1分で車を60万円値引きする裏技

シトロエンはどこの国の車?国産車との違いはこの3つだ!

外車ってすごく目立ちますよね?

これは、日本が世界でも珍しい「国産ブランドが大半を占める国」だからです。

それゆえに「ベンツ」や「BMW」などのドイツ勢でさえ、いまだ日本市場の攻略には苦労している様子…。

そんな中「シトロエン」をはじめ、”ある国”のブランドが急激に勢力を拡大しています!

29年度の統計によるシトロエンの日本販売は、なんと「前年度比+43.8%」という数字!

どうして日本でこんなに売れているんでしょうか?

今回は、国産車との「3つの違い」について触れながら、その秘密を紐解いていきたいと思います。

シトロエンはどこの国の車か?

シトロエン

自動車メーカーである「オートモビル・シトロエン (Automobiles Citroën)」が掲げるブランド、それが「シトロエン」です。

メーカーの成り立ちから、日本での展開にいたる経緯について、詳しく見ていきましょう!

フランス発の自動車ブランド

「シトロエン」という名は、創始者であるアンドレ・シトロエン氏の名に由来しています。名前の響きからわかるとおり、シトロエンの本拠地は「フランス・パリ」。

第一次世界大戦の時代、シトロエン氏は流れ作業によって大量の武器を製造し、フランス軍に卸していました。これにより資産を増やし、1919年に自動車産業へ転身することとなります。

20世紀初頭といえば、自動車は「富裕層の持ち物」という認識で、一般大衆にとって身近なものではなかった時代です。

そんなイメージを変えたかったシトロエン氏は、このようなポリシーを第一に掲げていたといいます。

『車は一般大衆のための便利な道具であり、車があることで多くの人々の生活はより豊かなものとなる』

つまりシトロエンとは、車を「高価なもの」ではなく「便利なもの」として、一般層に目を向けて立ち上げられた自動車メーカーなのです!

経営の方針として、当時すでに大衆車の普及に成功していた米国「フォード・モータース」をモデルにしていたようですね!

先進的な取り組みで急成長!

シトロエンの歴史を語るうえで欠かせないのが、「ヨーロッパ初の大量生産」「FF(前輪駆動)車の先駆け」など、当時の新しい技術を次々と導入したこと。

常に先を見据えた取り組みで、急激に成長してくのです!

ヨーロッパ初となる大量生産システム!

シトロエン氏は武器製造(砲弾や歯車)で得た財と大量生産のノウハウを駆使し、流れ作業方式による自動車の大量生産を行います。

当時、市販車といえど大量生産を行っていた例は珍しく、ヨーロッパでは初めてとなる試みでした。

高級車ならまだしも、大衆向けに車を作るなら、コスト削減は必須。ただ安いだけなく、同時に品質も一定でないと大衆に「便利」と認知されません。

シトロエンは大量生産によって作業を効率化することで、「低いコスト」と「安定したクオリティ」の両立を見事に実現しました!

狙い通り、大衆に自動車を普及させることに成功し、シトロエンは急激に販売台数を伸ばしていきます。

FF車導入の先駆け!

Citroen Russiaさん(@citroenrussia)がシェアした投稿

今では、4気筒以下のエンジンの車は大体FFに設計されています。FRというと、スポーツカーや高級車などのイメージがありますよね?

しかし、現代はこういったイメージがあるものの、当時は多くの自動車がFRにレイアウトされていました。理由は単純で、「前輪は操舵」「後輪は駆動」と役割分担されてれば、設計が簡単だったからです。

FRには「操舵感覚の良さ」や「動力伝達がスムーズ」というメリットがあるものの、「キャビンの狭さ」や「コストの高さ」といった面から、大衆車向きのシステムとはいえません…。

そこでシトロエンは、1934年にいち早くFF方式を取り入れたモデル「7CV」の販売を始めるのです!

このスタイルが民衆から大絶賛を受け、「トラクシオン・アバン(前輪駆動)」の愛称で親しまれました。室内が広く、乗り心地に優れ、快適で便利な車として大人気になります。

実はFF方式を先に取り入れているメーカーは他にもあったのですが、市販車としてヒットを記録したモデルはありませんでした。

そのため「FFの先駆け」という意味では、シトロエンが最もふさわしいのです!

新しい技術をどんどん採用!

シトロエンは他にも新しい技術を採用していきます。

  • モノコックボディ
  • 4輪ブレーキ
  • 低床構造設計
  • 鋼材ボディパネル
  • ハイドロニューマチック
新しい技術を次々に取り込んでいく姿勢から、『10年進んだ車を20年間作り続けるブランド』と称されました。

2度の危機を乗り越えて…

しかし、その「攻めの姿勢」から2度にわたる経営不振に陥ったこともあります。

一度目は1934年頃、まさにFFを世に発信した時期ですね。タイヤメーカーの「ミシュラン」と業務提携を結ぶことで乗り切ります。

二度目は1970年代で、競合メーカーである「プジョー」の傘下に入る形で、企業グループ「グループ PSA(Peugeot Société Anonyme)」を形成し、経営を回復させました。

現在でもグループPSAの体系は続いており、エンジン(BMW製)やプラットフォームといった部分をプジョーと共有しています。

以前のような取り組みは抑えられたものの、デザインはシトロエンならではの斬新なものを採用しており、今でも根強い人気を誇っています!

日本法人の設立

立て直しに成功したシトロエンは1980年代から、海外戦略の一環として日本での販売も始めました。

現在はプジョーとの合併により、「プジョー・シトロエン・ジャポン」として東京都江東区で本拠地を置き、運営しています。この体制になるまでには、以下のような経緯がありました。

マツダ主導による1度目の法人化

販売の拡大を図ったシトロエンは、まず日本のメーカーに業務提携をもちかけました。

こうして1989年、マツダの「ユーノス」から販売される形で、シトロエン・マツダ・西武自動車販売の共同出資による株式会社が誕生します。これが日本法人「シトロエン・ジャポン」のスタートです。

しかし、この時期といえば、みなさんご存知「バブル崩壊」を迎える頃です。

ちょうどこの時期、マツダはバブル景気に乗じて「ユーノス」「アンフィニ」「サバンナ」といったブランドを展開し、販売網を大きく拡大していました。

この一環としてシトロエンとの提携も受け入れたのですが、拡大しすぎた販売網があだとなり、バブル崩壊の影響をもろに受けてしまいます。

シトロエン主導による2度目の法人化

結果としてマツダが戦線から離脱し、1998年にシトロエン・ジャポンは解散します。西武自動車販売によって日本での輸入販売は続けられるものの、法人格は失ってしまいました。

経営危機に陥ったマツダは、この時期、フォードから経営再建を受けていましたね。

マツダの離脱からほどなくして、2001年にシトロエンが完全主導となり日本法人を設立します。西武自動車販売から権利を受け継ぎ、自社で管理する体制をとったのです。

アフターサービスを重視する戦略が功を奏し、日本での販売も軌道に乗り始めると、本国のように「プジョー・ジャポン」と統合します。

日本における現在の販売

現在「プジョー・シトロエン・ジャポン」として統括して経営されるものの、一部を除いて販売ディーラーは別々に分けられています。

最近では日本での認知度も高まってきており、日本自動車輸入組合が報告した「平成29年度のブランド別販売台数」によると、販売台数の増加率は前年度比43.8%という結果がでています。

元々、他の輸入ブランドに比べて普及率が低いですが、これを加味してもかなり高い数字といえるでしょう。プジョーは18.6%、ルノーが13.7%という数字なので、フランスメーカー中ではダントツです!

ちなみに、ドイツメーカーは普及率が以前から高いこともあって、ベンツが1.4%、フォルクスワーゲンが0.9%という数字。

これだけ販売台数が増加している理由は「デザインセンス」によるところが多いようです。詳細については後ほど解説しましょう。

シトロエンのフランスでの扱い

本場フランスの人々は、シトロエンの車をどういった感覚で使用しているのでしょうか?フランス人の国民性や、具体的な数字を参考に解説しましょう。

フランスでは大衆車として活躍!

先ほど触れたように、シトロエンは大衆に広く親しまれています。これは、充実した室内空間や乗り心地、そして「200~500万円」に集中した価格帯が大きな要因でしょう。

シトロエンは足回りのしなやかさに定評があり、農業大国であるフランスで使うのに最適な設計になっています。

また、フランス人は自国愛が強く、物を大切にする国民のため、自国の製品を長く使う文化が根付いています。こういった理由から「海外製だから」といってステータスを感じることはあまりないようです。

これは国産メーカーのシェアに色濃く反映されています。以下は、過去数年の新車販売台数を元にした「国産メーカーが占める割合」の目安です。

国産メーカーのシェア
フランス約54%
アメリカ約45%
ドイツ約48%
日本約95%

引用
フランス:自動車販売台数速報 フランス 2018年
アメリカ:自動車販売台数速報 米国 2018年
ドイツ:自動車販売台数速報 ドイツ 2018年
日本:自動車販売台数速報 日本 2018年

新車購入の割合から導いているので、正確な使用率ではありませんが、少なくともドイツやアメリカよりは高いことは間違いありません。

自動車先進国と比較しても、このような結果になるのは驚きですね!

国産メーカーの豊富さや、国土の関係から日本はかなりの割合を占めていますが、フランスも相当シェアが高い国だということがよくわかります。

シェアで見るシトロエン

ルノー・プジョー・シトロエンのフランス国内シェアは、以下のような割合になっています。

メーカーフランス国内シェア
ルノー約20%
プジョー約17%
シトロエン約9.5%

引用:自動車販売台数速報 フランス 2018年

シェアで見ると、日本でいうところの「日産」「ホンダ」のような感覚でしょうか。

ちなみに、フランスでは「VWグループ」が約12%、「トヨタグループ」が約4.5%といったところです。ドイツ車は富裕層に親しまれているものの、日本車はあまり普及されていません。

これはフランス人の国民性もさることながら、輸送費などで販売コストが高くなっていることが原因です。

シトロエンと国産車との違い

日本車とシトロエンを比較してみると、どう違うのか気になりますよね?

シトロエンの特徴を踏まえ、3つの違いについて解説していきましょう!

①「前衛的なデザイン」

@fieldendがシェアした投稿

芸術の国だけあり、フランス車はどれも奇抜で斬新なデザインをしています。シトロエンはその中でも、デザインの独創性が顕著に表れているブランドです。

ポップなカラーリングはもちろん、「近未来」を連想させる丸みを帯びたシルエットなど、多少の性能を犠牲にしてでも、官能的なデザインを心がけているのです。

中でも特徴的なのが、「ゼニスウィンドウ」という呼ばれるフロントウィンドウの形状です!

通常、車のフロントウィンドウはハンドルの真上あたりが上端になりますが、ゼニスウィンドウは残部座席の頭上まで伸びています。

このデザインはヘリコプターの意匠をイメージして設計されており、剛性が多少弱まるものの、他の車では味わえない解放感を味わうことができます。

目の付け所が本当に芸術的ですよね!

②「足回りのセッティング」

シトロエン独自の技術に「ハイドロニューマチック」というものがあります。ざっくりいうと、油圧を用いたサスペンションのこと。

通常、サスペンションというのはバネが減衰力を担っています。高級車などには、空気圧で減衰を得る「エアーサスペンション」が採用されていることもあります。

シトロエンの主要車種はそのどちらでもない、高圧な「オイル」と「ガス」を封入した独特な減衰機構を取り入れているんです!

メリットはなっといっても「乗り心地の良さ」。流動体を緩衝材にすることで、石畳や未舗装の路面が多いフランスでも、衝撃を感じさせないように設計されています。

その乗り心地の良さは、たびたび「雲の上を走っている感覚」「魔法の絨毯に乗っているようだ」などと形容されるほど…。一般的なスプリングとは比較すると、その違いに驚くことでしょう!

③「充実した居住空間」

シトロエンはドライバーをはじめ、車に乗る人全員が快適にすごせる車内空間を心がけています。このこだわりは、インテリアの充実もさることながら、「シート」にも大きく反映されているんです。

シトロエンは車格関係なくすべてのモデルが、ソファのようなシートを備え付けつけています。

これによって、坂や段差の多いパリの街の中でも、一切ストレスを感じることなく乗車していられます。まさに「大衆の豊かな生活のため」に作られた車といえるでしょう!

数値では表せない魅力が詰まっている!

というわけで、フランスの大衆自動車メーカー「シトロエン」について長々と語ってまいりました。

シトロエンは、他の自動車メーカーと比較するとエンジンスペックであったり、車格であったりと、数値で見るとそれほど優れた車には思えないかもしれません。

しかし、乗っている人が快適にドライブできるように、「デザイン」や「乗り心地」といった目に見えないポイントに情熱を注いでいる自動車メーカーなのです。

機会があったら、細かいところまでこだわり抜いて生まれた「官能性」を、ぜひ実感してみてください!