「ベンツの車がなんとなくかっこいいから欲しいんだけど、国産車となにが違うの?」
「そもそもベンツってどこの国の車?」
海外の高級車として有名な、メルセデス・ベンツ。
日本でも人気があり、昔は年配者が乗るイメージが強かったですが、最近は若者向けに比較的価格の安いモデルも売られています。
そんなベンツは、どこの国の車なんでしょうか? また、国産車との違いはどんなところでしょうか?
ベンツをつくったメーカーの成り立ちから、わかりやすく解説します。
ベンツはドイツの車
まず成り立ちから解説します。ベンツは、ドイツの車です。
1883年にドイツ人技術者のカール・ベンツがベンツ&シー・ライニッシェ・ガスモトーレン・ファブリーク社を設立し、世界初の自動車を発明しました。
その後同じくドイツ人技術者のゴットリープ・ダイムラーとヴィルヘルム・マイバッハがダイムラー・モトーレン・ゲゼルシャフト社を設立し、「メルセデス」の名をつけた車を販売しました。
この2つの自動車メーカーが合併し、それぞれの社名と販売していた車の名前から取って、生まれたのが「メルセデス・ベンツ」の車です。
表で見るとわかりやすいので、下の表を見てください。
年 | カール・ベンツ | ゴットリープ・ダイムラーと ヴィルヘルム・マイバッハ |
1883年 | ベンツ&シー・ライニッシェ・ ガスモトーレン・ファブリーク社 を設立する | |
1886年 | 世界初のガソリンエンジン自動車 を発明する | |
1890年 | ダイムラー・モトーレン・ ゲゼルシャフト社を設立する | |
1893年 | ゴットリープ・ダイムラーが辞職 | |
1900年 | 「メルセデス」の名がついた車 でモータースポーツに出場する | |
1902年 | 「メルセデス」の名がついた車 を一般向けに販売開始する | |
1907年 | ヴィルヘルム・マイバッハが辞職 | |
1926年 | 両社が合併してダイムラー・ベンツ社を設立する。ダイムラー・ ベンツ社の車はすべて「メルセデス・ベンツ」として販売される |
ダイムラー・ベンツ社はその後、社名が変わり、現在はダイムラー社としてメルセデス・ベンツの車を生産し、世界で販売しています。
もしベンツの購入を考えているなら、値引き交渉の正しいやり方を覚えておくといいですよ。
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次はベンツと国産車の違いについてです。違いが生まれる原因は、日本とドイツではメーカーが想定している道路状況が違うことと、車の扱いかたに対する文化が違うことです。
それでは解説していきます。
高速走行しても音が静かで揺れない
ドイツの一般道は市街地以外だと制限速度が100km/hで、信号や交差点もほとんどないので、車に乗るときはみんなつねに猛スピードで飛ばしています。
一般道では停止と発進を繰り返すのが当たり前な日本人の感覚からすると、つねに高速道路に乗っているようなものです。
さらにドイツの高速道路・アウトバーンは、半分以上の区間が速度無制限です。
国産車であまりスピードを出すとガタガタ揺れますが、ベンツの車はそんなドイツの道路を走行することを想定してつくられているので、高速走行しても音が静かで、揺れません。
なお国産車とドイツ車の違いについては、以下の記事で詳しくまとめています。詳細まで知りたい方はこちらもあわせて参考にしてみてください。
比較してみた!ドイツ車と日本車の決定的な違い5つ!ベンツのシートは固い
ヨーロッパは日本と違って陸続きなため、長距離移動することが多いです。
日本の車の年間走行距離の平均が10,575kmなのに対して、ドイツの年間走行距離の平均は14,259km。
長距離を運転するときにつかれないように、ベンツのシートはあえて固めにつくられています。
やわらかいシートのほうがつかれなさそうですが、ずっと同じ姿勢で運転していると、固いシートのほうが身体が安定するので逆につかれないんです。
ただ、長距離運転する場合は楽でも、日本国内で近距離しか乗らない場合は「固くてすわり心地が悪い」と感じてしまうかもしれません。
部品が故障しやすいが、修理・交換すれば長く乗り続けられる
走行距離が100,000kmを超えると寿命が来たような感覚になってしまう日本人と違い、ドイツでは1台の車をメンテナンスしながらだいじに乗り続ける風習があります。
日本では「もう次の車に買い換えようか」と思うような故障が出ても、ドイツでは部品だけ修理・交換して乗り続けます。
ベンツの車はそういうドイツ式の乗りかたをする前提でつくられているので、部品の故障が多く、こまめに修理したり交換しなければいけません。
故障した場合の修理・交換費用はとても高く、たとえばエアコンが故障すると700,000円程度の修理費用がかかります。
逆にいえば、部品さえ交換すれば、走行距離が300,000kmを超えても新車同様に乗れるのがベンツの車です。
なおベンツの故障については以下の記事で詳しく解説しています。詳細まで知りたい方はこちらもあわせて参考にしてみてください。
壊れやすい?ベンツは故障が多いのか故障率の実態とは?!ハンドルやブレーキ、アクセルの操作感が重い
誰でも運転しやすいようにつくられている国産車と違い、ベンツはハンドルやブレーキ、アクセルの操作感が重くつくられています。
ドイツのメーカーは「乗るひとの好みにあわせて車をつくる」のではなく、「自分たちがベストだと思う車をつくる」という考えなので、日本に輸出する車も現地仕様そのままの重さでつくっています。
ふつうに考えると軽いほうが運転しやすく、ハンドルを回したりブレーキを踏むたびにいちいち重いと、つかれてしまいそうですよね。
しかし重さに慣れてしまえばとても運転しやすく、むしろ国産車は軽すぎて怖いというひともいて、どちらがいいかは好みが分かれるところです。
ここまで書いてきましたが、車を運転するうえで、シートのすわり心地や操作感の違いはかなり大事です。
国産車と同じ感覚でベンツに乗ると戸惑うことになるので、この記事で読んだことを頭に入れたうえで、まずは試乗してみてくださいね。
ベンツについては以下の記事でも取り上げているので、興味のある方はこちらもあわせて参考にしてみてください。
絶対的な最高の魅力!ベンツの7つの良さをわかりやすく解説!ベンツは新車/中古でいくらで買えるか?全車種の価格を車検費用とともに解説!