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クリーンディーゼルが今後普及しない理由3つ!将来性はあるか未来予想!規制が厳しすぎる?!

クリーンディーゼルエンジンは乗用車用のエンジンとして欧州では高いシェアを誇るもので、日本にも近年導入が増えてきました。

しかし一方でクリーンディーゼルの将来性については暗雲が立ち込めており、ここ10年ぐらいで大きな変革の起こりそうな気配があります。

今回はクリーンディーゼルの将来性についてご説明します。

クリーンディーゼルの現在

マツダ SKYACTIV-D エンジン

クリーンディーゼルエンジンは欧州の主要メーカーの車に搭載されており、欧州でのシェアは50%に及ぶほど普及しているエンジンです。

一方で日本ではディーゼルエンジンの普及率は限定的なのですが、それにはディーゼルエンジンの持つデメリットにあります。

ディーゼルエンジンの排気ガス対策

排気ガス

ディーゼルエンジンには低速トルクが良い、燃料消費量が少ない、燃料代が安いといったようなメリットがあるのですが、一方で大きなデメリットとして排気ガスが汚いという点を持っています。

ディーゼルエンジンの乗用車はかつて日本でも結構な台数が走っていましたが、黒煙や白煙を吐いて走っているというイメージがあると思います。

その後排気ガス規制の強化とともに日本国内ではディーゼルエンジンの乗用車は一度ほとんどなくなり、ディーゼルエンジンは排気ガスが汚い車というイメージが日本では根強く残っています。

現在はクリーンディーゼルの普及でそのイメージはある程度改善していますが、シェアで言えばわずか0.1%という少なさです。

ディーゼルエンジンはその構造上、燃料である軽油が一部不完全燃焼を起こしやすくなっており、その際に生まれるPM(粒状黒鉛)の排出が黒煙の発生を生みます。

このPMは非常に細かい物質であり、スモッグの原因になったり、肺がんの原因物質になったりと環境への影響が高いです。

また他にもNOx(窒素酸化物)、CO(一酸化炭素)、HC(炭化水素)などの有害物質の排出もあり、PMと合わせてそれらの排出を抑制するのがディーゼルエンジンの大きな問題となっています。

排出抑制技術はおもに欧州のメーカーを中心に開発が進み、現在は「クリーンディーゼルエンジン」技術としてそれらの有害物質の排出はかなり削減されています。

欧州を中心としたクリーンディーゼルの普及

クリーンディーゼルエンジンの普及は欧州主導で行われており、その開発の中心はドイツのメーカーであるフォルクスワーゲンやメルセデス・ベンツ、BMWなどです。

ポイント

これらのメーカーはクリーンディーゼルエンジンの排気ガス対策のために様々な技術を開発しており、PMを捕集するための触媒「DPF」や、NOx処理のための触媒「NOxトラップ触媒」や「尿素SCR触媒」、COとHCの処理をする「酸化触媒」などがあります。

現在のクリーンディーゼルエンジンにはこれら3種類の触媒がほぼ必須となっており、年々厳しくなる排気ガス規制に対してこれらの性能と、容量の大型化が年々進んでいます。

これらの技術は日本メーカーにも導入されており、国産メーカーも欧州勢に続いてクリーンディーゼルエンジンを開発、投入しており日本国内でもディーゼルエンジンの搭載車種が増えてはきています。

クリーンディーゼルエンジンはエンジン本体がガソリンエンジンよりもコストがかかる構造なのですが、それに加えて触媒関係は貴金属を多用することもあって非常にコストがかかるものです。

そのため排気ガス規制が厳しくなるとクリーンディーゼルエンジンは触媒関係のコスト増加が大きくなる傾向にあります。

欧州のディーゼルゲート問題

排気ガスの規制は各国ごとに決められますが、欧州、北米、日本などは規制値が厳しいことで知られており、年を追うごとにその規制値は厳しくなっています。

そんな中、2015年に欧州最大手のフォルクスワーゲンを中心に、「ディーゼルゲート問題」と呼ばれるクリーンディーゼルエンジンの排気ガス不正問題が起こりました。

この問題はエンジンのコントロールを行うソフトウェアを使った不正で、「ディフィートデバイス」という名称があります。

排気ガスの検査を行う際には規制をクリアできるような制御を行う一方、一般道路での走行時にはその制御を外して基準値の40倍近い規制物質を排出していたいうものです。

排気ガス規制に対応しようとすると、エンジンの出力やトルクが低下してしまうデメリットを持ちますが、検査時だけにその制御を行うことで、市場でのスペック不足を補うためのものです。

MEMO

ディフィートデバイスの使用はすでに北米や欧州では違法となっており、2015年当時は不正なものです。

ですがフォルクスワーゲンを始めとしていくつかの欧州メーカーはこのデバイスを使っていたことが判明しており、実に全世界で1,100万台が不正の対象となる大問題に発展しました。

この問題を皮切りに、クリーンディーゼルエンジンは大きな社会問題となっており、その状況は厳しくなっています。

クリーンディーゼルの今後普及しない理由

クリーンディーゼルは不正発覚後の現在でも欧州では高いシェアを誇りますが、それでも大きな逆風が吹いています。

というのもディーゼルゲート問題の発覚後に各国政府から将来の自動車規制に関する発表がなされており、クリーンディーゼルエンジンに対する規制が今後さらに厳しくなるからです。

まずは各国が発表しているディーゼルエンジンへの対応と、その先に予想されるクリーンディーゼルエンジンの展望をご説明します。

ディーゼルエンジンの将来の規制

ディーゼルエンジンへの規制はこれまでも年々厳しくなっていたのですが、ディーゼルゲートという大問題の直後、いくつかの国からディーゼルエンジンへの将来の規制が発表されました。

それをまずはまとめます。

  • イギリス:2040年までに電動化していないディーゼル車とガソリン車の販売を禁止
  • フランス:2040年までに電動化していないディーゼル車とガソリン車の販売を禁止
  • スペイン、ドイツ、フランス、イギリス:一部都市へのディーゼルエンジン車の乗り入れ規制または課税の強化
  • 中国:ガソリン車やディーゼルエンジン車の生産、販売中止を検討

ディーゼルエンジンがクリーンディーゼルエンジンとなった後でも排気ガス規制は少しづつ強化されてきましたが、ディーゼルゲート事件をきっかけにしてこれらの一連の流れが出てきました。

ディーゼルエンジンは欧州でいまだ高いシェアを持っているにもかかわらず、その流れを大きく断ち切るような規制が発表されたのは、ディーゼルエンジンというものへの信頼が一気に揺らいだためでしょう。

この流れを受けて各自動車メーカーからもディーゼルエンジンの開発中止が相次いで発表されており、ディーゼルエンジンの開発にも大きくブレーキがかかっています。

クリーンディーゼルエンジンのコスト問題

車 コスト

もうひとつのクリーンディーゼルエンジンの将来性を曇らせる面としてコスト的な面があり、現実的なコストの範囲に収まりにくくなってきたと言えます。

ディーゼルエンジンのコスト増加の要因は前述したとおり排気ガス規制の対応コストであり、エンジン本体の制御や燃料系の改良に加え、直接排気ガスを浄化するための触媒関係が大きな割合を占めます。

技術的には将来的な排気ガス規制にも対応は可能と言われていますが、それには触媒容量の拡大が必須でありコスト増加に拍車がかかることとなります。

現在でも、ガソリンエンジンに対してクリーンディーゼルエンジンの搭載車は数十万円ほど高額となっており、将来的にこの差がもっと広がることになるのです。

MEMO

そもそもVWがディーゼルゲート事件を起こした理由もコスト面にあり、検査時だけ排気ガス規制をクリアできていれば触媒などによるコスト増加を抑えられるからです。

また触媒を増やすと、その分排気ガスの通気抵抗が大きくなるのでエンジン出力やトルク、燃費への影響も大きく、VWのような量販車種がメインのメーカーではコスト増加とスペック低下は非常に大きな影響を受けます。

前述した各国の規制はハイブリッド車は対象外となっているので、もしディーゼルハイブリッドということになれば規制の対象外には出来ます。

ですがそもそもハイブリッドカーは電気モーターやバッテリーなどでコストが増加しますので、さらにコスト増加の問題があるディーゼルエンジンと組み合わせるのは得策とは言えません。

そういった面もあるので、クリーンディーゼルエンジンの将来性は暗雲に包まれているといえるでしょう。

自動車メーカーのディーゼルエンジン開発中止

世界的な逆風とそれに伴うクリーンディーゼルエンジンの開発コスト増を受け、各国の自動車メーカーからは相次いでディーゼルエンジンの開発中止が発表されています。

クリーンディーゼルエンジンの開発の中心であるフォルクスワーゲン、メルセデス・ベンツ、BMWなどは開発を継続するようですが、それ以外のメーカーはディーゼルエンジンの開発中止を表明しているメーカーもあります。

欧州ではフランスのプジョーが開発中止を、ドイツではポルシェがディーゼルエンジン搭載車種からの撤退を表明しています。

また日本メーカーでも日産自動車は欧州でのクリーンディーゼルエンジン搭載車を廃止していく方向で、ディーゼルエンジン自体の開発中止も表明しています。

日産自動車にはルノーというパートナーがいるのでそちらからディーゼルエンジンを供給できる可能性はありますが、縮小方向であるのは確かです。

またトヨタ自動車も欧州でのディーゼルエンジン搭載車の廃止に向かっており、今後段階的に縮小していくようです。

世界の大手メーカーからこのような声が出ている以上ディーゼルエンジンはどうしても縮小傾向にあるのは確実で、今後もこういった動きは増えていくでしょう。

マツダのディーゼルハイブリッド戦略

クリーンディーゼルエンジンはこのような厳しい状況にあるにもかかわらず、国内メーカーでは唯一開発続投を表明しているのがマツダです。

マツダはこれまでも国内メーカーの中で唯一ディーゼルエンジンを主力エンジンの一つに据えているメーカーで、同社の「SKYACTIV-D」シリーズのクリーンディーゼルエンジンはディーゼルゲート事件の渦中にあっても全く不正のなかったメーカーとして一躍有名になりました。

SKYACTIV-Dエンジンは欧州勢のクリーンディーゼルエンジンとは排気ガス対策の方向性が違っており、なんと大型で複雑な構造の触媒を使わずに排気ガス規制をクリアしたことが特徴のエンジンです。

ポイント

SKYACTIV-Dについては別の記事で詳しく説明していますが、排気ガス処理用の触媒が比較的低コストでまとまったことでクリーンディーゼルエンジンとしては非常にコストメリットの高いエンジンとなっています。

このことは触媒のコスト増加に苦しむクリーンディーゼルエンジンにおいては非常に大きなメリットであり、今後の排気ガス規制の強化に対してもライバルメーカーより低コストで開発できるということです。

そのためマツダは今後もクリーンディーゼルエンジンの開発を続けていくとアナウンスしており、将来のディーゼルエンジン禁止に向けてディーゼルハイブリッドの実用化にも意欲的です。

国内メーカーでディーゼルエンジンをリードしていくのは、今後はマツダになりそうです。

今後のクリーンディーゼルエンジンの展望

ここまででご説明してきたように、クリーンディーゼルエンジンを取り巻く環境は厳しくなっており、そのネックはやはりコスト面と言えるでしょう。

その状況からクリーンディーゼルエンジンは今後間違いなく縮小していくでしょう。

現在もそうですが、クリーンディーゼルエンジンの開発と販売にはガソリンエンジン以上のコストがかかり、車両価格はどうしてもクリーンディーゼルエンジンのほうが高くなってしまいます。

今後の排気ガス規制が厳しくなればそれだけ対応コストは上がり、結果的に車両価格がアップするか、あまりの高さに搭載モデルを廃止するか、の2択を迫られます。

これを見越していくつかのメーカーは搭載車種の減少や開発中止を表明しているわけです。

開発継続を決めているドイツメーカーにしてもコスト的な問題は厳しくなっており、とくに大衆車メインのフォルクスワーゲンへの負担はかなりのものがあります。

MEMO

高級車であればコスト増加分を車両価格に転嫁することも出来ますが、中、小型車ではすぐに販売不振の原因となってしまいます。

また欧州では将来的には電動化が必須となるようで、ディーゼルハイブリッドが低コストで実現できねばガソリンハイブリッドに対するメリットはあまり多くありません。

そんな欧州勢とは少し違った動きをしているマツダのクリーンディーゼルエンジンは、現時点ではコスト面ではディーゼルハイブリッドに最も近いメーカーといえ、将来性は結構高いでしょう。

ですが欧州のディーゼルエンジンとガソリンエンジンが禁止されるまでまだ20年以上はありますので、その間の技術革新でディーゼルエンジンが生き残れるかどうかが注目されます。

クリーンディーゼル車は買いか

現在クリーンディーゼルエンジンを搭載した車種は、欧州ではまだまだシェアが多く4篩が豊富です。

また国内でもマツダのラインナップにはSKYACTIV-D搭載車種が数多くあり、現時点ではまだクリーンディーゼル車には十分購入するメリットがあります。

ポイント

クリーンディーゼルエンジンはエンジンの性能としては低速トルクに優れており、街乗りなどでは非常に運転しやすく、また高速の合流などでも加速がよく便利です。

苦手としている高速走行は日本ではそこまで頻度が高くないので、クリーンディーゼルエンジンのメリットは十分活かせる環境にあります。

またディーゼルエンジンに使われる軽油は燃料代が安く、ディーゼルエンジン自体の燃料消費量も少ないため、燃費とCO2排出量でも優秀なエンジンです。

こういった素晴らしい特徴がある反面、コスト面ではガソリンエンジン車よりも高く、200,000円〜300,000円ぐらいは割高になります。

ですが乗用車としてはまだ許容できる範疇にありますので、今後クリーンディーゼルエンジンのコスト増加で厳しくなる前に、今のうちに乗っておくのは悪くない手段といえます。