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イグニスの加速性能を解説!0-100km/h加速タイムはどのくらい?

スズキ イグニスは、現在世界的流行まっただ中のコンパクトクロスオーバーSUV。

ゴツゴツしたイメージの本格SUVではなくスタイリッシュな佇まいを見せるイグニスの排気量はたったの1.2Lながら、とても軽快な加速する性能を秘めています。

スズキ イグニスの加速の秘密について解説していきます。

イグニスの加速性能

スズキ イグニス

2016年1月に販売されたスズキ イグニスは、スズキ ハスラーとエスクードの間を埋めるコンパクトクロスオーバーSUV。

スイフトやソリオなどのスズキの小型車と共通の新型プラットフォームを採用し、実質的なスズキ スイフトのSUV版という位置づけであり、スズキの新しい欧州戦略車となります。

デザインは、スイフトよりもスズキ アルトのデザインをモチーフとしたスズキの新しいアイコンとなるデザインが採用され、スイフトのボディを骨格に、かつてのセルボのフロント周り、エスクードのクラムシェルボンネット、フロンテクーペの斜めに切り落とされたテール周りのモチーフをつなぎ合わせ、古さと新しさを備えながら不思議なまとまりを感じる斬新なデザインが採用されます。

搭載されるエンジンは直列4気筒DOHC1.2L「デュアルジェットエンジン」、トランスミッションはCVTのみという潔さ。

「デュアルジェットエンジン」は、スズキ スイフトの2013年モデルから追加された低燃費を実現した新型エンジンです。

スズキ イグニスのスペック

性能項目数値
最高出力91PS/6,000rpm
+3.1PS/1,000(モーター)
最大トルク12.0kg・m/4,400rpm
+5.1kg・m/100rpm(モーター)
車重850~880kg(FF)
0-100km/h
加速タイム
約10秒

スズキ イグニスのデュアルジェットエンジンとCVT+マイルドハイブリッドシステムの組み合わせは、小排気量らしく軽快に回るエンジンをCVTで効率よく加速させ、わずか1.2Lの排気量で28.8km/hというJC08モード燃費と、0-100km/h加速を約10秒でこなす加速性能を誇ります。

CVT特有の空転感はあるものの最上級のグレードMZは、「Mレンジ(マニュアルモード)」にセレクタを入れると、7段分割されたギア比をステアリング裏のパドルシフトで操作することでスポーティな走りも楽しめます。

スズキ イグニスの加速性能は絶対的な加速自体は遅いものの、同じ排気量の他車種と比べるとタイム、体感ともに優れていることが確認できます。

デュアルジェットエンジンのメカニズム

イグニス デュアルジェットエンジン

「デュアルジェットエンジン」の名前は、1気筒あたり2つのインジェクターを搭載したことがその由来です。

4気筒エンジンは、1気筒あたり2個つづの吸排気バルブがある16バルブエンジンであるのが一般的。エンジンが吸入する空気はスロットルバルブ通過後、インテークマニホールドに設置された燃料噴射装置が燃料を霧状に噴射。できあがった混合気が、2つのバルブに分岐され燃焼室に吸入されます。

しかし、近年の燃焼技術の発達により、2つのバルブポートを通過して燃焼室に入り込む混合気にはムラができてしまい、効率のよい燃焼の妨げになっていることがわかったのです。

そこでスズキは、エンジンポート毎の8本の燃料噴射装置を配置し、エンジン燃焼室に吸入される混合気の密度を安定化。さらにポート径を絞ることで混合気の流速を高め、燃焼室内で、効率の良い空気の流れを生み出し、燃焼効率の改善に至ったのがイグニスに搭載されたデュアルジェットエンジンです。

しかし、デュアルジェットとはいえ単純にインジェクターを追加しただけではありません。スズキの小型車の主力エンジンとなる「デュアルジェットエンジン」には多くの改良が加えられています。

    デュアルジェットエンジンの改良点

  • 1気筒あたり2つのインジェクターを搭載
  • 圧縮比を12まで引き上げ熱効率の向上
  • 未燃焼ガスを冷却して再度燃焼させるクールドEGRの採用
  • 高圧縮比によるノッキングを抑えるための冷却性能の向上
  • エンジン内部の低フリクション化

圧縮比と冷却性能向上

レシプロエンジンは混合気を圧縮するほど爆発力が高まるため、圧縮比を高めて熱効率を向上させる方法が採られれます。

しかし、圧縮比を高めすぎると圧縮された空気は熱を発生し、意図せず燃料に着火してしまうデトネーションノッキングが発生するため、圧縮比を高めるには燃焼室の冷却が重要になります。

デュアルジェットエンジンでは、エンジン内の冷却水通路を完全新規設計する事でシリンダー周りの温度を低く安定化させ、ピストンに霧状のエンジンオイルを吹き付けることでも燃焼室の冷却が図られます。

クールドEGRを採用しながら燃焼効率の最適化

排気ガス内の未燃焼ガスを、再度吸気側に取り込み再燃焼させるEGRは従来から使われれている技術ですが、高温の未燃焼ガスを一度冷却するクールドEGRを採用することで燃焼温度を低め、燃料の無駄を抑えながらしっかりとノッキング対策がされています。

そして要のデュアルインジェクターにより、空気と均一に混じり合った燃料は、燃焼室内の部分的な燃料の濃度ムラをなくし、さらに燃焼室内の形状を工夫することで、混合気の流れの最適化を図り、ガソリンの持つエネルギーを無駄なく引き出すことに成功しています。

燃焼の最適化は、全回転域にわたって影響するのでイグニスは小排気量ながら、低速から高速域まで安定したパワーデリバリーを可能にするのです。

イグニスの加速力はエンジンだけではない

イグニスの加速性能は新開発のエンジンだけによるものではありません。

イグニスには、スズキが得意とするマイルドハイブリッドと軽量化技術がふんだんにそそぎ込まれています。

マイルドハイブリッド

スズキは、国内でマイルドハイブリッドを積極的に導入している企業です。

マイルドハイブリッドは、発電器であるオルタネーターに強力なモーターを採用することで、発電とエンジン始動と加速アシストを一役でこなす合理的なシステム。

トヨタやホンダが採用する本格的なハイブリッドシステムほど大規模なものではなく、発揮できる出力は大きなものではありませんが、車が減速する際の運動エネルギーを電気として蓄え、加速に使うことでエネルギーの無駄を抑えるシステムは、モーター特有の回転初期の大トルクでスタートダッシュに貢献します。

また、アクセルを踏み直した際の瞬間的な加速レスポンスは、実際の排気量以上にトルクフルなものに感じられます。

スズキの軽量化

安全性の向上が求められる車の重量は、年々増加の一歩をたどっています。

しかし、コンパクトカーや軽自動車でも1t超えが珍しくない昨今においても、スズキ イグニスの車重はFFでわずか850kg。

あまり知られていませんが、スズキの車は非常に軽量に仕上げられています。車重の軽ければ、走る、曲がる、止まるのすべてにおいて高いパフォーマンスを発揮します。

車が物理法則に従う以上、軽量化による慣性重量低減は、エンジン・ブレーキ・サスペンション・車体剛性などあらゆる部分の必要スペックを引き下げ、乗り物としての効率化を果たすことが可能。

イグニスは軽量化と小排気量エンジンの相互作用で高いパフォーマンスをバランスしているのです。

イグニスの加速は必要十分

高いパフォーマンスを発揮する車をつくるなら、最新の技術を導入すればよいだけです。

スズキのデュアルジェットエンジンが、仮にポート噴射と直噴を組み合わせた仕様であれば、さらに圧縮比を高めることが可能になり、よりエンジンスペックが高まることは確実です。

しかし、あえてスズキはそれをしません。

少なくとも、コストも重要要素である小型車においては、生産コストが確実に増すエンジン直噴化やフルハイブリッドシステムを採用することはないでしょう。

車全体の最適化で性能向上を図るマツダのスカイアクティブとは違った形で、車全体の最適化が図られるのがスズキの車です。

最低限の改良で最大限のコストパフオーマンスを発揮するスズキ イグニスを含むスズキ車に似合う言葉は「足るを知る」。

世界中の車がダウンサイジング化へと進んでいますが、スズキの車づくりはダウンサイジングというよりも、車格に対して必要十分な性能を備える「ミニマリズム化」に向かっています。

実際の加速感

スズキ イグニスの実際の加速感を、Twitterのツイートから分析し、考察します。

前車のトヨタ パッソの年式とグレードは不明ですが、1.0Lエンジンと1.3Lがラインナップするパッソから1.2Lのイグニスへの乗り換えで、これほどまでに加速の違いが体感できることは、スズキ イグニスの優れた加速性能を裏付けます。

1.2Lの小排気量でもイグニスが気持よく加速してくれるのは、新開発のエンジンもさることながら、圧倒的に軽い車重による慣性重量の小ささが活きています。

特筆すべきは、昔の車のようにイグニスがただ軽いだけの車ではないということ。

しっかりとしたボディ剛性やサスペンション性能、安全性能を備えながら800kg台後半に収められた車重は車全体の性能を向上させます。

ターボの出力特性と600kg台の軽さによる圧倒的な加速力がスズキの伝統であるアルトワークスの武器。

加速性能ではアルトワークスに劣るものの、イグニスのインテリアにはレーシングカーのように停止状態で真下に向くメーター指針や、最上級グレード「MZ」にはステアリング裏のレバーでシフト操作できるパドルシフトを備え、走行性能だけでないスポーティな雰囲気がドライバーを楽しませてくれます。

こちらはマニュアルモードでパドルシフトを使用しての加速。

実用エンジンながら、2速4000rpmからレッドゾーンまでの回転上昇の鋭さがハッキリと分かります。

この回転域は60〜90km/hのをカバーし、高速道路での追い越し加速に最適なセッティングがなされているものと推測されます。

こちらの動画はドライブモードでの0-160km/加速。

タコメーターは見えませんが、40km/h付近でCVTが一瞬最大トルク発生回転数の4,400rpm付近を維持しながら速度を上げ、0-100km/h加速タイムは10.9秒。

その後は最大トルクよりやや高い回転数を維持しながら160km/hまでするすると加速します。スズキ イグニスの1.2Lのエンジンが160km巡航ができるのはCVTの恩恵もあります。

イグニスは小排気量ながら180km/hまでしっかりと出せる性能を秘めています。

他の車と比較すると

スズキ イグニスに搭載されるデュアルジェットエンジンは、1.2Lエンジンとして非常に高い完成度を誇ります。

イグニスと、同価格帯のコンパクトカー3車種との加速性能を比較します。

ホンダ フィット 1.3L

ホンダ フィット

性能項目数値
最高出力100PS/6,000rpm
最大トルク12.1kg・m/5,000rpm
車重1,010~1,060kg(FF)
0-100km/h
加速タイム
約10秒

スズキ イグニスの直接ライバルとなるのは1.3L i-VTECで100PSを誇るフィット。

エンジン出力ではイグニスを上回るものの、150kg以上重いフィットの0-100km/h加速タイムはイグニスと同等の10秒ほど。

1.3L前後の排気量であれば、軽量ゆえの動力性能と燃費性能に優れたスズキ イグニスは自信を持っておすすめできる車です。

ホンダ フィットの高いシャシー性能はもう少し高出力でこそ活きてくるでしょう。

予算が許すのであれば、出力とシャシー性能のバランスがよいフィット 1.5Lもしくは1.5Lハイブリッドをおすすめします。

マツダ デミオ 1.3L

マツダ デミオ

性能項目数値
最高出力92PS/6,000rpm
最大トルク12.3kg・m/4,000rpm
車重1,010〜1,030kg(FF)
0-100km/h
加速タイム
約10秒(MT)
約12秒(AT)

スカイアクティブテクノロジーで武装するマツダ デミオのエンジン最高出力は92PSとスズキ イグニスとほぼ同等ですが、0-100km/h加速タイムはデミオ(AT)が約12秒、イグニスは約10秒と軽量なイグニスの勝ち。

しかし、デミオの魅力は欧州車のようなスポーティなルックス加え、トランスミッションがCVTではなく、ダイレクト感に優れる6ATと5MTをラインナップ。

エンジントルクの伝達効率に優れる5MTでの0-100km/h加速がイグニスと同じ約10秒のタイムをマークします。

CVTはどうしても慣れない方、小排気量での本格的なスポーツ走行を求める方にはデミオがおすすめですが、一般的な走行性能や燃費性能ではイグニスが完全にデミオに勝っています。

スズキ XBEE

スズキ XBEE

性能項目数値
最高出力99PS/5,500rpm
+3.1PS/1,000(モーター)
最大トルク15.3kg・m/1,700〜4,000rpm
+5.1kg・m/100rpm(モーター)
車重960kg(FF)
0-100km/h
加速タイム
10.6~11.5秒(AT)

最後はスズキの同門コンパクトSUV対決。

スズキ XBEEは、イグニスをベースとしてつくられますが、パワートレーンは大きく違います。XBEEには1.0Lターボエンジン+トルコン式6AT+マイルドハイブリッドを搭載。

最高出力は99PS、最大トルクの15.3kg-mは1,700~4,000rpmの広い領域で発生し、0-100km/加速タイムは、ドライブモードで11.5秒。マニュアルモードだと10.6秒ほど。

出力特性の違いは両車のキャラクターに大きく影響を与え、スポーティと実用を両立させたイグニスに対して、XBEEはターボによる1.5L並の低・中間トルクでゆったりと走るキャラクターに仕上げられています。

イグニスよりもわずかに価格が高いXBEEですが、家族や友人を乗せて海や山などへのアクティビティを楽しむことが目的ならスズキ XBEEをおすすめします。

軽量ボディに、吹き上がりよく燃費もよいエンジンが搭載されたスズキ イグニスは、車の運転自体を楽しむスポーティな走行目的にうってつけの車です。