「車中泊できる車が欲しいんだけど、リーフって車中泊に向いてる?」
「リーフで車中泊するなら何人まで寝れる? フルフラット化はできないのかな?」
日産の電気自動車・リーフ。購入するなら車中泊もできるのか、気になりますよね。
実際に私は車中泊してみましたが、結論からいって、リーフは車中泊には向いていません。
車中泊するとしたら何人までなのか、なぜ向いていないのか、理由を詳しく解説します。
リーフの車中泊が不向きな4つの理由
それではさっそく解説していきましょう。
シートの角度がぜんぜん倒せない
リーフのシートは、いちばん倒した状態でもここまでしか倒れず、横になって寝ることができません。
2枚目の写真のように、背もたれが後部座席の座面に引っかかるんですね。後部座席は動かすことができないので、フルフラット化は不可能。
床から背もたれまでは49cmまでの高さにしかならず、寝るというよりは半分座った状態での睡眠を迫られます。
寝にくい理由のひとつですが、この傾斜のキツさは、車中泊を始めて50分ぐらい経過したらだんだん慣れてきました。
両サイドの幅がせまい
運転するときは快適装備だったアームレストが、車中泊では左腕に当たって非常に邪魔です。
このアームレストは動かせないので、写真のような体勢で腕を内側にすくめて我慢するしかありません。
運転席から見たアームレスト。せまい上に硬くて、腕が痛いですね。
運転席から見た壁。右腕側も壁が出っ張っており、幅がせまくて寝にくいです。
アームレストから壁までの幅は約56cm。私の両肩の幅が49cmぐらいなので、7cmしか動かす余裕がありません。
背もたれからアームレストまでの高さは10cm。寝ようとすると左腕の側面に当たります。せまい。
なお広さについては以下の記事でも取り上げているので、興味のある方はこちらもあわせて参考にしてみてください。
リーフの試乗レビュー!乗り心地の感想・インプレッション!フルフラット化できないので脚の置き場がない
今回は真冬だったので、まわりの迷惑にならない場所でアイドリングして、エアコンとシートヒーターをつけた状態で車中泊しました。
間違えてアクセルペダルを踏んでしまうリスクを考えると、脚が伸ばせません。
そのため、あぐらをかいて寝るんですが、左ヒザがセンターコンソール(運転席と助手席を隔てる部分)に当たって痛い。
こちらは右ヒザです。右ヒザもドアトリムの出っ張りに当たって、きゅうくつそのもの。
このように体勢を変えると、両ヒザはぶつからなくなりましたが、この体勢を維持するのはキツく、なかなか寝付けません。
車中泊開始から1時間半ほどあぐらとヒザ曲げの体勢で粘ってみたものの、やはり寝られず、思い切ってブレーキペダルの左側に脚を伸ばしてみました。
フロアマットは土足でさんざん踏んだところなので、直接踏むのはイヤ。なので、くつを並べてその上に足を置いてみたんですが、べったり床につけていないから足が浮いたような感じになり、寝にくい。
やはり、車中泊にはフルフラット化できるシートが必要ですね。
センターコンソールからドアトリムの出っ張りまでは、52cm。
身長177cmの私があぐらをかいたときの左ヒザから右ヒザまでの幅が57cmなので、脚の幅よりも車内空間のほうが5cmせまいことになります。そりゃぶつかるわけですね。
腰からつま先まで約115cm。成人男性でも一応脚を伸ばせるだけの長さはあります。
背もたれは腰からヘッドレストの先までで91cm。ここも「短すぎて寝れない」ということはありませんでした。
なお内装については以下の記事でも取り上げているので、興味のある方はこちらもあわせて参考にしてみてください。
【画像/写真】リーフの内装/インテリア!運転席周りや後部座席から荷室/トランクまで紹介!荷室は段差があるので寝られない
リーフの車内でもっとも広いのは荷室です。シートアレンジで後部座席を倒せば、このように広いスペースが確保できます。
ただ、それでも奥行きが135cmしかないため、大人が横になって寝るのは不可能。
さらにこのように高さ37cmの段差があるため、身長130cm以下の子どもでもまっすぐ寝られません。床も硬いので、とても寝られたものではありませんね。
リーフで車中泊するなら、荷室ではなく運転席と助手席がおすすめです。
もしリーフを買おうと考えているなら、あわせて正しい値引き交渉のやり方も覚えておくといいですよ。
このやり方を知らないと最大60万円以上も損しますよ。詳しく知りたい方は、下記の『たった1分で車を60万円値引きできる裏技』のページをご覧ください。 たった1分で車を60万円値引きできる裏技!安く購入する秘密のテクニックとは?!リーフで車中泊をする方法
リーフで車中泊するには、まずこのようなクッションを用意して、枕代わりにします。ヘッドレストが硬いので、クッションがあるとないとでは寝心地に大きな差が出るんです。
真冬の車中泊はとにかく寒さとの戦いなので、マフラー・ひざ掛け・コートなどを何重にもかけて寝ました。
アイドリング禁止の場所じゃなければ、エアコン(夏であればクーラー)やシートヒーターをつけて寝るのがおすすめ。
リーフはアイドリングしてもほとんど音がしないので、まわりの迷惑になりにくいです。ここはゆいいつ車中泊向きなポイントですね。
そこまでバッチリ対策すれば、寒さはまったく気になりませんでした。
夜の車中泊では、カーナビの画面を消すこともお忘れなく。ついているとまぶしくて寝にくいので、右側の「画面・消」と書いてあるボタンで消しておきましょう。
ちなみに約6時間のアイドリングで、電力を22%消費しました。
なおリーフの電力消費については以下の記事でも取り上げているので、興味のある方はこちらもあわせて参考にしてみてください。
【実験】リーフ40kWhのフル充電の走行距離は236km!実際の航続距離が短いか測定してみた【冬編】総評:車中泊には向いていない
リーフは、車中泊するための車としては向いていません。
使えるスペースは、運転席と助手席のみ。人数としては2人までが限界で、4人~5人での車中泊はまず不可能です。運転席と助手席も幅がせまく、たとえ1人であっても、快適とは到底いえないですね。
サイズがいちばん大きいスペースは荷室ですが、段差がある上にさわり心地も硬いため、荷室で寝るのは子どもでも無理。
ただ、アイドリング中の騒音がないので、まわりの迷惑になりにくく、エアコン(クーラー)やシートヒーターをフル活用して寝られるのはゆいいつ快適なポイントでした。
車中泊目的で購入するなら、フルフラット機能を搭載しているミニバンを検討しましょう。
ここまで書いてきましたが、前部座席を倒した状態だと後部座席には寝られないので、やはり車中泊できるのは1人~2人までです。
この記事を読んだことで、リーフを購入するかどうかの判断材料のひとつになれることを願っています。
なおリーフについては以下の記事でも取り上げているので、興味のある方はこちらもあわせて参考にしてみてください。
リーフの充電方法!普通/急速充電の充電時間を実際に計測してみた!リーフの辛口レビュー/評価!欠点/短所と魅力/長所をすべて暴露!