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ジャガーはどこの国の車?国産車との違いはこの3つだ!

「ジャガーの車をなんとなく買おうと思ってるけど、国産車となにが違うの?」

「そもそもジャガーってどこの国の車?」

海外の高級車として有名な、ジャガー。

日本の街中でも走っているのをたまに見かけますよね。

そんなジャガーは、どこの国の車なんでしょうか?

また、国産車との違いはどんなところでしょうか?

ジャガーを生み出したメーカーの成り立ちから、わかりやすく解説します。

ジャガーはイギリスの車

まず成り立ちから解説します。ジャガーは、イギリスの車です。

ジャガーの歴史

ジャガー エンブレム

1922年、自動車ディーラーで営業マンをしていたウィリアム・ライオンズと、その友人ウィリアム・ウォームズレイが、「スワロー・サイドカー・カンパニー」という会社を設立しました。

もともとウォームズレイがやっていた「軍から払い下げられた軍用バイクにサイドカーをつけて販売する商売」の経営に、ライオンズが加わった形です。

二人は会社を自動車メーカーにすることを目指して、自動車のボディ修理とボディ製造を始め、初の自社モデル自動車、「オースチン・セブン・スワロー」を発表します。

5年間で2,500台売れるという大成功をおさめましたが、ウォームズレイはこれ以上会社を大きくしたい願望がなかったため、経営から脱退してしまいました。

表で見るとわかりやすいので、下の表を見てください。

 年ウィリアム・ライオンズウィリアム・ウォームズレイ
1922年「スワロー・サイドカー・カンパニー」を設立
1926年自動車メーカーになることを目指し、自動車のボディ修理、ボディ製造を開始
1927年初の自社モデル自動車「オースチン・セブン・スワロー」を販売開始
1928年「スワロー・コーチビルディング・カンパニー」に社名変更
1933年「SSカーズ」に社名変更し
規模拡大をねらう
会社をこれ以上
大きくしたい願望がなく
経営から脱退

当初ライオンズは「見た目が美しければ売れる」という考えで、デザインにはこだわっていましたが、エンジンは価格の安いものを使用していたので、車の性能自体はイマイチでした。

その考えを改めたライオンズがオリジナルの高性能エンジンをイチから開発し、生まれたのが「ジャガー」の名をつけた車です。

ジャガーは大量生産によってコストを抑えることができたので、高級感のあるデザインと高性能エンジンを搭載しながらも、ほかの高級車より遥かに安い価格で売られました。

ウィリアム・ウォームズレイ脱退後

ウォームズレイ脱退後のジャガーの流れは下の表の通りです。

 年ウォームズレイ脱退後のジャガー
1935年オリジナルの高性能エンジンを開発し
搭載した車に「ジャガー」の名をつける
1945年「ジャガー・カーズ」に社名変更
1957年ジャガーブランドの車を日本に輸出開始
1966年ブリティッシュ・モーター・コーポレーションと合併し
「ブリティッシュ・モーター・ホールディングス」を結成
1968年さらにレイランド・モーター・カンパニーと統合して
「ブリティッシュ・レイランド・モーター・コーポレーション」
として規模を拡大
1972年ライオンズが経営から脱退

第二次世界大戦後には「ジャガー・カーズ」に社名変更し、ジャガーブランドの車を中心に順調な経営を続け、1957年からは日本でも売られるようになりました。

しかしブリティッシュ・モーター・コーポレーションと合併すると、経営状態が悪化。

さらにレイランド・モーター・カンパニーとも統合して規模を拡大すると、作業員のレベル低下から車の品質も下がり、販売台数が大幅に減少してしまいます。

ウィリアム・ライオンズ脱退後

長年会社を支えてきたライオンズも経営から脱退し、窮地に立たされたジャガー。ライオンズ脱退後のジャガーの流れは下の表の通りです。

 年ライオンズ脱退後のジャガー
1975年国営化されて「ブリティッシュ・レイランド」の傘下になる
1979年新経営者のジョン・イーガンの大幅改革によって
経営状態が一気に回復
1984年国営化が解除されて民間企業に戻る
1989年アメリカのフォードグループの傘下に入り
高級車部門「PAG」のなかの一企業になる
2008年インドのタタ・モーターズの傘下になる

ライオンズ脱退から7年後に経営トップになったジョン・イーガンの大幅改革で、長いこと経営不振だったジャガーは一気に持ち直しました。

国営化が解除されたあとは、フォードグループの傘下で高級車部門である「PAG(プレミアム・オートモーティブ・グループ)」の一企業になりましたが、現在はタタ・モーターズの傘下に入っています。

ジャガーが経営不振だった1960年代以降は、イギリスの自動車メーカーみんなが経営不振で次々に潰れていった時代で、ジャガーは生き残った数少ないイギリス産の高級車ブランドです。

※ちなみにベントレーもイギリスのブランドで現在でも残っています。詳細は以下の記事をご参照ください。

ベントレー コンチネンタル GTベントレーはどこの国の車?国産車との違いはこの5つだ!

ちなみにジャガーの本社はイギリスのコヴェントリーにあり、日本でジャガーの輸入販売を行っている「ジャガー・ランドローバー・ジャパン」の本社は東京都品川区にあります。

MEMO

もしジャガーの購入を考えているなら、値引き交渉の正しいやり方を覚えておくといいですよ。

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ジャガーと国産車との3つの違い

それでは、ジャガーの車と国産車との違いについて解説していきます。

新車購入から3年間は、法定点検と一部の消耗部品の定期交換が無料

ジャガー メンテナンスパッケージ

ジャガーの新車を購入すると、「ジャガープレミアムケア」という3年間のメンテナンスパッケージが無料でつきます。

無料のジャガープレミアムケア

ジャガープレミアムケアでは1年ごとの法定点検が無料で受けられ、一部の消耗部品の定期交換を無料でしてくれます。

無料で交換してもらえる部品は、以下の13種類の部品です。

    ジャガープレミアムケア無料交換部品

  • エンジンオイル
  • ドレーンプラグ
  • エンジンオイルフィルター
  • ブレーキフルード
  • ボーレンフィルター
  • エアクリーナーエレメント
  • DEF(AdBlue)の交換(ディーゼル車)
  • ブレーキパッド(1回)
  • スマートキー電池(1回)
  • ウインドウォッシャー液(補充)
  • ワイパーブレード(2回)
  • フューエルシステムクリーナー(添加剤の注入を1回)
  • フューエルフィルター水抜き(ディーゼル車)

さらに24時間365日対応のコールセンターが利用でき、事故やトラブルがあった際に、車の牽引や代わりの交通手段の用意を全国どこにいてもやってくれます。

国産車でもメンテナンスパックはありますが、加入するのに90,000円~110,000円程度の料金がかかりますし、こういった緊急サービスはついていません。

マイジャガーケアについて

ジャガーでも一部の車種ではジャガープレミアムケアがついていないものもあり、その場合は「マイジャガーケア」というメンテナンスパッケージが3年間無料でつきます。

マイジャガーケアではコールセンターは同じように無料で利用できますが、法定点検と消耗部品の定期交換費用は無料ではなく半額です。

定期交換対象部品は、以下の4つのみです。

    マイジャガーケア半額交換部品

  • エンジンオイルフィルター
  • ドレーンプラグ/ワッシャ
  • ブレーキフルード
  • ボーレンフィルター

このようにサービス内容にかなり差があるので、自分の購入したい車種がどちらのメンテナンスパッケージに対応しているのか、購入前にディーラーで確認しましょう。

また、部品の交換時期は車種によって違い、メーカーから指定されます。いつでも好きなときに好きなだけ交換してもらえるわけではないので、注意してください。

車検費用が高い

国産の普通車の車検費用は80,000円~100,000円程度ですが、ジャガーは何も故障がない状態でも最低150,000円~200,000円程度の費用がかかります。

なぜこんなに差が出るかというと、整備費用が高いからです。

車検費用には重量税や自賠責保険料といった法定費用もふくまれていて、それらは金額が決まっているので、国産車と条件は同じです。

しかし、整備費用の金額は店が自由に決められるため、ジャガーディーラーはかなり高めの金額を設定しています。

ディーラー以外、たとえばガソリンスタンドやカー用品店で車検に出せばもう少し安くなる可能性はありますが、どこでやってもらうにしても国産車より安くなることはまずないと思ってください。

ただこういった手間がある代わりに、ジャガーの中古車はかなりリーズナブルに買うことができます。理由は以下の記事で詳しく解説しているので、興味のある方はこちらもご参照ください。

BMWの黒外車の中古車はなぜ安い?5つの意外な理由とは?!

オーダーすれば左ハンドルも選べる

ジャガー 左ハンドル

イギリス車は日本と同じ右ハンドル仕様なので、ジャガーの車も右ハンドルがふつうです。しかし、新車購入時にオーダーすれば左ハンドルも選べます。

左ハンドル車が存在する理由は、ジャガーの車はイギリス国内だけでなく、アメリカをふくめた左ハンドル仕様の国への輸出をメインに開発されているからです。

そのため、ジャガーは右ハンドル仕様の車でもウィンカーが左側、ワイパーが右側についています。慣れるまでは右左折時や車線変更時に注意が必要です。

ここまで書いてきましたが、車検費用の金額を見てわかるとおり、国産車よりも維持費はかかります。

当然ですが故障があればさらに金額がいくので、予算には余裕を持っておいてください。(ジャガーの故障率の詳細は以下の記事をご参照ください。)

シルバーのジャガージャガーは故障が多い?壊れやすいのか故障率をもとに解説!