ランドローバーはイギリス発祥の歴史あるメーカーで、クロスカントリー車のロールスロイスといわれる高級車でもあります。

しかしそんなランドローバーですが、よく故障が多いとも言われており、実態はどうなのでしょうか。

今回はランドローバーの故障率についてご説明しましょう。

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ランドローバーの故障率

ランドローバー レンジローバー

ランドローバーはもともとイギリスのメーカーであるローバー車の1モデルでしたが、1978年にオフロード車専用メーカーとして独立しました。

その後ランドローバーはオフロードだけでなく高級SUVも手掛けるようになり、「砂漠のロールスロイス」と称されるほどオフロード性能と高級車としての魅力を兼ね備えた車を産み出してきました。

しかし親会社の経営が芳しくない事態が続きランドローバーも親会社が度々変わることになり、その当時は会社が不安定なこともあり車の信頼性が落ちていた時期があります。

現在はインドのタタモーターズの傘下で順調な経営を行っていますが、現状でのランドローバーの信頼性について調べてみました。

ランドローバーの故障率

車の故障率についてはメーカーがデータを集めているものの一般には公開されていません。

しかしメーカーのデータ以外にも民間の調査会社や保険会社などが独自に車の故障率を調査しており、そちらのデータが参考になります。

今回は米国のJ.D.パワー社が調査している自動車耐久品質調査の英国市場での調査結果を参考にします。

この調査はイギリスで販売している自動車メーカーごとの故障率を実際のユーザーに聞き取り調査してランキング化しており、新車購入から3年~5年の間に起こったトラブル件数の多さを調べています。

2017年 英国自動車耐久品質調査

ランキング メーカー スコア
1 キア 83
2 ボルボ 83
3 シュコダ 89
4 スズキ 92
5 ヒュンダイ 97
6 トヨタ 105
7 ボクソール 108
8 プジョー 110
9 セアト 113
10 マツダ 117
業界平均 131
23 ランド
ローバー
175

参考:2017 UK Vehicle Dependability Study J.D. Power

この調査で故障率がもっとも少なかったのは韓国のキア自動車で、ボルボやシュコダといったイギリス以外のメーカーが上位です。

日本車も検討しており、スズキが4位、トヨタが6位となかなかの上位に位置しています。

しかしランドローバーはかなり下位の23位に沈んでおり、スコアも業界平均より悪い175となっています。

日本車が100点代のスコアに落ち着いているので、単純に考えてランドローバーは日本車の1.7倍の故障率といえるでしょう。

ランドローバーは頑丈なのか?

ランドローバー ディスカバリー

ランドローバーはオフロードも走行できる頑丈なクロスカントリー車なのですが、故障率が多いというのはどういうことなのでしょうか。

ランドローバーにはいくつかモデルがありますが、フラッグモデルのレンジローバーは確かにクロスカントリーSUVとして確かな性能を持っています。

頑丈なボディとパワフルなエンジン、それに組み合わされる4WDシステムによって、しっかりとした走破性があります。

しかし車の頑丈さと信頼性というのは似て非なるものであり、オフロードを走れる頑丈さがあっても長距離または長期間にわたって故障の少ない車にはならないのです。

車の信頼性はメーカーの長年の経験の蓄積と設計の考え方で決まってきますが、ランドローバーは一度の過大な入力に耐えうる頑丈な車の設計は一流であるものの、長い期間の耐久性をもたせることについては日本車に及びません。

さらにランドローバーはイギリスの環境で設計されてきた車で世界各地の環境も考慮して設計されてはいるのですが、日本という国は車にとって結構過酷な環境であり高温多湿な環境はランドローバーでは適応しきれていないのです。

そのため走行距離が50,000kmを超える辺りからトラブルは増え始めるのですが、日本車なら80,000km~100,000kmまでノートラブルなことも珍しくありません。

ランドローバーのどのようなところの耐久性が弱いのかについては後程ご説明しましょう。

中古のランドローバーの故障しやすさ

ランドローバーは日本にも結構な台数が入っており、中古車市場にも結構な台数が出ています。

しかし中古車ですので走行距離が多い車もあり、そういったランドローバーはやはり故障が多い傾向にあります。

またランドローバーは国産車よりかなり高額な車で新車価格で10,000,000円を超えるものもあるのですが、中古車となると半額以下で売られているのも珍しくありません。

それはランドローバーが故障が多いことも関係しており値段を下げないとなかなか売れないからなのですが、それを知らずに安いからとランドローバーの中古車に手を出すとトラブルばかりの車を買うことになるでしょう。

ランドローバーの中古車を買う際にはとにかく走行距離の少ない車、年式の新しい車を選ぶのが重要です。

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ランドローバーオーナーの評判

ランドローバーの故障の多さは実際に乗ったことのあるオーナーさんの意見がいちばん参考になります。

Twitterにもランドローバーの故障についてのツイートがたくさん投稿されているので、いくつかご紹介しましょう。

ランドローバーは金食い虫

この方は昔ランドローバーに乗られていたようですが、その故障の多さと維持費の高さに仕方なく手放されたようです。

ランドローバーに限らず輸入車は燃料代もかかり車検も高く何かと用要りな車なのですが、そこに加えて故障が多いとなると維持費は一気に膨らんでしまうでしょう。

車自体の満足度が高いだけに、維持費のことで手放さざるを得ないのは残念ですね。

故障は多くても魅力も高い

こちらの方は長年ランドローバーを乗り継いでおられますが、故障はやはりかなり多かったようです。

それでもランドローバーがよいというのは筋金入りですね。

ランドローバーは信頼性こそ日本車に劣るものの、車の魅力としては国産車にはないものがたくさんあります。

ランドローバーほど力強さとラグジュアリーさが両立した車もなかなかありませんよね。

新車でも故障

これも国産車では考えられないことですが、新車のレンジローバーが一年の大半をディーラーで過ごしてしまった人もいるようです。

また修理から帰ってきてもまた故障が起こる辺り、信頼性が国産車とは雲泥の差があることの一例ですね。

とはいえ国産車でもこういった例がないわけではないのですが、レンジローバーのほうが確率は高いでしょう。

ランドローバーの故障事例

ランドローバーの故障事例は大小様々なものがありここさえ気を付ければよいというものではないのですが、今回はいくつか主要な故障事例をご紹介しようと思います。

電気系統の故障

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ランドローバーのトラブルとしてもっともよく言われるのは電気系統の故障なのですが、電気系統と一口にいってもさまざまな部位で故障が起こります。

まずエンジン関係でいうと、オルタネータやエアコンコンプレッサ、スタータモーターなどがあげられ、電気系統のなかでは比較的負荷の大きなものばかりです。

国産車でもトラブルが起こりやすい場所ではあるのですが、ランドローバーの場合国産車よりはるかに早い時期にトラブルが起こり得ます。

50,000kmを超えると結構危険領域なのですが、もっと早く起こることも度々あります。

修理には部品交換が一般的ですが、輸入車なので部品は高く100,000円〜200,000円は考えておきましょう。

また細かい電気系統部品も故障することがあり、さまざまなセンサー類からヒューズボックス、それらを繋ぐハーネス類の断線などなど、電気系統の故障箇所をあげるときりがありません。

トラブルがあると警告灯が点灯しますので、そうなったらすぐ点検に出しましょう。

そうしないと最悪車が自走できなくなってしまうこともランドローバーではよくあります。

パワートレインからの液体漏れ

エンジンやトランスミッションにはさまざまなオイル、冷却水、エアー、燃料など多数の液体が使われており、それらを漏らさないシール構造が至るところにあります。

しかしランドローバーはシールから液体が漏れるトラブルも多く、エンジンオイル漏れや冷却水漏れは結構な頻度で発生します。

これらはシール部品やゴムホースなどの部品交換で対応できるのですが、そもそもの信頼性設計があまりよくないことが原因ですので再発することもよくあります。

部品交換にはものによりますが数万円から数十万円規模までさまざまです。

またオイル漏れ程度だと国産車でもあることなので放置する人も多いのですが、ランドローバーなどの信頼性の低い車の場合そのうちオイル漏れがひどくなって最悪エンジンが壊れてしまうこともあります。

また漏れたオイルや冷却水、燃料などが発火すると車両火災に繋がりますので、決して放置してよいトラブルではありません。

とにかく定期的な点検が重要で、早期発見こそトラブルを必要以上に広げない方法です。

なお最新のレンジローバーなどにはBMW製のエンジンが載っていたりしてエンジン本体の信頼性は向上している場合もありますが、冷却ホースや燃料ホースなどはランドローバー独自のものなので信頼性はいままでどおりでしょう。

エアサスの故障

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レンジローバーには乗り心地を最高に仕上げるエアサスペンションが搭載されているのですが、かなり複雑なシステムになっておりトラブルは決して少なくありません。

エアサスペンションはサスペンションのバネ部分を空気で伸び縮みするシステムで、最高級車にも使われる最高の乗り心地を実現できます。

しかしサスペンション用にエアーポンプやそれ用の配管類、またエアサス本体も複雑で、走行距離が増えてくるとトラブルは増加傾向になります。

やはり50,000kmを超えた車には要注意です。

トラブルの内容もさまざまで、ポンプの故障、電気系の故障、配管からのエアー漏れなどもありますが、もっとも重大なのはエアサス本体からのエアー漏れで、エアサスを交換しなければならないので1台分で1,000,000円以上かかることも珍しくありません。

レンジローバーの高級車の乗り心地を実現する素晴らしい装備なのですが、長年乗っていると弱点にもなるポイントですね。

パワーウインドウ故障

これも電気系統の故障の一種ですが、パワーウインドウレギュレーターも故障しやすい部品です。

パワーウインドウレギュレーターは窓ガラスの上下を電動で行う部品で、パワーウインドウの中心システムです。

しかし経年劣化してくるとモーターなどが動かなくなり、窓ガラスが降りたまま上がってこなくなるトラブルに見舞われます。

走行中も窓が閉められなくなりますし、防犯上も最悪です。

修理はパワーウインドウレギュレーターの交換が必要になりますが、これも費用的に150,000円〜200,000円もかかる高額修理ですので、緊急に修理が必要にも関わらず非常に大きな出費となります。

ランドローバーの故障は頻度が多いのも大変なのですが、費用的にもかなり高額なことが多いですね。

ランドローバーは買っても大丈夫か?

ランドローバーは輸入高級車の一角を形成する人気の高い車で、ベンツやBMWにはない価値観をもっているメーカーです。

高級車でありながら男らしい力強さもあり、男性だけでなく女性でも欲しがる人は多いです。

しかし夢を見て購入してもトラブルの多さに見舞われると夢は覚めてしまいますし、なによりせっかく買った車が足かせとなるのは悲しいものです。

車に余計な手間をかけたくない人は素直にランドローバーは避けて、国産車やベンツやBMWなど信頼性の高い輸入車にすることをおすすめします。

それでもランドローバーの魅力に魅せられてしまった場合には、なにかとトラブルが発生することをあらかじめ覚悟して修理費を積み立てておくなどするとよいでしょう。

維持費はかかりますが、それに見合う魅力があるのも確かです。

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この記事を書いた人

佐藤茂道
佐藤茂道
某自動車メーカーのエンジン部門で開発経験あり。子供の頃から車雑誌を切り抜きし、高校ではオートバイ・車にどハマりする。就職する際に、某自動車メーカーを選び、仕事でもプライベートでも車漬けに。今は日産スカイラインR33が愛車。