1分で車を60万円値引きする裏技

MIVECエンジンとは?サウンドが特徴的?VTECの仕組みとの違いまで解説!

三菱自動車は日本の中堅メーカーですが、同車が長い期間展開しているエンジンのシリーズが「MIVEC」エンジンです。

MIVECという名前はよく見かけるのですが、一方でどういった意味なのかわからない場合も多いと思います。

今回はそんな三菱のMIVECをご紹介します。

MIVECエンジンとは

MIVECエンジン

MIVECは「Mitsubishi Intelligent&Innovative Valve timing&lift Electronic Control system」の頭文字を組み合わせた俗称ですが、一種の可変バルブタイミング・リフト機構のことです。

三菱の自動車用エンジンの代名詞的な技術となっており、MIVECという名称は何種類家の構造がある同社の可変バルブタイミング・リフト機構の総称でもあります。

まずはそんなMIVECの概要と、いくつかあるMIVECのタイプをご紹介しましょう。

MIVECの概要

三菱では1980年台から可変バルブ機構をエンジンに導入してきましたが、MIVECという名称が使われ始めたのは1992年からランサーやミラージュサイボーグなどに搭載された4G92エンジンからです。

MIVECが登場した当時は可変バルブ機構は最新技術の一つであり、三菱の他にはホンダなど数社しか実用化していない技術でした。

可変バルブ機構はエンジンのシリンダー上部にある吸気と排気のバルブをコントロールするシステムのことで、バルブの可動距離であるリフト量と、バルブが動くタイミングであるバルブタイミングなどを、エンジンの回転中に可変することができます。

エンジンのバルブは吸気と排気のポートを塞ぐフタのような役割をしており、シリンダーで圧縮する時以外、つまり吸気と排気の際にポートを開きます。

バルブのリフト量と開くタイミングはエンジンの出力やトルク、燃費などを決める重要な要素ですが、一般的なエンジンは決められたバルブリフト量とタイミングしかもっていないので、さまざまな運転条件のある自動車用エンジンとしては効率が悪いポイントも出てきてしまいます。

ですが可変バルブ機構にすると運転中にリフト量やタイミングを変更することが出来、運転条件に合わせて最適な機構に調整することができます。

そうすることでエンジンが低回転から高回転まで効率的に稼動するので、燃費などにも良い影響があります。

MIVECは1992年に登場後何度も改良を続けながら採用され続けており、2018年現在もMIVECエンジンは続いています。

MIVEC機構の種類

可変バルブタイミング

MIVECにはこれまで何種類物の機構が登場していますが、それらは特別に名称で分けられておらず全てMIVECと呼ばれます。

ですが構造は結構変遷があり、ここではMIVECの種類をいくつかに分けてご紹介します。

DOHCカム切り替え式

MIVECで最初に登場したタイプが「カム切り替え式」です。

このタイプは可変バルブシステムとしては基本的な構造と言えるもので、バルブを可動させるカムを2種類持たせて、それを切り替えることで低回転用と高回転用のバルブリフト量とタイミングを1つのエンジンに持たせることが出来ます。

同じ可変バルブシステムであるホンダのVTECも同様のシステムですが、カムシャフトには低回転用と高回転用2種類のカムが両方ついており、カムシャフトからバルブの間につながるロッカーアームを油圧で切り替えることでバルブの動きを変化させます。

VTECとはロッカーアームの切り替え方式が違いますが、目的は同様です。

低回転用と高回転用のカムはエンジン回転数があるところに達すると自動で切り替えられるようになっており、車のECU(エンジンコントロールユニット)が油圧バルブを制御して切り替えが起こります。

そのため運転しているとある回転数でエンジンの感覚や音などが変化するようになります。

DOHCカム切り替え式+気筒休止

この方式は前述のMIVECに燃費向上のための気筒休止システムを組み込んだものです。

MIVECは油圧切り替えを低回転用と高回転用のカムを2種類のロッカーアームの切り替えによって行いますが、その2種類のロッカーアームのどちらも作動させないようにすることでバルブを動かなくすることができます。

バルブが動かなければシリンダーに吸気が送り込まれないので、その分エンジンを無駄に動かさなくても良くなります。

ということは燃料消費が一部なくなりますので、燃費が改善するという仕組みです。

このMIVECは唯一MIVEC-MD(Modulated Displacement 可変排気量)という専用の名称で呼ばれており、実装されたエンジンではアイドリング中に1気筒および4気筒を気筒休止させることで、アイドリング中は直列2気筒になり燃費向上に寄与します。

ですが実際の車ではそこまで大きな燃費改善効果はなく、また気筒休止した影響で振動も大きくなってしまったため、一時期のみ採用されただけで廃止されてしまいました。

1990年ごろには各社とも燃費の向上が至上命題でさまざまなシステムが登場しましたが、全てがうまくいったわけではありません。

このMIVEC-MCもそういったシステムの一つです。

DOHCカム位相変更式

カム位相変更式のMIVECは前述の初期型MIVECよりも簡便な構造のシステムで、吸気側バルブのタイミングのみを変更するものです。

バルブタイミングはカムシャフトの回転によって決められますが、吸気側のカムシャフトの回転位置をずらすことで、排気側のカムシャフトとの相対的な位置を変更します。

そうすることで吸気バルブと排気バルブの開くタイミングをずらすことができ、低回転域と高回転域でセッティングを変えることができます。

こちらも位相切り替えのタイミングはエンジン回転数で決まっており、ECUによって自動で変更されます。

この方式は現在自動車用のバルブ可変システムとしては広く普及しているタイプで、吸気側のカムシャフトに電子制御による回転機構を取り付けるだけなので比較的簡便なシステムで成立します。

カムシャフトには一種類のカムを付けるだけで済みますし、ロッカーアームにも油圧切り替え装置が不要です。

ですがバルブのリフト量やバルブが開く間隔は変えられませんので、初期のMIVECに比べると制御できる範囲は狭くなります。

その分コスト的なメリットはあるので普及はしやすい方式です。

DOHC両側カム位相変更式

この方式は前述のカム位相変更式を改良したもので、吸気側だけでなく排気側のカムシャフトにも可変装置を付け、吸気と排気のバルブタイミングをさらに精密にコントロールすることができます。

吸気と排気のタイミングを両方ずらすことができるので、バルブの早期開閉などを更に効率的に行うことが出来ます。

コストは多少増加しますが、この方式でも初期のMIVECよりはシンプルなシステムと言えます。

SOHCカム切り替えタイプ

ここまでのMIVECはすべてDOHCによるものですが、2003年頃から三菱はエンジンの高効率化のためにSOHCを採用してきており、MIVECもSOHC仕様になっています。

MEMO

このタイプもMIVECは初期のMIVECのようなバルブリフト量とタイミングを変更できるものです。

SOHCはカムシャフトが一本のみの構造で、一本のカムシャフトに吸気用のカムと排気用のカムがどちらもついています。

一方DOHCはカムシャフトが吸気側と排気側の2本に分かれており、それぞれにバルブにつながるロッカーアームが位置しています。

初期のMIVECは吸気側と排気側がそれぞれ切り替えを行って低回転と高回転の切り替えをしていましたが、SOHCではカムシャフトが一本しかなく同じような構造は取れません。

そのためSOHC式のMIVECでは吸気側のバルブのみが可変式となっており、排気側は固定式のバルブシステムです。

カムシャフトは非常に複雑で、吸気側用の低回転、中回転、高回転と3種類のカムに加えて、排気側のカムが2つついています。

排気側カムはそのまま固定式のロッカーアームを介してバルブを動かしますが、吸気側に関してはMIVECの切替式のロッカーアームをもたせてあり、低中速域と高速域のカムリフト量とタイミングの可変を行っています。

DOHC式のMIVECに対して排気側のコントロールが出来ない分制御範囲は狭くなりますが、一方でSOHCはDOHCよりもエンジンの燃費や抵抗の少なさなどの面でメリットを持っており、可変バルブシステムの優秀さだけがエンジン性能を決めるわけではありません。

このシステムは2003年発売のグランディスに採用されましたが、その数年後にMIVECは大きく構造を刷新し、次世代MIVECへ進化しています。

次世代MIVEC:連続可変バルブリフト・カム位相式

2005年に発表された次世代MIVECはそれまでの構造から大きく進化し、SOHCでありながら吸気側のバルブを連続的に可変し、さらにカムの位相もずらせるという珍しいシステムとなっています。

前述で説明したカム位相変化のシステムは、DOHCで吸気と排気が別れていたことで成立していたものです。

ですがSOHCはカムシャフトが一本なので、吸気側のバルブタイミングを変えてしまうと排気側も一緒に変わってしまうため、SOHCでは採用は難しいとされていました。

ですが次世代MIVECでは吸気側バルブの連続可変をする際にバルブタイミングの遅角を同時に行っており、その効果でカム位相を変化させても吸気と排気の相対的なタイミングはほぼ一定となることで、SOHCでも成立するシステムとなっており、さらに吸気だけでなく排気側も連続可変が可能となっています。

また吸気の遅閉じによってミラーサイクルを実現できるエンジンとなっており、燃費に対して高い効果を持ちます。

次世代MIVECではバルブリフト量の可変のためにセンターカムシャフトおよびスイングカムという部品が追加されており、ロッカーアームの動きを連続的にコントロールできるようになっています。

これによりカムの切り替えは行わずにロッカーアームの制御だけで可変リフトおよびタイミングの変化を可能としており、非常に精密な制御が可能です。

なおそのカムシャフト周りの構造や動きは非常に複雑なので、理解するためにもぜひ以下の動画をご覧ください。


この次世代MIVECは2005年のアウトランダーに初搭載され、その後現在に至るまで三菱のコンパクトカー以上に採用される機構となっています。

VTECエンジンとの違い

MIVECと同時期に登場した可変バルブシステムで有名なものにホンダのVTECがありますが、この2つは日本を代表する可変バルブリフト可変システムです。

VTECは初期のMIVECと同じくカムシャフトに2種類のカムを持ち、ロッカーアームで切り替えを行う可変バルブ機構です。

VTECも1990年頃に登場してから現在までさまざまな改良を加えており、カム位相可変システムの組み込みなどもおこなって、現在では連続可変システムとなっています。

VTECにもカム位相変化のみの仕様もありますが、上位機種は現在でもカムの切り替えによる可変システムです。

ポイント

MIVECも初期のシステムはVTECに近いものがありましたが、次世代MIVECはSOHCに特化した全く別のシステムとなっています。

次世代MIVECの複雑なセンターカムシャフトやスイングアームはVTECにはなく、ここが現在のMIVECとVTECの大きな違いとなっています。

両方共目指すところは低回転から高回転域まで連続的にエンジンを効率的に動かすことですが、そこに達する構造は大きく違います。

MIVECエンジンの音

初期のMIVECエンジンは低中回転域用のカムから高回転域用のカムに切り替わる際にエンジン音が変化する特徴があり、このサウンドの変化もMIVECの魅力の一つでした。

今回はそんなサウンドの変化を、三菱のスポーツカーであるFTOの動画でご覧ください。


動画ではエンジンの回転数をアイドリングから徐々に挙げてレブリミットまで回していますが、その途中にエンジンサウンドが高い音に切り替わる箇所があります。

ここがMIVECでカムが切り替わったところであり、結構わかりやすい音の変化となっているでしょう。ホンダのVTECも同じような音の変化があり、やはり同じように車の魅力となっています。

ですが現在主流の次世代MIVECでは、システムが連続可変システムとなっていることから切り替わりというものがなく、エンジンサウンドが顕著に変化することはありません。

切り替わりがあるとトルク変動などの問題もあるのですが、一方で音に面白みがないなどという意見もあるほどです。

システム的には確実に進化を果たしている次世代MIVECですが、ドライバーの捉え方はさまざまなようです。

MIVECエンジンのメリット・デメリット

メリット、デメリット

MIVECエンジンはエンジンのバルブ機構を運転中にコントロールできるのが特徴ですが、これによって次のようなメリットとデメリットを持ちます。

MIVECエンジンのメリット

MIVECエンジンのメリットは可変バルブシステムのメリットが基本的なものですが、加えてSOHCでも稼動する連続可変バルブシステムを持つという点にもあります。

低回転域から高回転域まで対応できる

MIVECのような可変バルブシステムはエンジンを低回転域から高回転域まで幅広く対応することを目指しており、そのためにバルブリフト量とタイミングの調整が重要となります。

バルブのリフト量はバルブが開く大きさの調整、バルブタイミングはエンジンの回転とバルブが開くタイミングの調整となりますが、この2つの最適な調整は低回転域と高回転域では大きく違ってきます。

低回転域ではバルブリフト量が少なくてもよいのですが、高回転域ではエンジンの出力を出すためにリフト量は多くする必要があります。

またタイミングに関しても低回転域と高回転域ではベストなタイミングが違います。

ですが普通のエンジンではバルブリフト量とタイミングは一定になってしまうので、ある程度低回転域と高回転域の効率を犠牲にした上で、性能のバランスを取ったセッティングとなっています。

可変バルブシステムはこの犠牲になっている領域を活用するようにするためのもので、初期のMIVECのような2種類のカムを持つシステムでは低中回転域と高回転域という2種類のカムセッティングを搭載できるのです。

こうすることで低中回転域での良好な燃費や低速トルクの太さと、高回転域での最高出力と最高速度を両立しすることが可能になっています。

連続可変システムによる効率的な変化

2種類のカムを切り替える方式でも高い性能は得られますが、一方で2種類の決められたセッティングで決まってしまうため、さらなる効率化にはエンジン回転数と連動した連続可変システムが求められました。

そこで生まれたのが次世代MIVECのような連続可変バルブリフト・カム位相式のシステムで、これにより低回転域から高回転域までその時の状況に合わせたバルブセッティングを出すことが可能となります。

連続可変システムはコンセプト自体は昔からあったものの、どうしても構造が複雑となるので量産車としての耐久性や信頼性を得るのが難しく、またコスト面でも問題はあります。

ですがバルブを精密にコントロールできるということはエンジンの出力やトルク、または低燃費向けの効率的なセッティングを運転中に調整できるということであり、環境性能が年々求められる中にあっては必要な技術となっています。

またカム切替式の場合には切替時にわずかなトルクの変動が起こるのが問題だったのですが、連続可変式ではそういったデメリットも改善できます。

自由に変えられるとはいっても、実際には開発時にセッティングされたECUのプログラムに従って自動的に調整されるので、ドライバーの運転感覚が普通の車と変わらないのもメリットと言えます。

一方で連続可変式になったことで前述したエンジンサウンドの切り替わりがなくなるのは寂しい、という意見もあります。

SOHC化による燃費改善

次世代MIVECの最も特徴的なところはSOHCでも連続可変システムが成立している点で、DOHCに対して燃費などの面でメリットのあるSOHCが採用できる点も大きなメリットです。

DOHCは吸気と排気の2本のカムシャフトを持ち、それぞれを別々にコントロールできるメリットはありますが、一方で部品点数が多く、また部品同士がこすれる摺動面が多くなるため、重量と摺動面の摩擦が大きいという点があります。

この2点はどちらもエンジンの効率を低下させてしまうものであり、燃費の悪化やエンジン効率の低下を招くため、近年はDOHCからSOHCに戻す動きも出ています。

SOHCはカムシャフトが一本で吸気と排気をコントロールしているため、DOHCより軽量コンパクトになり、摩擦も少ない環境性能に対しては良好な面があります。

以前はSOHCは高回転域への対応が難しいことからDOHC化が進んだのですが、可変バルブシステムと組み合わせることでそのデメリットもカバーでき、SOHCは再評価されています。

またMIVECはそこに連続可変システムまで組み込んであるので、世界でも珍しいSOHCの効率の高さを活用できるシステムなのです。

MIVECエンジンのデメリット

これらのデメリットはMIVECというよりは可変バルブシステム全体について起こるものですが、システムを採用する場合には避けて通れないものです。

動弁系の慣性質量増大

可変バルブシステムを組み込むと動弁系(バルブ系)全体が複雑になり重たくなるのですが、重たい部品を連続的に動かす場合には慣性質量が大きくなってしまうので、ある程度非効率な面も出てきます。

動弁系はエンジンの作動時には常に高速回転や往復運動をしていますが、それらの部品自体に重さがあると動かす際にはそれなりのパワーが必要になります。

そのパワーはエンジン出力から生み出されているので、動弁系の重量は動く際の妨げになって効率低下を招くのです。

また動弁系は非常に高速で動いており、毎分数千回転するエンジンですので、動弁系は一秒間に50回~100回もの回転運動と往復運動を行います。

ですが動弁系の重量が重たいと慣性質量が増大するので、この運動の妨げにもなってしまい、エンジン回転数が高くなると追従性が悪くなります。SOHCよりDOHCが有利だったのはまさにこの点です。

可変バルブシステムによって高回転域への対応ができるのでこのデメリットはある程度緩和されますが、可変バルブシステムのデメリットであるのは間違いありません。

構造の複雑化と重量の増大

可変バルブシステムは慣性重量の増大も問題ですが、加えてエンジン全体の重量増加にも影響しており、軽量化という観点では不利になります。

MIVEC、とくに初期のカム切替式や次世代MIVECではロッカーアーム周りが複雑となるので、その分エンジンのシリンダーヘッドは大型化します。

またその分エンジン上部の重量が増加しますので、エンジンの重心をあげるデメリットにも繋がってしまいます。

可変バルブシステムはその他に油圧システムや電子制御バルブなどのデバイスも増えますので、その分の重量も増加します。

エンジン重量の増加はそのまま車の性能や燃費性能には悪影響を与えますし、重心が高くなることはエンジン振動の増加と車のロール性能の悪化を招きます。

これらはエンジン性能の強化と他の部位でカバーできる点ではあります。

エンジンコストの増加

エンジンが複雑になり部品点数が増加すると、その分エンジンコストは増大し、ひいては車の値段に反映されてしまいます。

自動車用のエンジンは年々複雑化してコストは昔より増大しており、その他の要素もあって車の価格は上昇傾向にあります。

自動車のコストは量産台数がおおいければ多いほどスケールメリットによってコストが下がりますが、それにも限界はあり基本的には可変バルブシステムを組み込むことでデメリットを抱えることとなります。

三菱はMIVECの採用を積極的に進めていることもあってコストはある程度下がっているとは思いますが、非搭載に比べれば確実にコストはあがっているでしょう。

MIVECエンジンの評価・口コミ

MIVECエンジンは1990年頃から現在までずっと名称として使われているので浸透度は高く、Twitterにもさまざまな投稿があります。今回はその中からいくつかご紹介します。

MIVECの効果

この方のMIVECはカム切り替えを行うタイプのようですが、その切り替えでエンジンサウンドが変わるのは運転していても分かるようですね。

運転中にエンジン音が甲高くなるのはスポーティな印象をもたせる効果もあり、車の大きな魅力です。普段見えないエンジンの機構がサウンドで分かるというのは楽しいものです。

結構珍しいMIVEC-MC

気筒休止システムのついたMIVEC-MCですが、短命に終わったこともあり知っている人は結構少ないようです。

この方は結構三菱車に乗っておられるようですがその存在は最近お知りになったようですね。

気筒休止自体は近年主流となっている技術なので流れは間違っていなかったはずなのですが、いかんせん早すぎたのでしょうか。

次世代MIVECは少しづつ変わる

この方は次世代MIVECの連続可変システムを運転されたことがあるようですが、その可変の様子は割と緩やかなようです。

カム切替式はそれこそ一気にエンジン性能が変わるのでわかりやすいのですが、連続的に少しづつ変わっていくシステムだと意識しないとわからないかもしれませんね。

MIVECエンジン搭載車

MIVECエンジンは1992年から現在に至るまで形を変えながら続いていますので、その搭載車種は非常に多岐に渡ります。

今回はその中から何車種かご紹介しましょう。

三菱 4代目 ランサー

 

View this post on Instagram

 

Daniel Kayさん(@danielk401)がシェアした投稿


ランサーは三菱を代表する中型スポーツセダンで、スポーティなデザインが特徴の車です。

そんなランサーの4代目MIVECエンジンが初めて搭載された車種の一つであり、ここからMIVECのが始まりました。

今では結構古い車種となってしまいましたが、当時のMIVECエンジンがどのぐらいの実力を持っていたかをスペック面から見てみることにしましょう。

スペックMRMX
エンジン形式4G924G91
エンジンスペック1,597cc 直列4気筒DOHC16バルブ MIVEC1,496cc 直列4気筒DOHC16バルブ
最高出力175ps(129kW)/7,500rpm97ps(71kW)/6,000rpm
最大トルク17.0kgf・m(166.7N・m)/7,000rpm12.8kgf・m(125.5N・m)/3,500rpm

4代目ランサーにはさまざまな排気量のエンジンが搭載されましたが、今回はMIVECエンジンである4G92と、排気量が100ccほどしか変わらずMIVEC非搭載の4G91で比較してみましょう。

排気量の差は多少あるものの、この両者で大きく違っている点は最高出力と最大トルクを発生するエンジン回転数にあります。

いわゆる一般的なエンジンである4G91エンジンは最高出力は6,000rpm、最大トルクは3,500rpmで発生しており、このクラスのエンジンとしては標準的なものです。

ポイント

ですがMIVECを搭載した4G92エンジンは最高出力が7,500rpm、最大トルクが7,000rpmで発生するエンジンとなっており、かなり高回転域までエンジンが回ることがわかります。

その効果で最高出力は80馬力近い差があり、トルクも1.5倍と、同クラスのエンジンとは思えないほどのスペック向上を果たしています。

また数字には表れませんが、低中回転向きカムの効果でMIVECエンジンは低速域でも強く、力強い走りと低燃費性能も持ち合わせています。

三菱 RVR

三菱 RVR

初代MIVECの登場から13年の2005年に登場したのが、三菱のクロスオーバーSUVであるRVRで、この車種から次世代MIVECエンジンが搭載されました。

RVRは2010年にフルモデルチェンジした車種ですが、当初は既存のMIVECエンジンが搭載されており、後にマイナーチェンジとして次世代MIVEC搭載の4J10エンジンが登場しています。

スペックM(後期型)M(前期型)
エンジン形式4J104B10(MIVEC)
エンジンスペック1,798cc 直列4気筒DOHC16バルブ MIVEC1,798cc 直列4気筒SOHC16バルブ MIVEC
最高出力139ps(102kW)/6,000rpm139ps(102kW)/6,000rpm
最大トルク17.5kgf・m(172N・m)/4,200rpm17.5kgf・m(172N・m)/4,200rpm
カタログ燃費16.0km/L~16.2 km/L15.2km/L

RVRの前期型に搭載されていた4B10 DOHC MIVECエンジンは、吸気と排気のカム位相変化のシステムを持つエンジンで、可変バルブシステムとしては簡便な形式のものでした。

ですがマイナーチェンジ後にはSOHCエンジンで次世代MIVECの連続可変バルブリフト量・タイミング機構を持つ4J10エンジンに変わっています。

ポイント

4B10エンジンと4J10エンジンの排気量は全く同じで、また最高出力や最大トルク、回転数などにも変化はありませんが、SOHC化によって高効率化と低燃費性能をアップさせており、それがカタログ燃費の差に表れています。

また4J10エンジンには新たにアイドリングストップ機構も搭載され、昔の気筒休止エンジンを進化させたような特徴もあります。

この次世代MIVECエンジンは大きな変更はなく現在まで続いており、RVRも登場から10年近く立ちますが、現在でもモデルが続く長寿車種となっています。

三菱 新型ミラージュ

三菱 ミラージュ

もう一つ最新型のMIVECエンジンに、1.0L 直列3気筒の「3A90」型エンジンがあり、これは2012年に登場した新型ミラージュに搭載されています。

ミラージュという車種名はランサーと並んで三菱を代表する車種でしたが、2005年に一度生産が中止され2012年にフルモデルチェンジという形で発表されています。

以前は中型ハッチバック車だったミラージュは現在はコンパクトハッチバックへと小型化されており、エンジンもそれにふさわしい小さいものとなっています。

新型ミラージュには排気量違いで2種類の3A9型エンジンが搭載されますが、どちらもMIVECエンジンです。

スペック1.0G1.2G
エンジン形式3A903A91
エンジンスペック 1.0L 直列3気筒 DOHC 12バルブ (MIVEC)3A92 1.2L 直列3気筒 DOHC 12バルブ (MIVEC)
最高出力69ps/6,000rpm78ps/6,000rpm
最大トルク8.8kgf・m/5,000rpm10.2kgf・m/4,000rpm
カタログ燃費27.2 km/L25.4 km/L

この2種類のエンジンは3A9シリーズとして同時開発されたエンジンで、組み合わされるMIVECも吸気側のみのカム位相変化式で簡便なシステムとなっています。

ですが吸気バルブの遅閉じ効果で擬似的なミラーサイクルエンジンとなり、高い燃費性能を発揮するのが特徴のエンジンです。

ミラージュにはグレードが3つありますが、下位グレードのEを除いてアイドリングストップ機構もついており、その効果で25km/L以上の低燃費となります。

エンジンスペックとしては小型エンジンの標準的なもので、その走りも決して早くはありませんが、1,300,000円前後の三菱の普通車のエントリーモデルとしての位置づけはしっかり出来ている印象です。

MIVECエンジンの今後

MIVECエンジンは三菱を代表するエンジン技術で同社の売りでもありますが、登場した当時は非常に先進的なものであったにしても現在はそこまでの珍しさがありません。

というのも可変バルブシステムは現在では非常に多種多様のものが登場しており、自動車メーカー各社が独自の機構をエンジンに織り込んでいます。

MIVECエンジンはその中でスペック的にも燃費的にも飛び抜けたところがなく、次第に魅力を失ってきていると言っても良いでしょう。

現在はエンジンのさらなる効率化のためのダウンサイジングターボ技術や、熱効率向上化のあらたな技術がどんどん登場しており、三菱にもMIVECより新しいシステムを開発してもらいたいものです。