中古車と一口にいってもさまざまな車種がありますが、国産車だけではなく外車もありますよね。
しかし外車というと高いイメージがあるのに中古車になると結構安く買うことができるのって、なんだか怪しい気がしちゃいますよね。
そこで今回はそんな外車の中古車のことについてご説明します。
外車の中古車が安い理由
外車の中古車が安くなる理由、根本の理由は中古車市場では外車は人気が無く売りづらい車種であり、販売価格を安くしないと買い手がつかないためです。
「買い手がつかないのは、何か怪しいことが裏にあるんじゃないの?」と思われるかもしれませんが、決してそんなことはありません。
中古車市場で主に取り扱われている外車は欧州車が多く、国別で分けてみると次の様なメーカーの車をよく見かけます。
製造国 | メーカー | 主要車種 |
ドイツ | MercedesBenz | Aクラス Cクラス |
BMW | 3シリーズ | |
Audi | A1 A3 | |
Volkswagen | ゴルフ ビートル | |
フランス | Renault | ルーテシア カングー |
Peugeot | 207 307 | |
イタリア | Alfa-Romeo | 147 156 |
Fiat | 500 バルケッタ | |
イギリス | Jaguar | Sタイプ XJ |
Land Rover | レンジローバー | |
スウェーデン | Volvo | V70 |
これらのメーカーは日本にも販売代理店があり、新車は正規ルートで入ってくるので、中古車市場に出ている車もそんなに怪しい車ではありません。
しかし、それでも外車の中古車は買い取り価格が国産車に比べて大幅に安くなってしまいます。
しかし外車の場合、どのメーカーであっても買い取り価格は国産車に比べてガクッと下がってしまいます。
新車で3,000,000~5,000,000円、高級車になれば8,000,000円~10,000,000円オーバーの車であっても、中古車市場では新車価格の1/5程度、悪くすると1/10程度になってしまいます。
正しい交渉のやり方を知っていれば、さらに値引きして通常より大幅に安く購入できます。
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外車の人気が低い5つの理由
外車の中古車に人気がない理由は、大きく分けて5つあります。
外車は故障が多いイメージがある
まず中古車市場で外車の人気がない大きな理由の一つが、外車に対するイメージです。
日本車と比べると「外車は故障が多い」というイメージを持っている人が多く、しかも走行距離の進んだ中古車では外車を買おうという人が少ないのです。
その点日本の自動車メーカーは世界的に見ても故障の少ない車を生産しており、たとえ車に詳しくない人でも「日本の車は丈夫」ぐらいのイメージはあるでしょう。
実際には欧州の主要メーカーであれば、決して故障しやすいというわけではないのですが…。ベンツはその最たる例です。
欧州メーカーの故障率については、以下の記事で詳しく解説しています。あわせてご覧ください。
壊れやすい?ベンツは故障が多いのか故障率の実態とは?!プジョーは故障が多い?壊れやすいのか故障率をもとに解説!故障した時の修理費が高い
それでも実際故障することはあるのですが、故障した時の修理費の高さが人気のない理由の一つでもあります。
例えば車がオーバーヒートしたあとのラジエーターの修理を考えてみましょう。
国産車であれば、部品代と工賃を合わせて40,000円~50,000円程度の修理費用となりますが、これが外車の場合には100,000円近くかかってしまうことがあります。
なぜこんなに高いのかといえば、そもそも外車の部品は国内で流通している数が少なく、本国から輸入してくるため割高です。
しかも修理工場などでも外車の修理は高めの工賃を設定しているところが多く、この2つの合わせ技で修理費が国産車の2倍ぐらいにかさんでしまうのです。
アフターサービスが不安
外国の自動車メーカーのディーラーは日本国内にはあまり多くありません。
そのため修理も含めたアフターサービスを受けられる場所が限られてしまうことが、人気がない理由の一つです。
国産車の場合、中古車で買ったとしてもそのメーカーのディーラーに持っていけば修理などのアフターサービスは不安なく受けられます。
しかし外車を中古車で購入してアフターサービスを受けたいと思っても、そもそもディーラーが少ないのですぐに持ち込むことができません。
数少ないディーラーまでもっていくか、地元の修理工場に持ち込むことになります。そういった不安定さから外車の中古車は敬遠されがちなのです。
ハイオクガソリンしか使えない
外車は日本車に比べて大きく、燃費が悪いイメージがあるかと思いますが、近年は外車の燃費もかなり良くなってきており国産車と大差ありません。
しかし使用できる燃料がハイオクガソリンのみ、という問題があります。
日本のガソリンスタンドに行くと「レギュラー」「ハイオク」の2種類のガソリンが売っていますが、普通車はレギュラー、高級車はハイオクを使うのが一般的です。
しかし諸外国では「レギュラー」「ハイオク」という区別はなくガソリンは1種類ですが、この1種類は日本のハイオクガソリンと同じものなのです。
外車は基本的にこの燃料に合わせてエンジン設計を行っていますので、外車に使える燃料はどんな小型車であってもハイオクガソリンだけなのです。
そのため燃料代は1リッターにつき10円程度高くなりますので、国産車と燃費が同じだとしても燃料代が割高になってしまいます。
ベンツをはじめアウディなどもハイオクガソリンだけなのです。以下の記事でもさらに詳しく解説しています。
実は軽油?!ベンツのガソリンの種類はハイオク?レギュラー仕様?どれか解説!アウディのガソリンの種類はハイオク?レギュラー仕様?どっちなのか解説!車検費用が高い
外車は一般的に車検費用が高いと言われており、実際車検の見積もりを取ると外車は割高になっています。
実は、同じスペックの車であれば国産車であろうと外車であろうと、税金などの諸経費に差はありません。
しかし車検費用には整備費用、修理費用があり、整備費用は外車のほうが2割~3割程度割高となります。
修理する部品が発生すればさらに修理費用も乗ってきます。
そのためトータルの車検費用は外車のほうが高くなってしまうのです。
外車の安い中古車はおすすめか
さてここまで外車の中古車が人気がない理由をご説明してきましたが、それでも外車には日本車にはない魅力がありますので、中古車でも買う価値は十分にあります。
外車の人気がない理由の半分は「故障が多そうで維持費がかさむ」ということなのですが、近年は外車の故障率は日本車に匹敵するぐらいに改善しています。
外車だからといって決して故障しやすいわけではないのです。
外車の実際の故障率は?
故障率の目安のデータとして、J.D,POWER社が公表している自動車メーカーのブランド別の初期品質調査があります。
信頼性の高い調査で、日本に限らず海外でも自動車の品質の指標として活用されています。
これは購入後2か月~9か月の実際のユーザーに不具合調査を行った結果で、100台あたりの指摘件数をグラフにしたものです。
結果を抜粋しますと次の表となります。
順位 | ブランド | 初期品質調査 |
1 | トヨタ | 62 |
2 | レクサス | 64 |
3 | ホンダ | 69 |
業界平均 | 75 | |
7 | Volvo | 83 |
8 | 日産 | 84 |
9 | スズキ | 85 |
10 | BMW | 99 |
11 | マツダ | 109 |
13 | MercedesBenz | 112 |
14 | Volkswagen | 120 |
※参考元 : http://jdpower-japan.com/report/1584
これを見ると確かに日本車は不具合率が少なく優秀なことが分かりますが、Volvoは業界平均に拮抗しており、BMWなども日産、スズキと大差ない結果となっています。
MercedesBenzやVolkswagenはマツダとほぼ同じ程度ですが、マツダが特別壊れやすくはありませんので、日本車とほぼ同等の品質はあるというわけです。
詳細は以下の記事でも解説しています。あわせて参考にしてみてください。
マツダ車は故障が多い?壊れやすいのか故障率をもとに解説!フォルクスワーゲンは故障が多い?壊れやすいのか故障率をもとに解説!安い中古の外車はお買い得
日本車の性能や故障率が優秀なのは間違いありませんが、外車には日本車にはない魅力やステータスの高さがあります。
一般的に外車の故障率が高いとされたのは昔のことで、現在は外車であっても特別品質が低いというわけではありません。
新車登録3年程度までの中古車で、走行距離が少ないのであればまだまだ故障は少ないでしょうし、それでいて価格は同スペックの日本車より安いわけですから、外車の中古車はお買い得だと考えます。
特にVolvoやBMWなどが評価が良く、十分な満足度が得られるでしょう。故障率は以下の記事をご参照ください。
ボルボは故障が多い?壊れやすいのか故障率をもとに解説!BMWは故障が多い?壊れやすいのか故障率をもとに解説!しかし走行距離が50,000㎞を超えていたり、新車登録が5年以上の車は、日本車でもそうですが故障が増えてきますので、外車では修理費がかさむ可能性が高いです。
そういう車には手を出さず、多少値段が高くてもでも条件の良い外車を探しましょう。