BMW Z4はBMWの誇る2シータークーペで、コンパクトながら非常にスポーティな車です。
そんな大人気モデルの次期型モデルに近いコンセプトモデルが2017年の東京モーターショーで発表されましたので、次期Z4の特徴がどんなところにあるかをご紹介しましょう。
コンセプトZ4はどんな車?
東京モーターショーで日本初公開されたBMW Z4コンセプトは次期型Z4の正式デザインを示唆するモデルですが、その完成度は高く市販車にかなり近いデザインだということがわかります。
ライトウェイトスポーツのZ4シリーズ
現行モデルにあるZ4はBMWのカーラインナップの中では特殊な位置付けにある車で、軽量2シーターのFRオープンクーペというスペシャルモデルです。(カーラインナップの詳細は以下の記事をご参照ください。)
BMWが高い理由2つ!価格が高額な車種ランキングとともに解説!Z4シリーズは結構歴史が深く、前身のZ3が登場したのは1996年です。
当時からライトウェイト2シーターというコンセプトは変わっておらず、Z4になった初期型が2003年に、2代目の現行モデルが2009年に登場しています。
Z4のスタイルは伝統的なクーペスタイルで、エンジンルームが長く車室が短いロングノーズショートデッキを採用しています。
スポーツカーといっても最近はセダンとあまり変わらないモデルも多いなか、スタイルにこだわったZ4は貴重な存在です。
トランクルームは小さく居住性もセダンほどよくないのですが、デザインのかっこ良さと走りの良さで世界中にファンの多い車がBMW Z4という車なのです。
コンセプトカーとして展示された理由
モーターショーに登場したのは完成度は高くてもあくまでコンセプトカーでしたが、実は量産車も平行して開発が進んでおり2018年に登場するといわれています。
開発は順調なようで、公道テストを行っている様子が何度もスクープされています。
しかしテストカーはあくまで車の性能テストがメインなので、デザインはあまり当てになりません。
今回発表されたZ4コンセプトは新型車のデザインの方向性を示す目的で製作されましたが、完成度が高くまた実用的な設計ですのでかなり量産車に近いのではないでしょうか。
ではコンセプトZ4の特徴をご紹介しましょう。
BMW コンセプトZ4の特徴
コンセプトZ4には現行車の特徴を受け継いでいるところもありますが、大きく進化している部分が結構あり、Z4という車がしっかり次世代に進んでいるのがわかります。
コンセプトではエンジンなどの仕様については発表はなかったのですが、現行Z4同様ボンネットが長いので、現行でも採用されていた直6エンジンが搭載されるのではないでしょうか。(エンジンの詳細は以下の記事をご参照ください。)
直列6気筒エンジンの特徴!どんな音?搭載車を日本車/外車の車種からそれぞれ紹介!しかしデザイン的には非常に完成度が高く、次期型Z4への期待が否が応でも高まります。
そんなコンセプトZ4の特徴を一つずつご紹介します。
進化したオープンクーペスタイル
Z4の最大の特徴は2シーターのオープンクーペスタイルですが、コンセプトZ4ではさらにスタイリッシュにデザインが進化しました。
クーペにもいろいろな種類がありますが、Z4のような2シーターの車はキャビンが小さくできるので、エンジンルームが長くキャビンが小さいロングノーズショートデッキスタイルを実現できます。
非常にシャープで見た目から速さが伝わりますが、コンセプトZ4では現行Z4以上に各所がシャープに仕上がっており、かなりスタイリッシュになりました。
フロントグリル回りは角ばった切れ長のヘッドライトや存在感のあるエアロバンパーがあるなかに、BMWのアイコンでもあるキドニーグリルがエレガンスさを与えています。(BMW全般のデザインの詳細は以下の記事をご参照ください。)
【画像】BMWのかっこいい車種ベスト10!デザインが最高なものを紹介!前方に向けて丸くなったボンネットはボディとの継ぎ目がうまく隠されているので一体感のあるデザインに仕上がっています。
リア回りもシャープなコンビランプがかっこよく、サイドのラインがシンプルでラグジュアリー感の高いデザインになりました。
これまでのZ4はもっとスポーツカーライクなデザインでしたが、次期Z4ではよりラグジュアリークーペの方向に向かっているようです。
それは後述するボディサイズにも現れており、Z4のカテゴリーは1段階アップしそうです。
大型化したボディ
これまでのZ4はBMWの車としてはコンパクトで、全長も全幅も短いライトウェイトスポーツカーでした。
しかしコンセプトZ4は一目見た時から大きく感じる車で、事実かなりの大型化進んでいます。
コンセプトZ4のサイズは公表されていませんが、実車を見た感じでは大体次ぐらいのサイズでしょう。
現行Z4のサイズと比較してみると結構大きくなっているのがわかります。
項目 | コンセプトZ4(推定) | 現行BMW Z4 |
全長 | 4,350mm | 4,250mm |
全幅 | 1,850mm | 1,790mm |
全高 | 1,300mm | 1,290mm |
全長も全幅もコンセプトZ4では拡大していますが、全高だけはキープされており背の低いクーペスタイルのままです。
全長と全幅どちらも大きくなっているので車全体のバランスは現行車とかわらないのですが、実車を見てみると全体的に一回り大きくなった印象を受けます。
このサイズの拡大によりコンパクトクーペとは呼べなくなり、より高級なグランドクーペと呼ばれる車になりそうです。
しかし大きくなってもスタイルに破綻がないのはさすがBMWですね。
なおBMWの全般的な特徴については、以下の記事でも解説しています。詳細が気になる方はこちらもご参照ください。
BMWの決定的な特徴7つ!長所から欠点まですべて解説します!ツートンカラーのインテリア
コンセプトZ4はインテリアもしっかり作り込んでありますが、このモデルは運転席と助手席で別のカラーを組み合わせたユニークなツートンカラーのデザインになっています。
運転席側はシックで落ち着いたブラックを基調としており、スポーティな印象を受けます。
対して助手席側は本皮を生かしたラグジュアリーなカラーを採用し、こちらは同乗者がくつろげるようになっているようです。
これはコンセプトモデルのみかもしれませんが、2つのインテリアカラーがかなりうまくマッチしており、決してインパクト岳のデザインではありません。
量産車でもこの仕様があるのを期待しましょう。
なおサイドミラーが非常にシャープなデザインになってカッコいいのですが、さすがにこれはコンセプトモデルだけでしょう。
ホイールの大径化
車両の大型化に合わせてホイールも大径化されているのですが、20インチというかなりの大径タイヤが装着されています。
現行Z4が17~18インチでしたので2サイズも上になりますが、大きくなったボディのおかげでデザイン的なバランスは悪くないです。
ホイール自体も力強いデザインですし、このまま正式版になると嬉しいですね。
タイヤの大径化をすると乗り心地の悪化やロードノイズの増加などがあるのですが、どうやらかなりラグジュアリーな車に仕上げる予定のようですのでその当たりもしっかり作り込まれることでしょう。
もしBMWの購入を考えているなら、値引き交渉の正しいやり方を覚えておくといいですよ。
このやり方を知らないと最大60万円以上も損しますよ。詳しく知りたい方は、下記の『たった1分で車を60万円値引きできる裏技』のページをご覧ください。 たった1分で車を60万円値引きできる裏技!安く購入する秘密のテクニックとは?!コンセプトZ4で気になる点
この車はまだコンセプト段階なので今後変わる可能性もありますが、現段階でいくつか気になった点もご説明しましょう。
車両価格はいくらぐらいになるのか?
現行Z4に対してもっとラグジュアリーで高級クーペになりそうなコンセプトZ4ですが、正式発表された際の価格が気になるところです。
現行Z4は5,180,000円~8,500,000円の価格帯にあり、プレミアムな2シータースポーツカーとしては良心的な価格設定でした。
この価格帯だと中古車となると3,000,000円台からあるので、中古車まで視野にいれると手にいれやすい車だったのです。
ところが次期Z4が大型化されるとなると、どうやら価格帯は7,000,000円~最大で10,000,000円越えは確実でしょう。
中古車で手にいれやすくなるのもかなり先の話になりそうです。
なおBMWのほかの車種の価格については、以下の記事で詳しくまとめているので、こちらもあわせて参考にしてみてください。
BMWで安いモデルは?いくらから買えるか安い順に紹介!大型化による取り回しの悪化
車が大型化してしまうと取り回しが悪化するのは避けようがありません。
また現行Z4が日本の道にも合ったコンパクトクーペだったので、次期型では日本では運転しにくい車となりそうで、素直に進化を喜べない点もあるのです。
現行Z4はサイズ的には国産車の中型セダンクラスなので運転しづらいということはなく、キビキビと走るドライビングスポーツカーとして人気でした。
それに対し次期型では長距離を快適に走るグランドスポーツとなるので、日本の道では少々狭く、キビキビ走るというわけにはいかないでしょう。
世界的に見ても2シーターのライトウェイトスポーツカーは少ないので、Z4がその枠から外れてしまうというのは複雑な気分です。
コンセプトZ4はトヨタ車にもなる可能性あり
今回発表されたコンセプトZ4は紛れもなくBMWの車ですが、実はこのモデルからプラットフォームをトヨタ スープラと共通化することがすでに判明しており、Z4に近い形のトヨタ車も発売される見込みです。
トヨタ スープラは長いことトヨタブランドのスポーツカーとして活躍した車種ですが、2002年にスポーツカー人気の低迷と共に一度生産終了した車です。
しかしそんなスープラはトヨタとBMWの提携のおかげで復活することとなり、Z4との共同開発車として開発が進んでいるのです。
開発は順調のようでテスト中の写真も何枚も発表されており、コンセプトZ4との違いも見えてきます。
コンセプトZ4は写真を見てわかるようにオープンカーですが、スープラはクローズボディのクーペになるようです。
車両サイズなどはコンセプトZ4と近いものになる予定で、エクステリアデザインは大幅に変わるでしょう。
いずれにしても少なかった日本車のスポーツカーが増えるのは喜ばしいことであり、またトヨタなので多少価格面で安いことが予想されます。
次期型Z4と合わせてスープラにも目が話せませんね。
なおBMWについては以下の記事でも取り上げているので、興味のある方はこちらもあわせて参考にしてみてください。
BMWの直6モデルの車種一覧!おすすめ最高傑作の車種はこれだ!BMWは故障が多い?壊れやすいのか故障率をもとに解説!