スズキ ジムニーは日本が誇る軽自動車クロカンで、軽自動車でありながら本格的なオフロード走行ができるのが魅力です。
そんなジムニーは耐久性の高さが有名なのですが、どれだけ耐久性があるのでしょうか。
今回はスズキジムニーの耐久性についてご説明します。
ジムニーの耐久性のユーザーの評判
まずはTwitterでジムニーユーザーが感じているジムニーの耐久性についての意見を集めてみましょう。
走行距離の長さが耐久性の証
実家からの帰路、我がジムニーが走行距離20万キロを突破。
五年前に買った時点で、既に15年落ち13万キロだったけど。
ジムニーの耐久性は大したもんだ。
古くてもボロくても大いに気に入っているので加納な限り乗り続けたいけど、あと何年・何万キロ乗れるかなー?
#ジムニー #JB23— よんげる (@yonngeru) 2017年1月3日
この方のジムニーは旧型のJB23ですが、走行距離が200,000kmを越えてなお健在のようです。
そもそも購入時点で15年落ち130,000kmなので、ツイートの時点ですでに20年落ちとはすごいです。
まだまだ車は快調のようで、ジムニーは軽自動車と思えないほどの耐久性を持っているのがわかりますよね。
なお走行距離の限界については、以下の記事でも詳しく考察しています。あわせて参考にしてみてください。
ジムニーの走行距離の限界は?寿命はどのくらいか解説!耐久性を発揮するには整備は必須
@nyato_saiba_a キングピンベアリングは消耗品ですね。ジムニーは頑丈だけど、それなりに消耗品も多いので、つきあうにはそれなりに費用がかかります。(;^ω^)
— Harry (@harry__s) 2016年5月2日
ジムニーの車としての耐久性の高さは折り紙つきですが、それはしっかり点検整備をしていればこそです。
ジムニーは故障しない車ではないので部品が壊れたら修理が必要ですし、それ以上に消耗品の交換をしっかりすればこそ長い距離や年数を耐えることができるのです。
ジムニーが耐久性が高いからといって消耗品のメンテナンスを怠れば必ず故障しますので注意しましょう。
ジムニーの故障のしやすさについては、以下の記事で詳しく解説しています。こちらもあわせてご覧ください。
ジムニーは故障が多い?壊れやすいのか故障率をもとに解説!ジムニーは多少壊れても走ります
ジムニーはスゴイだぞ、事故への耐久性はともかく、行き先で何があっても取り敢えず帰ってこられるぞ。
— Pok (@nobuhusababa) 2015年10月26日
のちほど詳しく解説しますが、ジムニーの耐久性の高さはそのまま車の頑丈さに直結しており、この方がおっしゃっているように旅先でトラブルにあってもなんとか自走して帰ってこられる可能性の高い車です。
どんなトラブルでも車が壊れないというわけではないのですが、小さい破損なら走れないということはあまりありません。
オフロードにはトラブルや破損はつきものなので、それに対応できる耐久性がジムニーには備え付けられているのです。
もしジムニーの購入を考えているなら、値引き交渉の正しいやり方を覚えておくといいですよ。
このやり方を知らないと最大60万円以上も損しますよ。詳しく知りたい方は、下記の『たった1分で車を60万円値引きできる裏技』のページをご覧ください。 たった1分で車を60万円値引きできる裏技!安く購入する秘密のテクニックとは?!ジムニーの耐久性が高い理由
ジムニーの耐久性の高さは実際のユーザーさんの声から実証済みですが、それにはジムニーの設計が関係しています。
今回は4代目の新型ジムニーの新設計された部分を含めて、ジムニーの耐久性についてご説明していきましょう。
次はジムニーの耐久性の高さを支えているいくつもの要素をご説明します。
単純で頑丈なラダーフレーム構造
まずジムニーの耐久性の高さを支えているのは、車の骨幹であるラダーフレームにあります。
ラダーフレームは強度のもと
ラダーフレームはジムニーがクロカンSUVとして成立している中心構造で、単純ながら頑丈な金属フレームを構成しています。
左右2本のメインフレームとそれを支える横げた(クロスメンバー)があり、上から見るとはしごのようなのでラダーフレームといいます。
普通車はモノコックボディというボディがそのまま車体の骨格もかねている構造が一般的ですが、ラダーフレーム構造はフレームの上にボディが乗っかっている構造となっており、骨格であるフレームとボディが別になっています。
ラダーフレームは普通の乗用車に使われているモノコックボディよりも強度を容易に出すことができ、オフロードで大きな荷重のかかるクロカンSUVにはもってこいの構造です。
新型ではさらに強度の高いラダーフレームが採用
さらに4代目の新型ジムニーではこれまでのラダーフレームから大きく構造が進化し、左右のフレームをつなぐクロスメンバーの本数が増加したばかりか、X字型のクロスメンバーが新たに追加されました。
クロスメンバーはとくにフレームのねじり剛性を強化する役割が高く、そこにねじりに対して最大限強いX型のメンバーが増えたことで、ラダーフレームの強度が大幅に高まりました。
この新型ラダーフレームの効果は目に見えてわかるほどであり、新型ジムニーの走行感覚は先代よりも非常にしっかりして横揺れが少ないものとなっています。
この特徴は長距離走行の耐久性をさらにもたらすものであり、もちろんオフロードでも威力を発揮します。このラダーフレームの頑丈さこそ、タフな路面でも耐え抜くジムニーの骨格なのです。
ジムニーのオフロード性能については、以下の記事で詳しく解説しています。詳細を知りたい方は、こちらもご覧ください。
ジムニーの走破性を徹底解剖!クロカン・オフロード性能はいかに?!軽自動車にしては耐久性の高いエンジン
ジムニーは軽自動車なのでエンジンは660cc、馬力も64PSまでに制限されていますが、軽自動車用エンジンとしては耐久性の高いエンジンです。
ジムニーはその世代ごとに当時のスズキの軽自動車用エンジンを搭載しており、常に実績があって信頼性の高いエンジンが搭載されてきました。
新型ジムニーのR06Aエンジン
R06Aエンジンは現在のスズキの軽自動車用メインユニットで、ワゴンRやハスラーといった車種に搭載されてきました。(ハスラーの性能の詳細は以下の記事をご参照ください。)
ハスラーの走破性を徹底解剖!クロカン・オフロード性能はいかに?!そんなエンジンが新型ジムニーにも搭載され、ようやくエンジンが最新型に更新されました。
エンジン自体は先代のK6Aエンジンから大きく進化しており、最大出力やトルクなどはほとんど変わらないものの、軽自動車初となる可変バルブ機構が備わり低速トルクから高速までスムーズな加速が実現しています。
またワゴンRなどではハイブリッド仕様もあるエンジンなのですが、ジムニーについては商品性にあわないということでハイブリッドは残念ながらなくなりました。
しかしこと耐久性という面においてはハイブリッドがないことはメリットにもなり、複雑な電気系統を持たないことはエンジン本体の信頼性を上げるものとなります。
ハイブリッドはどうしても長期間の経年劣化には弱いシステムですので、普通の軽自動車より長い年月使われることの多いジムニーにはよかったのかもしれません。
新型ジムニーはまだ発売されたばかりでその実力は未知数ですが、スズキもジムニーにマッチするエンジン仕様を与えている点が期待できますね。
先代ジムニーのK6Aエンジン
先代ジムニーのエンジンはK6Aというエンジンで、スズキの軽自動車用エンジンとしては設計の古いエンジンです。
現在のスズキの主流は前述したR06Aという軽量エンジンでハイブリッドや可変バルブなども組合わさって燃費もよいのですが、K6Aではそういった最新装備はありません。
しかしエンジン自体が単純な分耐久性は高く、とくにエンジン部品の消耗品であるタイミングベルトという部品がタイミングチェーンという耐久性の高いものになっているので、消耗品も長持ちします。
軽自動車エンジンは最新のエンジンを複数の車に展開していくのが普通なのですが、ジムニーに関しては旧型でも耐久性の高さからK6Aエンジンが引き続き使い続けられています。
旧型ジムニーエンジンも耐久性が高い
またジムニーの2代目(前型車)にはF6Aというさらに古いエンジンが載っているのですが、パワーや燃費は悪いものの耐久性という点ではK6A以上のものがあります。
とはいえ現存しているエンジンはエンジン自体が古くなっているので、すでに耐久性をかなり減らしているかもしれません。
それでも2代目ジムニーもいまだに現存する車が多くありエンジンも使い続けられていることから、耐久性の高さがみてとれます。
なおいくら耐久性の高いエンジンとはいえ、オイル交換などのメンテナンスや消耗品の交換などを適切にしなければすぐに故障してしまいます。
耐久性を確保するにはなによりメンテナンスが重要です。具体的に必要なメンテナンスについては以下の記事で詳しく解説しています。
ジムニーにはどんなメンテナンスが必要?費用はこんなにかかります!ジムニーのエンジンは燃費や軽量さよりもなにより耐久性で選ばれているのです。
足回りもリジッドサスで頑丈
ジムニーの最大の特徴のひとつにリジッドサスペンション がありますが、これは誕生した1970年から現在までラダーフレームとともに受け継がれてきたジムニーの基本コンセプトのひとつです。
このリジッドサスペンションも非常に頑丈で、耐久性も高い構造のひとつです。
オフロードを走行するにはなにより足回りの強度が重要で、過大な入力でも壊れない頑丈さを持っています。
ということは耐久性も高い構造であり、ジムニーに普通に乗る限りにおいては足回りのトラブルにはほとんど見回れることはないでしょう。
修理のしやすい車の構造
ジムニーのラダーフレームには強度のほかにも耐久性をあげる点として、修理がしやすいという特性もあります。
一般的な車に使われるモノコックボディも強度的にはしっかりしたものができるのですが、ひとたびぶつかったり、荷重に耐えられなくてして変形すると車全体が歪んでしまうことになります。
一度歪んだモノコックボディを修理すのるは至難の技で、完璧に修理するのはほぼ不可能といってもよいでしょう。
もしモノコックボディが大きく歪んでしまうと車の走行性能に悪影響がでるので、その時点で車が廃車にされてしまうことも珍しくありません。
しかしラダーフレーム構造の場合には、家からを受けるのはすべてフレーム自体でボディには力がかかりません。
ラダーフレームも歪んだり変形したりはするのですが、構造が単純なのでモノコックボディより遥かに修理が容易で、ひどい損傷でなければ完全修理も可能です。
ジムニーは車本体の耐久性が高いのは確かですが、それに加えて修理の容易なラダーフレーム構造により、修理と整備をかかせなければ車は長い年数使い続けられるのです。
修理の容易さは破損の多いクロカンSUVには必須の条件です。
これからジムニーを買おうと思っている方は、以下の記事もぜひご覧ください。購入の参考になりますよ。
ジムニーを欲しい人が知るべき6つの欠点!買う前に必ず見てください!絶対読んでください!ジムニーの中古車を購入時の11の注意点!