしてくる辺りがさすがですね。
一応後席は分割可倒式なので荷物の量によっては3人乗車までもなんとかなるかもしれません。
最近は軽自動車でもトールサイズの背の高い車が増えてきましたが、ジムニーに限っては特別な車なので荷室が広くなることは今後もないでしょう。
ですが新型ジムニーはキャンプにはかなり使いやすくなった車です。
また当然ながら2列目シートを格納すれば前席の2人までしか乗れませんので、荷物が多くなるとジムニー1台では新型でも人数を削らざるをえません。
この荷室の広さについては、以下の記事でも触れているのでこちらも参考にしてみてください。
ジムニーを欲しい人が知るべき6つの欠点!買う前に必ず見てください!車中泊には狭い室内
これまでのジムニーでは車中泊を行うのもちょっと厳しく快適な車中泊は望めませんでした。
3代目までのジムニーのシートアレンジではどうやってもフラットな空間を作ることができず、マットなどを駆使しても平らな寝床になりません。
また2列目シートを格納しても荷室との間に大きな段差ができますし、長さも前述したように1mしかないのでとても寝る空間ではないです。
もし3代目までのジムニーで車中泊をするとなると、各座席を可能な限りリクライニングしてそのまま寝るしかありませんが、短時間ならともかく一晩中となるととても安眠できるものではありません。
とてもキャンプしてる感じではなく、仮眠をとっているようなことになるでしょう。
ですがここでも新型ジムニーには改良が加えられており、フルフラットになる荷室は快適な車中泊空間へと早変わりします。
何より嬉しいのは長さが1.8m近く確保されていることで、よほど背の高い人でもなければしっかり足を伸ばして寝ることができるでしょう。
ただフルフラットとはいっても座席のデコボコや隙間などはありますので、ここはしっかりしたマットなどを敷いてあげるとより快適です。
ここ最近の車中泊人気で軽自動車でもフルフラットで寝ることができる車も登場してきましたが、3代目ジムニーまででは少々厳しい面もありました。
新型ジムニーはスペック的には2人ぐらいまでなら車中泊に対応できそうで、今後そういった使い方をした実例などをみることができるでしょう。
もしジムニーの購入を考えているなら、値引き交渉の正しいやり方を覚えておくといいですよ。
このやり方を知らないと最大60万円以上も損しますよ。詳しく知りたい方は、下記の『たった1分で車を60万円値引きできる裏技』のページをご覧ください。 たった1分で車を60万円値引きできる裏技!安く購入する秘密のテクニックとは?!
ジムニーがキャンプに向いている点
前述で少し触れましたが、ジムニーで現実的にキャンプをやろうとするならば、1人もしくは2人程度の少人数が好ましいです。
それなら後席をすべて荷室として使えるので結構な大きさのキャンプ用品も持っていけますので無理が少ないのです。
そういった状況であればジムニーもキャンプに向いている点が出てきますので、次はそれをご説明しましょう。
なお新型ジムニーで改良されてキャンプに向くようになった点は前述しましたので、それ以外をご説明していきます。
ソロキャンプには最高のギア
ジムニーの特徴はなんといってもジープ譲りのタフギアという点で、アウトドアのさまざまなシーンに対応できます。
キャンプというよりは一人でアウトドアスポーツなどを楽しむ使い方ではジムニーは力強い相棒になります。
ジムニーの性能であれば山道や川、森林などさまざまなアウトドアのフィールドを走り回ることができます。
例えば登山や渓流釣りなどに一人でいく場合などに、ジムニーに遊びの道具とキャンプ用品を積んでソロキャンプということにすれば、ジムニーの積載性でも十分です。
またジムニーは軽自動車特有のコンパクトさで非常に身軽なので、狭い道でもスイスイ走れてとても楽しい車です。ジムニーでキャンプをするのならソロキャンプで車と向き合うような使い方が快適です。
ジムニーの楽しさについては以下の記事でも掘り下げています。興味のある方はこちらも目を通してみてください。
ジムニーが楽しい車である6つの理由!運転が最高に面白い?!オフロードはお手のもの
ジムニーの走破性ならかなり荒れた道や泥道でも走ることができ、林道や悪天候のあとの山道でも入っていけます。
これはソロキャンプにかぎらずジムニーでキャンプをする上では大きな利点であり、不測の事態が起こっても対応できる能力の高さが魅力です。
普通のミニバンなどではためらってしまうような状況でもジムニーなら乗り越えられる可能性は高く、オフロード性能を磨いてきたジムニーの安心感が頼もしいです。オフロード性能の詳細は下記記事をご参照ください。
ジムニーの走破性を徹底解剖!クロカン・オフロード性能はいかに?!またジムニーはデザイン的にもアウトドアにはマッチしており、広さはともかくジムニーに乗っているというだけでアウトドアの雰囲気が出てきます。デザイン性は以下の記事で詳しく解説しています。
【画像】ジムニーはかっこいいのか?デザインについて徹底分析!ソロキャンプでも、もしくは2人、3人ぐらいのキャンプでも、ジムニーなら普通のキャンプとは違ったフィールドで違った楽しみ方ができるでしょう。
ジムニーをキャンプで活用した口コミ・評判
ジムニーをキャンプで活用した人たちの評判はTwitterにたくさん投稿されており、さまざまな評価があります。
どれも一般的なキャンプの場面ではなく、かなりオフロード性の高い状況でのキャンプでジムニーが選ばれていることがわかります。
ジムニーは快適性の高いキャンプには向かない点が多いものの、ジムニーの特徴を最大限活かせば最高のキャンプが味わえます。
では今回はその中から3つほどご紹介しましょう。
林道に立ち入れる軽自動車ジムニー
次期遊び車はja22wジムニーに決定。
サーキットとは無縁になるがK6Aエンジンのブーストアップ仕様だから直線は速そう。
オーバーホールしてあるからja22wの弱点も克服して長く乗れそうだし。
クロカンできるのでいろいろな林道を突撃してやりたいと思います。
クワガタ採りやキャンプで大活躍間違い無し。— 芋えもん (@atata86) January 11, 2018
ジムニーは最高の遊び車のひとつであり、アウトドアに興味のある男性ならジムニーと聞いただけでワクワクがとまらなくなってしまいます。
ジムニーであればどんなフィールドにも立ち入れますし、車と自然を思いっきり楽しめるのがジムニーの魅力です。
傍らにジムニーを止めてキャンプするときなどは、最高の雰囲気を演出してくれるでしょう。
雪中キャンプだってジムニーは可能
結局ずーっと☃️が降ってます😊
明日は乾燥撤収できそうに無いわ😅ここのキャンプ場は山の斜面を切り拓いてサイト作ってるので結構な斜面です ジムニークラス出ないと無理かも
まっ今日は☃️少ないですが… pic.twitter.com/PmwuZq8RH9— おだちゃん (@AkachanGold) January 4, 2018
冬の雪山でキャンプとなると、とてもミニバンや普通の軽自動車では立ち入ることもできませんが、ジムニーならこんなフィールドでもキャンプができるようです。
このキャンプフィールドはそもそも結構山のなかに分けいった場所にあるそうで、雪がなくても普通の車では厳しいかもしれません。
ジムニーでキャンプをするのであれば、一般的なキャンプよりこういった普段体験できないフィールドで行うのが楽しそうですね。
なおジムニーの雪道性能については、以下の記事でさらに詳しく解説しています。詳細まで知りたい方は、こちらも参考にしてみてください。
ジムニーは雪道に弱い?雪道走行の性能について徹底分析しました!キャンプ特化のジムニー?
ランクルはもう少し車の知識がついてからの方がいいのかなー。。。
ジムニー可愛いし、こーやって積載量あげればキャンプとか行けるしいい感じだなー。。。
でも俺の身長じゃ狭いかなー。。。 pic.twitter.com/BVOGsxRWjK
— とまおけちゃっぷ (@tomaoketyappu) January 10, 2018
ジムニーはノーマルのままではなかなか普通のキャンプには使いづらい車ですが、ジムニーはカスタムパーツが豊富でそれを駆使すればいくらでも積載量はあげられます。
ジムニーのカスタムパーツは非常に種類が多く改造はジムニーに乗るときの楽しみのひとつですが、この方の写真にあるような積載量に焦点を当てたカスタムは面白いですね。
屋根の上は言うに及ばず、リアにもはみ出すようなボックスがついていれば、かなりキャンプ用品を積み込むことができそうです。
これからジムニーを買おうと思っている方は、以下の記事もぜひご覧ください。購入の参考になりますよ。
絶対読んでください!ジムニーの中古車を購入時の11の注意点!ジムニーは故障が多い?壊れやすいのか故障率をもとに解説!