日産 キャラバンはオーバーキャブタイプのバンで、主に商用車として使われる車です。
しかしプライベート用としても人気の高い車ですが、荷物がたくさん必要なキャンプでの使い勝手はどうでしょうか。
今回は日産 キャラバンがキャンプに向いているかどうかをご説明します。
キャラバンがキャンプに向いている点
キャラバンは長らく商用バンとして使われてきましたが、それと平行してプライベートでアウトドアなどに便利に使える車としても人気の高い車です。
このクラスの車はキャラバンとともにトヨタ ハイエースが人気を二分しており、どちらもプライベート用としては最大クラスの荷室をもっています。
キャンプに使う車としてこの2台以上に荷物が積める車はほとんどなく、キャラバンはキャンプ向きの車としては最高の車でしょう。
では日産キャラバンがキャンプに向いている点をご説明します。
乗用車最大クラスの荷室
まずはキャラバン最大の魅力である荷室の広さをご紹介しましょう。
キャラバンには非常に幅広いバリエーションがあり、標準車だけでも前席だけの商用メイン車から、5人乗り、8人~9人もの大人数用コミューターまで存在します。
ワイドボディやロングボディというサイズの多きなバリエーションまで含めればかなり大サイズまであるのですが、今回はプライベートでもっとも使いやすい標準車で、荷室の広めな2列シート5人乗りをメインにお話ししていきます。
ではキャラバンと競合車のハイエース、ミニバンの人気車であるアルファード/ヴェルファイアで比較してみましょう。
部位 | 日産 キャラバン | トヨタ ハイエース | トヨタ アルファード/ ヴェルファイア | |
荷室幅 | 1,520mm | 1,520mm | 920mm | |
荷室高さ | 1,325mm | 1,320mm | 1,150mm | |
荷室長さ | 3列目シートあり | なし | なし | 240mm |
2列目シート最後端 | 1,920mm | 1,855mm | 1,250mm | |
2列目シート最前端 | 2,380mm | 2,470mm | 1,780mm |
※ハイエース・アルファード・ヴェルファイアのキャンプへの適性については、以下の記事で解説しているので、興味のある方はこちらもあわせてご参照ください。
トヨタハイエースがキャンプに最適な理由7つアルファード(ヴェルファイア)がキャンプに最適な理由7つキャラバンの5人乗りは2列シートですが、その状態でも2m近い荷室長があり、そのままでもミニバンを遥かに越える荷室の広さを持っています。
荷室高さも幅もミニバンを越える荷室のキャラバンなら、大きなテントやバーベキューセット、タープなど豪華なキャンプ用品を積み込むことが可能です。
またキャラバンの荷室幅と2列目使用時の荷室長さは、少しですがハイエースを越えておりこのクラスでは最大の荷室を持っているのもポイントです。
普通乗用車として使える車では現在ではキャラバンが最大の荷室を持っており、キャラバン以上に荷物が積めてキャンプに便利な車はないといってもよいでしょう。
山道も頼もしいディーゼルターボ
キャラバンのエンジンラインナップには低速トルクの大きなディーゼルエンジンがあり、キャンプ場にいく山道などでは頼もしいエンジンとなっています。
キャラバンのエンジンには次のようにガソリンエンジン2種とディーゼルエンジン1種があります。
種類 | エンジン名 |
ガソリンエンジン | 直4 2L QR20DE |
直4 2.5L QR25DE | |
ディーゼルエンジン | 直4 2.5L YD25DDTi |
※直列4気筒エンジンの詳細は以下の記事をご参照ください。
直列4気筒エンジンの特徴!どんな音?搭載車を日本車/外車の車種からそれぞれ紹介!ガソリンエンジンでも平地では十分なパワーがあるものの、車重が2t弱あるせいで山道では少々非力です。
馬力はともかくトルクが20kgf・m前後なので加速が鈍いのです。
その点ディーゼルエンジンは最大トルクが36.3kgf・m/1400-2000rpmとかなり低速トルクが太く、山道でもしっかりした加速感を得られます。
最新のディーゼルターボの特性をしっかり発揮させたこのエンジンは、キャンプのような場面では最高に使いやすいエンジンです。
またディーゼルエンジンは燃料が燃料代の安い軽油なので、経済性も高い点もよいですね。
なおディーゼルターボについては、以下の記事で詳しく解説しています。詳細まで知りたい方はこちらもあわせてご参照ください。
ディーゼルターボとは?速いのがメリットで寿命がデメリット?搭載車種も紹介家族4人で車中泊も余裕
最近のキャンプではテントの代わりに車内で寝る車中泊が大人気ですが、キャラバンであれば最高の車中泊が楽しめます。
キャラバンの荷室は商用車の使い勝手のよさを重視して完全なフルフラットになっており、車中泊をするのに大事な床面のフラットさは完璧に確保できています。
また2列目を折り畳めば2.4mもの長さの空間が生まれ、まったく窮屈感は感じない車中泊が過ごせるでしょう。
荷室幅が1.5mもあるので、両親と古戸も2人ぐらいまでの4人家族なら横に並んで寝ることも可能です。
さらに車中泊の際にはしっかりしたマットがあるとより快適なので、キャラバンの荷室を活かして大きめ厚めのマットを準備するとよいでしょう。
アウトドア用の特別仕様車がある
キャラバンは標準車でも十分にキャンプ向きの車ですが、さすがアウトドアユースの多い車種だけあって専用の特別仕様車があるのです。
キャラバンのアウトドア向きの特別仕様車には市販済みの「トランスポーター」というモデルのほかに、今後発売される予定の「キャラバングランピングカー」という2車種があります。
それぞれの特別仕様車について詳しくご説明しましょう。
トランスポーター
キャラバン トランスポーターはおもにアウトドアスポーツをする人向けに特別な内装をもったモデルで、キャンプとあわせて川や山などでスポーツをする人にはもってこいの車です。
トランスポーター最大の特徴は荷室の床面が防水加工を施したものになっていることで、アウトドアスポーツで汚れたものをそのまま積み込んでも大丈夫なのが便利です。
普通のキャラバンでは土汚れなどが残ってしまう状況でも、トランスポーターの防水フロアならあとから簡単に拭き取ることができます。
またそれ以外の装備として、オプション装備に専用サイドボックスが装着できたり、天井や横にフックをかけられるレールを装着できたりと、細やかな便利さもあります。
さらにトランスポーターには専用のベッドシステム装備があり、これを使えば汚れた床面とは別にフルフラットなフロアを確保することができ、アウトドアスポーツと車中泊の両立も可能です。
これらアウトドアの利便性が大幅に上がる装備が充実した仕様がトランスポーターで、他のミニバンなどにはない魅力に溢れています。
ちなみにこの仕様車でなくとも、キャラバンはバイクのトランポとしても使用できます。詳細は以下の記事で解説しているので、興味のある方はこちらもご参照ください。
キャラバンがトランポに最適な理由3つ!使い心地まで解説!キャラバン グランピングカー
キャラバン グランピングカーは2017年の「ジャパンキャンピングカーショー2017」で発表された特別仕様車で、現在は発売されていませんが今後市販が予定されています。(2018年のイベントの詳細は以下の記事をご参照ください。)
東京キャンピングカーショー2018レポート!最新車種イベントで取材してきた!グラマラス(Glamorous)とキャンピング(Camping)をあわせた「グランピング」というのは近年広がりを見せているキャンプの新しいスタイルのことです。
一言で言えば高級豪華キャンプといったところでしょうか。
大きく違うのはテントなどのかさばる荷物を持っていかない点で、専用のグランピング場に設置された豪華な大型テントやコテージをレンタルして、キャンプ用品もほとんどをレンタルする点です。
とにかくキャンプの不便なところや面倒なところをすべて無くしたのがグランピングで、キャラバン グランピングカーはそんなシーンにぴったりの特別仕様車です。
この車は普通のキャラバンとは大きく内装が変わっており、なんとふかふかの大きなソファーと結構大きなキッチンが備え付けてあります。
また12kwhというPHEV並みの大型リチウムイオン電池が搭載されており、備え付けのエアコン(家庭用)やテレビ、冷蔵庫が使え、さらにほぼすべての電化製品も使えるようになっています。
グランピングでは泊まるところはすでに用意されているのでグランピングカーは主にくつろぐリビングのような役割です。
ほぼグランピング専用車となので普通のキャンプには使えませんが、普通は味わえない超豪華なレジャーが楽しめるのが魅力です。
車両価格は相当なものになりそうですが、キャンプが趣味なら一度は体験してみたいグランピングカーですね。
なお正しいやり方で値引き交渉をすれば数十万円は安くなるので、グランピングカーの購入も視野に入ります。
このやり方を知らないと最大60万円以上も損しますよ。詳しく知りたい方は、下記の『たった1分で車を60万円値引きできる裏技』のページをご覧ください。 たった1分で車を60万円値引きできる裏技!安く購入する秘密のテクニックとは?!
キャラバンのキャンプに向いていない点
キャラバンほどキャンプに向いている車はありませんし、普段使いとあわせてかなりの利便性を誇る車ですが、一点デメリットをあげるとすれば後席の乗り心地があるでしょう。
キャラバンの設計はあくまで商用車としての側面が強く、乗用車としての乗り心地についてはあまり重視されません。
そのためサスペンションのセッティングやシートなどはそこまで乗り心地がよいものではなく、長距離や山道などを苦手としています。
とはいえ乗用車モデルのキャラバンでは商用車モデルについている固いベンチシートではなくクッション性のあるシートにはなっています。
運転席と助手席はかなりよいのですが、後席はシートを畳んだりする関係上乗り心地は多少犠牲になっており、同乗者の人は気になるかもしれません。
そんなときにはクッションなどを活用してできるだけ疲れないようにするのがベストですね。
キャラバンをキャンプで使用した人の評判
キャラバンのキャンプでの評判はたくさんあり、Twitterにもいくつも投稿されています。
今回はその中から3件ご紹介しましょう。
キャラバンならいろいろな楽しみ方が可能
あー!キャンプ行きてー!の前にキャラバンに棚作らねば。下がバンド機材。上がキャンプ用品。そうすれば、キャンプに楽器が持ってける!
— ぐすたふ@リローデッド (@gustav_aleo) September 27, 2017
この方はキャンプしながら楽器を奏でる素晴らしい趣味をお持ちのようで、たくさんの荷物を積むのにキャラバンを最大限活用していらっしゃいますね。
キャンプの荷物だけでも多いのにそれに加えて楽器まで乗せるとなると、キャラバンクラスの積載量が必要です。
キャラバンならこの方が工夫されているように上下に仕切っても十分のせられる荷室高があります。
ミニバンは嫌!キャラバンが良い
ハイトールミニバンなんて死んでも乗りたくないから次買うなら商用バン!キャラバンのコスパが良すぎる!キャンプもバイク載せるんも使える。…ワクワク!
— うさ(男) (@rab_22) January 10, 2015
キャラバンには昔からコアなファンがいて、この方もそのお一人のようです。
ミニバンも便利ではあるのですが、キャラバンの持つ実用性の高さが表にあらわれた質実剛健さもたまりませんよね。
単純にミニバンよりも積載量も多くなんでもできる点もキャラバンが愛されている理由です。
キャラバンは夢が広がる車
ハイエースかキャラバンだね(笑) RT @tomm_white: @hammofsky 未だ検討に入れず。とりあえず、一人キャンプ行くときに荷物が載せれて、自転車積めて、後で買うカヤックも載せれて・・・と、夢は広がリング。
— hammofsky (@hammofsky) March 6, 2013
キャラバンほど便利な車だと、購入する前からあれができる、これもできると夢がどんどん広がりますね。
ミニバンだと自転車やカヤックまで考えると少々不安になってきますが、キャラバンなら不安は少なくむしろ楽しみのほうが高まります。
キャラバンかハイエースかどちらが良いかは永遠の話題ですが、現時点ではキャラバンのほうが荷室が広くて良いのではないでしょうか。
なおキャンプについてはほかの車種も以下の記事で取り上げています。興味のある方はこちらもあわせて参考にしてみてください。
ホンダ ステップワゴンがキャンプに最適な理由5つ日産エルグランドがキャンプに最適な理由3つ