中古車探しは中古車情報誌やホームページなどで簡単に探せるようになりましたが、やはり最後には実車を確認しなければなりません。
でも中古車屋に見に行くにあたっての注意点などはあまりご存知ありませんよね。
今回は中古車屋に車を見に行く際に知っておくべきことをご説明します。
中古車屋に見に行く前に知っておくべきこと
知っておくべきことは8つあります。ご覧ください。
その1:中古車屋に買わずに見に行くだけは失礼なのか
気になる車を中古車屋に見に行くだけでも全く問題はなく、購入前提ではなくても失礼には当たりません。
中古車は現車の状態を確認してからでなければ購入判断はできないものですので、お店側も当然そのことをご存知です。
あまり気負いせず、気楽に車を見に行ってみましょう。現車をしっかり確認してから購入するかどうかを決めればよいのです。
その2:中古車屋に行く前に予約・アポイントメントは必要か
もし中古車屋に車を見に行くのであれば、事前連絡をしておいたほうがスムーズに話が進みます。しかし予約やアポイントメントなどは通常は必要ありません。
中古車屋にもいくつか種類があり、大手チェーン形式の中古車屋ならスタッフも多く、直接行ってもすぐに対応してもらえます。
しかし個人経営の中古車屋の場合だと、さまざまな手続きでなかなか対応できない状況もありえますので、事前に電話連絡をしておけばお店側も慌てずに済みます。
その3:事前の在庫確認は必要か
見に行きたい中古車の在庫確認は、電話などで必ずしておきましょう。
中古車は情報サイトなどで在庫状況が一応確認できますが、決してリアルタイムではないのでサイトに掲載されていても実際には売却済みということもあり得ます。
また売却されていなくても、商談交渉中であったりするとその車を見せてもらえないこともありますので、事前に電話で確認しておくとスムーズに進みます。
その4:何か持っていくべきものはあるか
もし車を見学するだけで購入を決めていないのであれば、特別持っていくものはありません。
中古車購入にはいろいろな書類が必要となりますが、それらはすべて購入を決めて契約した後でなければ不要です。
もし中古車屋から、見学だけにも関わらず何らかの書類への捺印、サインなどを求められたならば警戒すべきです。
安易にサインしてしまうと購入の意志ありと取られてしまい、さまざまな手続きなどを始められてしまいます。
知らなかった、といって解約を依頼しても、違約金などを請求されるパターンもありますので注意してください。
ただ値引き交渉のための見積もり等のデータを持っていくのがおすすめです。見積もりデータは値引き交渉で大活躍します。
このやり方を知らないと最大60万円以上も損しますよ。詳しく知りたい方は、下記の『たった1分で車を60万円値引きできる裏技』のページをご覧ください。 たった1分で車を60万円値引きできる裏技!安く購入する秘密のテクニックとは?!その5:試乗だけすることはできるのか
大きな中古車屋だと試乗だけでも受けてくれますが、個人経営の中古車屋の場合は拒否されることもあります。
試乗を希望する場合は、事前に電話などでその旨を伝えておきましょう。大きな中古車屋だとスタッフの人員には比較的余裕があり、試乗への対応もしやすいです。
また試乗可能な車であれば、万が一に備えて保険なども準備されているので、お店側にもリスクはありません。
個人経営の中古車店の場合、人員に余裕が少ないこともありますが、保険の状況なども違いますので、試乗は受け付けてくれないこともあります。事前に電話等で確認しておくとよいでしょう。
ただし試乗できない場合でも、エンジンをかける、ハンドルを回してステアリングの調子を見るなど、現車を動かさないとわからないことについては、ちゃんと確認させてもらいましょう。
中古車の試乗については以下の記事でも掘り下げて解説しています。こちらも参考にしてみてください。
中古車は試乗できないのが普通?このまま買ってしまって大丈夫?その6:中古車の見学で見るべき項目とは
中古車を見学する時には、チェックしておきたい項目が結構あります。
次の表にまとめましたので、この点は必ず見学の際に確認しておきましょう。
部位 | 確認項目 | |
外装 | 全体の塗装 | 色むら、色あせなど |
フロント バンパー | キズ、凹み、こすりの有無 | |
リア バンパー | キズ、凹み、こすりの有無 | |
フロント ガラス | ひび割れ、飛び石による傷 | |
ミラー | キズや凹み | |
床下 | 底づきした形跡やキズ、凹み | |
内装 | シート | 破れ、シミや汚れ、たばこのヤニなど |
ドア周りの 水密ゴム | ゴムが劣化していないか、切れて いないか | |
エアコン | カビ臭、たばこのヤニ臭の有無 | |
カーナビ | 起動、操作に問題はないか | |
オーディオ | 操作ボタンは正常か、音は出ているか | |
エンジン | エンジン本体 | オイル漏れの形跡はないか |
エンジン下部 | オイル漏れの形跡はないか | |
ベルト | 異音やベルト鳴きはないか | |
オイル | オイル交換は適切にされていたか (整備履歴をみる) | |
ラジエーター | 冷却水は入っているか。 漏れていないか | |
ブレーキ | ブレーキ ディスク | 割れはないか |
ブレーキ パッド | パッドの残量は適切か | |
ブレーキ オイル | オイル量は適切か、オイル交換頻度の 確認 | |
フットブレーキ の利き | しっかりブレーキが利くかどうか | |
サイドブレーキ の利き | しっかりブレーキが利くかどうか | |
ステアリング | ハンドル | ・違和感はないか、回してみて異様に 重くないか・走行中にハンドルから手を離すと、 車が左右どちらかに寄っていかないか (事故などで車が歪んでいる可能性が ある) |
タイヤ | タイヤの残り山 | タイヤの山は十分に残っているか |
スペアタイヤ | スペアタイヤは装備されているか | |
保安部品 | ブレーキランプ | ブレーキランプは正常に作動するか |
ウインカー | ウインカーは正常に作動するか | |
ライト | ロービーム、ハイビームともしっかり 点灯するか |
自分ではなかなか確認できない場合には、店員さんに頼んで確認項目を説明してもらいましょう。
中古車を買う際のチェックポイントについては、以下の記事でも解説しています。こちらの記事もあわせて参考にしてみてください。
初心者が絶対意識すべき中古車の選び方の5つのポイント・コツ!その7:プライスボードの表示は適当か
実車の状態と同じぐらい重要なのがプライスボードで、次の項目が記載されているかを確認しましょう。
表示項目 | 備考 |
販売価格 | |
初度登録年月 | |
自動車検査証の有効期限 | |
走行記録数 | キロ数に疑義がある場合は、「?」の記号 と推定できる根拠がある場合は推定キロ数、 推定できる根拠がない場合は「不明」と 表示されています。走行距離計が改ざん されている場合「改ざんされている旨」を 表示しています。走行距離計を自社で 取替えた場合、取替え前・後のキロ数を 表示しています。 |
前使用者の点検 整備記録簿の 有無 | 展示時点から遡り2年以内に定期点検整備 が行われ、その点検整備記録簿が展示車両 に備え付けられている場合に「有」と 表示されています。その他の場合は「無」 と表示されています。「有」の場合、定期 点検整備の内容を付記しています。 |
修復歴の有無 | 自動車公正競争規約及び一般財団法人日本 自動車査定協会が定める修復歴の判断基準 に基づき車体の骨格に当たる部位の修正 あるいは交換歴があると判断された場合に 「有」と表示され、別途書面により修復 箇所が表示されます。 |
使用歴 | 自家用、営業用、レンタカ−、その他の 使用歴を表示しています。 |
保証の有無 | 「保証つき」の場合、「保証内容」、 「保証期間又は保証走行距離数」を付記 しています。 |
定期点検整備 実施状況 | イ 定期点検整備を実施して販売する場合、 「定期点検整備あり」と表示されています。販売(展示)時までに実施する場合「済」 と表示されています。販売時以降、車両 引渡し時までの間に実施する場合、 「納車時」と表示されています。ロ 定期点検整備を実施しない場合、 「定期点検整備なし」と表示されています。 |
定期点検整備 あり(納車時)と 表示した場合の 整備費用に 関する表示 | 販売価格に整備費用(消費税を含めて 表示)を含めて表示する場合は「整備 費用が含まれている旨」、含めないで 表示する場合は「整備費用が含まれて いない旨と必要な整備費用の額(消費税を 含めて表示)」が表示されています。 |
リサイクル料金 の表示 | リサイクル料金の状況が表示されます。 必要がある場合は支払金額も表示されて います。 |
※参考URL:自動車公正取引協議会 中古車規約のポイント
この項目は一般社団法人 自動車公正取引協議会が定めている中古車の必要表示で、正確な表示が義務付けられています。
項目に不備があればその中古車屋には怪しいところがあると思ったほうがよいでしょう。
その8:仮押さえ金、手付金は払う必要があるのか
もし中古車の見学を終えた時に、中古車屋から仮押さえ金や手付金の支払いを求められた時でも、必ず支払う必要はありません。
仮押さえ金や手付金は、その中古車が他の人に契約されないよう優先的に商談を進めるための先払い金で、購入のある程度固まってきてから払うものです。
また先払いとはいえお金のやり取りをしますので、契約書と領収書がかならず発行されます。
たとえこのお金を払ったとしても、購入しないのであればその時点で全額返還されるのが一般的です。
しかし中に仮押さえ金や手付金を支払うと、それで購入の意思があるものとみなして手続きや整備などをすすめる業者がいます。
そうなってから購入の意思がないことを伝えても、整備費用などで違約金を請求られるケースがあり、トラブルの元になります。
悪徳業者だと違約金狙いでそういった取引を行うことがありますので、仮押さえ金や手付金を支払う際には契約書をよく読み、内容に不利がないことを確認してから支払うようにしてください。
手付金については以下の記事でさらに詳しく解説しています。こちらもあわせてご参照ください。
中古車購入時の「手付金」に関してよくある疑問7つを解決!なお中古車を買う前には、中古車を選ぶ基本となる「年式」と「走行距離」については知っておくと役に立ちます。詳細は以下の記事で解説しているので、こちらもあわせて参考にしてみてください。
中古車購入時の年式の目安とは?狙うべきなのはどの年式?基準はこれを参考に!中古車の走行距離の目安を解説します!