「リーフを買おうと思ってるんだけど、ちょっと迷ってるんだよね」
「リーフの長所と短所について、評価がどうなってるかくわしく知りたい!」
車を購入するとき、長所と短所をよく調べてから購入したいですよね。
購入後に致命的な欠点に気づくと、ショックはかなり大きいです。
日産・リーフにはどんな長所があって、どんな短所があるんでしょうか?
実際に試乗してきた経験から、リーフの魅力と欠点について、写真つきで辛口評価・レビューします。
リーフの魅力・長所
それでは魅力・長所から解説していきます。この記事で取り上げるグレードはGです。
外装はコンパクトながらかっこいい
リーフは、外装がかっこいいです。いろんな角度から見てみましょう。
現在人気のハッチバックタイプですね。コンパクトではあるものの小さすぎず、かわいい系かかっこいい系かでいうと、かっこいい系です。
ボディーカラーはモノトーン8色&2トーン6種の14種類から選択可能で、写真に写っているのはモノトーンのレッド。
形がかっこいいので、赤い色も映えてますね。
バックドアとルーフの一部が黒くなっています。赤一色で染め上げるよりも、少しおしゃれですね。
内装の便利で快適な機能
リーフの内装には、便利で快適な機能が複数ついています。私が個人的にいいと思った機能を挙げていきましょう。
インテリジェントルームミラーで後方視界はバッチリ
リーフのGグレードには、インテリジェントルームミラーがついているのが嬉しいですね。
インテリジェントルームミラーとは、車両後方のカメラの映像をルームミラーに映しだす機能のことで、荷物や乗員、またはヘッドレストによってさえぎられることなく、後方視界を確保できます。
これのおかげで日中・夜間ともに後方視界がすごく良かったです。
シートヒーターがものすごく暖かい
リーフには、シートヒーターが標準装備されていました。
冬の試乗だったので、めちゃくちゃ暖かくて気持ちよかったです。
エアコンと違って静かだし、自分の身体を直接暖めてくれるからほんとうに快適ですね。一度体験したらこれは手放せません。
メーターがアナログなのが嬉しい
リーフのメーターはアナログです。個人的にデジタルメーターはかっこいいと思えないので、ここは嬉しいポイント。
青い照明が夜のドライブに映えます。リーフで一晩車中泊してみたんですが、ぼんやりとした青色になんとなく癒されました。
また航続距離が常に数字で表示されているところなんかは、初めての電気自動車でも不安な気持ちを払拭してくれると思います。
なお内装については以下の記事で詳しく解説しているので、興味のある方はこちらもあわせて参考にしてみてください。
【画像/写真】リーフの内装/インテリア!運転席周りや後部座席から荷室/トランクまで紹介!車体が大きすぎず運転しやすい
リーフは車体がそれほど大きくありません。具体的には以下のサイズになっています。
- 全長4,480mm
- 全幅1,790mm
- 全高1,540mm(グレードによっては1,545mm)
全長・全幅ともに小さめの車で、住宅街や山道を走っても、こすりそうになる場面は一度もありませんでした。
運転技術にそこまで自信がなくても、この大きさだったら安心して運転できると思いますよ。全高はコンパクトカーにしてはそこそこ高く、乗り降りするときも乗ってからも天井が高くて快適。
取り回しのしやすさがリーフの魅力・長所のひとつです。
もしリーフを買おうと考えているなら、あわせて正しい値引き交渉のやり方も覚えておくといいですよ。
このやり方を知らないと最大60万円以上も損しますよ。詳しく知りたい方は、下記の『たった1分で車を60万円値引きできる裏技』のページをご覧ください。 たった1分で車を60万円値引きできる裏技!安く購入する秘密のテクニックとは?!走行性能がバツグンに良い
リーフは走行性能が優秀。ここからは、私が試乗して感じた走行性能について解説します。
加速は出だしからめちゃくちゃ速い
加速がめちゃくちゃ速いです。一般道の停車からの再発進でも、出遅れることはありません。
高速道路では本領発揮といった感じで、とにかく走りが気持ちいい。アクセルを踏み込むと、電気モーターの音を心地よく響かせながら、ピューンと加速していきます。
エコモードにすると加速はガクッと落ちて、走りが重くなりました。せっかくリーフに乗るなら、エコモードで走るのはもったいないと思います。
なお加速については以下の記事でさらに詳しく解説しているので、詳細まで知りたい方はこちらもあわせて参考にしてみてください。
リーフの加速性能を解説!0-100km/h加速タイムはどのくらい?ステアリングは軽やか
ステアリングは軽いです。加速が軽やかだから、ステアリングも軽く感じますね。
ハンドルの全体的なさわり心地は至ってふつうですが、操作感の良さで好印象。
ただ、スポーク(ハンドルのまわりの○と真ん中をつなぐ部分)が硬く、回したときにこの硬い部分に手が当たると、あまり気持ちよくないです。
慣れれば平気かもしれませんが、できればここも本革にしてほしかったですね。
静粛性は逆に危険なぐらい優秀
ハイブリッドカーからエンジン音を引き算したような静かさで、アイドリングしていると、シーンとしていてほぼ何の音もしません。
試乗中の休憩で駐車場に停めて降りたとき、なぜかドアのカギが閉まらなくて、「おかしいな」と思ったら、電源を切るのを忘れていました。
ふだんガソリンエンジン車に乗り慣れていると、電源が入っていることに気づかないほど静かなんですね。
また、一方通行の細い路地を通ったときは、歩行者が車の存在に気づかないで、ぜんぜん避けてくれませんでした。
静粛性が優秀すぎると逆に危険でもありますが、乗り心地としては最高です。
e-Pedalが信号待ちでは便利
e-Pedalが、1日たっぷり試乗して疲労感満載の身体をいたわってくれました。
e-Pedalとは、かんたんにいうと、クリープ現象をなくす機能です。
長時間運転していると、交差点の赤信号待ちが恐ろしく長く感じますが、e-Pedalはワンタッチでシフトレバーの切り替え+パーキングブレーキのON・OFFの切り替えとおなじような役割をしてくれるので、すごく楽でした。
ただ、「アクセルを放しただけで勝手に停まる」と思い込んでいると、意外と制動距離が長くて危ないことがあります。
実際、渋滞で使っていて前の車が停車したのに停まりきれず、あわててブレーキを踏んだらインテリジェントエマージェンシーブレーキの警告が鳴ってしまいました。
また、右左折や車庫入れといった場面では、クリープ現象がないと逆にやりにくかったです。
信号待ち以外ではあまり使わないほうがいいですが、使いどころさえ間違えなければ便利な機能ですね。
なお実際の試乗した感想については以下の記事でさらに詳しく取り上げているので、詳細まで知りたい方はこちらもあわせて参考にしてみてください。
リーフの試乗レビュー!乗り心地の感想・インプレッション!シートアレンジで荷室が広く使える
リーフは後部座席を前に倒すことで、荷室が広く使えます。大きな家具を買って持ち帰るときなんかに、非常に便利です。
シートアレンジするにはヘッドレストの横のノブを引っ張るだけで、力のない女性でもかんたんにできます。
車を購入するときは見た目や走行性能・乗り心地だけで車種を選んでしまいがちですが、荷室も重要なポイント。このような利便性の良さもリーフの魅力・長所のひとつです。
安全機能が充実している
リーフには安全機能が複数ついています。具体的には以下の機能です。
- インテリジェントエマージェンシーブレーキ
- 踏み間違い衝突防止アシスト
- インテリジェントLI(車線逸脱防止支援システム)
- インテリジェントDA(ふらつき警報)
インテリジェントエマージェンシーブレーキとは、前方の車両や歩行者・自転車を検知して、衝突しそうになったときに自動的にブレーキが作動する機能です。ブレーキを自分で踏んだ場合は警報のみになります。
踏み間違い衝突防止アシストとは、駐車操作などの低速走行時にアクセルとブレーキを踏み間違えてしまった場合に、モーター出力やブレーキを制御して、障害物への衝突を防止してくれる機能です。壁はもちろん、コンビニのガラスも認識します。
インテリジェントLIとは、車線をはみ出してしまいそうなときに警告を鳴らしたり、ステアリング操作を手伝ってくれる機能です。
インテリジェントDAとは、ハンドル操作から運転者の注意力が低下していると感じたときに、ブザーを鳴らして休憩を勧めてくる機能です。
とくにインテリジェントエマージェンシーブレーキはあまり世話になりたくない機能ですが、ついていることで安心して運転できますね。
リーフの欠点・短所
つづいて、リーフの欠点・短所について解説していきます。
試乗していて気になった欠点・短所
先ほど、試乗して感じた走行性能の優秀な部分を解説しましたが、あまり良くない部分もありました。ここから解説していきます。
電費が良くない
充電100%の状態から残り6%になるまでの試乗で、実電費は5.9km/kWhでした。この数値は、ガソリンエンジン車の燃料1リッターあたりの走行距離と同じ感覚でとらえてOKです。
リーフの電費はメーカー発表では10km/kWhなので、実際は59%程度しか走れていないことになります。
あまり低燃費(低電費)とはいえないですね。燃費重視で車をえらぶなら、リーフはえらばないほうがいいでしょう。
なお電費・燃費については以下の記事でも取り上げているので、興味のある方はこちらもあわせて参考にしてみてください。
リーフの燃費/電費は悪い?街乗りや高速の実燃費/電費は?改善し向上させる方法まで解説!ブレーキの効きがトヨタ車にくらべて悪い
リーフはブレーキの効きが悪いです。
電気自動車だからなのか日産車はみんなこういう仕様なのかわかりませんが、いつも試乗してきたトヨタ車とおなじ感覚で運転すると危険。
先行車が停車したのを見て、ゆっくり減速しようとして徐々にブレーキペダルを踏む力を強めていくと、計算していた停車位置とぜんぜん違って、急ブレーキを踏んだことが数回ありました。慣れの問題だと思いますが、慣れる前に事故を起こしそうで怖かった。
シフトレバーが操作しにくい
リーフは、シフトレバーが操作しにくいです。PからDに切り替えてもレバーが元の位置に戻ってしまうタイプで、手ごたえがなくて不安になります。
実際、R(右上)とD(右下)を間違えたことが何回かありました。
1日かけて少しずつ慣れてはいきましたが、やはりガコガコ動かすゲート式シフトレバーのほうが、私は好きですね。
プロパイロットは楽なようでぜんぜん楽じゃない
プロパイロット(運転支援機能)は、楽なようで少しも楽じゃありませんでした。
高速道路で試したところ、確かにアクセルもブレーキも踏む必要はないですが、かといってすべてを任せっきりにできるほどの安心感もないので、足をつねにペダルが踏める位置に置き、かまえてないといけません。
足をこの状態にできれば楽ですが…、
実際はこの状態で構えている必要があります。
かまえた体勢を維持するのは、アクセルを踏み続けているよりもはるかにキツく、足首がものすごく疲れました。
なおプロパイロットについては以下の記事でさらに詳しく解説しているので、詳細まで知りたい方はこちらもあわせて参考にしてみてください。
リーフのプロパイロットをレビュー!パーキングも実践!一般道で使えないのか実際にやってみた!充電に30分~1時間以上かかる
リーフの充電方法には、「普通充電」と「急速充電」の2つがあります。
急速充電は、少ない充電時間で大幅に充電することが可能ですが、何回やってもバッテリー残量100%まで充電することはできません。
普通充電は、長時間充電しても数%程度しかバッテリー残量が回復しませんが、時間をかければ100%まで充電することができます。
使い分け方としては、まず急速充電でバッテリーを80%~94%まで充電し、そこから100%にするために普通充電をする、といった感じです。
充電の所要時間は、急速充電で30分~1時間、94%から100%にするのに普通充電で3時間程度。
ガソリンの給油とくらべると、膨大な時間がかかってしまうのがリーフの欠点・短所のひとつですね。
なおリーフの充電については以下の記事でも取り上げているので、興味のある方はこちらもあわせて参考にしてみてください。
リーフの充電方法!普通/急速充電の充電時間を実際に計測してみた!もしリーフを買おうと考えているなら、あわせて正しい値引き交渉のやり方も覚えておくといいですよ。
このやり方を知らないと最大60万円以上も損しますよ。詳しく知りたい方は、下記の『たった1分で車を60万円値引きできる裏技』のページをご覧ください。 たった1分で車を60万円値引きできる裏技!安く購入する秘密のテクニックとは?!車内空間があまり広くない
リーフの後部座席はせまさは感じませんが、とくべつ広いわけでもありません。
実際にすわってみると頭から天井までのスペースにはそこそこ余裕があり、上下からの圧迫感はなし。
陰になっていてわかりにくいですが、運転席を身長177cmの私にちょうどいい位置にした状態で後部座席にすわると、ヒザが前のシートにぶつからず、前後からの圧迫感もないです。快適ですね。
ただ忘れちゃいけないのは、リーフは5人乗りだということ。
定員いっぱい乗る場合は、後部座席に3人すわることになりますが、真ん中の席は足元が山のようにポコッと出っ張っており、このように脚を広げてすわる必要があります(脚を閉じてしまうとかなりきゅうくつな体勢になります)。
そのため、車内は見た目よりもうんと狭いと思ってください。大人3人ですわるのはキツいです。子育てに使う場合は、子ども2人であれば快適。子ども3人はせまいけどなんとか乗れる程度の広さですね。
ちなみに、他の車種だと真ん中の席はシート自体も上に盛り上がっていて、私がすわると天井に頭がつきますが、リーフは天井が高いからか頭はつきませんでした。
車中泊する場合は、前部座席をリクライニングさせるとこのように後部座席はつぶれてしまうので、前部座席に2人寝るのが限界。
実際に私は一晩泊まってみましたが、リーフはあまり車中泊には向いていません。車中泊目的なら、シートをフルフラット化できるミニバンを購入したほうがいいでしょう。
なお車中泊について以下の記事で取り上げているので、興味のある方はこちらもあわせて参考にしてみてください。
リーフが車中泊に不向きな理由4つ!フルフラット化は不可能!人数は1人~2人まで!価格が高い
リーフは車の質を考えると、価格が割に合っていない気がします。下の表に各グレードの価格をまとめたので、見てください。
車名 | グレード | 価格 |
リーフ(62kWh) | e+ X | 4,162,320円 |
e+ G | 4,729,320円 | |
リーフ(40kWh) | S | 3,243,240円 |
X | 3,661,200円 | |
G | 3,999,240円 | |
NISMO | 4,032,720円 |
62kWh仕様が2グレード、40kWh仕様が4グレード用意されており、私が試乗したのは40kWhのGグレードです。
3,999,240円という価格ですが、乗ってみた感想としては、高いと思います。
走行性能は素晴らしく、車体も小さくて取り回ししやすい。そして何より静粛性が優秀。すごく良い車なのは間違いありません。
しかし、目玉機能であるe-Pedalやプロパイロットは、なければないで困らない機能でした。これらの機能がついているために金額がここまで跳ね上がってしまうなら、ないほうが良いですね。
ちなみに中古車市場では経過年数1年以内の最新モデルが2,700,000円~3,400,000円でたくさん出回っています。「リーフは欲しいけど価格が高い」と思うなら、中古車がねらい目ですよ。
総評:購入するにはまだまだ時代を先取りしすぎな車
リーフの長所・短所を見てきた総評をズバリいえば、「購入するにはまだまだ時代を先取りしすぎな車」。
私が試乗していちばんネックだと思ったのは、充電に時間がかかりすぎることです。ガソリン給油だったら5分程度で済むところを、リーフは満充電にしなくても30分~1時間かかります。
車で出かけるときって、時間に余裕があるときばかりじゃないですよね。緊急時に30分も1時間も充電していられません、
充電スポットには充電機が1台しかないところもあり、ほかのお客さんが利用していたら、自分の充電が始まるまでに30分以上待たなければいけない状況も多々あります。
さらに、満充電にしても実際に走行できるのは236km程度なので、旅行で使う場合なんかは1日に何度も充電しなければならず、実用的ではないですね。
【実験】リーフ40kWhのフル充電の走行距離は236km!実際の航続距離が短いか測定してみた【冬編】結論として、リーフをおすすめできるひととできないひとは、以下のようなひとです。
- 近距離しか乗らない
- 加速の速い車が欲しい
- 静かで快適なドライブがしたい
- 地球環境保護に関心がある
- 長距離移動が多い
- 時間にあまり余裕がない
- 大人3人以上で車中泊したい
- Pの位置に戻るシフトレバーが嫌い
4つずつ条件を挙げましたが、とくに重要なのは「おすすめできないひとの条件に1つも当てはまっていないこと」です。1つでも当てはまっていると、購入後に後悔することになってしまうので注意してください。
ここまで書いてきましたが、充電は手順自体はすごくかんたんなので、待ち時間に余裕があるかどうかが重要です。
この記事を読んだことで、リーフを購入するかどうかの判断材料のひとつになれることを願っています。
なおリーフについては以下の記事でも取り上げているので、興味のある方はこちらもあわせて参考にしてみてください。
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