マツダ車の中でも、非常に人気の高いCX-5。
SUVながら、ユーザーのほとんどは、街乗り中心の普段の生活の足として利用しています。
もちろん休日のお出かけや、キャンプ、スキー&スノボなどのレジャーにも使用されていますが、クロカンなどのオフロード走行に使われる事は皆無です。
そんなCX-5はSUVでありながら、用途はミニバンとして使用されていると言ってもいいでしょう。
ファミリーカーとして最も重要な要素は、「利便性」「経済性」「静粛性」の3点が挙げられます。
今回はその中でも「静粛性」について、詳しく解説していきたいと思います。
CX-5の優れた静粛性の秘密、さらに他車との徹底比較
新型CX-5の静粛性は、多くの自動車評論家が絶賛しています。旧型に比べ、格段に進化していると称賛しています。
その主な要因は、エンジンの静粛性に徹底的にこだわった点に尽きます。では、そのエンジン技術をご紹介しましょう。
ノッキングを極限まで抑えたエンジン
CX-5にはガソリン・ディーゼルの2種類のエンジンがラインアップされています。それぞれの静粛性対策をご紹介します。
ガソリン(SKYACTIV-G)
ノッキングによるエンジンの騒音・振動対策として、燃焼時間の短縮と4-2-1排気システムを導入。
燃焼時間短縮するために
- 空気流動の強化
- 噴射圧力の強化
- 混合気の噴霧特性改善
などの技術が盛り込まれています。
また4-2-1排気システムにより従来の4-1排気システムで発生していた残留ガスの逆流を抑制し、ノッキング低減に貢献しています。
ディーゼル(SKYACTIV-D)
ディーゼル特有の騒音・振動を抑制する、ナチュラルサウンドスムーザーを採用。
ピストンとコンロッドを繋ぐピストンピン内に、振動吸収効果のあるダンパーを組み込み、大幅な振動軽減を実現しました。
なおSKYACTIV-Dの詳細は以下の記事で解説しているので、興味のある方はこちらもご参照ください。
スカイアクティブD(クリーンディーゼル)とは?欠点2つ!不具合や故障が多く耐久性に難あり?!室内の静粛性
エンジンにここまでこだわっているのですから、当然室内の遮音性にも最大限の工夫が施されています。
遮音・吸音材を最も効果的な場所に配置し、走行中のロードノイズ低減を実現。高い室内静粛性を誇ります。
CX-5のライバル車との静粛性を比較
ここからは、CX-5と競合することの多いライバル車との静粛性を比較していきましょう。
日産 エクストレイル
初代モデルから徹底して、“ラフに使えるSUV”をコンセプトにしているので、静粛性よりも、使い勝手や、悪路の走破性にこだわって造られたクルマです。
ある意味、同じSUVでも、CX-5とは対照的な存在であるといえます。
ディーゼルエンジンの設定は無く、ガソリンエンジンとハイブリッドが設定されています。
エクストレイルについては以下の記事でも解説しています。詳細が気になる方はこちらもあわせて参考にしてみてください。
エクストレイルの口コミ/評判!価格から外装や走行性能まで全てチェック!トヨタ C-HR
サイズ的には若干小さくなりますが、価格がCX-5に近いので、競合する方が多いと思います。
こちらもディーゼルエンジンの設定は無く、ガソリンとハイブリッドのラインアップになります。
静粛性対策として、ドアウインドウを高遮音性合わせガラスを採用しています。主に外部からの風切り音への対策です。
CX-5同様、街乗りをコンセプトに造られていますので、静粛性に関しては高い水準を誇ります。
C-HRの静粛性については以下の試乗記事でも解説しているので、興味のある方はこちらもあわせて参考にしてみてください。
C-HR(ターボ/ハイブリッド)の試乗レビュー!乗り心地の感想・インプレッション!スバル フォレスター
スポーツカー顔負けのハイパワーエンジンを搭載し、本格的な走りを楽しむユーザーに、非常に人気のあるクルマです。
エンジンは、スバル伝統のボクサー(水平対向)エンジンのみの設定です。
静粛性対策としてドアガラスの厚み増し、各部の遮音・防音材を先代モデルよりも増量した点が挙げられます。
ボクサーエンジン独特の音と、走りを楽しむユーザー向けのクルマであることから、エンジン音は若干室内に聞こえますが、不快なレベルではありません。
フォレスターの静粛性については以下のでも解説しているので、興味のある方はこちらもあわせて参考にしてみてください。
フォレスターの静粛性はいかに?!エンジン音やロードノイズはうるさい?ホンダ ヴェゼル
“手頃なサイズのSUV”の先駆けとして、現在も高い人気を誇ります。
走りのホンダらしく、走行性能と操縦性に重きを置いて造られているので、静粛性に関しては、特筆する点はありません。
エンジンは、ガソリンとハイブリッドの2種類が設定されています。
ヴェゼルについては以下の記事でも取り上げています。興味のある方はこちらもあわせて参考にしてみてください。
ヴェゼルの口コミ/評判!価格から外装や走行性能まで全てチェック!三菱 アウトランダー
PHVで注目されているアウトランダーですが、比較するのは標準車です。
エンジンはガソリン2.4Lと2.0Lの2種類が設定されており、いずれもMIVEC(可変バルブタイミング機構)を備え、燃費と出力向上に貢献しています。(MIVECの詳細は以下の記事をご参照ください。)
MIVECエンジンとは?サウンドが特徴的?VTECの仕組みとの違いまで解説!静粛性に関しては、特筆する点はありません。
ライバル車との比較・まとめ
同タイプ・価格帯の他車には、ディーゼルエンジン車が存在しませんので、あくまでガソリン車同士の比較になりました。
CX-5の静粛性で高評価を得ているのはディーゼルエンジンですが、あくまで“ガソリン車と変わらない程の静粛性”という評価です。
静粛性の観点からは、やはりガソリン車の優位は否めません。
しかし他車のガソリン車に比べCX-5のエンジン静粛性への取り組みには、マツダの並々ならぬ意気込みを感じます。
現代のクルマは、全体的に高い静粛性を有していますので、その差は軽微なものですが、そこにこだわるCX-5は、ライバルより一歩リードしているといえます。
もしCX-5の購入を考えているなら、値引き交渉の正しいやり方を覚えておくといいですよ。
このやり方を知らないと最大60万円以上も損しますよ。詳しく知りたい方は、下記の『たった1分で車を60万円値引きできる裏技』のページをご覧ください。 たった1分で車を60万円値引きできる裏技!安く購入する秘密のテクニックとは?!
オーナーズ・ボイス:CX-5の静粛性の真実
メーカーや専門家の情報だけですと、どうしても称賛ばかりが目立つCX-5ですが、実際はどうなのでしょう?
ここからはオーナーさんや、試乗した方の感想をいくつかご紹介していきます。
代車で乗ったディーゼル、期待外れなうるささ
プレマシーが車検だったんで
代車でやってきたCX-5ディーゼル6000kmしか走ってない割に
エンジン音が気になるなぁ
もっと静かかと思ってた pic.twitter.com/XCo8Gs6bCv— なお吉 (@koiseyo_oyaji) 2018年2月15日
世間の高評価のおかげで、ハードルが高くなったのかもしれませんね(笑)。
運転しやすくて静か!おまけに加速もハンパない!
cx-5納車したぜー!!!!
運転しやすい!!
めっちゃ静か!!
ヴィッツより全然加速してびっくりした!
加速充分です!!かっけええええええええ pic.twitter.com/I23Ul9LxuC
— Mao@そろそろ遠出したい (@TunaMao) 2018年1月27日
静粛性が高くなるのも同じ事が言えますが、かなりクルマが大きくなったにもかかわらず、運転のしやすさを感じるのは特筆すべき点でしょう。
なおCX-5の加速については以下の記事で詳しく解説しています。詳細まで知りたい方はこちらもご参照ください。
マツダCX-5の加速性能を解説!0-100km/h加速タイムはどのくらい?ロードノイズが凄く小さい
新型cx5試乗してきた〜!視線が高いのとガラスに投影してあってただただ快適だった_(┐「ε:)_ロードノイズが凄い小さかったのには驚いた! pic.twitter.com/m9DBHIHTdC
— つばさ (@Tsubasa070) 2017年2月15日
試乗しての感想になりますが、走行時のロードノイズが、かなり静かなようです。
走行時の動画
【CX-5】mazda cx-5 峠走行 ディーゼルターボ パドルシフト 加速 エンジン音
⇒https://t.co/CP6PBfS36S— かっこいい 日本車 (@epkfm491rjjcvju) 2018年2月25日
室内からの撮影になりますので、実際の静粛性が最も分かる動画です。
生音ではないのでリアルには分かりませんが、走行音はほとんど聞こえないレベルになっています。
雪道走行とエンジン音を、車内と車外から撮影
MAZDA CX-5 XD 4WD エンジン音と雪道走行
⇒https://t.co/58iU4sGkfI— マツダ CX-5 画像 (@mazda__cx5) 2018年1月10日
車内と車外から撮影しており、雪道の走行音の参考になる動画です。
雪国にお住まいの方には、非常に参考になると思います。
CX-5の雪道性能については、以下の記事でも解説しています。詳細まで知りたい方は、こちらも参考にしてみてください。
マツダCX-5は雪道に弱い?雪道走行の性能について徹底分析しました!オーナーズボイスのまとめ
以上、twitterから抜粋して、オーナーさんや試乗体験の感想をご紹介しましたが、参考になりましたでしょうか?
一部、批判的な意見もありましたが、全体的には“静か”という評価が圧倒的に多く見られました。
一般的には、それまでに乗っていたクルマとの比較での評価が主になりますので、CX-5の前の愛車次第な部分も多分にあります。
例えば、クラウンやフーガなどの高級セダンと比べると、やはりうるさく感じてしまうでしょうし、ヴィッツやマーチと比べると、静かに感じるでしょう。
とくにハイエースなどのディーゼル車からの乗り換えですと、静粛性は比べものにならないでしょう。
先にご紹介したツイートでもお分かりになるかと思いますが、感じ方には個人差があり、今まで乗ってきたクルマによっても変わります。
百聞は一見に如かず、ご自身はどう感じるのか? マツダ・ディーラーでぜひ、試乗して体感してみることをおススメします。
なおCX-5については以下の記事でも取り上げているので、興味のある方はこちらもあわせて参考にしてみてください。
【画像】マツダCX-5はかっこいいのか?デザインについて徹底分析!マツダCX-5の走破性を徹底解剖!オフロード・クロカン性能はいかに?!