シトロエンはフランスの自動車メーカーで日本車にはないおしゃれなデザインが特徴の車です。

日本ではあまり見かけることのない車ですが愛好家もなかにおられます。

しかしそんなシトロエンは故障についてはどうなのでしょうか?

今回はシトロエンの故障率についてご説明します。

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シトロエンの故障率

シトロエン C4

シトロエンは1919年創業の古い自動車メーカーで、現在では同じくフランスメーカーのプジョーと提携してプジョーシトロエングループ(PSA)として自動車を製造しています。

プジョーは大衆車、シトロエンは高級車という大まかなくくりはありますが、シトロエンでもコンパクトカーは製造しており、日本でもシトロエンのコンパクトカーは人気が高いです。

一方でシトロエンも輸入車の例に漏れず日本車より故障しやすいと言われており、デザインはよくても信頼性の面で手を出さない人も多数おられます。

そんなシトロエンの故障率について調べてみましょう。

シトロエンの故障率

シトロエンの実際の故障率ですが、故障率の数字はメーカーの社外秘であり一般には公開されていません。

しかし一般の調査会社であるJ.D.パワー社が各メーカーの故障率を調査してランキングしており非常に参考になります。

ただし日本市場ではシトロエンは台数が少なくてランキング外ですので、ドイツ市場での故障率を見てみましょう。

2017年 ドイツ自動車耐久品質調査

ランキング メーカー スコア
1 キア 99
2 ヒュンダイ 105
3 トヨタ 109
4 三菱 113
7 日産 129
9 ホンダ 132
業界平均 151
22 シトロエン 195

ドイツ市場でも日本車は信頼性において優秀で、1位、2位は以外にも韓国メーカーが占めていますが、トヨタが3位、三菱、日産、ホンダがそれに続いています。

ではシトロエンはどうかというと、なんとかなり下位の22位で、故障率の高さを示すスコアも業界平均をかなり下回っています。

スコアだけでみると日本車の倍近く故障が多いということになりますね。

シトロエンも昔よりは故障が減っているのも確かなのですが、それ以上に日本車の故障率の低さが向上していることの証であり、日本車よりシトロエンの故障が多いのはいまでも確かなようです。

日本でのシトロエン

シトロエンはフランスで設計開発されている車ですが、世界各地で販売するために各国の環境用件を考慮して設計されています。

しかし車の信頼性はそのメーカーの歴史の現れでもあり、厳しい環境での信頼性はその国のメーカーにはなかなか及びません。

日本という国は世界的に見ても車には厳しい環境の国であり、四季それぞれで気温も湿度も違い、高温多湿から寒冷で乾燥した気候まで1年ごとにめぐってきます。

車の部品も当然その影響を受けて劣化したり故障したりするのですが、日本車は長年この環境で耐えられるように鍛えられてきましたので、それがメーカーの信頼性の高さを支えてきたのです。

その日本車の信頼性があたりまえの私たちからしてみると、シトロエンはどうしても故障の多い車とならざるをえず、故障率だけを考えるとシトロエンは選択肢にはいらないのも当然でしょう。

中古のシトロエンの故障しやすさ

シトロエンは台数の割合こそ少ないものの昔から日本で販売されており、中古車市場にもそれなりの台数が供給されています。

日本車でも中古車は年式や走行距離などが多くなってくると故障が増えてくるものですが、シトロエンの中古車でもそれは当てはまり、もともと故障率が日本車よりあることを考えればより影響は大きいでしょう。

後程詳しく解説しますが、50,000kmを過ぎた辺りから少しずつトラブルが増え始めることが多く、日本車よりもうすこし新しめの中古車を選ぶのが重要になります。

輸入車の中古車はかなり値下がり率が高く一見するとお買い得な車に見えるものがたくさんありますが、実際には故障のしやすさなどから中古車が売れず価格がさがっているだけなので、うかつに安いシトロエンの中古車を買うと後々大変になります。

その辺りを注意しておけば、状態は良く値段もそこまで法外ではない中古車も見つかるでしょう。

シトロエンオーナーの評判

日本車もトラブルというと色々想像はつくのですが、輸入車のトラブルというのは実際に乗って見た人でないとなかなかわからないものです。

Twitterにはそんなシトロエンオーナーさんの故障についてのツイートが数多く見られ、なかなか参考になりますので何件かご紹介します。

保証が切れると途端に故障が・・・

シトロエンの新車保証は標準では3年なのですが、延長プランに申し込むことで5年まで延長することができます。(その間の走行距離は無制限)

新車の5年保証自体は国産メーカー一般にそういうプランが多いので驚くことではないのですが、こちらのかたのシトロエンは5年を過ぎたところで故障が増えていったそうです。

国産車で5年で保証が切れるといってもすぐに故障が頻発することはまれで、8年ぐらいはわりとノートラブルなことが多いですよね。

その点シトロエンは保証通りといえばそうなのですが、やはり信頼性が国産車より低いことは確かなようですね。

なお他のツイートで故障なしで80,000kmぐらいまで乗ったという人もいらっしゃいましたが、ほとんどの方はなにかしら故障にあわれているようです。

残念ながら売却へ

この方のシトロエンはDS3といい、シトロエンでは比較的最近のコンパクトカーです。

しかしどうやらトラブル続きのようで、売却を考えておられるようですね。

シトロエンなどは素敵なデザインに惹かれてついつい購入したくなってしまう車なのですが、実際に乗ってみると思いの外故障が多くて維持が大変なことがわかることは良くあります。

故障で手放すのは非常に心苦しいものですが、一年の大半を修理に出しているような状況は結局楽しくないですよね。

故障のオンパレード

この方のシトロエンC3もトラブル続きの車のようで、修理工場入りが続いているようです。

オイル漏れに始まりミッション交換、電装品故障まで様々な部分に故障が現れていますね。

日本車でも故障がたて続くことがないわけではありませんが、シトロエンはこういうシチュエーションが多いですね。

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シトロエンの故障事例

さて故障が多いと言われるシトロエンですが、いったいどんな箇所の故障が多いのでしょうか。

いくつかシトロエンの故障事例をご紹介しましょう。

ATの故障

シトロエンをはじめとするフランス車のトラブルとして筆頭に上がるのは、なんといってもAT(オートマチックトランスミッション)の故障でしょう。

トラブルの多いAL4

「AL4」と呼ばれるATはフランス自動車業界の共同開発ミッションとして誕生し、2000年以降のフランス車にこぞって搭載されましたが、このミッションは非常に悪名高いものとして有名で、日本では非常にトラブルが多いのです。

シトロエンも言うに及ばず採用しており、AL4を搭載した車にはかなりの確率で変速できなくなるギア固定などのトラブルが発生します。

原因のほとんどはAT内部に使用されているソレノイドバルブという油圧制御の部品で、これが故障すると変速の制御が効かなくなってギア固定してしまいます。

一般道であれば平均速度が高くないのでまだよいのですが、高速道路の走行時に発生すると速度が急に下がったりして結構危険です。

購入する時はATに注意

修理はソレノイドバルブの交換で対処されることが多く、費用的には70,000円〜100,000円ぐらいが考えられます。

しかしあまりにひどいトラブルの場合、AT全部を交換するとなると200,000円〜300,000円もの費用がかかってしまうことが怖いところです。

また前述のツイートではオイル漏れでAT交換した事例もありましたね。

現在最新のシトロエンには新型のATが搭載されているのでAL4ほどトラブルは多くないそうですが、それでもATはフランス車の泣き所であるのは間違いありません。

どうも日本の道路状況や走行条件にうまくマッチしていないようなので、走行中に異音がしていたらすぐに修理しましょう。

またAL4搭載車はまだまだ中古車市場にたくさんあり、人気がないので値段が低いのですが買うとトラブルにあう可能性は大ですので、できるだけ避けるのが望ましいですね。

シトロエン伝統のハイドロの故障

シトロエンに乗った人が口を揃えて素晴らしいという最大の特徴が「ハイドロニューマチック・サスペンション」通称ハイドロと呼ばれる油圧制御サスペンションで、4輪のサスペンションを統合的に制御するシステムは「魔法の絨毯」と呼ばれるほどスムーズな乗り心地を実現しています。

しかしサスペンションに油圧を活用するという構造上、システムが結構複雑になりトラブルも多いシステムです。

もっとも多いトラブルはハイドロのシステムのどこからかオイル漏れすることで、車全体を取り巻いているオイル経路はゴムの経年劣化や継ぎ手部の不良などでオイル漏れが起こることが結構あります。

走行距離が多くなるとトラブルは増えていくのですが、如何せん漏れが起こる箇所がいくつもあるので修理も大変で、何度も修理する必要がある場合も多いです。

修理にはホース交換などでは20,000円〜30,000円ぐらいですみますが、回数が増えるとそれだけ費用がかさみます。

またサスペンション本体などのトラブルの場合200,000円ぐらいの修理費用となることも少なくないので、年式の古いシトロエンには注意が必要です。

シトロエンの代名詞といえるハイドロですが、ハイドロのシステムもどんどん進化してトラブルは減っていますし、近年はハイドロではない普通のサスペンションの採用も増えており、そちらの車種ではトラブルは少ないでしょう。

しかしシトロエンに乗るからには一度は試してみたいハイドロですので、新車か、程度のよい中古車でなら比較的安心してのっていられるでしょう。

電装品の故障

車の電装品の故障は輸入車の泣き所として有名ですが、シトロエンでもそれは変わりません。

おもに補機と呼ばれるエアコンコンプレッサーやオルタネータなどの故障が結構あり、走行距離が50,000km超えた辺りからトラブルが増えてきます。

エアコンコンプレッサーやオルタネータは常に高速回転している部品でベアリングなどがヘタりやすい部品です。

国産車でも壊れやすい部品ではあるのですが、シトロエンはそれより早いペースで故障することが多いようです。

どちらの補機も修理は部品交換が基本となりますが、料金的には100,000円〜150,000円かかる高額なもので、シトロエンの保証が切れてくる5年過ぎ(=年間10,000km走行)からトラブルが出るため保証が効かないことがほとんどです。

ほかにも電装品はたくさんあり、各種センサー類やスイッチ類なども国産車より比較的故障が多いようです。やはり年式や走行距離の多い車にトラブルも多いようですので、中古車はとくに注意が必要ですね。

ウインドウレギュレーター故障

ウインドウレギュレーターとはパワーウインドウの部品でドアガラスを上下させるものなのですが、これの故障によりドアガラスが下がったままになってしまうことがあります。

これも電装品の故障といえ輸入車にありがちなのですが、やはりシトロエンでも良く見られます。

パワーウインドウが機能しなくなりますのでドアガラスは開けっぱなしになり、走行中は風が入りますしなにより防犯上は最悪です。

これもウインドウレギュレーターの交換で対応となりますが、100,000円程度の費用がかかります。

やはり年式、走行距離の多い車に良く発生しますので、中古車ではとくにチェックしておきたいところですね。

シトロエンは買っても大丈夫か?

シトロエンの車には、ハイドロに代表される国産車にはない魅力がたくさんあり、最近はデザインもかなり洗練されてきてかっこいい車が増えてきました。

優等生の国産車に魅力を感じない人にはもってこいの車なのですが、こと故障に関しては弱いことは否めません。

シトロエンに乗るのであればある程度の故障やトラブルはあらかじめ覚悟しておいた方が良く、修理費用がかかることも考えておきましょう。

そういうネガティブな部分はありますが、それでもシトロエンは魅力的な車です。

できるだけトラブルにあわないよう、新車か、それに近い中古車を選ぶようにするのが最良の方法でしょう。あとメーカー保証には必ず入っておきましょうね。

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この記事を書いた人

佐藤茂道
佐藤茂道
某自動車メーカーのエンジン部門で開発経験あり。子供の頃から車雑誌を切り抜きし、高校ではオートバイ・車にどハマりする。就職する際に、某自動車メーカーを選び、仕事でもプライベートでも車漬けに。今は日産スカイラインR33が愛車。