スバル XVはクロスオーバーSUVの1車種で、スバルのラインナップでは最小のSUVになります。
SUVといえばアウトドアのイメージが強いですが、このXVはアウトドア、特にキャンプなどに便利に使えるのでしょうか。
今回はスバル XVがキャンプに向いているかどうかについてご説明します。
XVがキャンプに向いている点
XVは2017年5月にフルモデルチェンジが行われた比較的新しい車種で、スバル最新プラットフォームであるSGP(スバル・グローバル・プラットフォーム)をSUVで初採用しています。
このプラットフォームはスバルの次世代を見据えて開発された革新的なもので、特にボディの剛性とそれによる走行性能の向上に焦点を当てて開発されています。
この特徴はキャンプ場までの山道を走る際に遺憾なく発揮され、それ以外の特徴も合わせてXVはキャンプに使える車といえます。そんなXVの特徴を一つずつご説明しましょう。
アウトドアにピッタリのデザイン
XVはいわゆるクロスオーバーSUVという車種で、ステーションワゴン風のボディにSUVならではの大きなタイヤが特徴です。
他社のSUVが押し出しの強いデザインが多い中、XVは都会的なスマートなデザインでキャンプ場にぴったりなカッコよさが特徴です。
XVは先行していたスバル インプレッサとデザイン的な共通点が多く、コンパクトハッチバックのインプレッサのカッコよさを受け継いでいます。
インプレッサG4の口コミ/評判!価格から外装や走行性能まで全てチェック!近年クロスオーバーSUVがどんどんマッシブになり車のサイズも大型化していくなかで、XVはキープコンセプトで適度なサイズとデザインがスマートなキャンプにあっているのです。
SUVのかっこよさは力強さだけではないので、XVはそういった魅力を発見させてくれる車です。
山道走行でわかる車の安定感
XVがフルモデルチェンジで得た最大の特徴はSGPの採用による走行安定性です。
SGPは前述したように車体剛性の強化が行われており、前型車と比較すると70%~100%もの向上がなされています。
車体剛性は車の走行性能にダイレクトに影響するもので、これによりXVは走る、止まる、曲がるのすべての性能が向上しています。
XVのようなSUVは車高の高さから来る重心の高さと、それに伴うロール性能の悪化、回頭性の悪さなどがありますが、SGPでは低重心化も重要な要素であり、XVの走行安定性はすぐに感じられるほど改善しています。
また足回りの設置感も増しており、よりダイレクトな操作感が得られて安定感をより体感できます。
これらの特徴は山道の左右に振られるような路面状況で顕著にあらわれており、キャンプ場に行くまでの行程はかなり快適に感じられるでしょう。
スバル最新技術が織り込まれたXVならではのメリットですね。
スバルの技術については以下の記事でさらに詳しく解説しています。こちらもあわせて参考にしてみてください。
スバル車の魅力とは?5つの良さをわかりやすく解説!AWDで悪路もこなす
XVはAWDに定評のあるスバルらしく全者とも全輪駆動になっています。
SUVというと悪路に強いイメージがありAWDが当然と思われているかもしれませんが、近年増えつつあるクロスオーバーSUVの場合はそうとも言えません。
クロスオーバーSUVはあくまでクロカン風乗用車を目指して作られているので走破性がそこまで高くない車も多く、全輪駆動ではない車も数多くあります。
コンパクトクロスオーバーSUVではそもそも2WDしかない車や、必要な時だけ4WDになる簡易的なシステムのこともあるのです。
しかしXVは常に4輪駆動のAWDであり、悪路走破性はクロスオーバーSUVの中では高いほうです。
あまり本格的なオフロードには対応できませんが、キャンプ場までの林道や泥道、雪道程度ならしっかりした走破性を発揮してくれます。(雪道性能の詳細は以下の記事をご参照ください。)
スバルXVは雪道に弱い?雪道走行の性能について徹底分析しました!また最低地上高も200mm確保してあり、クロカンSUVには及びませんがSUVとしてしっかり設計されている証です。
必要十分なラゲッジスペース
XVはコンパクトSUV~中型SUVの間のサイズなのでラゲッジスペースは大きいわけではありませんが、3人分ぐらいのキャンプ用品は十分搭載できる広さがあります。
XVの荷室寸法を表にまとめましたが、ワンランク上のミドルサイズSUVに匹敵する広さがあるのがわかります。
部位 | XV | フォレスター | マツダ CX-5 | |
荷室幅 | 1,090mm | 1,073mm | 1,040mm | |
荷室高 | 777mm | 785mm | 820mm | |
荷室長 | 2列目最後端 | 820mm | 840mm | 940mm |
2列目格納 | 1,631mm | 1,760mm | 1,830mm |
※ちなみにフォレスターとCX-5はキャンプに最適な車です。
スバルフォレスターがキャンプに最適な理由4つマツダCX-5がキャンプに最適な理由6つ同じスバルのフォレスターもマツダCX-5もそこまで大きなSUVではないですが、それでもキャンプ用品をしっかりのせられるキャパシティがある車です。
その2車種と比べてXVの荷室幅、荷室高さはひけをとっておらず、コンパクトSUVながらなかなかの広さです。
車の全長が短い分2列目格納時の荷室長は多少短いですが、1.6mもあればテントなどの長い荷物も載るでしょう。
XVは5人乗りですがキャンプ用品を載せるとなると後部座席を倒す必要が出てきます。
後部座席は6:4の分割可倒式なので、短い方を畳めば4人乗車ができますが、その分荷物が載るかは大きさ次第となります。
XV1台でせいぜい3人のキャンプがちょうどいいでしょう。
ルーフコンテナ付きでもスタイルは良し
もしXVの荷室に荷物が乗りきらない場合には、ルーフコンテナを利用するのが便利です。
ルーフコンテナは屋根の上に搭載するコンテナで、SUVに装着することが多い装備です。
XVにも標準でルーフレールが装着できるので、そこを起点としてルーフコンテナやもっと簡易的なルーフキャリアも使えます。
長物のテントやタープなど大きな荷物をここに載せれば車内は広く使え、5人フル乗車でもキャンプが可能でしょう。
ルーフコンテナやルーフキャリアはXVのオプションパーツとして準備がされており、新車購入時から装着が可能です。
またルーフレールだけでも装着しておけば、あとから社外品のルーフコンテナの装着は楽になりますので、そこまで高いものでもないですしルーフレールだけは装着しておくのをおすすめします。
あとからルーフレールをつけるのは結構大変なのです。
XVにルーフテント?!
のちほど説明しますが、XVは車内の寸法がいまいちで車中泊には向きません。
しかしそんな時に便利に使えそうなのが、ルーフテントです。ルーフテントはルーフコンテナの一種であり、折り畳み式のテントキットを屋根の上に装着する装備。
2017年の東京モーターショーにてスバルから発表された「XV Fun Adventure Concept」にそのルーフテントが採用されており、広々としたテントが屋根の上に出現しているのがわかります。
参考 SUBARU XV FUN ADVENTURE CONCEPTスバル 公式サイトこのコンセプトカーは発売予定はありませんが、ルーフテント自体はカスタムパーツメーカーから何種類か発売されており、装着は可能です。
XVはデザイン的に車高が高く見えないのでルーフテントなどの大きなものをのせてもバランスがよく、デザイン的にも優秀です。
テントが不要で荷物も減らせるルーフテントですので、XVを車中泊用に考えている人におすすめです。
もしXVの購入を考えているなら、値引き交渉の正しいやり方を覚えておくといいですよ。
このやり方を知らないと最大60万円以上も損しますよ。詳しく知りたい方は、下記の『たった1分で車を60万円値引きできる裏技』のページをご覧ください。 たった1分で車を60万円値引きできる裏技!安く購入する秘密のテクニックとは?!XVのキャンプに向いていない点
ここまでご説明したようにXVはキャンプに向いている車なのですが、一点、車中泊だけは厳しい車です。
最近は車のなかで宿泊する車中泊が全国的に人気で、車中泊向けの車やグッズまで出るようになってきました。
しかし車中泊をするためには少なくとも1.7m程度の長さをもつフラットな空間が必要で、それ以下だと成人男性には窮屈だったり足を伸ばせなかったりします。
XVはどうかというと、2列目シートを倒すとラゲッジスペースと合わせてフルフラットになるのですが、その全長は1,631mmしかありません。
この寸法だと女性ならともかく男性は足を伸ばして寝るのは厳しく、車中泊をするにしてもかなり窮屈になってしまいます。
車中泊は不可能というわけではありませんが、そこまでするならきちんとしたテントを持っていった方が良いキャンプが過ごせるでしょう。
コンパクトさが売りのXVですので、1台でなんでもこなすのはちょっと厳しいのです。
車中泊を余裕を持ってしたいなら、デリカD:5やアルファードの方が良いでしょう。詳細は以下の記事で紹介しているので、あわせて参考にしてみてください。
デリカD:5がキャンプに最適な理由8つアルファード(ヴェルファイア)がキャンプに最適な理由7つXVをキャンプで使用した人の評判
XVのキャンプでの評判はTwitterにいろいろな意見が投稿されています。
今回はその中から3つご紹介しましょう。
力強いデザインのXV
先日は嫁ちゃんとデイキャンへ。
やっぱオールシーズン林間サイトが最高だぜぇ!!
と思っているのは自分だけなのであった…。嫁「わたしには森、きつい」
ワイ「お、おう。」#キャンプ#サーカスTC#スバルXV#武井バーナー#ヘリノックス pic.twitter.com/COq8DWlxSo
— YUTO@キャンプ写真の人 (@yuto_p) 2018年11月22日
スマートなイメージの強いXVですが、カラーリングと装着するパーツによってはこの方の車のようにかなりワイルドに変身します。
この車はデザートカーキというボディカラーで、このカラーはあるコンテストのグランプリに選ばれるほどXVでは人気色です。
派手さはないのですがデザインがスマートなXVにはよく似合っており、非常に引き締まったカッコよさがあります。
さらにルーフキャリアがSUVらしさを際立たせており、かなり素敵な1台になっていますね。
ぜひキャンプにはこの車で行きたいものです。
アウトドアスポーツも一緒は大変
XVて5人乗りのはずじゃん?
自転車が後部座席2/3埋めるじゃん?
残り1/3にカメラ一式載せるじゃん?更にキャンプだと助手席まで荷物載せるじゃん?
結論:XVは1~2人乗り
— そーる (@wolfram_333) March 31, 2017
この方はいろいろなアウトドアスポーツ用の荷物を載せていかれる方のようですが、XVではそれらを積み込むと座席がどんどんなくなってしまって、最終的には2人のりぐらいまでになってしまうそうです。
しかしXVには自転車が載るほどのラゲッジスペースがあり、その分を人の乗れる空間にすれば3人乗りぐらいまでは快適にキャンプができそうです。
車中泊には工夫が必要
昨日の車中泊は後部座席倒して荷室、ではなく運転席助手席倒して寝袋で寝た。こっちの方が荷物減るし快適かな。 #subaru #xv #subaruxv #スバル #スバルXV
— いちじく王子 (@nffsjj) September 9, 2017
この方はXVで車中泊を過ごされたそうですが、後席とラゲッジスペースのフラットスペースは使わずに、運転席と助手席を後ろに倒して寝られたそうです。
マットなどは使わず寝袋だそうですが、快適な車中泊のためにはこの方法も良いかもしれません。
しかしシートではどうしても凸凹がありますので慣れていないとぐっすり眠れませんし、分厚いマットなどを敷くなど工夫が必要ですね。
スバル車については以下の記事もございますので、こちらもあわせて目を通してみてください。購入の参考になりますよ。
スバルは故障が多い?壊れやすいのか故障率をもとに解説!スバル車が高い理由2つ!価格が高額な車種ランキングとともに解説!